結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年10月24日(土曜日)

「ピノキオ」トランプと「ミニミニストップ」の完全無人化

ジョンズ・ホプキンス大学の集計。
米国のCOVID-19新規感染者数。
23日だけで約8万3700人。

過去最多を更新。
感染拡大ペースは急加速、
収束の兆候は全くない。

アメリカは病んでいる。C

大統領選挙のディベートで、
ドナルド・トランプ大統領は発言した。
「感染拡大は峠を越えた」
「収束は近い」
無題
まったくの口から出まかせ。
CNNによれば「ピノキオ」のごとし。
悲しい嘘つき。

累計感染者数約849万人。
累計死者数約22万4000人。

10月に入ってからずっと右肩上がり。

いったい、どうなるのか。
アメリカには何とか、
早く蘇ってほしいものだ。

商人舎流通SuperNews。
セブン-イレブンnews|
仕分け業務の「デイリートランスポート」で40名感染

デイリートランスポート習志野物流センター。
店舗向け商品の仕分け業務を行う施設。
22日に所管保健所から認定された。
「感染者クラスター」

23日時点で40名の陽性者が確認された。

センターを運営するのは、
(株)デイリートランスポート。

職場および共有部分の消毒作業を行い、
全従業員へのPCR検査を実施した。

しかし仕分け機能が低下して、
首都圏のセブン‐イレブン店舗には、
一部商品の納品が予定通り行われない。

北海道では60人の新規感染者。
これは過去最大。

まだまだ、油断してはならない。

さて日経新聞一面トップ。
「ミニストップが完全無人店」

イオン傘下のコンビニ。
ミニストップが、
完全無人店舗を展開する。
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ニュースリリースは未発表だから、
日経新聞のスクープで、
だから土曜日の一面トップとなったか。

売場面積は3~10㎡。
ゴンドラを2~3台程度並べた小型店。
立地は企業のオフィスの一画など。

店舗というより、
ラックジョバーのような機能だ。
あるいはオープンな自動販売機か。

もちろん店員は置かない。
顧客は商品のバーコードをスキャンし、
セルフレジでICカードなどを使って、
キャッシュレスで決済する。

品揃えは飲料や菓子、カップ麺など、
食品・雑貨類の100品目程度。
おにぎりや弁当は扱わない。

売上げはどのくらいなのだろう。
立地によって大きく異なるはずだ。

出店コストは数十万円で、
通常のコンビニが、
5000万~1億円だから、
100分の1から200分の1。

ミニストップの平均日版が、
42万7000円だから、
勝手に推測すると、
投資額と同じ比率で100分の1ならば、
日販4000円超か。

人件費もかからないし、
ロスも出ないから、
2000円でも3000円でもいけるか。
いや日販1万円はほしい。

100円の商品が20個、30個売れれば、
2000円、3000円。
100個ならば1万円。
でも100品目程度。

どのくらいなら採算に乗るのだろうか。

出店スピードは速くて、
11月にスタートして、
早期に首都圏で1000店体制にする。

1000店と言っても、
1店のスケールが100分の1と仮定すれば、
コンビニ10店分だ。

このニュースが日経の一面トップ。
あ~あ。

しかし他のコンビニも無人化を模索する。
ローソンの無人店舗は、
生体認証とスマホアプリの組み合わせ。
事前登録したクレジットカードで、
レジを通さず支払いを済ませる。
今年2月から期間限定で実証実験も行った。

セブン-イレブンも夜間のみの、
自動販売機だけの実験店を始める。

記事は海外に目を向ける。
「海外では中国が無人化で先行する」
「ビンゴボックス」が火付け役。
システム先行で無人コンビニは増えている。
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私も上海で見た。

もちろんアメリカでは、
レジレス店舗のAmazon Go。
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しかしそれはきちんとした店舗だ。
ラックジョバーや自動販売機とは違う。

