結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年10月10日(土曜日)

台風14号の極端気象と日本学術会議の「Conflict」

台風14号。

それでも本土に上陸しなかったのは、
全体としては助かった。

被害を受けたのは、
紀伊半島から東海地方、
伊豆諸島や伊豆半島、
神奈川県南部、千葉県南部。

伊豆諸島の三宅島や御蔵島では、
「50年に一度」の豪雨・突風で、
大雨特別警報。

三宅島にも、
せんだい、スーパーTsuchiyaなど、
スーパーマーケットがある。

昨年の台風15号や19号はすごかった。
だから想定される地域は、
早めの警戒態勢を敷いた。

木本昌秀東京大学教授の警告通り。
[極端気象]
月刊商人舎1月号特集。202001_coverpage-448x634
木本先生は大気海洋研究所教授で、
日本の気象の最高権威。
202001_kimoto-600x450
その提言は、
地球温暖化による「極端気象」に備えよ!

地球温暖化は確かに進んでいる。
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そのため環境というピンボールの台が、
傾いてしまった。
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だから降る雨の全体量は同じでも、
集中豪雨が発生する。 202001_kimotoslide10
今回の台風の豪雨の原因もこれだ。

木本先生との対談の[結城義晴の述懐]。
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「真理を探究する科学者の識見においても
“地球温暖化”は明白で、
深刻な状況に追い込まれている」

「全人類にとって、
“ゼロエミッション”は必須の要件である」

「エミッション」は「排出」。
炭素の排出を「ゼロ」にすることが、
「ゼロエミッション」である。

結城義晴の述懐。
「企業を経営し、
店舗を運営する者としては
“リスクマネジメント”が
これも必須の課題である」

「そのことを強く強く認識させられた」

木本教授に対しては、
「東京大学教授のエリート感はまったくない。
反骨の研究の徒である。
それは京都大学やUCLAの土壌が
生み出したものだろう」

いま、反骨の研究者の存在は重要だ。
体制側に立った研究者は、
体制に迎合する。忖度する。

そこからは真理が見えてこない。

日本学術会議の問題。
新会員候補6人の任命を、
菅義偉新首相が拒んだ。

火曜日の10月6日に、
政府が公開した文書には、
各領域で実績のある新会員が列記され、
任命を拒否された6人の学者は、
黒く塗りつぶされている。
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1949年に日本学術会議が発足した。
その式典での吉田茂総理の祝辞。

朝日新聞の天声人語にある。

「日本学術会議は、
もちろん国の機関ではありますが、
時々の政治的便宜のための
“掣肘”を受けることのないよう、
高度の自主性が
与えられておるのであります」

「掣肘」は「せいちゅう」と読んで、
あれこれと干渉して、
自由に行動させないこと。

この吉田茂発言は、
学者に対しても自立性を求めているし、
時々の政治に対しても暴走を戒めている。

吉田茂という腹の座った政治家は、
「金は出すが口は出さない」を貫徹した。
それが結局は、政治のため、
国民のためになる。

ただし今回、
学術会議候補者の任命に際して、
拒否理由は説明されなければならない。

「総合的・俯瞰的」ではわからない。

菅首相がちょっと、
孤立してきたらしいところも、
気にかかる。
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私のマネジメント講義を聞いた人は、
わかるだろう。

ピーター・ドラッカーも、
ケン・ブランチャードも、
「対立(Conflict)」こそが、
マネジメントには必須であるとする。

ドラッカー。
「マネジメントの意思決定は、
全会一致でなされるようなものではない」
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そしてこうも言う。
「意見の”対立”を見ない時には
決定を行ってはならない」

「ある案だけが正しく、
その他の案はすべて間違っていると
考えてはならない」

「自分は正しく、
他の人は間違っていると
考えてもならない」

対立を排除してはならないし、
反骨の研究者の存在は貴重である。

会社組織にも、
自分の意見をまっすぐに言う人間は、
必ず必要である。

その対立した意見や知見を、
正しく評価するリーダーを、
組織は求めている。

〈結城義晴〉

2020年10月09日(金曜日)

