猫の目で見る博物誌――。
久しぶりです。
夏が過ぎて秋になりました。
台風、地震、お見舞いします。
コスモスは、
キク科コスモス属の一年生草本。
英語でCosmos、
学名もCosmos。
日本語では「秋桜」(アキザクラ)とも称する。
茎は2mから3mになる。
枝が多い。
葉は対生で二回羽状複葉。
花は二つに分かれる。
中心には黄色の筒状花がある。
管状小花ともいうが、
多数の筒状・管状の花びらが集まる。
周辺には桃色、白色、
あるいは紅色などの舌状花がある。
通常は舌状花は8枚である。
コスモスは「短日植物」。
日照時間が短くなると花が咲く。
だから秋の花。
熱帯アメリカ原産。
メキシコからスペインに持ち込まれて、
マドリード王立植物園で栽培された。
ここで「コスモス」と命名。
日本には1879年(明治12年)に渡来した。
1・1・2・3・5・8・13・21・34・55……
「フィボナッチ数列」と言われる。
前の二つの数値を足し算した数が、
ずっと並んでいく。
1+1=2
1+2=3
2+3=5
3+5=8
5+8=13
8+13=21
13+21=34
21+34=55……
植物はフィボナッチ数列に従っている。
コスモスの葉もフィボナッチ数列。
植物の葉は、
光がまんべんなく当たるように、
少しずつ位置がずれている。
葉の付き方は「葉序」(ようじょ)と称される。
360度の2分の1の180度ずつ、
ずれる葉序の植物がある。
3分の1の120度ずつ、ずれる葉序もある。
次に5分の2ずつ、ずれる葉序は、
144度。
さらに8分の3ずつずれると135度ずつ。
2分の1、3分の1、5分の2、
8分の3、13分の5。
この分数の分母と分子は、
フィボナッチ数列で並んでいる。
そしてこの数列で並ぶことを、
「シンパ―・ブラウンの法則」という。
コスモスの周辺の舌状花は8枚。
だから花占いで「好き」からはじめると、
いつも「嫌い」が残る。
マリーゴールドは13枚、
マーガレットは21枚。
ガーベラは55枚。
花占いに向いている。
花びらの枚数。
ユリが3枚、桜が5枚。
コスモスが8枚、
マリーゴールドが13枚、
マーガレットが21枚、
デージーが34枚、
ガーベラが55枚。
そう、フィボナッチ数列なのだ。
植物の不思議。
〈稲垣栄洋著「面白くて眠れなくなる植物学」より〉
コスモスの花占いは、
「キライ」からはじめてください。
あの原っぱがまだあって、
コスモスの花がさいてたら。
〈山﨑眞幹作詞〉
(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)