記事は日本の小売業やサービス業が、
生産性が低いという話題に持っていく。

経済産業省調査の2017年度。
小売業の労働生産性は501万円。
全産業は894万円で、
小売業は大きく下回る。

記事の表現。
「労働集約的だった店舗ビジネスで
無人化が進めば
日本経済全体の生産性向上にもつながる」

しかしこのラックジョバーのような店で、
小売業全体の生産性を語るのは、
ちょっと無理がある。

もちろんミニストップの試みを、
否定したり貶めたりするつもりはない。

商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
小型DSのビッグ・エーとアコレ経営統合

ドイツのアルディやリドルのような、
ボックスストアの経営統合。
現在、344店。

標準型小型店のまいばすけっと、
ディスカウント小型店のアコレ・ビッグA。

イオンはコンビニとは異なる小型店を、
戦略的に展開する。

こちらの首都圏1000店体制は、
いずれもインパクトがある。

そこにスポットを当てれば、
まだまだいい記事になったかもしれない。

ちなみに店名はどうなるのか。
「ミニミニストップ」(?)

あんまりよくないか。

〈結城義晴〉

2020年10月23日(金曜日)

フルックス黒田久一さんの「惣菜のわかる八百屋塾」と「言葉」

今日は商人舎オフィスに来客。
黒田久一さん。
フルックスグループ代表。
㈱フルックスホールディングス社長。
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奈良からやって来てくれた。

青果物流通事業の㈱フルックス、
青果物加工事業の㈱フルックス東海、
そして惣菜事業の㈱味の大和路。
それらをマネジメントするのが、
㈱フルックスホールディングス。

先代の故黒田一郎氏が、
青果物仲卸として創業した、
いまや青果と惣菜における、
バーティカルインテグレーターを目指す。

グループのミッションは、
「食と農のかけ橋になる」
そして、
「余すところなく使い切る、売り切る」

実にいい。

黒田さんは2016年から2020年を、
第二創業発展期と位置付け、
ミールソリューション事業を充実させている。

その黒田久一さんは、
実によく勉強する。

私も、何度も欧米や中国にご一緒した。

その黒田さんは2007年から、
「惣菜のわかる八百屋塾」を主催している。
毎年数回、奈良の本社で、
講演とパネルディスカッションが行われ、
取引先や地域の人々が参集して、学ぶ。

私は2012年1月に講演した。

そして来年2月の第77回に、
再び講師としてお招きいただいた。

今日はその打ち合わせ。
日程は2月10日と決まった。

フルックスのお取引先の皆さん、
それ以外の方も大丈夫かもしれない。
どうぞお越しください。

黒田さんと話していて、
今日も私は、
触発されることが多かった。

素晴らしい。

もちろん私なりのアドバイスもした。

いや~、いいなあ。
黒田久一さんと会っていると、
コロナも吹き飛んでしまいそうだ。

そこで二人で、
Go! Go! ポーズ。IMG_92020

朝日新聞「折々のことば」
第1972回。

我々は、
迷い、ためらうことを
可能にする言語を
贈られているのである。
(古田徹也)

「ある言葉にふれた時の、
しっくりこない、どうも違う
といった違和感は、
“常套句(じょうとうく)の催眠術”をかわし
覚醒へと向かう起点であり、
むしろ言葉の豊饒(ほうじょう)さの
(たまもの)なのだ」

そう、
「しっくりこない、
どうも違う」
の、この違和感は実に重要だ。

言葉に限らない。
音楽でも絵画でも、
店でも売場でも商品でも、
「しっくりこない、
どうも違う」
違和感を覚えるときがある。

言葉の場合は、
「常套句の催眠術」。
店や売場の場合は、
「創意のない物真似」。

「しっくりこない、
どうも違う」
その違和感。

古田さん。
「”リツイート”や”シェア”といった
“他者の言葉に対する
何の留保もない相乗りと反復”には、
言葉の勢いと熱量が
明澄な意識を押しのける、
そんな危うさがある」

そう、「何の留保もない相乗りと反復」。
ブログなどでもよくある。

古田さんは1979年、熊本生まれの、
東京大学大学院人文社会系研究科准教授。
2019年、『言葉の魂の哲学』で、
サントリー学芸賞受賞。
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その著作から鷲田清一さんが引用。

