ヤオコーの「持株会社移行」と新春全国セルコグループトップ会

商人舎流通SuperNews。
ヤオコーnews|
10/1持株会社に移行/社名は「ブルーゾーンホールディングス」
㈱ヤオコーもとうとう持株会社体制に移行する。
「自然、必然、当然」
武者小路実篤のことば。
今年10月1日に、
㈱ブルーゾーンホールディングスを設立。
ヤオコーは上場廃止して、その完全子会社となる。
新会社は東証プライム市場に上場申請予定。
持株会社の目的は2つ。
第1にグループとしての商圏シェアアップ。
現在は小商圏高頻度来店のヤオコー、
「広域まとめ買い」ニーズ対応のエイビイとフーコット。
前者がライフスタイルアソートメントフォーマット、
後者がディスカウントフォーマット。
それに㈱せんどうが加わる。
2つのフォーマットを深化させて、
地域のシェアアップを図る。
同時にグループ各社が独立運営を確立して、
独自の「強み」を磨く。
持株会社体制への移行に伴って、
グループ各社は名実ともに「親子関係」ではなく、
「兄弟関係」となる。
そして各々が自律的な成長を図る。
さらに今後はグループの考えに共鳴する企業と、
スーパーマーケットの連合体の形成を目指す。
第2がグループのガバナンスの強化。
グループの経営管理機能と業務執行機能を分離する。
そのうえで各事業会社における権限と責任を明確にする。
意思決定の迅速化、事業責任の明確化を図って、
グループ全体の競争力を強化する。
ブルーゾーンホールディングスは、
「グループ売上高1兆円」をビジョンとする。
商人舎1月号の「2030Vision」と重なる。
それにしても、
「ブルーゾーン」のネーミング。
ジャスコはイオンになった。
イトーヨーカ堂とセブンーイレブンは、
セブン&アイに変わった。
ユニクロはファーストリテイリングに、
ドン・キホーテはPPIHに。
ラルズの八ヶ岳連峰はアークスに、
原信ナルスとフレッセイは、
アクシアルリテイリングに。
万代は万代リテールホールディングスに、
ロピアはOICグループに。
ヤオコーは想像を超えて意外だったが、
川野澄人さんにとっては、
「自然、必然、当然」なのだろう。
さて今日は東京の明治記念館。
1947年、憲法記念館から、
明治記念館に名称が変わった。
新春全国セルコグループトップ会。
特別講演会と賀詞交歓会の2部構成。
40社以上の会員企業トップと、
業界団体、約160社の賛助会員、
省庁、マスコミ関係者が集まる。
スタートは2階の蓬莱の間で特別講演会。
講師は山川龍雄さん。
テレビ東京ワールドビジネスサテライトのキャスター。
テーマは「2025年国際情勢と日本経済・景気のゆくえ」
トランプ政権発足を控えた世界情勢の見方、
流通についてのM&Aの動向など。
その後、会場を1階の曙の間に移して、
賀詞交歓会。
井原實協同組合セルコチェーン理事長の挨拶。
㈱与野フードセンター名誉会長。
続いて祝辞。
経産省、農水省、商工中金。
その後、恒例の主要卸売業トップの挨拶。
まずは国分グループ本社㈱会長兼CEOの國分勘兵衛さん。
㈱日本アクセス会長の佐々木淳一さん。
佐々木さんは、
スーパーマーケットが向き合う経営課題を、
簡潔に語って協同の取り組みを提案した。
続いて三井物産流通グループ㈱社長の柴田幸介さん。
そのあと三菱食品㈱の川上修常務、
伊藤忠食品㈱の魚住直之常務と、
大手卸売業トップが短いスピーチ。
祝辞の後はセルコチェーン役員全員が登壇。
一人ずつ紹介される。
乾杯の音頭は平邦雄さん。
セルコチェーン理事で㈱エコス社長。
邦雄さんらしく元気よく発声。
このところのエコスの経営を、
私は高く評価している。
頑張ってほしい。
ここまで恒例の1時間。
それから懇親。
まずは何といっても、
㈱エコス名誉会長の平富郎さん。
富士登山の話で盛り上がった。
國分勘兵衛さんとはもう40年のお付き合い。
國分さん。
「私たちは縁の下の力持ちです。
小売業の皆さんを支えたい」
日本アクセス会長の佐々木淳一さんとは、
最近の情勢や近い将来の流通業界のことなど、
ずいぶん話し込んだ。
続きは月刊商人舎誌上でお願いします。
そこに並木利昭さんが加わった。
㈱ライフコーポレーション顧問。
特別講演を務めた山川龍雄さん。
逆に質問された。
「今年の流通業はどうなりますか?」
私の答えは内緒。
日本ボランタリーチェーン協会名誉会長の泉田幸雄さん。
ドラッグストア産業のことも話した。
最後に井原理事長とも懇談。
日本ボランタリーチェーン協会会長も務める。
中締めは平典子さん。
㈱たいらや社長でセルコチェーン副理事長。
典子さんも歯切れよくお礼を言って、
関東一本締め。
きれいに決まった。
金屏風の前にセルコチェーン幹部の方々が並ぶ。
平さんや井原さんに挨拶してから、
邦雄さんと握手した。
ずいぶん日が長くなった。
例年よりも多くの人が集まった。
今年に対する危機感が強いのかもしれない。
いい会だったと思った。
持株会社の下で、
自律的に協業する。
全国セルコチェーンにも、
増えていくだろう。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
ヤオコーさんには、情の経営を出自とする理の経営を感じます。ただただ尊敬します。
その通りですね。
かつてコーネル・ジャパンのパネルディスカッションで、
川野幸夫さんが荒井伸也さんの「理」に対して、
少し控えめに自分は「情」だと発言しました。
もちろん川野さんは情と理を十二分に持ち合わせているし、
荒井さんも同じように理と情を備えています。