ライフ決算記者会見の岩崎高治「守る・攻める・変える」

今日は朝一番で東京大手町。
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毎月通っていた検査と診察は、
この新型コロナウイルス禍で、
2カ月に1回くらいに減らした。

大手町プレイス内科。
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私の主治医は田嶼尚子先生。

テレワークであまり歩かなくなった。
そのうえ私の場合は、
海外出張が激減した。
取材や講演の機会も減った。

そうすると、動かない。
しかも妙にワインを飲み過ぎる。

検査の結果は、やはり思わしくはない。
田嶼先生はそれでも、
患者のモチベーションを下げはしない。
絶対に褒めるし、前向きにしてくれる。

これこそ名医だ。

今日は最後に、
季節性インフルエンザワクチンを
注射してもらった。

高齢者はちょっと時期が早い。
ありがたい。

午後の3時からは、
上半期決算記者会見は、
㈱ライフコーポレーション。
丸の内二重橋ビルの東京商工会議所5階。

岩崎高治社長は上機嫌。DSCN22190

私はオンライン会見のほうに参加した。IMG_89940

今年はオンラインとリアルの両方で会見。
つまりマルチチャネル。

まるでライフの営業のようだが、
そのために大阪開催の記者会見は中止。
その大阪はずっと、
森下留寿専務取締役(右)が発表していた。

だから今日は岩崎さんとともに、
森下さんも出席した。DSCN22300
この中間決算の上期業績は、
営業収益が3867億3800万円、
前年同期比9.4%増。

営業利益は169億1400万円で204.0%増。
経常利益も173億3500万円で190.4%増。
親会社に帰属する当期純利益は、
117億500万円で205.4%。

利益はいずれも前年同期の3倍前後。

結果として、
営業利益率は4.37%、
経常利益率は4.47%。

いつも1%台だったライフの利益率。
4%台というのは、
高度成長時代にもあったかどうか。

オンライン参加だったので、
広報にちょっとだけ聞く、
というわけにはいかなかった。

既存店は売上高が前年比8.5%増、
客数は6.0%減、客単価が15.4%増。

巣ごもり消費、買い溜め購買。
コロナ禍の大トレンドだった。

商人舎流通SuperNews。
ライフnews|
第2Q営業収益3867億円・利益3倍/ネットスーパー140%

岩崎さんの話で印象的だったこと。
三つの軸をもって政策を決定し実行した。

第1に「守ること」
第2に「攻めること」
第3に「変えること」
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COVID-19から攻められ続けた半年。
だから経営上も守ることは重要だ。
詳細に厳密に継続すべきだ。
つまり徹底すること。

しかし守ってばかりでもいけない。
だから攻めることは絞り込んで明確に。

そして「変化させること」と、
岩崎さんは言ったが、
私は「変えること」だと思った。

これだけの利益が出たのだから、
「変えること」に投資しなければ、
それこそもったいない。

守ること・攻めることは、
現在のためだが、
変えることは、
未来のためだ。

それがよくわかっている。

岩崎さん、
結果がよかったから、
機嫌がよかったのではない。

結果をつくったから、
機嫌がよかったのだ。

最後に、
食料醸界新聞の関西の記者から質問。
「大阪に進出した某DSのこと、
どう思いますか?」

これはロピアのこと。

岩崎さんは、
「まだ見ていないし、
他社さんのことはお答えできません」

その通りだろう。

実は見に行ったが、
ロピアの前に平和堂の店に行って、
夏原平和会長と遭遇して、
結局、ロピアには行かなかったらしい。

しかしこの質問に関して一言。
ロピアは「DS」ではない。
念のために。

DSがあんな店づくりはしない。
あんな品揃えはしない。

久々に「折々のことば」
朝日新聞一面コラム。
第1958回。

今日の哲学教師が、
教え子に料理を出すのは
教え子の気に入る味
だからではなく、
教え子の味覚を
変えるためである。
〈ヴィトゲンシュタイン〉
ヴィトゲンシュタイン
編著者の鷲田誠一さん。
「哲学だけではない。
ほんとうの助言、ほんとうの学びは、
同じものでもこれまでとは違うふうに
見るよう誘うものである」

