結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年07月03日(土曜日)

伊勢丹府中店退店跡「ミッテン」のヤオコー府中フォーリス店

東海・関東地方の記録的大雨。

とくに静岡県熱海市。
伊豆山付近の「土石流」。

あのあたりは、
商人舎ミドルマネジメント研修会で、
湯河原に行くときに車で通る。

ひどいことになった。

静岡県御殿場市で24時間に385ミリ、
箱根町では540ミリも降った。

亡くなられた方々のご冥福を祈り、
その遺族の方々にはお見舞い申し上げたい。

私はその雨の中、
京王線の府中駅へ。

それほどひどい降りではなかった。

北口の甲州街道沿いには、
オオゼキ府中店がある。IMG_43941
2018年に東証に上場し、
2019年に創業50周年を迎えた。

その年にオープンさせた店舗だ。
IMG_44001

今年5月の決算で年商1025億円、
営業利益75億6050万円、
経常利益76億2247万円。
営業利益・経常利益ともに7.4%。
すごい会社だ。

鮮魚部門では朝から、
4品よりどり1000円セールを展開。
1品なら299円のパックが、
4品買えば1000円。
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生本マグロなどのパックをつくって、
大人気を博している。

府中駅南口の改札を出ると、
そのまま2階部分のデッキで、
ミッテンにつながる。

伊勢丹府中店が2019年9月末に撤退して、
そのあとに入った商業集積。IMG_44241

1996年4月にオープンした伊勢丹府中店は、
開店初年度の売上高261億円。

しかし初年度がピークで、
あとは減少に次ぐ減少で、
経常損失が恒常化した。

2003年度以降は合計約34億円の赤字を積み重ねた。

初年度がピークの商売は、
成り立たない。

郊外型百貨店のコンセプトそのものが、
ダメだった。

私は言い続けている。
百貨店の商圏人口は最低100万人。

府中市の人口は26万人。
周辺人口を集めても100万人に至らない。
しかも府中市民も周辺の人々も、
電車で25分足らずの新宿に行けば、
日本一の伊勢丹本店がある。

結局、現場の努力は無駄となった。

そこで家電のノジマが名乗りを上げて、
この物件を運営するとともに、
5階フロアに店舗を出店。

各フロアにはユニクロやGU、
ホームセンターコーナン、
ニトリのデコホーム、ダイソーなどが入居。

簡単に言えば、
郊外ショッピングセンターのテナント構成を、
一つの館で展開したのがミッテン。

そのミッテンの小規模専門店街が、
フォーリス。
IMG_44011

そしてそのフォーリスの地下1階に、
ヤオコー府中フォーリス店が開業。IMG_44041

府中駅前商店街に沿って、
鼠の「忠助」像。
IMG_44051
須佐之男命(すさのおのみこと)を助けた鼠。

商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews|
785坪・年商45億の「府中フォーリス店」5/25出店

5月25日にオープンしたのが、
ヤオコーマーケットプレース。
府中フォーリス店。IMG_44071
私はヤオコーの旗艦店だと想像していた。
しかし旗艦店ではあるものの、
これまでとは違っていた。

地下1階では食品専門店と競合している。
昔の生鮮カテゴリーキラー。
青果の九州屋、
精肉の明治屋産業の「壱丁田」、
鮮魚の魚力、
そしてグロサリーの北野エース。

ヤオコーにとって、
これもいい競争で、
そのおかげもあってか、
新しいフォーマットになった。

それは次の月刊商人舎に書こう。
実に面白い。

日経新聞スポーツ欄。
昨日のコラム執筆は、
三浦知良。
「サッカー人として」
三浦知良
「サッカー選手には毎週、
ベンチ入り18人という名の
選考が待っている」

「東京五輪が迫り、様々な競技で
選考に道を阻まれる選手がいることだろう」

多くの五輪種目で、
そんなニュースが次々に発せられる。

「4年に1度、あるいは最後の
チャンスかもしれない舞台から
脱落するのは、つらい」

「でも、落選からが
人生は山場なんじゃないのかな」

カズは、これが言いたい。

「選考に人生を左右されたと感じて
投げ出してしまうのなら、
結局、自分で人生を棒に振ることになる」

「そうでなく、諦めず、
ちゃんと人生を組み立てていく。
きつい作業だけど、はい上がれるか」

人生を組み立てて、はい上がる。

「敗れた。老いた。別れた。
そこからなんだ、勝負どころは」

「過去に起こったことは変えられない。
でも起こったことの意味なら変えられる」

「負でしかない出来事も、
頑張りようでその意味を、
ダイヤモンドのように
光らせることができる」

54歳で現役を続ける三浦知良だから、
言えることだ。

伊勢丹府中店跡のミッテンも同じだ。

ヤオコーはその一員となって、
一翼を担っているし、
それに応えていると思う。

〈結城義晴〉

2021年07月02日(金曜日)

ポストコロナ時代の「消費ブーム」と「デフレ懸念」

パオロ・ジョルダーノではないが、
ふたたび、みたび、数え始めている。
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新規感染者数。
重症患者数、死者数。