古田徹也さんは返礼をツイートした。
「大変光栄です。
その一文の脈絡を、
これほど狭い紙幅のなかで
鮮やかに表現される手腕に、
改めて感服しました」

そこで私も拙著「Message」より。
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「言葉」

瞬間、言葉を失う。
言語シンドロームか。
会話イップスか。

言いたいことが言えない。
私にもある。
だからこれは許そう。

しかし、商売に言葉は欠かせない。
仕事に専門用語は不可欠だ。
取引き・取組みに会話の手はぬけない。

難しいけれど、
それでしか表わせない
深い意味。

そのまま英語だが、
新しい魅力的な概念を込めた用語。
記号だけれど、何度も使うに便利なもの。

商品という単語。
売場という文章。
店という思想。

半面、疲れ果てた古い言葉。
心のこもらない接客七大用語。
口先だけのマニュアル常套句。

独り善がりのひけらかし修飾語。
売り言葉に買い言葉。
体系のない借りもののカタカナ羅列語。

はじめに言葉あり
言葉は神とともにあり
言葉はすなわち神なりき(ヨハネ福音書)

言葉で仕事し、
言葉で思索し、
言葉で成長する。

新人諸君、先輩諸氏。
社長も部長も店長も。
モノを言わぬ者は、去れ。

評論家も、コンサルタントも。
識者も、学者も、編集者も。
考えぬ者は滅びることを知れ。

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それにしても今日の、
米国大統領選挙の第2回ディベート。
第1回よりずいぶんましになったとはいえ、
とくにドナルド・トランプはひどい。

「しっくりこない、
どうも違う」
違和感どころか、大嘘八百。

大統領がこのデタラメ。
それを聞いている、
アメリカの若者や子どもたちは、
いったい、どう育つのだろう。

フルックスの黒田一郎さんも、
黒田久一さんも、
「言葉をもった商人」だ。

〈結城義晴〉

2020年10月22日(木曜日)

日本食糧新聞社「食品経営者フォーラム」で90分の講演と懇親

今日は東京・赤坂。
ホテルニューオータニ。

日本食糧新聞社主催、
「食品経営者フォーラム」
第376回の講演会。DSCN9972-1

講師は結城義晴。
テーマは、
「コロナは時間を早める」
COVID-19禍の日本商戦の行方

参加される方々の名簿が、
事前に送られてきたが、
それを見て、驚いた。

食品業界の重鎮の皆さんの名前があった。
歌田勝弘さん、
廣田正さん、
垣添直也さん。

歌田さんは味の素㈱元社長・会長。
1925年のお生まれだから95歳。
イオン㈱名誉会長の岡田卓也さんと同年。

廣田さんは元㈱菱食の社長・会長。
食品卸売業界の大御所。
垣添さんは日本水産㈱元社長・会長。
水産業界の重鎮。

お二人ともに、
コーネル大学ジャパンでは、
講師をお願いした。

そんな重鎮の皆さんの前での講演。
もちろんこのコロナ禍。
実際にご参加いただけなくてもしかたない。

しかし会場に到着すると、
廣田正さんにばったり。

商業界時代から大変にお世話になったし、
商人舎発足の会では、
発起人になっていただいた。

そんなこともあって、
ひどく緊張して臨んだ。
DSCN9974-1

月刊商人舎5月号の特集テーマ。
それを今回の講演でも使った。
DSCN9978-1
話しているうちにどんどん乗って来て、
後半は私の持論を力を込めて語ることとなった。

「大阪寝屋川の陣」に関しては、
講演に入れる予定はなかったが、
話しているうちに話題が飛んで、
新時代の競争論やフォーマット論を論じることとなった。

メーカーの皆さんには、
コモディティ化現象の話が受けた。

しかしコロナ禍によって、
コモディティ化も進む。

私のさまざまな考えは、
コロナ禍によって実現が早まる。
私はそれを確信している。

皆さん、メモを取って
真剣に聞いてくださった。DSCN9987-1

業態地殻変動のキーワードは、
「ティファニーで朝食を」。
つまり食を中心にした変革が起こる。
DSCN9989-1

そして最後はポストコロナの作法。DSCN9990-1

90分のご清聴に感謝したい。DSCN9992-1

事務局がやって来て、
広報用の写真を撮影してくれた。DSCN9993-1

ブログ用にも講演後の満足顔。DSCN9996-1

講演が終わってから、
垣添直也さんと写真。
本当に久しぶりだった。DSCN9998-1

その後、部屋を移して交流会。DSCN0010-1

まず今野正義さんが開会のあいさつ。
日本食糧新聞社代表取締役会長CEO
今野さんも商人舎発足の会の発起人のお一人。DSCN0006-1

それから中野勘治さんは、
三菱食品㈱元社長、会長。
中野さんも食品産業の世界で、
「この人あり」と言われた辣腕の経営者。
現在はオフィスKを立ち上げてご活躍中。DSCN0021-1

