新横浜から新幹線に乗った。
車で湯河原に向かう。
相模湾は静かだ。
今日から、
商人舎ミドルマネジメント研修会。

6月9日~11日の2泊3日の缶詰セミナー。
2012年5月に1回目を開催して、
毎年2回ずつ実施している。
コロナ禍中は中止したものの、
14年目の今回で第26回を数える。
2000人以上の修了者を輩出している。
神奈川県と静岡県の境界線にある。
もちろん、住所は静岡県。
梅雨空だが、新緑はみずみずしい。
会場はいつものように、
天井高のある大観の間。

2008年2月1日に商人舎を設立した。
そして4月17日に発足の会が開催された。

ありがたいことに、
93人の発起人のみなさんが、
商人舎の在り方を支持してくださった。
その93名の方々のうち、
もう23人のみなさんが亡くなられた。
心から感謝しつつ、
志を新たにした。
この発足の会で私は、
3時間の講演をした。
「小売流通サービス業
21世紀の日本を救う」
私は一世一代の講演をした。

ミドルマネジメント研修会の冒頭はいつも、
この発足の会の講演の再現。
商業の基幹産業化のために必須のこと。
それが近代化の精神。
そしてそれは倉本長治の考え方だ。
イオンの岡田卓也さんは、
長治先生の一番弟子だった。
「エルダー」と呼ばれた。
伊藤雅俊さんも大髙善雄さんも、
倉本長治の教えを受けた。
だから現在のチェーンストアは、
みな、商業近代化の思想をベースにしている。
それが「店は客のためにある」
そして「商売十訓」
これらが不思議なことに、
ピーター・ドラッカーの考え方と同期している。
それから商業近代化の歴史を辿る。
「賢者は歴史に学ぶ」
私はいつも、
「三井高利」の「店前現金掛値無」から始める。
イノベーションのルーツは、
ここにある。
歴史の合間には、
ラストワンマイルの「勝者総取り」の話が出てくる。
さらに1980年から、
アメリカでコンビネーションストアが登場する。
ここからチェーンストア3.0が始まる。
さらに基幹産業化のためには、
顧客満足と従業員満足が不可欠だ。
22時間の講義が終わると、
30分のコーヒータイム。
16時からは鈴木哲男講師。
㈱REA会長。
ご存じ、52週マーチャンダイジングの大家。
講義は52週MDとストアコンパリゾン。

52週MDは組織風土を変える活動だ。
そのための「作・演・調」の役割、
目指すべき風土、
スーパーマーケットのポジショニング分析など、
その講義は多岐に渡る。
けれども実践的だから、わかりやすい。

3講義、3時間半。
すべての講義が終了したのは20時。
会話しながらも、食は進む。
湯河原で開催するのは、
この食事と癒しの温泉があるからだ。
年に2度、この研修会で会うのが、
鈴木講師と高野保男講師。

高野さんは明日午前の講義を担当する。
お二人とも年に2度の逢瀬を、
楽しみにしてくださっている。
26回目の講義、ありがとうございます。
食事のあと、受講生たちは、
それぞれに復習に勤しむ。
明日の理解度判定テストのためだ。
部屋で、ホワイエで、
自習室として開放された研修会場で。

23時前にその様子を見に行く。
みな、真剣に復習している。

健闘を期待している。
朝日新聞「折々のことば」
今日の第3655回。
英知は、長いあいだ
正しく維持された人間関係から
生まれるのだ。
〈エドワード・M・フォースター〉
「人の英知はたしかに
『年月の産物』ではあるが、
必ずしもつねに経験の蓄積や
知識の多寡に拠(よ)るわけではなく、
それ故『予言者やガイド』の役を
果たしうるものでもない」
「それは人と人との交わりの中で
数知れぬ訂正を経て育まれるもので、
その意味で、関係において
最後まで破られなかった何かだと言えよう」
評論『老年について』(小野寺健訳)から。

歴史は、
人の英知の積み重ねによってできている。
その英知は、
正しく維持された人間関係から生まれる。
私たちはそれを伝えていきたい。
(つづきます)
〈結城義晴〉




