東京オリンピックを、
ちょうど3週間後に控えた東京都。
一昨日の新規感染者は714人で、
1週間前と比べると95人増。
昨日は673人で先週から103人増、
今日は660人で98人増。

一方でワクチン接種が進むが、
各国選手団も続々と来日。

与党内からも、
「無観客開催」の声が出てきた。

自然な反応だろう。

オリンピックを、
お祭りとは捉えずに、
記録会と考える。

そんな視点はずっとあった。

COVID-19パンデミックのなかで、
世界から集まったアスリートが、
偉大な記録に挑戦する。

大衆は映像でそれを堪能する。

それでも十分だ。

今日は激しい雨のなか、
第一屋製パン㈱の鎌田恒雄さんが、
横浜商人舎オフィスに来てくれた。

現在は大阪に単身赴任して、
関西統括本部副本部長兼西日本営業部長。IMG_E43911
持ってきてくれたのが、
大阪空港工場でつくったばかりの商品。

「万代あんぱん」IMG_E43711

そして「素敵なメロンパン」。IMG_E43741
よほど自信があるのだろう。
第一屋製パンの加藤万由子さんが、
万代のバイヤーと共同で開発した。

「万代あんぱん」は、
㈱万代のプライベートブランド。
特別な売り方をするが、
このたび力を込めて、
何度も試作を繰り返して、
大リニューアルをした。IMG_43721

メロンパンは第一パンのブランド。IMG_43751
バターマーガリンが挟んであって、
ちょっと塩味がはいっているのがいい。

そのあんぱんをいただいてみます。IMG_E43801

あんこが大量に入っている。IMG_43831
私は子どものころから、
甘いものはあまり食べない。
いわゆる辛党。

しかし年をとって、
還暦を過ぎてから、
美味しく食べるようになった。IMG_43841

この顔が物語っている。IMG_E43851

最後に鎌田さんとツーショット。IMG_E43881

さて、日経新聞のコラム、
「大機小機」

今、一番気になることを考察。
コラムニストは甲虫さん。
「コロナ後デフレ」拭えぬ懸念

「ポストコロナ時代の日本経済」だ。
つまりキャズム期間が終わって、
そのあとの時代の経済がどうなるか。
経済によって、消費も生活も変わる。

大きく分けて2つの異なる視点が示される。

第1は、
「大きな消費ブームが起こる」。

楽観的な見方。

「ウィズコロナ時代」と甲虫さんは言う。
私は「大きな断絶」だから「キャズム」と呼ぶ。
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この期間は定額給付金など、
「政府の支援策が所得を下支えした結果、
人々の貯蓄が大幅に増加した」

だから、
「ポストコロナ時代には、
コロナ禍で抑圧されてきた消費が
感染終息とともに
一気に爆発する可能性がある」

「回復が遅れていた
対面サービスを伴う業種の一部で、
ワクチン接種が進展するとの見通しから
株価が上昇基調を見せているのは
このためだ」

一方、第2は悲観的な見方。
キャズムの期間には、
「日本が直面するさまざまな
構造的な問題が浮き彫りになった」

デジタル化の遅れ、
脱炭素社会に向けた対策の遅れなど。

「コロナ禍の以前から顕在化していた
少子化や財政赤字の累積といった問題も、
ウィズコロナ時代を経て
従来以上に深刻になっている」

これが「コロナは時間を早める」現象の一つ。

「経済活動が落ち込むなかで
賃金が大きく下落したのは、
主要な先進国では日本だけである」

ここが深刻だ。

エコノミストの平均的な予測値。
「今年のインフレ率は日本が
米国やユーロ圏に比べて極端に低くなる」

「しかも、足元の公表値では、
米国やユーロ圏の予想インフレ率が
軒並み大きく上方修正されたのに対し、
日本の予想インフレ率は
低いままであった」

日本経済は置いてけぼり。

「本格的な経済回復を実現していく過程で、
これら”デフレ懸念”を
どのように克服していくのか」

つまり第2は、
「デフレ懸念」である。

コラムニストは注文を付ける。
「日本政府には、これまで以上に
改革に真剣に取り組む姿勢が求められている」

ん~。

この面は、心もとない。
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しかし楽観的な「消費ブーム」と、
悲観的な「デフレ懸念」は、
どちらも起こると、私は思う。

だから小売業・サービス業は、
ちいさな「消費の変化」をしっかりとらえる。
それを「ブーム」と言われるものに育てる。

最近の食品業界で言えば、
群馬のツルヤや関西のロピア。
もちろんベニマルやヤオコー、サミット。

決して楽観的態度ではないが、
「ブーム」を巻き起こしている。

そしてそのうえで、
「デフレ」から脱却できない状況にも、
備えつつ仕事をしなければならない。

「ポストコロナ時代」の主役は、
リスクマネジメントである。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

悲観的でありつつ、
楽観的であれ。

その両方のトレード・オンである。

〈結城義晴〉

2021年07月01日(木曜日)

「ぬくもりやビジョンのないDXはご免である」同感!!