岩崎さんの「変えること」を、
ヴィトゲンシュタインも語っている。

ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン。
オーストリア出身の哲学者。
ピーター・ドラッカーより20歳ほど上。

イギリスのケンブリッジ大学で、
あのバートランド・ラッセルの弟子となった。
メイナード・ケインズとは親友だった。

「考えるとは、
あれこれと思い量ること」

「見たいものを
見たいように
見ることではなく、
ものと交わり、
ものに促されつつ
おのれの視力を
矯正しつづけること」
〈『反哲学的断章』(丘沢静也訳)から〉

見たいものを、
見たいように、
見る。

安心できるし、気分はよい。
ドナルド・トランプも菅義偉も。
あなたも私も。

しかしその誘惑は退けねばいけない。

〈結城義晴〉

2020年10月08日(木曜日)

寝屋川市へのさとう出店とイオン・セブン&アイの上半期決算発表

今日の10月8日、
大阪府寝屋川市に、
㈱さとうの986㎡店舗がオープン。
業態はスーパーマーケット。
バナーは「フレッシュバザール」
その「寝屋川公園駅前店」
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JR西日本の学研都市線寝屋川公園駅の前。
住所は寝屋川市打上高塚町。

話題のロピア寝屋川店(略称)や、
アル・プラザ香里園とは、
ずいぶん離れていて、
直接競合はしない。

さとうのフレッシュバザールは、
むしろ寝屋川のもう一つの激戦地、
寝屋川南地区に近いし、
イオンモール四条畷とも競合する。

寝屋川南地区には、
平和堂・バロー・万代が並んでいる。

平和堂は「フレンドマート」で、
「ビバモール寝屋川」に入居する。
それからバロー寝屋川店、
さらに万代寝屋川宇谷店。

いずれにしても競合の激しいエリアへの、
さとうの勇気ある出店である。

京都府福知山市に本部を置くさとうは、
食品スーパーマーケットを66店、
大阪府にはもう5店出ている。

ローカルチェーンは、
県単位に収まっていては、
成長を見込むことはできない。

もうリージョナルチェーンの時代である。

そして異なる商勢圏に出店していくとき、
わが社、わが店の他との違いが必須となる。

それを「ポジショニング」という。
そして2020年の今、
「ポジショニング戦略」は必須である。

この戦略に関しては、
誤解も多いのだけれど。

さて昨日今日と、
上半期の決算発表が相次いでいる。

「第2四半期」と呼ぶことが多くて、
その営業収益や売上高は、
第2四半期までの累計で公開されることが、
これまた多い。

私は「上半期」と呼ぶのも好きだ。

昨日の10月7日は、
イオン㈱の上半期決算発表。
コロナ禍でオンライン記者会見。
もう当たり前になった。
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吉田昭夫社長は、
このオンラインでの発表もうまい。

イオンnews|
営業収益4兆4705億円・純損失575億円/6~8月利益改善

3月から8月までのイオンは、
営業収益4兆2705億万円で、
前年同期比0.5%減。

私は最近は、
「コングロマーチャント」と呼んでいるが、
それだけにコロナの影響が出た。

営業利益は39億200万円で60.7%減、
経常利益は279億7600万円で64.9%減。
当期損失は575億5600万円。
前期は37億9100万円の当期利益だった。

吉田さんの発言。
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「新型コロナウイルスの影響で
変化が早くなった」

「スピード感を持って対応し、
変化からチャンスを見出したい」

これこそ「コロナは時間を早める」である。

右端が井出武美イオンリテール㈱社長。
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「仕入れと在庫の適正化を進めて、
粗利益率が改善できた」

