七夕。
今年は梅雨も明けているし、
台風も去って、
空は晴れた。
夜にはちょっと雲が出たが、
織姫と彦星の1年に一度の逢瀬は、
成就したのだろう。
商人舎流通SuperNews。
第1四半期決算が発表されている。
セブン&アイnews |
第1Q営業収益57%増・経常37%増過去最高/米コンビニ貢献
セブンアンドアイ・ホールディングスは、
営業収益2兆4473億(57.3%増)、
営業利益1024億(32.1%増)、
経常利益955億円(36.7%増)、
四半期純利益650億円(51.2%増)。
すべてが四半期としては過去最高。
国内コンビニ事業は、
営業収益1.1%減で、
2152億4300万円。
営業利益は592億8200万円(2.1%減)。
海外コンビニ事業が、
1兆7239億円で、
これは153.8%増。
前年比153.8%ではない。
153.8%増。
営業利益も262.4%増で、
439億8100万円。
日本のセブン-イレブンは、
全店売上高は1兆2567億円(2.0%増)で、
収益性も米国より高い。
それでもセブン&アイの過去最高益は、
米国のセブン-イレブンとスピードウェイが、
大きく貢献して、
同社を日本一の小売業に引き上げた。
一方、スーパーストア事業は、
営業収益3558億円で21.2%減。
イトーヨーカ堂は1788億円で32.1%減、
ヨークベニマルは1198億円で0.5%増。
営業利益は、
イトーヨーカ堂が7億7000万円(18.3%増)、
ヨークベニマルが44億6200万円(26.1%増)。
利益はベニマルがヨーカ堂の5.8倍。
完全に逆転している。
一方、
イオンnews |
第1Q過去最高/営業収益2兆2032億円・営業利益12%増
営業収益2兆2032億円(2.3%増)、
営業利益4398億(12.0%増)、
経常利益444億(10.0%増)、
四半期純利益194億円(287.3%減増)。
こちらもすべて過去最高。
ただし、セブンには四半期で、
2331億円の差をつけられた。
事業会社のイオンリテールは、
営業収益4188億円(6.4%減)で、
イトーヨーカ堂の2.3倍で、
差を広げた。
さらに九州・北海道・東北の、
それぞれの総合スーパーを加えると、
総営業収益7890億円で2.0%減ながら、
イトーヨーカ堂の4.4倍となった。
セブン&アイの総合スーパー業態は、
イトーヨーカ堂1社だから、
イオンとセブンの祖業比較をすると、
4.4倍の差となった。
イオンのスーパーマーケット事業は、
全国にマックスバリュやU.S.M.H、
そしてダイエーがある。
ザ・ビッグをはじめとする、
ディスカウントスーパーマーケットを加えると、
営業収益は6434億円の2.8%増で、
これもセブンを圧倒する。
さらにイオンのヘルス&ウエルネスは、
営業収益2690億4100万円(7.6%増)、
営業利益74億7900万円(6.4%増)。
セブン&アイがコンビニ事業に収斂し、
イオンはコングロマーチャントとして成長する。
月刊商人舎5月号で[特別企画]を組んだ。
セブンとイオン「逆転のダイナミズム」
10年ぶりに日本小売産業の首位が逆転した。
両者の2022年2月期決算を比較すると、
営業収益は300億円の「微差」だった。
それが新年度の第1四半期で、
2331億円の差となった。
ひとえに米国コンビニのおかげ、
さらに「円安」の影響もあった。
2020年3月5日(木曜日)のこのブログ。
セブン&アイの[米国コンビニ買収断念]を考察する
私は「ああ、もったいない」と、
三度も書いた。
その後の2020年8月3日のブログ。
米Speedway買収/セブン&アイの「もったいない」と水際の勇気
逆転の買収が相成って、
私の「もったいない」が届いたかと思った。
「米国セブン-イレブンCEOが奮闘。
ジョセフ・デピントCEO。
そして再び買収にこぎつけた――」
そして付け加えた。
「その買収効果が出るのは、
今期の最終決算であるし、
来期からである」
その結果がこの第1四半期だ。
それにしても、
よく買収をあきらめなかった。
「水際の勇気」が「今」につながっている。
〈結城義晴〉