結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年09月14日(木曜日)

「でしりゃす0157事件」と「1円戦争の不公正取引」の責任

アメリカではハリケーン・イルマ。
日本では台風18号。

今日、沖縄県久米島の西北西を、
時速約15㎞で北北西に進んだ。

宮古島では24時間雨量が533㎜。
観測史上1位を記録。

中心気圧は935ヘクトパスカル。
中心付近の最大風速は50m、
最大瞬間風速は70m。
中心から半径200㎞以内は、
風速25m以上の暴風域。

これは「非常に強い台風」に属する。
ゆめゆめ油断は禁物。

私は今朝、一番で、
JR武蔵野線新小平。
IMG_2705.JPG7
第一屋製パン(株)の臨時取締役会。

その後、横浜商人舎オフィス。
三宅秀典さん(右)と二宮護さん。
IMG_2706.JPG7
「表情が硬いです、笑ってください!」

やっと三宅さんが笑ったら、
二宮さんが目を閉じてしまった。IMG_2709.JPG7
三宅さんは著名なデザイナー。
二宮さんは腕利きの編集者。
3人で組んで仕事します。

それにしてもO157。
とうとう3歳の女児が死亡。

日経新聞の報道が一番詳しい。

前橋市の「でりしゃす六供店」が、
8月11日に販売した惣菜を食べていた。

六供店の惣菜による感染者は、
11人に及ぶ。

11人のうち4人がポテトサラダ、
5人がマリネなどのサラダ、
さらに2人は天ぷらやエビの炒め物など。

死亡した女児は、
祖父母の実家に里帰りし、
炒め物など過熱した商品を食べた。

これまでのところ、
埼玉・群馬の「でりしゃす」チェーンから、
22人がO157に感染。

この惣菜ショップ17店を運営するのは、
(株)フレッシュコーポレーション。
旧フジタコーポレーション。
群馬県太田市に本部を置いて、
スーパーマーケット27店を経営する。

群馬県内の「でりしゃす」は、
一連の問題発覚以降、
全店で自主休業していたが、
7日から営業を再開したばかり。

「六供店」は再び、自主的に休業した。

前橋市保健所の渡辺直行所長。
「不特定多数の客が
盛りつけという調理行為を行うと、
従来の食中毒対応では
汚染源の特定が難しい」

そこで、衛生管理の徹底を指示。
具体的には、例えば、
店には大皿にフードをかぶせること、
一度使ったトングは替えること、など。

日経の記事では、
「店の運営会社によると、
トングは2時間おきに交換することなどが
マニュアルで定められていた」

ただし同社のニュースリリース。
「この度のO157の広域感染について」

「この度の11都県に及ぶ
広域のO157感染については、
前橋市保健所からの
一連の発表にもありますように、
食材由来、店舗での人から人への感染など
様々な可能性が想定されておりますが、
現時点では感染源、感染経路ともに
特定されておりません」

なんだか、責任を「様々な可能性」に、
転嫁しているようにも感じられる文章で、
ちょっと気分はよくない。

「最終販売者」としての「責任」を、
表現しているのだから、
それだけを丁寧に書いて、
率直に謝罪の意思を表明すべきだろう。

老婆心ながら。

一方、公正取引委員会。
「1円戦争」の愛知県2社を
「不当廉売」の疑いあり、
として警告。

共同通信の配信記事を、
これも日経はじめ各社が報道。

2社とはカネスエ商事とワイストア。
どちらも愛知県のスーパーマーケット。

犬山市内の店舗で、
激しい競合を展開し、
5月中旬、キャベツ・ダイコンなどを、
1円で販売。

この地域では、
「1円戦争」と呼ばれて、
ちょくちょく話題に上っていた。

「この極端な安売りは、
市場の健全な競争を妨げ、
独禁法違反 の『不公正な取引方法』に
当たる恐れがある」

公取委は、
「それぞれの言い分を聞いた上で
正式に決める」

「不公正な取引方法」は、
四つ定められている。

その三。
「正当な理由がないのに、
商品又は役務を
その供給に要する費用を
著しく下回る対価で
継続して供給することであつて、
他の事業者の事業活動を
困難にさせるおそれがあるもの」

「費用を著しく下回る対価」
キャベツ1円、ダイコン1円が、
それにあたる。

事実とすれば、これは、
逃れようがないだろう。

朝日新聞「折々のことば」
今日は第873回。

真の責任は、
現実の応答の
あるところにのみ
存在する。
(マルティン・ブーバー)

「責任」はしばしば、
周囲から責められる咎(とが)、
といった意味合いで、
受けとめられる」

しかし、英語では、
「リスポンシビリティ」、
Responsibility。

名詞の「response」は、
「答え、反応」

動詞の「respond」は、
「答える、応じる」

だからリスポンシビリティは、
「引き取る、見棄てない、
手を差し伸べるといった、
人の態度に重心が移る」

「『責任』は、人と人との
いきいきとした関係の中で
語られるべきだ」

責任の取り方とは、
いかに対応するか、
いかに応答するか、
である。

逃げてはいけない。
責任転嫁は、
最も卑劣である。

肝に銘じておきたい。

〈結城義晴〉

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