井出さんの着眼点もとてもいい。

コロナ禍の中では「入りと出」を把握し、
「在庫」の動きをしっかり察知して、
そのうえで「適正化」を目指す。

「適正」とは何か、
適正値は何か。

それらをしっかり議論してほしい。
その根拠を知覚してほしい。

一方、今日は、
セブン&アイ・ホールディングス。
こちらは電話記者会見。

ええっと思ったが、
あらかじめメールで教えられた、
〈050〉から始まる電話番号に、
こちらから電話する。
そのあとパスコードとピンコードを打つ。
これもメールで教えられている。

すると電話で声が聞こえてくる。
ビジュアルはない。

資料だけ示されているから、
これはネットで見る。

延々と井阪隆一社長が、
電話の向こうから説明する。
原稿や資料を読んでいるようでもあり、
時々は自分の言葉が加わる。

しかし残念ながら、
その表情などが見えない。

写真は去年のこの時期の上半期決算発表。
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米国スピードウェイの買収の時も、
電話記者会見だった。
私はそれを聞くことができなかったが。

しかし余計なおせっかいだろうが、
これはすぐにオンラインに変えたほうがいい。

日本を代表する上場企業。
イオンと並ぶコングロマーチャント。

トップは自分の顔を見せて、
コミュニケーションしたほうが、
絶対にいい。
そうしなければいけない。

そのセブン&アイの上半期決算。
セブン&アイnews|
第2Q 収益2兆7884億円15.8%減/国内コンビニ10%減

営業収益2兆7884億円で、
前年同期比15.8%減。

営業利益1797億3800万円で12.4%減、
経常利益1752億4100万円で13.8%減。
親会社に帰属する当期利益は、
34.5%減ながらも725億1900万円。

イオンは当期損失だったから、
よく頑張った。

私はスピードウェイの買収を評価した。
一度、挫折しかかったときには、
「もったいない」を繰り返した。

この電話会見でも井阪さんは、
日米のセブン-イレブンを、
グループのコアとすると表明。

前から言っているが、同感だ。

その日米セブン‐イレブンなどの総売上高は、
上半期で5兆4211億6700万円。
これは9.6%減だったが、
セブン&アイの半期営業収益の1.94倍。

しかも米国のコンビニは、
いまだ寡占状況まで時間がある。
つまり伸びシロがある。

成長軌道を描くことができる。

もちろんイトーヨーカ堂や、
ヨークベニマルとヨーク、
そごう西武なども見放していいわけではない。

現時点で強化するのは、
「首都圏での食品販売」らしいが、
この計画には成長性のビジョンが足りない。

ずっと先の、長いスパンで見れば、
やがてヨークベニマルも、
統合していくのだろうが、
このあたりの井阪さんの説明は、
用心深すぎるか。

イオンとセブン&アイ。
オンラインと電話。

コミュニケーションにこそ、
何よりも神経を使わねばいけない。

〈結城義晴〉

2020年10月07日(水曜日)

