イオン「トップバリュ」の価格戦略と基本的人権の「永久の権利」

商人舎オフィス裏の遊歩道。
紫陽花の花は散ったが、
葉は残るし、育つ。
意外に立派だ。

雑草も暑さに強い。

夏休みも最後となった。
秋の気配が少しだけ感じられる。
値上げの秋だ。
今日は午前中に、
「イオントップバリュ価格戦略
および新製品発表会」
会場は品川・天王洲アイル。
運河のそばの倉庫街。
アートギャラリーや販売イベントに使われる。
山本恭広流通スーパーニュース編集長が、
取材に行った。
その商人舎流通Supernews。
イオンnews|
9/2トップバリュ145品目値下げ、9/16から増量企画商品も
イオンは9月2日からトップバリュを値下げする。
さらに9月16日からは増量企画商品を展開する。
すでに5月からグループ1万店舗で、
トップバリュの食品約3500品目において、
「価格据え置き」を実施している。
期間は8月31日まで。
イオンの上期末にあたる。
しかし、物価高は止まらない。
そこで下期以降の価格戦略を示した。
会場に集まったメディア。
用意された約50席では足りず、
同数の折り畳み椅子を追加。
合計約100名。
イオントップバリュ㈱土谷美津子社長登場。
イオン㈱取締役副社長。
会見の冒頭で、
熊本地震のイオンモールの事故をお詫びした。
深々と一礼。
その後、価格戦略と新商品開発の背景を説明した。
顧客の買物行動が変化した。
「主食の置き換えと食べ方が変わった」

トルティーヤは前年比300%の伸び、
ナンは150%を示す。
なるほど主食の多様化だ。
「お客さまの7割が『買い方』を変えている。
しかも、最安値だけで選ぶ人は18%。
8割の人が価格と価値を見ている」
この例を示してから、
直近のヒット商品を紹介した。
さらに9月に発売する新商品。
小袋タイプの冷凍納豆、
チューブタイプのトマトソースなど。
ナショナルブランドにない機能の開発は、
プライベートブランドの基本の一つである。
主な新商品に関しては、
実物を使って、説明してくれた。
トップバリュ値下げ145品目は、
加工肉、冷凍食品、トイレットペーパーなど、
幅広いカテゴリーから選ばれた。
2%から40%の値下げとなる。
増量企画は115品目で行われる。
期間限定で、
最短3日から最長29日間と異なる。
この納豆はもともと、
海外事業からの要望で製造していた商品だ。
国内からの要望があって、
改めてそれを商品化した。
今年は77品目を揃える。
100年前の味を再現したお重、
子どもも楽しめるスイーツおせちなどは、
今年の新製品。
9月1日から予約を開始する。
秋の値上げラッシュ対応から年末年始商戦まで。
イオンの「早仕掛け」が始まった。
イオンは売価に敏感だ。
それはイオンの顧客が、
価格を強く意識しているからだ。
これを「プライス・コンシャス」という。
利は元にあり、
利は売りにあり、
利は内にあり。
岡田卓也さんの時代から、
イオンの基本戦略はここにある。
そしてこれは勃興期のシアーズで、
ジュリアス・ローゼンワールドが提唱した、
「三つの信条」である。
一方、横浜のオフィスの商人舎一同は、
月刊商人舎の執筆と編集に邁進。
朝日新聞「折々のことば」
第3705回。
「基本的人権は、
侵すことのできない
永久の権利として、
現在及び将来の国民に
与へられる。」
というところが好きです。
〈林明子〉
林明子さんは終戦の年に生まれた絵本作家。
学校で日本国憲法を習って、
「もう大丈夫だ」と思った。
中でもこの条文の、
「将来の国民」という表現。
「その決意に震えた」
「そしてこれを蔑(ないがし)ろにして、
一度でも武力行使に出たら
もう取り返しがつかないという
胸騒ぎが強まってきた」
随筆「夢の永世中立国」から。
『子どもを描く 林明子の世界』所収。
1945年、東京都生まれ。
横浜国立大学教育学部美術科卒業。
筒井頼子さんとの共作で執筆したのが、
『はじめてのおつかい』

2026年7月1日、肺炎のため81歳で没。
プライス・コンシャスへの対応は、
基本的人権にかかわる問題だと思う。
「永久の権利として、
現在及び将来の国民に
与へられる。」
チェーンストアは基本的人権に貢献するのだ。
〈結城義晴〉




























