結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年02月02日(火曜日)

2月商人舎標語「店はいつも客のためにある」と星浩の「否」

2月に入って、2日。
2月2日。
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夫婦の日。

毎月22日も夫婦の日で、
11月22日はいい夫婦の日。

みんな語呂合わせ。

しかし、ゾロ目の日。
なにかワクワクさせてくれる。

「五節句」というのがある。
1月7日の人日(じんじつ)、七草の節句。
3月3日の上巳(じょうし)、桃の節句、
5月5日の端午(たんご)、菖蒲の節句。
7月7日の七夕(しちせき)、たなばた。
9月9日の重陽(ちょうよう)、菊の節句。

人日は1月1日のゾロ目だったはずだが、
それが元旦なので、7日となった。

中国の陰陽五行思想から発し、
日本の宮廷にも取り入れられ、
その後、定着。

奇数月のゾロ目の日が、
節句となっていて、
偶数月のゾロ目は、
陰の存在のようだが、
実際に奇数が陽、偶数が陰とされた。

まあ、それでも現代は、
夫婦の日で丸く収まるのかもしれない。

昨日の2月1日は、
人事異動の日でもあって、
わがてっちゃん会会長の大越鉄夫さんも、
新店準備店長として新天地へ。

そのブログは、やはり毎日更新で、
「てっちゃんの店長日記」

スーパーマーケットの店長で、
これだけのブログを書き続ける人は、
絶対にいないだろう。

そしてそのてっちゃんブログのファンが、
自発的に集まって、
「てっちゃん会」を組織した。
現在120人ほどにも拡大中。

この会がとてもいい。

会社の枠を超えて、
知識商人たちが、
自主・自立・無欲で集う。

いい店、いい売場をつくって、
ひたすらお客さんに、
喜んでもらうことを願う。

私は「独立自営商人」のようだと考えている。

ただし最近はその自主・自立・無欲を、
ちょっと荒らされているようで、
心配だが。

てっちゃんの異動以外にも、
ずいぶん多くの人たちが、
新しいポストや新しい職場に移っただろう。

会社員として、
人事異動を何度も経験することは、
悪いものではない。

それを知らずして、
偉そうに無責任なことを言い放つ輩も、
もしかしたらいるかもしれない。

しかし新しい仕事、新しい職場は、
必ず商人を成長させてくれる。

それぞれに頑張ってほしいものだ。

そこでゾロ目の今日、
月刊『商人舎』最終責了を明日に控え、
2月の商人舎標語発表。
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これは、月刊『商人舎』2月号の巻頭言でもある。
[Message of February]
店はいつも客のためにある。