参加の方々ほぼ全員と名刺交換した。
さまざまな質問も受けたが、
その質問に答えるうちに、
引き出しからアイデアが浮かんで、
私の考え方がまた革新された。

ありがとうございます。
交流こそイノベーションの苗床です。

それからワインを飲みながら、
食事をしながら、懇親。

内田宗司さんは、
㈱ニップンインターナショナル元社長。
現在は㈱銀座木村屋の顧問。DSCN0012-1

高城宏一さんは㈱スズキヤ取締役。
営業本部SM事業部店舗運営部長。
DSCN0003-1
商人舎主催の米国研修会に参加してくれた。
トレーダー・ジョーやホールフーズ、
ウォルマートに刺激を受けた。
そんな話をしてくれた。

もちろん今野会長とは、
大いに情報交換した。
コラボレーションできることがあれば、
よろしくお願いします。DSCN0019-1

そして中締めは平山勝己さん。
日本食糧新聞社副社長。
DSCN0027-1

平山さんから呼ばれて、
講師の私が異例のあいさつ。DSCN0024-1

しかし私はもう、
十分に語らせていただいたので、
締めはこの方にお願いした。DSCN0029-1

中野勘治さん。
DSCN0036-1
ずいぶんとお褒めの言葉をいただいて、
恐縮。

最後に能美芳祐さんとツーショット。
オフィスのうみ代表で、
アース環境サービス㈱顧問。DSCN0041-1
あくまでも、
ソーシャルディスタンシング。
そして講演会と懇親会。

やはりリアルの講演はいい。
受講者の皆さんの反応がわかる。

だから要望が強いところを、
詳しく、深く説明できる。

そしてそれが、
講演者自身の勉強にもなる。

少しずつリアルの講演が増えてきた。
それも少人数の講演会。

私は大好きだし、
ありがたいことだ。

商業界を辞して、
商人舎をつくったころ、
辻説法や立ち合い演説のようなことを、
どんどんやろうと考えた。

今、コロナ禍で、
そんな時代が来たのかとも思う。

〈結城義晴〉

2020年10月21日(水曜日)

万代知識商人大学第5期講義のサプライチェーンと作業システム

万代知識商人大学。
Mandai Knowledge Merchant College。
2016年に開校して今年第5期。

企業内大学として、
日本のスーパーマーケットで初のものだった。

世界で初めて、
企業内大学が創設されたのは、
1956年。

米国ゼネラルエレクトリック(GE)。

通称「クロントンビル」。
現在の名称は、
「ジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発研究所」。

幹部教育と次世代のリーダー教育。
端的に言えば、次の社長や取締役をつくる教育。

毎年、全米から選抜された30人ほどが、
毎月、クロントンビルに参集して、
トップマネジメントや超一流の講師から、
様々な講義を受け、ディスカッションし、
互いに研鑽し合う。