「大きな街の私だけの店」と第2四半期決算三者三様

今月の商人舎標語。
それは月刊商人舎の10月号の、
[Message of October]
大きな街の私だけの店

小さな島に、
たった一店。

その店がとてもよく考えて、
お客さまをよく知って、
いつもその要望に応えてくれたら、
それはとても幸せな島だ。

しかしその店がちょっと迷って、
お客さまの期待に背を向けて、
儲けしか見えなくなったら、
すぐに不幸な島となる。

小さな島の、
たった一店は、
とても、
責任が重い。

しかし大きな街の、
たくさんの店はどうしたらいいか。
どうすれば幸せなお客さまをつくれるか。
幸せな街になれるか。

大きな街のすべてのお客さまの心を、
小さな島のたった一店のように、
ぜんぶとらえようとしたら、
それはできるのか。いやそれはできない。

だから大きな街の、
お客さまをよく知る店は、
それぞれに私のお客さまを見つけて、
その私のお客さまを喜ばせる。

大きな街の、
私のお客さまのための、
たった一店になろうとする。
ほかにない一店であろうとする。

しかし大きな街の、
たくさんの店がみんな、
同じような商売をしたら、
それは幸せな街なのか。

そして大きな街の、
たくさんの店がみんな、
価格だけで競うとしたら、
それでお客さまは喜ぶのか。

これは小さな島の
たった一店が、
儲けしか考えないのと
同じだ。

かくて、大きな街で、
お客さまをよく知る店は、
私のお客さまを見つけて、
そのお客さまのための店になろうとする。

大きな街で、
小さな島の悪い一店になったら、
すぐにお客さまから見放されて、
消えてなくなる。

だから大きな街で、
私のお客さまのための、
たった一店でなければならない。
ほかにない一店でなければならない。
〈結城義晴〉
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雑誌の責了が、
今日まで伸びてしまった。

しかも今日は、
5000字ほど書いた原稿が、
一瞬にして消えてしまった。

スタッフ総がかりで、
私のパソコンを探してくれたが、
見つからず。

これは気分が落ち込む。

しかし、そこで気を取り直して、
全部、はじめから書き直して、
何とか完成させた。

こんな時の心構え。
気持ちの奮い立たせ方。

書き直したら絶対に、
前よりもいい原稿が書ける。

そう信じることだ。
それしかない。

今日もそうして、
書き直した。

しかし紙の原稿用紙に、
万年筆で原稿を書いていた時代は、
こんなことはなかった。

アナログにもいいところがある。
それも忘れたくはない。

さて商人舎流通SuperNews。
上場各社の上期決算が発表されている。

イオンモールnews|
営業収益1261億円21.7%減・純損失109億円

第2四半期までの累計連結決算。
ショッピングセンター事業の3月~8月。
新型コロナウイルス感染に直撃されて、
営業収益は対前年同期比78.3%、
営業利益は40.3%、経常利益は35.7%。
純損失109億円。
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それでも、
営業利益率9.3%、経常利益率7.1%。
高収益体質は変わらない。

一方、
サンエーnews|
営業収益1030億円2.8%増・経常利益2割減

沖縄のサンエーの上半期は、
営業収益1030億で2.8%増。
しかし営業利益は14.5%減、
経常利益は21.3%減。
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6割を占める食品は好調だったが、
衣料品や外食が減収で減益となった。
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総合スーパー業態や、
ショッピングセンターは、
この半年、苦戦した。

それでも営業利益率4.8%、
経常利益率5.0%。

よく踏ん張ったと評価できる。

さらに、
オークワnews|
営業収益1401億円・7.3%増/営業利益470%増

和歌山に本拠を置くオークワ。
上半期営業収益は1401億円で7.3%増。
営業利益はなんと470.4%増、
経常利益も385.4%増。

こちらはコロナ禍の巣ごもり特需。

営業利益率3.0%、
経常利益率3.1%。
水準に達してきた。

オークワは今、
何をやるか、何に投資するか。
余計なお世話だろうが、
この原資を前向きに使うべきだ。
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イオンモールは減収・減益・純損失。
サンエーは増収・減益。
オークワは増収・増益。

三者三様だった。

COVID-19禍の緊急事態宣言などは、
業態ごとの成果に、
大きな格差を生んだ。

しかしコロナは商人を鍛える。

だからこそ、
私のお客さまのための、
たった一店でなければならない。
ほかにない一店でなければならない。

〈結城義晴〉

2020年10月06日(火曜日)

ロピアの客数が増える訳と本庶佑「失敗しても再挑戦できる環境」

今日も一日、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎10月号の最終責了。

ページを増やして、
内容をさらに充実させます。

ご期待ください。

来週月曜日発行。
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予約受付中です。

予約受付に応じていただいて、
本当に感謝します。

その大阪府寝屋川市から、
報告が入った。

「お陰様でご支持は増えています」
㈱関西ロピア社長の福島道夫さん。
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ロピアは新店の場合、
少しずつ客数も売上高も増え続ける。