店は客のためにあり、
店員とともに栄え、
店主とともに滅びる。〈倉本長治〉

この三行の言葉には、
すべてに「店」の文字が使われる。
それだけ「店」は抜きがたい存在である。

商人はずっと店をつくってきた。
店をつくるのが商人の仕事だった。
店をより良くするのが商人の役目だった。

そして商人は店を変えてきた。
店を変えるのが仕事だったし、
店をより良く変えるのが役目だった。

21世紀に入ってから15年。
その店のつくり方がさらに変わってきた。
レイアウトの引き方も変化を遂げた。

しかし良い店はいつもカスタマーを向いている。
良い店はずっとアソシエーツをいたわっている。
良い店はこれからもリーダーの能力を最大化させる。

アウトスタンディングなポジショニング。
とんがりとこだわり。
店づくりはフォーマット戦略の基盤である。

しかしだからこそ、そこに、
アウトスタンディングな成果が要求される。
こだわり店舗にはとんがり収益性が必須となる。

店はカスタマーを歓喜させ、
アソシエーツを成長させ、
リーダーたちを躍動させる。

店はいつも客のためにあり、
店員とともに栄える。
そして店主とともに滅びる。
〈結城義晴〉

店が何のためにあるかを、
噛み締めつつ、
閏年の2月を過ごしたい。

よろしく。

さて、朝日新聞の星浩特別編集委員。
「日曜に想う」というコラムを、
朝日の論説主幹や特別編集委員が、
手分けして書き続けている。

星さんはこの日曜日に、
その最後のコラムを書いた。

なんでも最後は、気合が入るし、
思い込みが出る。
だから読み手にとって、
おもしろいものとなるはずだが、
さて、いかが。

「30年余、政治記者を続けてきた。
締めくくりのコラムとして、
日本の政治は悪くなったのか、
考えてみたい」

最後だから、星さん、
まず自分の記者歴を簡単にたどる。
「1985年、中曽根康弘首相を追いかける
『番記者』になった」

「当時は、政権を握り続ける自民党と
万年野党の社会党という55年体制だった」

次に竹下登政権の消費税導入時代。
「ある日、頭をガツンと
殴られたような衝撃に見舞われた」

「権勢をふるっていた金丸信元副総理が
建設業界からヤミ献金をもらい、
巨額の脱税をしていたことが発覚。
事務所からは大量の金塊が見つかった」

「金権の温床は中選挙区制だから、
小選挙区制を導入すれば政治は
刷新されるという政治改革論議が高まった」

そこから安倍晋三vs岡田克也論へ。

「93年、岡田氏は政治改革を訴え、
小沢一郎氏らとともに
自民党を離れて新生党を結成」

「安倍氏は、
自民党衆院議員として初当選したが、
自民党は野党に転落した」

「小選挙区制が導入され、
衆院選は7回重ねられた」

「小泉純一郎政権で自民党は息を吹き返し、
安倍氏が頭角を現した。
06年には首相に就くが、1年で退陣」

「岡田氏は民主党代表、幹事長などを務め、
09年には念願の政権交代を実現した」

しかし「その政権も3年余りで崩壊。
安倍氏の復権を許すことになる。
岡田氏は1年前に代表として再登板」

安倍晋三61歳、
岡田克也62歳。
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〈写真は2015年7月1日撮影、天候:雨〉

安倍氏の父親は、
故安倍晋太郎衆議院議員。
岡田氏の方は、
イオン名誉会長の岡田卓也さん。

「2人は与野党のトップとして、
がっぷり四つの国会論戦と国政選挙に臨む」

星特別委員は、どうやら、
この二人の対比をしたいらしい。

「憲法解釈を変更して
海外での武力行使に
風穴を開けようとする安倍氏」

「一方、岡田氏は立憲主義を唱えて
憲法の解釈変更に強く反対したが、
成立を阻止することはできなかった」

「『戦後レジーム」の転換を掲げてきた安倍氏と
戦後民主主義を評価する岡田氏」

経済政策では、安倍氏が、
「成長によって懸案が解決できると説く」
岡田氏は、
「公正な分配や格差縮小が急務だと主張する」

そして星さん最後の結論。
「まだ道半ばだけれど、
『安倍vs岡田』という選択肢を
示せるところまでたどり着いたというのが、
日本政治の現実ではないか」

そうだろうか?

「ひと昔前に比べ、政治家は小粒になり、
質も良くなっているとは言えない。
ただ、それでも権力者が
金塊をため込む政治に比べれば、
少しは前進していると思いたい」
金丸信のことを持ち出すなら、
マイナスからゼロになったくらいで、
前進とはとても言えない。

それに甘利明の菓子折りと50万の熨斗袋は、
ひどく小粒だが、それも前進か?

「日本の政治は悪くなったのか――。
私は『否』と答えたい」

がっくり。

そして、結語。
「政治家が明確な選択肢を示し、
有権者が熟慮の末に賢い判断をすれば、
民主主義は生き生きとしてくる。
その素地は出来つつあると信じているからだ」

ああ、つまらない。
つまらない。

星さんは朝日新聞を退職して、
3月28日からTBS『NEWS23』で、
新キャスターとして再出発する。

毎日新聞系のTBSで、
看板のキャスターをするからなのか、
まるで鋭さがなかった。

最後っ屁なのだから、
日本の政治を大胆に斬って、
ついでに新聞界や朝日新聞も、
両刃の剣でズバリとやって、
読者をニヤリとさせるくらいのもの、
書いてほしかった。

人間、誰しも、
最後の態度は大事だよ。

サラリーマンの人事異動では、
両刃の剣など使う必要はないけれど、
がっかりさせてはいけないよ。

今月の標語は、
店はいつも客のためにある。

よろしく。

〈結城義晴〉

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