「Big Thinker」を育てる。
これがクロントンビルのコンセプト。

万代もそれをスタートさせて、
毎年30人が修了した。

今年の30人でおよそ150人。

その知識商人大学の講義が行われるのは、
万代本社横の会議棟。
IMG_75210

大ホールでソーシャルディスタンシング。IMG_91970

朝9時、いよいよ開講。
DSCN98810

津田睦人事部マネジャー。
津田さんは第一期の級長。
DSCN98820

今日のテーマは、
サプライチェーンマネジメントと、
オペレーションマネジメント。DSCN98850

冒頭の講義は、
学長の結城義晴。
DSCN98940

サプライチェーンの意義を説明し、
オペレーションマネジメントの重要性を説く。
店舗オペレーションは、
サプライチェーンの最終工程である。DSCN98880

会社組織の機能を図示して、
サプライチェーンの位置づけをする。DSCN98910

第1講座が終わると、
歩いて3分の渋川畜産プロセスセンターへ。DSCN98960

全員が参集。
DSCN98970

渋川センターは精肉の工場。
だから万代畜産部チーフバイヤーが説明。
吉田秀史さんは知識商人大学3期生。DSCN99000

第5期生が第3期生の解説を聞く。
DSCN99050

次に万代渋川センター長が全容を説明。DSCN99080

田村将吾さんは知識商人大学第2期生。IMG_91920

㈱日本アクセス渋川PTLセンター長は、
田中雅道さん。
同社西日本営業部門大阪支店所属で、
万代のセンター運営にコラボしている。IMG_91950
1時間半、2班に分かれて、
渋川畜産センターを見学。

店舗のバックヤードよりも、
断然、スピードのあるオペレーションを、
じっくり視察した。

講義会場に戻って、津田マネジャー。
津田さんも講義をつなぎつつ、
自分の経験や知見を話す。
それがまた、とても的確だ。
DSCN99100

そしてまた吉田チーフマネジャーの講義。
プロセスセンターの設立と投資、
オペレーションマネジメントとの関係性。
第3期生の先輩として、
いい講義をしてくれた。
DSCN99160

高野保男先生と一緒に講義を聴講。DSCN99110

午前中の講義が終わって、
渋川センターの三人と写真。
DSCN99240

ランチのあとは、特別講師。
高野保男先生。
サミット㈱取締役として、
同社の作業システムを構築した。
DSCN99260

テーマは作業システムとLSP。
商人舎ミドルマネジメント研修会でも、
常連講師として、
このテーマで講義をお願いしている。
DSCN99290

オペレーションシステムに関して、
日本で一番のコンサルタント。
万代の店舗を視察して、
的確なアドバイスもしてくれた。DSCN99320

万代の阿部秀行社長と三人で写真。DSCN99360

今日の第5講義テーマは、
「店舗オペレーションの改善」
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講師は小宮秀友さん。
万代八尾曙川店店長。
小宮さんも万代大学第3期生。DSCN99390

運営部部長から店長に戻って、
売上高前年対比145%の実績を上げている。
その経験をもとに、
作業システムの改善提案をしてくれた。DSCN99440

いい講義だった。
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万代知識商人大学の修了生が、
次々に講師となって、
後輩に講義をする。

これこそ私の目指す理想の姿だ。

最後の結城義晴。
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全員が集中して受講している。DSCN99540

フレデリック・テイラーから、
ウォルター・アンドルー・シューハート、
ウィリアム・エドワーズ・デミング、
そしてトヨタの大野耐一まで。
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科学的管理法から、
品質管理と作業システム、
そしてトヨタかんばん方式まで、
スーパーマーケットのエッセンスを講義した。DSCN99500

作業システムの改善改革をするには、
その原理原則を知らねばならない。
津田さんも、吉田チーフバイヤーも、
田村センター長も、
そして小宮店長も、
みな、同じ講義を聴講している。
そこから万代の作業改善も生まれている。DSCN99520
原理原則から外れたイノベーションは、
存在しない。

講義が終わって、全員起立。
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礼。
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そして最後の最後の講義。
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いつも阿部秀行社長。
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コロナ禍中にも万代は絶好調だった。
しかしその今、さらなる改革を目指す。
阿部社長の講義はいつも以上に、
丁寧で熱が入った。
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最後のツーショット。
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お疲れ様、ありがとう。

万代知識商人大学。
やがては社内講師が中心となって、
カリキュラムを運営していくのがいい。

“政府”からも干渉を受けない、
“自立”した教育機関になってほしいものだ。

〈結城義晴〉

2020年10月20日(火曜日)

