結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年05月29日(金曜日)

Message「異常値を疑え。」と2025日本の人口減と世帯増

1日中、横浜の商人舎オフィス。
月刊商人舎の原稿を書き、
入稿した。

そういえば先月号のMessage、
このブログで紹介していなかった。
ラスベガスに滞在していて、
ブログに書くことが多かったせいでもある。
[Message of May]
異常値を疑え。

「異常値販売」が大流行したことがあった。
あっちもこっちも「異常値、異常値」。
辟易(へきえき)するほどだった。

異常な数値が現れる。
それは問題の発生を意味する。
対応のオペレーションが必要になる。

さらに異常値を放置すると需要予測が狂う。
異常値を見逃すと在庫管理をミスする。
過剰在庫か、在庫不足かがわからなくなる。

さまざまな分析に齟齬が生じる。
店舗評価、商品評価を間違う。
場合によっては人の評価も誤る。

しかしブームを起こした「異常値販売」は、
通常はあり得ない状態を意図的につくれと促した。
経営資源を集中させて業績を跳ね上げよと命じた。

伸びているところを伸ばす。
これは業績を向上させるための王道だ。
それは自然な政策だ。

けれど意図的に「異常値」をつくろうと、
普通の会社がやらない施策を実行する。
極端な一点突破を試みる。

奇異な販促で異常値を出す。
特別の安売りで異常値を出す。
あの手この手で異常値販売を目指す。

それは平均的な店には効くかもしれない。
前年対比ばかり気にする会社には、
効果があるかもしれない。

だがウォルマートのEDLPは、
売上げの波動の波を減らすのが目的だ。
異常値づくりではなく高次安定が狙いだ。

そのための仕組みをつくる。
システムを構築する。
人財を育てる。

そんなマネジメント水準ができ上がると、
異常値を疑ってかかるようになる。
そして異常値には迅速に対応する。

年商50億円超のスーパーマーケット、
60億円に達する超繁盛店。
それらは異常値の集積の結果ではない。

誰も無理をすることなく、
普段通りに仕事をすれば、
驚くほどの成果が出る。

ドラッカーは言う。
「いい工場は静かである」
これは異常値販売の喧騒とは違う。

異常値を疑え。
異常値を問題視せよ。
その域に到達せよ。〈結城義晴〉
202605_message
前年対比でしか考えない組織には、
「異常値をつくれ」と発破をかける効果もあろう。

しかしそれは特徴のない店、
ポジショニングの欠落した企業の話だ。

ドラッカーに言わせれば、
「異常値」が発現したとしたら、
それはInnovationの苗床である。
だから無理やり「異常値」をつくろうとしたら、
Innovationの芽を摘んでしまうことにもなる。

さて、日本の人口が減り続けている。
2025年国勢調査速報値。
昨25年10月1日時点の外国人を含む日本の総人口。
1億2304万9524人。
約1億2300万人。

2020年の前回調査から、
309万6575人の減少、
2.5%減。

5年間で310万人減。

日本の歴史で最も人口が多かったのが、
2010年の1億2805万7352人。
202501_yuuki

それと比べても500万人が減った。

15年から20年にかけての減少率は0.7%で、
人口減の勢いは加速した。

総務省の分析。
「少子化と高齢化が進み、
自然減が拡大しているため」

国連の推計では、
日本の人口は世界で12位。

日本の総人口のうち、
男性は5977万8826人、
女性は6327万698人。

女性100人に対して男性は94.5人。

都道府県別にみると、
東京都と沖縄県だけが増加した。
東京都は19万8621人増の1424万6219人、
増加率も全都道府県で最も高い1.4%。
日本全体に占める割合は11.6%。

東京への人口集中は続いている。

沖縄県は0.1%増の146万8220人。

人口減少数がもっとも大きかったのは北海道。
23万9195人減。

これは意外な気がする。

人口が100万人以上の都市は12市。
東京都特別区部、横浜市、大阪市、名古屋市、
札幌市、福岡市、川崎市、神戸市、
京都市、さいたま市、広島市、
最後は一つの市はどこか。

クイズです。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・仙台市。

一方、世帯数は過去最多だった。
全国の世帯数は、
5712万4507世帯。
5712万世帯。
前回と比較して2.3%増加。

1世帯あたりの人数は2.15人。
比較可能な1970年以降で過去最少。

つまり世帯数は増えたが、
世帯人数は減った。

単身世帯の増加傾向も進む。

世帯数の増加率最大は沖縄県。
5年前から6.1%増。

1世帯あたり人数最多は山形県の2.49人、
最少は東京都の1.88人。

人口と世帯。

ここには、
商売とビジネスのヒントが詰まっている。
人口減少は周知の「異常値」でしょう。

人口が減っていても、
世帯が増えていたら、
そこにはInnovationの苗床がある。

〈結城義晴〉

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