私の取材経験では大抵の場合、
オープン初日がピークで、
売上げは徐々に落ちていく。

しかしロピアは逆で、
客数が増えていく。

なぜ、オープンの後で、
客数が増えていくのか。

それは月刊商人舎10月号を、
見てください、読んでください。

大阪初出店の寝屋川店は、
いつも以上の数値を示している。

しかし売れれば売れるほど、
現場の仕事は増える。

頑張ってほしいものだ。

今月は第3週、第4週、第5週と、
続けて大阪を訪れる。

第3週の15日は講演。
商業界ゼミナール近畿女性同友会。
故西端春枝先生の浄心寺会館で開催。

㈱商業界は自己破産しても、
各地の商業界同友会は、
元気に活動を続ける。

私はそれを支援し続ける。
そして商売十訓を語る。

第4週の水曜日の21日は、
万代知識商人大学第五期の講義。
コロナウイルス感染の中でも、
ソーシャルディスタンシングとともに
十二分にリスク管理しつつ、
講義を続ける。

そして22日の木曜日は、
東京で講演。
日本食糧新聞社主催、
食品経営者フォーラム。
その第376回。

会場はニューオータニ東京。

それから第5週は、月曜日・火曜日と、
万代本部で講演。

頑張ります。

さて、日経新聞電子版に、
本庶佑先生登場。
京都大学特別教授で、
ノーベル生理学・医学賞受賞。
一昨年の2018年の今頃のことだった。
本庶先生はもう78歳。
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インタビューのテーマは、
「新政権に望む」

このコロナ禍で今、
最優先で取り組むべきこと。

「PCR検査がまだ不十分だ」

「最新の抗原検査も導入するというが、
感度が下がってもよいとしたら、
これまでの説明や主張と矛盾する。
この病気の特徴は
無症状や軽症の人が多く、
しかも他人にうつすことだ。
クラスターの追跡だけでは
感染源を特定しきれない」

「たとえば地域や業種を決めて
PCR検査をすればよい。
零細事業者は自己負担では無理なので、
国のお金でやるべきだ」

正論だ。

Go Toキャンペーンの経済効果は?
「経済活動を高めようにも
安心感なしに人は活動しない。
重症者や死者の比率が低ければ
それでよい、とはならない」

「Go Toキャンペーンよりも
検査やデータ収集にお金をかけた方が、
得られる経済効果は大きい」

実は私もそう考える。

ダイレクトに金を使わせる政策よりも、
金を使いたくなる状況をつくることの方が、
実は経済効果が上がる。

「国民に安心感を与えるのは
政府の一番重要な仕事だ」

日本発の治療薬に期待できるか?

「米欧と戦える可能性はあるが、
開発は遅れている。
日本の製薬企業に対する産業政策は
間違っていた。というか、
ほとんどないに等しい」

手厳しい。

「厚生労働省が主に担ってきたのは
産業政策ではなく社会保障政策だ」

「製薬業界は従来の護送船団方式では
国際競争に勝てない」

「必要な薬のすべてを
海外製品に頼るようになれば、
国民の健康を守れない」
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そしてイノベーションに関して。
「若い人にチャンスを与え、
失敗しても再挑戦できるような
環境をつくってほしい」

「少額で単年度の研究費ばらまきをやめて、
最低でも3~5年にわたって使える
十分な研究費を出すべきだ」

納得、同感。

ロピアの新店が伸び続ける理由の一つも、
若い人たちにチャンスを与えるからだ。
そして失敗しても再挑戦できる。

私は「敗者復活の制度」と呼ぶ。

新しいことに挑戦し続けるから、
客数は伸び続ける。

学者・研究者の世界も、
小売業の世界も、
その意味では一緒だ。

〈結城義晴〉

2020年10月05日(月曜日)