コロナ禍の「二極化景気」と「ここを押したら あっちが動く」

今日は朝から東京・小平。
第一屋製パン㈱の取締役会。

メーカーにこそポジショニングが必須だ。
そんな話をした。

それから新幹線のぞみ。
秋の日差しに丹沢山系が浮かび上がる。DSCN98680

しかし富士山は、
肝心なところに雲がかかって、
全然姿が見えなかった。DSCN98780

名古屋、京都といい天気。
そして新大阪に到着する。
加藤徹さんにお迎えいただいて恐縮。
㈱万代ホールディングス社長。

夕食は鉄板焼RIO。

セッティングには、
マスクケースが添えられている。IMG_91430

突き出し3品が絶品。
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カウンターで調理してくれる。
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アワビ。
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「磯の鮑の片思い」
アワビの話題になると、
亡くなった母が必ず口にした。

そのアワビを丁寧に料理してくれる。
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ちょっとカレー味でこれも絶品。
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それから神戸ビーフ。
テンダーロインとサーロイン。
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これを目の前で焼いてくれる。
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すごい炎。
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YouTubeで公開しました。

最後はチャーハン。これも絶品。
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サケとイクラをのせて、
これまた絶品。

私は生ビールとスペインの赤ワイン。
楽しみました。

全員満足。
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加藤徹さんとツーショット。
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ありがとうございました。
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明日は万代知識商人大学第5期の講義。

さて日経新聞「大機小機」
「二極化景気・対策は的絞れ」
コラムニストは追分さん。

「景気」変動を分析する。

日本の景気。
4~6月期に急激に落ち込み、
その後、持ち直したかに見える。

しかし、景気回復の足取りは重い。

日本に限らず、欧米主要国も、
「トレードオフ」に苦しんでいる。
つまり感染拡大抑制と経済活動再開。

景気回復のコースを提示する。
「当初想定されたV字型でも、
U字型でもなく、
ジグザグなW字型になっている」

そして「景気回復の中身も一様ではない」
つまりこれも二極化。

輸送機械や電子部品・デバイスなどは、
輸出が回復している。
だから製造業は、
緩やかながら持ち直しが続いている。

これに対して、
飲食、宿泊、観光など、
個人向けサービス中心の非製造業は、
やや持ち直しているとはいえ、
回復力は弱い。

小売業でも生活必需品の業種業態は、
売上げが伸びているが、
それこそ「不要不急」の業種業態は苦しい。

「米国では、こうした二極化を
“K字型”と呼ぶ識者もいる」

K字の上向きのグループは、
「デジタル関連や生活必需品に関連する企業
さらには富裕層や年金生活者が含まれる」

K字の下向きのグループ。
「人の集積で経済が回っていた地域、
中小企業、未熟練労働者や低所得層」。

「当面はこうした回復格差が
残存する可能性が高い」

コラムニストは悲観的だが、
私もそう思う。

「秋冬にコロナの感染が
大幅に拡大するようなことになれば、
格差はさらに拡大する」

これにも同感だ。

さらに
「下向きのグループへの打撃が強まれば、
いずれ雇用情勢の悪化、
個人消費の低迷や、
不良債権の増加などを通じて、
下向き圧力が経済全体に波及していく」

追分さんは多分、学者だ。
景気全体を見る。

「景気回復に
大きなばらつきがある状況下で
求められる経済政策は、
一律でばらまき型の景気浮揚策ではない」

これこそ、政治や行政に望みたいことだ。

「コロナ禍の打撃が大きい業種、分野を
重点的に支援する必要がある」

さらにその今後の支援にあたっては、
「企業への支援が長期化すれば、
人や資源の固定化を招きかねないことに留意し、
個人への支援を重視すべきであろう」

ここを押したら、
あっちが動く。

そういった発想が極めて重要だ。

ある業種業態を直接、支援しても、
それが長期化、固定化しては、
自律的な自立は果たせない。

日本の農業が長らく、
そんな状況にあった。

個人消費を動かせば、
競争原理がよりよく働いて、
成果が上がるし、景気も回復する。

最後にコラムニスト。
「経済全体の成長力低下を補うため、
デジタル化を推進すべきことは
いうまでもない」

しかし「デジタル庁」創設などでは、
全然、問題解決にならない。

これまた、
ここを押したら、
あっちが動くでなければ、
形だけのデジタル化だけで、
国際的に見れば、
遅れたままに終わってしまう。

〈結城義晴〉

2020年10月19日(月曜日)

コロナ対策の「アクセル・ブレーキ&クラッチ」とGo To商店街

Everybody! Good Monday!
[2020vol㊷]

