結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年04月05日(水曜日)

サンエー・しまむらの本決算と渡辺明名人の「責任」

日本の誇り、奈良の吉野桜。IMG_2148

松本隆文さんから、
またまたお送りいただいた。
㈱マツモト会長。

ほんとうに、ありがとうございます。

桜の花もよく開いた。
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名勝、一目千本。
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山又山山桜又山桜
〈阿波野青畝(あわのせいほ)〉

「やままたやま
やまざくらまたやまざくら」

さて商人舎流通SuperNews。
次々に決算が発表されている。

そのなかで、
サンエーnews|
営業収益2135億円4.5%増・経常利益115億円13.8%増

㈱サンエーが新城健太郎新社長のもと、
2023年2月期決算を発表。
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営業収益が2135億円で、
前年同期比4.5%増。

営業利益は112億円で、
この営業による儲けが34.4%増。
立派なものだ。

経常利益は116億円(13.8%増)、
純利益は75億6900万円(13.6%増)。

増収増益。

今期のサンエーは外出機会の増加で、
衣料品の販売が増加した。

イトーヨーカ堂が、
総合スーパーを止めることを発表しているが、
それとは反対の結果を生み出している。

入域観光客数も前年を上回った。

昨日、田崎正仁専務と、
電話で話した。

田崎さんも代表権をもって、
新城社長を支える。

トップマネジメントは、
テニスのダブルス型でなければいけない。
ピーター・ドラッカー先生が言っている。

新城さんと田崎さんは、
まさにそれだ。

それぞれに「責任」をまっとうしつつ、
実にいいコミュニケーションをしている。

田崎さんは、
インバウンドの顧客が戻ってきたことを、
言っていた。

私も沖縄に行きたくなった。

決算に関してはもう1社。
しまむらnews|
年商6161億円5.6%増・経常利益7.5%増の増収増益

売上高は6161億円で5.6%増、
営業利益は533億円で7.9%増、
経常利益も544億円で7.5%増。

営業利益率8.7%、経常利益率8.8%。

主力のしまむら事業が4.9%増。

売筋商品の在庫管理は、
約40日で追加生産して再投入する仕組み、
「短期生産サイクル」を、
サプライヤーと連携して構築した。

都市部と郊外、寒冷地域と温暖地域など、
店舗立地に応じた商品管理を強化した。

またPBやJBは、
ブランド別の売場づくりをする。
在庫管理も徹底して、
値下げを抑制した。

PBは自社開発ブランド(Private Brand)、
JBはサプライヤーとの共同開発ブランドで、
Joint Development Brand。

総合スーパーのアパレルは、
このしまむらを研究するのがいい。

広告宣伝に関しても、
天候や商品の売行きに応じて、
機動的に配信した。
時期と広告量、配信メディアを見直した。

SNS販促にも力を入れて、
新規媒体を導入した。
ホームページやアプリもリニューアルした。

さらに販促は都市部限定、地域限定と分けて、
それぞれに展開を変えた。

ヤングカジュアルのアベイル事業は、
売上高600億円、10.2%増。

子ども用品専門店のバースデイ事業は、
売上高723億円、4.0%増。

雑貨と婦人ファッションのシャンブル事業は、
売上高146億円、10.4%増。

実質的な創業者の藤原秀次郎さんが、
取締役に復帰したのが2020年。
コロナパンデミックが始まった年だ。

その20年2月期決算は、
3期連続で減収減益となっていた。

5月15日付で取締役相談役に就くと、
しまむらはガラリと変わった。

藤原さんの復帰で、
「権限」と「責任」がはっきりした。

その藤原さんは、
1990年5月から2005年4月まで社長を務め、
05年5月から09年4月まで、
代表取締役会長を務めた。

現在、82歳。

実務をするわけではないが、
締役会の中での存在感が、
しまむらを蘇らせた。

トップマネジメントの機能を、
あらためて考えさせてくれる事例だ。

最後に、
将棋名人戦。
第一局が始まった。
渡辺明名人に、
藤井聡太竜王が挑戦する。
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渡辺は史上4人目の中学生プロ棋士。
竜王・王将・棋王と三冠に輝き、
その後、名人位を獲得した。

それらは今、藤井の手中にあり、
この名人戦で負ければ無冠となる。

38歳。

一方、20歳の竜王は、
羽生善治以来の七冠に挑む。

渡辺の弁。
「藤井さんがこれだけ勝って
七冠に向けて出ていくところで、
自分が名人を持っているという状況に
責任を感じます」

ここで渡辺が使った「責任」という言葉。
実に素晴らしい。

朝日新聞「天声人語」
「世代交代を阻むのか、
許してしまうのか。
将棋史に刻まれる対戦を見られる幸運を思う」

同感だ。

この責任の意味、
トップマネジメントの在り方につながる。

〈結城義晴〉

2023年04月04日(火曜日)

「25大阪万博キャッシュレス化」より時代の足取りは早い!

