結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年03月25日(木曜日)

コロナ禍とテレワークの「animal spirits」と「若さ」

横浜の桜も八分咲き。
IMG_22601

駅までの通勤の道の桜。
IMG_22621

今日は東京駅へ。
IMG_22641

ちょっと雨模様もあって、
人出は少ない。
IMG_22651

東京都の新規感染者数は394人。IMG_22661

私は毎月、大手町プレイス内科で、
検査と診察をする。
だから東京駅を通過する。IMG_226312
この1カ月、単行本でハードワークした。
座って仕事することが多かった。
けれど検査の結果はすこぶるいい。

田嶼尚子先生にお褒めの言葉をいただいた。

さて日経新聞電子版。
「経営者ブログ」は、
㈱IIJ会長の鈴木幸一さん。
毎週火曜日に自分で書く。
鈴木幸一

鈴木さん、このところ心配している。
IIJは日本のインターネットの草分け。
いわゆるITの会社の先駆けだ。

技術開発、事業計画など、
様々な報告事項を、
会長に向けて社員が持ってくる。

「そのスケールが
小さくまとまってきたことに対する
危惧である」

IIJのカルチャーは、
「妄想と言われようと、取りあえずは、
膨らむだけ膨らませるような
リポートや提案だった」

「それが少なくなってしまったのである」

私は大企業病の兆候だと思う。

「社員間の会話が膨らんで、
まずは妄想ともいえるほどに
膨らみ過ぎた計画を潰すのが、
私の役割だった」

それが、
「もう少しふくらみがないと、
将来が見えないなあ」
などと言わねばならない。

現実的な案が増えている。

「飲み屋のばか話を勧めるわけではない」
と断ったうえで鈴木さんは述懐。

テレワークによって、
「ひとりでいる時間が長いと、
どうしても、刺激的ではあるが
難問ばかりといった案が生まれず、
確実にできそうな案に
なってしまうのではないか」

「今更の話だが、人というのは、
ひとたび、ある観念に寄りかかってしまうと、
そこから離れることができない」

「技術開発や事業開発の考えも、
すぐに一つの考え方や観念に支配されて、
そこに閉じ込められてしまうことが多い」

小売業で言えば、
商品開発やサービス開発である。
店舗開発やフォーマットの開発である。

「余計なようでも、
仲間や知人との会話という
キャッチボールから
飛躍が生まれることも事実なのだ」

「在宅勤務のメリットはメリットとして、
自らのうちに閉じこもらないようにしないと、
発展はない」

まったく、同感だ。

「在宅勤務」は、
大企業病に陥りやすいのか。

日経新聞経済コラム「大機小機」
コラムニストは一直さん。
「出でよ 熱気ある起業家」

日経の「私の履歴書」には今月、
島精機製作所の島正博会長。
子どものころから発明家で、
手袋編み機の全自動化で大成功を収めた。

私も毎日、読んでいる。

かつて島さんは、
編み機の全自動化を目標に、
仲間とともに会社を立ち上げた。

ところが編み機の半自動装置が売れ行き好調。
自身以外の出資者は、
「現在の半自動装置で十分だ」という意見。

島さんは彼らと袂(たもと)を分かった。

一方、アイリスオーヤマの大山健太郎さん。
「ロングセラーはだめ。
それに頼るようになります」

経営学でいう「金のなる木」。
つまり現在安定して
収益を稼いでいる部門に固執する。

経営環境が読みにくい状況では
保守的になりがちだ。

経済学者ケインズは80年前、
「将来の長期間を要するような、
積極的なことをしようとする
われわれの決意の大部分は、
血気の結果としてのみ行われる」

血気は原文では「animal spirits」。
ケインズは明言している。
「将来の利益の数学的期待値ではなく、
人間本来の楽観に基づく行動だ」

「血気が鈍り、自生的楽観がくじけると、
企業は衰え、死滅する」

コラムニスト。
「デジタル社会、脱炭素社会に向けて
世界の産業界は一斉に走り出している。
熱気にあふれる島さん、大山さんが
大勢出てくることを期待したい」

同感だ。

今年の商人舎標語。
20210102-768x512
「若返れ!」

時代と時代の節目のとき。
「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
若さによってしか「時代の溝」は凌げない。
だから組織は若返るべきだ。

若さが「キャズム」を乗り越える
早さの鍵を握る。
若さが「キャズム」を凌ぐ
柔らかさの源である。

若さが「キャズム」をバネにする
強さの礎である。
そして若さが、
企業の生命線である。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.