2020年第43週。
10月第4週に入った。

1月16日に最初の感染者が出てから、
9カ月が経過する。

日本のCOVID-19は、
第一波、第二波が終わって、
いつ第三波がくるか。

厚生労働省が一波、二波を、
定義しているわけではないが、
第一波は4月から5月で、
緊急事態宣言のころ。

第二波は7月中旬から、
8月のお盆のころまで。

国立感染症研究所の発表では、
第一波の致死率は5.8%で、
第二波は0.9%だった。

70歳以上の致死率は、
第一波が24.5%で、
第二波が8.7%。

しかし数字が下がったからと言って、
第二波にコロナウイルスが、
弱毒化したわけではない。

「率」というのはどんな場合にも、
極めて厄介なもので、
これに惑わされると碌なことはない。

PCR検査数が飛躍的に増えて、
相対的に致死の「率」が減った。

ヨーロッパでは再び感染が急速拡大中。
1日の感染者が過去最多となる国が相次ぐ。
N

イタリアは10月17日、
1日の新たな感染者が1万925人。
過去最多。

ドイツも1日7830人、
ポーランドは9622人、
チェコは1万1105人、
ベルギーは1万1737人で、
いずれも最多。

しかし死者数が一番大事な指標だ。

ジョンズ・ホプキンス大学のまとめ。
日本時間の18日午後3時の時点で、
世界全体で感染者は3967万1115人、
亡くなった人は110万9836人。

感染者が多い国。
⑴アメリカ 810万6752人
⑵インド 749万4551人
⑶ブラジル 522万4362人
⑷ロシア 137万6020人
⑸アルゼンチン 97万9119人

死者が多い国。
⑴アメリカ 21万9289人
⑵ブラジル 15万3675人
⑶インド 11万4031人
⑷メキシコ 8万6059人
⑸イギリス 4万3669人

今日時点の日本の感染確認数は、
9万4245人、前日比318人増。
重症者は144人、
死亡者は1690人。

SNSのYouTubeなどでは、
コロナは「恐くない」といった発言が、
ずいぶん増えている。

それも著名な大学教授などが、
堂々と述べている。

米国大統領選挙では、
ドナルド・トランプ大統領が、
これまた異常なくらいに、
「コロナは恐くない」とアジる。
donald-trump-1269307_12809999
しかしこの態度は、
リスクマネジメントの視点からすると、
完全に不合格だ。

危機管理の最初に挙げられるのは、
「悲観・最悪の原則」である。

つまり最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

原山優子東北大学名誉教授。
「冷静に恐れる」
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その通り。

日経新聞に、
尾身茂さん登場。
地域医療機能推進機構理事長。
あの「専門家会議副座長」。
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「新型コロナとの半年間の闘いで、
敵の実態も見えてきた」