ウォルマートのアズダ売却・英国撤退とロピアの関西進出

Everybody! Good Monday!
[2020vol㊵]

2020年第41週。
10月第2週に入った。

月刊商人舎10月号。
来週月曜日発行。
ropia_banner2
予約受付中です。

関東のロピアが大阪寝屋川に出店。

5W1Hで言えば、
Who[だれが]ロピアが、
When[いつ]9月29日、
Where[どこで]大阪府寝屋川市、
What[なにを]ロピアの新店を、
Why[なぜ]、How[どのように]。

今回の月刊商人舎は、
WhatとHowを現地取材で明らかにし、
Whyに関しても考察する。

その時、競争する企業はどうしたか。
それも探求する。

つまり競争の本質を見極める。

さて、ドナルド・トランプ大統領。
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入院治療中にも関わらず、車で外出し、
その車の中から手を振って、
支持者たちにアピールした。

しかしこれは、
公衆衛生ガイドラインを破るもの。
自らの政府が定めたガイドラインを、
大統領自ら、守らなかった。

医療専門家は集中的に批判した。

大統領選挙の終盤にかかって、
心配で心配で仕方ないのだろう。

それというのも、
自らのリスク管理に甘さがあったからだ。

さらにまだまだ、
COVID-19を軽視している。
そうとしか考えられない。

選挙という競争が、
悪い判断をさせてしまったのか。

競争は意思決定を誤らせることもある。

商人舎流通SuperNews。
ウォルマートnews|
「アズダ」を売却し英国から撤退

ウォルマートは1999年に、
英国3位のアズダを、
67億ポンドで買収した。
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ちょうど同じころ、
ウォルマートは米国内で、
スーパーマーケット業態を開発中だった。

それがネイバーフッドマーケットだ。

英国ではアズダは、
テスコ、セインズベリーに次ぐ3番手。

ウォルマートのテコ入れで、
セインズベリーを一瞬、
追い抜いたりしたこともあったが、
絶対的な改革とはならなかった。

しかしそれでもアズダは、
米国内ネイバーフッドマーケット開発には、
大いに貢献したに違いない。

私はこのころ、
㈱商業界の取締役編集統括で、
仏シアルドールの日本代表委員をやっていた。
ヨーロッパによく出かけては、
英国ビッグ3の競争を取材した。

しかしこの地の競争には、
2つの脅威が迫っていた。

第1はeコマースのアマゾンであり、
第2はドイツのアルディ、リドルである。

結局、アズダの改革は進まず、
英国進出ほぼ10年後の2018年には、
セインズベリーとの合併を発表。

これが成就すれば、
首位テスコに迫る規模となるところだった。

しかし英国監督官庁の承認は得られず、
これを断念して、
アズダの売り先を模索していた。

買収に応じたのは、
英国の大手投資銀行TDRキャピタル。
そしてその傘下のザ・イッサ・ブラザーズ。

ザ・イッサは一昨年の2018年に、
クローガーから米国コンビニ事業を買収。
現在、欧米で約6000店舗を展開中。

世界の色分けはどんどん変わっている。

しかしウォルマートの海外直接投資は、
あまり成功していない。

ヨーロッパではドイツで失敗し、
今度はイギリスからも撤退。
結局、ヨーロッパでは成功しなかった。

アジアは韓国から退散し、
中国でも日本でもトップにはなれず。

北米のカナダ、メキシコは好調。
南米ではブラジル、アルゼンチン、
チリおよび中米。

インドやアフリカへの進出は果たしたが、
まだまだ未知数だ。

こう見るとウォルマートといえど、
地元の北アメリカ大陸以外では、
そうそう、うまくはいかない。

流通発展途上国において、
その国の地元資本が成熟する前に、
市場を制圧してトップに立つしかない。

その意味で関東のロピアが、
流通先進地域の関西地区で、
いかにマーケットに定着するのか。
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私には確信があるが、
しかし壮大なビジョンをもたねば、
21世紀の成長は見込めない。