7月に入った。
大変な7月だ。

コロナ禍キャズムの年、
2021年の折り返しである。

7月23日(金曜日)から、
東京オリンピックが始まる。
1964年以来、57年ぶり。
国民の期待は高まる。

しかし新型コロナウイルス感染は、
インド型のデルタ株から、
ペルー型のラムダ株まで登場して、
それらがオリンピック関連の「人流」拡大で、
第五波を生み出す危険性もある。

大変な7月だ。

私自身は7月8日に、
第2回ワクチン接種をする。
私のような高齢者だけではなく、
年齢幅も広がりつつ、
ワクチン接種も進む。

それが唯一といっていい希望だろう。

それでも大変な7月である。

7月の結城義晴は、
それでも動く。

ワクチン接種の翌日、
7月9日から大阪出張。
今回は4日間。

横浜にもどって13日は、
竹林舎の講義。
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立教大学大学院と飯能信用金庫が共同して、
経営塾を開催している。

その塾で「マーケティング」を講義する。

翌週の20日も竹林舎講義。

昨年は休講となったが、
今年は開催される。

グループワークなどを組み込んで、
3時間の講義。

今年はDXやビッグデータなども織り込んで、
新しい内容にしようと思っている。

そして23日から東京五輪。
いったい、結末はどうなるのだろう。

しかしどんなときにも、
「前向き・上向き・外向き」
で、生きていきたい。

「下向き・内向き・後ろ向き」は、いやだ。

さて、朝日新聞のコラム。
「経済気象台」
このコラムは社外筆者が執筆している。
「第一線で活躍する経済人、学者ら」とある。
日経新聞の「大機小機」と同じだ。

今日のコラムニストは山猫さん。
ルキノ・ヴィスコンティが好きなのだろう。

そして今日のタイトルは、
「DXと将来ビジョン」

「いまの世の中、
猫もしゃくしもDXでかまびすしい」

同感。

ここでいうDXはもちろん、
“Digital Transformation”

月刊商人舎3月号。
商人舎3月号DX
こちらはRetailのDXの話だが、
バックナンバーを持っている人は、
読み返してほしいな。

コラムニスト山猫さんはDXを、
「デジタル化による改革」と説明する。

「政府も9月のデジタル庁発足に向けて、
重点計画の内容を明らかにした」

デジタル庁は菅政権の目玉政策だが、
1年後の9月の発足とは、ちと遅い。

拙速(せっそく)はいけないけれど、
巧遅(こうち)も決してよろしくはない。

「巧遅拙速」という四字熟語は、
いくら上手でも遅いよりは、
たとえ下手でも速いほうがよい、
という意味。

ましてや「コロナは時間を早める」。
結城義晴の持論。
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そしてコロナによって、
一番早まるのは、
Digitalの世界だ。

山猫さん。
「マイナンバーカードがその中心だが、
コンビニで住民票を受け取れたり、
個人の健康情報を
全国の医療機関で確認できたりと、
お題目が並ぶ」

「だが住民票は役所に行けばとれるし、
健康情報はプライバシーの問題だ。
もしデータを盗まれたら
どうしてくれるのか」

コラムニストの体験談。
固定資産税を払おうと銀行に行った。

「現金での納付は窓口ではやっていない」

そこで、
「見慣れない機械の前に連れていかれた。
年配の女性客が係員の介添えで
何とか手続きを終え、
やっと順番が回ってきた」

「わたしも
係員の手を借りないとできなかった」

ちょっと情けなさそうだ。

「人員削減を目的に機械化し、
客もそのうち慣れるだろう。
そんな魂胆なのかもしれないが、
年に何度もしない操作を
老人が覚えられるとも思えない」

そして警告。
「効率化すなわち人員削減に
DXのねらいがあるとしたら、
どんなに便利になっても、
人間のクビが切られてしまう
冷たい社会になるだろう」

効率化や生産性の向上は、
人員削減のためではない。

「DXはそれ自体が目的ではなく、
ビジョンを実現するための手段である」

これが本質だ。

「将来ありたい社会の姿についての
議論がないまま、デジタル化だけが
先行することは避けたい」

単行本でも書いたが、
「将来ありたい社会の姿」が根本にあって、
そこから逆算して現在を決める。

大切なのは「ブレイクスルー思考」である。

最後に山猫さん。
「ぬくもりやビジョンのないDXは
ご免である」

[Message of March]
アナログとデジタルを融合させよ。
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小売りの仕事はアナログだ。
サービスの業務もアナログだ。
近代化はそれをデジタルに変えた。

アナログは次々にデジタルとなった。
そしてデジタルが世の中を高速化させた。
デジタルが世界を爆発的に膨張させた。

アナログのデジタル化はこれからも加速する。
だから逆にデジタルのアナログ化が必須となる。
かくてアナログとデジタルの融合が進む。

それがDXの本質だ。
それがポスト・コロナの仕事の態度だ。
ポスト・モダンの商売の在り方だ。

〈結城義晴〉

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

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新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

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(イーストプレス刊)

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