「症例が増えるにつれ、
高齢者や基礎疾患を持つ人は
重症化しやすく、
健康な人の多くは
回復することが分かってきた」

「治療の標準化も徐々に進んだ」

この治療の知見の積み重ねは大きい。

「半年間の経験から、
社会の対応次第でウイルスを
ある程度コントロールしていくことは
可能になってきた」

「ようやく経済との両立が
実現可能になってきたと思う」

感染拡大防止と経済活動。

「とはいえ、
死亡者数と重症者数の推移には
引き続き注視する必要がある」

「東京で
1日あたり100~200人の感染者数を
10人に減らすのは難しい」

「重症者の数を見ながら、
感染者数を制御していくことが
極めて重要だ」

具体的には、
「そのため、経済活動の再開は、
ゆっくりブレーキを解除しないといけない。
徐々にやれば社会全体が適応できる」

「新型コロナは、
人々の行動が感染動向を左右する」

「数字だけで判断するのではなく、
社会全体の感染防止への意識が
低下していないか判断しながら
アクセルとブレーキを踏む必要がある」

アクセルとブレーキ。
両者の間のクラッチも必要だと、
私は思う。

2つの動力伝達軸の間で、
回転を伝達したり遮断したりする要素。

それが政治や行政だろうし、
それを支える学者や専門家だ。

ワクチンの実用化は
もう少し時間がかかる。

「重症化をある程度、
防ぐ効果が期待できるなら、
社会全体では医療崩壊の懸念、
個人レベルでは重症化への不安が和らぎ、
経済活動の再開にもプラスだ」

尾見さん。
「日本のコロナ対策は今が正念場だ。
感染症対策と経済活動の両立を、
科学技術の力でどう解決するか」

リスクマネジメントの観点から見ても、
現在を「正念場」ととらえるのはいい。

さて今日10月19日から、
「Go To 商店街」
キャンペーンは11月30日まで。gotomain
全国で34の事業が指定された。
1商店街の1事業に300万円の補助金。
2つ以上の商店街が連結すると、
さらに500万円が追加される。

しかしそれも、
事業終了後に支払われる。
資金繰りは自分たちで、
手当てしなければならない。

どこか票目当てのバラマキにも見える。
クラッチ役が感染防止と経済活動を、
うまく切り替え、制御しているか。

その意味で「正念場」であることは、
クラッチ役にこそ問われている。
つまり尾身茂は自分たちに向けて、
「正念場」と言ったのだ。

私は今日、
令和名人会。
千葉のホームコースで1日ラウンド。
宮本洋一さん、鈴木國朗さん、
そして新谷千里さん。

もちろん貴重な情報交換もやった。

帰りにアクアラインの海ほたるに寄った。
東京湾に浮かぶパーキングエリア。
IMG_9135

雨模様の東京湾。
IMG_91340

デッキには人影がない。IMG_91330

人がいなければ感染はしない。
しかし人が集まらねば、
経済活動は沈滞する。

不思議なパラドックス。
IMG_91300

そのパラドックスを乗り超える。
そこにポストコロナ時代がある。
IMG_91320

では、みなさん、今週も、
われわれも正念場。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年10月18日(日曜日)

[日曜版]自由が丘散策と「チャップリンのステッキ」

「川崎洋詩集」を読んでいたら、
「わが愛するチャップリンが」という詩があった。
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わが愛するチャップリンが
あるとき
山高帽にステッキの例の格好で
こっそり
チャップリンの そっくりさん大会に
出たら
二等だった
という話が私は好きだ
ステッキの人を見かけると
いつも思い出す
そして誰かに話したくなる
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日曜日の夕方、
ステッキの人を探しに(?)、
自由が丘へ。
IMG_90910
新型コロナウィルス禍でも、
にぎわっている。

夕日が射してくる。
IMG_90950

壁の絵画と自転車。
IMG_90760

小さなカウンターバー。
IMG_90740

サクラバル。
IMG_90730
ちょっと寄りたい。

移動販売のクレープ屋。
IMG_90890

とろけるクレープはいつも人気。
IMG_90920
これもちょっと食べたい。

そして花屋。
IMG_90770monceau fleurs(モンソーフルール)。
フランス・パリ17区。
モンソー公園の一角のアパルトマン。
その地階に誕生した花屋。

秋の花も艶があって美しい。
IMG_90810
花も一本だけ、買おうかな。

ハロウィンプレゼンテーション。
IMG_90850

すぐに子どもたちが集まる。
IMG_90790
コロナでもインフルエンザでも、
人は集まる。

人々の中に店がある。
かならず店がある。
さりげない店がある。
良い店がある。
ちょっと寄りたい店、
ちょっと買いたい店。

ただし日曜日なのに、
ステッキの人は、
一人もいない。
IMG_90860

帰りは東横線で多摩川を渡る。
IMG_90980

秋の空。
IMG_91130

綿雲。
IMG_91100

日が暮れる。
IMG_91200

少しずつ冬が近づく。
IMG_91080

こうしてみると送電塔も美しい。IMG_91040

いつも夕暮れは
悲しい気持ちで
家路を急ぐボクの
うしろから
やってくる♫

(山﨑眞幹・作詞作曲)
IMG_91260

目を地面に落とすと、
YOKOHAMAのマンホール。
IMG_91290

ステッキの人が見つからないので、
ひとりで自撮り。
Go! Go! ポーズ。
IMG_91190
ムンクの絵のようになった。

ステッキの人を見つけて、
誰かにチャップリンの話をしたいな。

〈結城義晴〉

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