このことも確かだ。

夢の実現に向けて前に進む。
そのとき、競争は商人を磨く。

守りに入った競争は、
トランプのように判断を誤らせる。
ネガティブな競争は商人の心を曇らせる。

では、みなさん、今週も、
競争はあなたの仕事です。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年10月04日(日曜日)

やはり「コロナは僕らの文明をレントゲンにかけている」と思う

月刊商人舎10月号。
来週月曜日発行。
ropia_banner2
予約受付中です。

さて、アメリカ合衆国。
COVID-19に感染している。C

ドナルド・トランプ大統領が、
新型コロナウイルスに感染しているが、
それでもツイッターでのツイートはやめない。

ちょっと回復したようにも見える。
無題
このところ毎日のように、
President Trumpのツイッターを覗く。

ツイートの頻度は落ちて、
今日は2度しか上がっていない。

ジョンズ・ホプキンス大学の調査。
10月4日時点の世界の国別感染者数と死者数。

一番多いのがアメリカで、
感染者738万2194人、
死者20万9382人。

ジョー・バイデン候補との、
大統領選挙ディベートで、
暴言を吐いた。
「あんたが大統領だったら、
死者は100万人を超えている」

その自分が感染してしまった。

二番目はインド、
647万3194人、10万0842人。

三番目はブラジル、
490万6833人、14万5987人。

以下、ロシア119万8663人、2万1153人。
コロンビア84万8147人、2万6556人。
ペルー、アルゼンチン。
スペイン、メキシコ、南アフリカ。

11番目がフランスで、
59万1644人と3万2163人。
12番目がイギリスで、
48万2564人、4万2407人。

国連の常任理事国が4国、
このリストの上位に入っている。

残りの常任理事国が中国だが、
武漢が発生源とされるその中国は、
感染者数8万5450人、死者数4634人。

日本は8万5339人と、
感染者数は中国とほぼ同じで、
死者数は1597人。
川崎洋さんの詩「存在」から。
さらでだに

「二人死亡」と言うな
太郎と花子が死んだ
と言え

――太郎と花子と言え。
その通りだし、
そう考えねばならない。

人の命の重さ。

ドナルド・トランプさんの命も、
太郎、花子と同じだ。

第二次世界大戦での死者数。
アメリカは29万人。

かの国ではあの大戦に迫る勢いで、
COVID-19が国を蹂躙している。

大戦での死者数は、
兵士、市民を加えて、
日本が310万人、ドイツは689万人。
(人間自然科学研究所調査)

ああ。

太郎と花子は、どれだけ死んだか。

何度も引用しているが、
イタリアの人気作家パオロ・ジョルダーノ。
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「感染者の数、
発生地からの距離、
マスクの販売枚数、
株価暴落で失う金額、
検査結果が出るまでの日数と、
数えてばかり」

そう、私たちはこの半年以上、
数えてばかり。

「コロナは今、
“僕らの文明を
レントゲンにかけている”」

ジョルダーノは続ける。
「恐怖にも浸され、
頭がいっぱいだけど、
それでも
“今までとは違った
思考をしてみるための空間”
を確保しておこう」

イタリアの感染者数は、
今、32万2751人、
死者数は3万5968人。

そして第二次世界大戦の死者数は43万人。

あのルネサンスを創造したイタリア。
2000年前のローマ文明をつくったイタリア。

文明は、
「人知が進んで世の中が開け、
精神的、物質的に生活が豊かになった状態」
(大辞泉)

「僕らの文明」はいつも、
レントゲンにかけられている。

だから思考する空間は、
一人ひとりが、
いつもいつも、
確保していなければならない。

そしていつもいつも、
今までとは違った思考を、
試みていたいものだ。

日曜日にはいつもそう思う。

〈結城義晴〉

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