結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年09月28日(木曜日)

豪雨の後の第17回ドクターズ杯と「平均的な労働者の能力」

関東地方に激しい雨。

特に千葉県のいすみ市と大多喜町は、
午前6~7時半ごろに、
1時間100ミリの雨を観測した。

千葉県のローカル線久留里線は、
全線で運転を見合わせた。

お見舞い申し上げたい。

しかし昨日の夕方から私は、
その豪雨の中にいた。

昨夕のグレートアイランド倶楽部。IMG_2793.JPG7

今朝の6時46分にはこの状態。IMG_2794.JPG7

昨夕の1番ホール。
IMG_2792.JPG7

やはり今朝6時46分の1番ホール。
IMG_2795.JPG7

しかし午前9時ごろには、
雨が少し小降りになって、
第17回ドクターズ杯は、
時間をずらして開催。

マスターズの上を行くということで、
ドクターズカップと名づけられた。IMG_2797.JPG7
私が入ったパーティは、
左から松本英男さん、芋縄隆史さん、
そして本庄周介さん。IMG_2798.JPG7
松本さんは(株)スーパーアルプス社長、
芋縄さんは(株)コノミヤ社長、
本庄さんは(株)伊藤園副社長。

昼頃には雨も上がって、
ちょっとだけ青空が顔を出したりした。

それでも1日、雨模様。

雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、
何とか18ホールをラウンドして、
風呂に入ったら、ほっとした。

荒井伸也さんは今年、
80歳の傘寿を迎えられた。
しかし驚異的な気力・体力を発揮して、
完走ラウンド。
元(株)サミット社長・会長、
オール日本スーパーマーケット協会会長、
現在は名誉会長。

ハンデ戦だったが、
私は荒井さんに1打負けた。

しかし負けても悔しくはない。
荒井さんのすごさに敬服しているから。

優勝は江島祥仁さん。
伊藤園副会長、73歳。IMG_2801.JPG7
おめでとうございます。

江島さんはこのドクターズ杯で、
4度目の優勝。
すごい。

ちなみに荒井さんは2度の優勝、
私も、何とか2度優勝している。

1時間に100ミリの記録的な雨。
そのあとのゴルフコンペ。

記憶に残る第17回ドクターズ杯だった。

日経電子版の「経営者ブログ」
丹羽宇一郎さん。
元伊藤忠商事社長・会長、
元中国大使。

タイトルは、
日本という「裸の王様」

矢部宏治著「知ってはいけない」
(講談社現代新書)

丹羽さんは、この本の、
「主権国家としての日本を疑う内容」に、
妙な納得感を抱く。

「端的に言えば、都合の悪い話は
聞かなかったことにするという
無頓着な国民性でしょうか」

そして述懐する。
「最近、日本という国が
『裸の王様』への道を着実に
歩んでいるように思えてなりません」

しかし、一方で、
日本の世界に誇れる、
大きな強みを1つ挙げる。

それは、
「平均的な労働者の能力」

「日本の政治・経済・社会を
動かしているのは
一部の特権階級や超エリート、
天才ではない」

「平均的な頭脳を持った、
平均的な労働者です。
世界的にもその質は
非常に高いといえるでしょう」

賛成だ。

「公教育はこれからも
極めて重要な課題です。
ばらまくように無償化などするのは、
よく考えてからにした方がいい」

これは安倍晋三首相への皮肉。
消費増税分の2兆円弱を、
教育の無償化に充てるという、あれ。
民進党の前原誠司代表も、
実は同じことを言っている。

「意欲ある、努力する若者に
平等に機会が与えられればよいのです」

賛成。

「しかし、20年は盤石だと考えたとたんに、
この強みも崩壊するでしょう」

「問題に真摯に向き合わない
無頓着さの一方で、
妙におごり高ぶってしまう部分も
あるからです」

「この国民性を自覚しましょう」

そしてアンデルセンの寓話。
王様は下着1枚で城下を練り歩くまで、
誰にも問題を指摘してもらえなかった。

「王様は裸だ!」

「こう言われてからでは
時既に遅しなのです」

これにも賛成。

「平均的な労働者の能力」
これは「働くこと」への日本人の真摯さと、
社会人教育の水準の高さに起因している。

日本の商業もサービス業も、
働く人たちの真摯さと、
学習能力に支えられている。

結城義晴著『Message』より、
「働くこと」

「働くこと」への
深い理解が求められている。

働くことの中身。
働くことの実態。
働くことの動機。
働くことの目的。
そして働くことの喜び。

どんな環境の中で働くか。
どんな時間帯に働くか。
どんな制度の中で働くか。
どんな会社で働くか。
そこからどんな働き甲斐が
生まれてくるのか。

私たちは誰もが、
このことに対して、
自分なりの回答を
用意しておかねばならない。

それなくしては、
企業活動も、
組織運営も、
日常生活もまっとうできない。

経営者は従業員に、
上司は部下に、
会社はパートタイマーに、
明快な「働くこと」の意味を
示さねばならない。

そして従業員は経営者に、
部下は上司に、
パートタイマーは会社に、
同じように明快な「働くこと」の意思を
伝えねばならない。

「働くこと」を通じた意思疎通は、
「労働」への深く、謙虚な理解から
生み出されるのである。

〈結城義晴〉

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