2025年開催の国際博覧会。
通称、大阪・関西万博。

25年4月13日に開幕。
同10月13日に閉幕。

合計153の国・地域、
8つの国際機関が参加し、
2800万人の来場を想定している。

関西だけでなく、西日本も、
そして日本全体の活性化を図るチャンスだ。

1970年の大阪万博には、
私も行った。
高校生だった。
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来場者数は6421万8770人だった。

高度経済成長の真っただ中で、
その成長に拍車をかけた。

鉄道や高速道路が整備され、
大阪の街にはさらに活気がもたらされた。

今回もそんな効果が見込まれる。

その万博会場は、
完全キャッシュレスになる。

クレジットカードの国際ブランドから、
交通系IC、QRコード決済など、
60超の事業者が参画。

海外からの事業者も参加する。

キャッシュレス化で、
レジは時間短縮され、
釣り銭も不要になる。

大阪万博を起爆剤にして、
キャッシュレス決済推進を図る考えのようだ。

しかし私は、
その前にキャッシュレス化はどんどん進むと思う。

この1月から2月にアメリカに行って、
それを確信した。

2年後にはすでにキャッシュレスが当たり前になって、
万博の全面キャッシュレスなど、
珍しくもない状態になっているかもしれない。

それでも準備段階のプロセスは、
キャッシュレス化を進めることに貢献する。

日本政府は25年までに、
日本のキャッシュレス決済比率を、
現在の3割から4割程度に高める目標を掲げる。

これはいかにも遅い。

その日本のキャッシュレス事情。
2022年の決済額は111兆円となって、
過去最高を更新した。

消費全体に占めるキャッシュレス比率は、
初めて3分の1を超えて36%に高まった。

クレジットカード決済は93兆7926億円。
前年比16%増。

QRコード決済は7.9兆円、50%増。
電子マネーは6兆円の2%増。
デビットカードは3.2兆円で19%増。

QRコード決済とデビットカードが、
まだまだ増える。

そして万博のときには、
欧米並みの6割、7割になるか、
5割には届くだろう。

2025年、待ち遠しいくらいだ。

さて今日は朝から記者会見。
私は原稿書きに勤しんでいたが、
山本恭広編集長と亀谷しづえGMが行ってくれた。
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商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
オンラインマーケット「Green Beans」今夏始動

オンラインスーパー事業のイオンネクスト㈱。
新ブランド「Green Beans」を立ち上げた。
“オンラインマーケット”である。

カスタマーフルフィルメントセンターも稼働する。
最先端のAIとロボティクス機能が導入されている。

グリーンビーンズは、
生鮮、日配と加工食品、日用品など。
スーパーマーケットの品揃えで、
顧客が望むタイミングで届けする。

2019年11月、イオンは、
英国のOcado (オカド)と提携した。

その子会社オカドソリューションが、
最新デジタル技術を提供した。

吉田昭夫イオン社長。
「中期計画の中でも、
デジタル戦略の強化を最も重視している」

オカドのデジタル技術は、
10カ国12社のグローバル小売企業で使われている。

そのテクノロジーを使って、
「世界レベルの買物体験を提供する」

首都圏、特に東京23区の、
共働き、子育て世帯をターゲットにする。

イオンは本腰を入れている。
それがくっきりとした記者会見だった。

夕方からはオンライン記者会見。

平和堂news|
営業収益4156億円・経常利益130億円/経常利益率3.1%

平松正嗣社長がどんな質問にも、
的確に明確に答えて好感が持てた。IMG_21323

平和堂の2023年2月期の本決算。
連結業績は営業収益4156億7500万円、
営業利益112億7900万円、
経常利益130億6900万円、
純利益75億1600万円。

平松社長。
「既存業務のマンアワーを削減して、
その分を新しいMDに振り向ける」

「これからの2、3年は、
投資を優先させる時期。
成果はその後に出る」

これも固い決意だった。

私は原稿を書き上げ、
最後のゲラも責了した。

お疲れ様。
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今月号もいい雑誌です。
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ご期待ください。

時の足取りは早い。

自分で言っておきながら、
その時間に自分が追い越されそうだ。

そんなときには、
慌てず、急げ。

25年の万博のキャッシュレス化。
多分、時代のほうが足が速いと思う。

〈結城義晴〉

2023年04月03日(月曜日)

訃報/坂本龍一と統一選挙のマーケティング

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑭]

2023年第14週。
4月が始まった。

新年度だ。

今日も1日、
商人舎オフィスで原稿執筆。

いい原稿が1本、書けました。
イトーヨーカ堂問題。

どう考え、どう対処したらいいかを、
率直に書いた。

商人舎の社内では、
原稿を読んで、
「手厳しい」だとか、
「激しい」だとか、
いろいろな意見が出た。

それでも伊藤雅俊さんが亡くなって、
その伊藤さんへの思いもあって、
率直な言説となった。

そしてまた、訃報です。
坂本龍一、逝去。
71歳。
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今年1月11日には、
高橋幸宏が亡くなったばかりだ。
70歳で私と同年だった。

Yellow Magic Orchestraの仲間。
1978年から細野晴臣と3人で、
世界的なテクノブームを巻き起こした。
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坂本は独自の世界観を持った天才だった。

幼いころからの天才ぶりを示すエピソード多数。

クラシックを学び、作曲法を学習し、
あらゆるジャンルのミュージックを、
分け隔てなく、楽しみつつ極めた。
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忌野清志郎とのデュエットは良かった。
「い・け・な・いルージュマジック」
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映画「戦場のメリークリスマス」では、
映画音楽に初挑戦し、
デビッド・ボウイとキスシーンを演じた。sennmeri

坂本の好奇心の強さこそ、
その本質だったのだと思う。

そして坂本は愛猫家だった。
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しかし、なぜ70歳そこそこで、
次々に亡くなってしまうのだろう。

「戦メリ」でも、
監督の大島渚をはじめ、
出演したデビッド・ボウイや、
ジョニー大倉、内田裕也が、
この世を去った。
そして坂本龍一までも。

「残ったのは俺一人」と、
ビートたけしが言った。

ご冥福を祈りたい。

さて、4月には、
統一地方選挙がある。
4月第2日曜日の9日と第4日曜日の23日。

9日は都道府県及び指定都市の
議会議員及び長の選挙。
23日は指定都市以外の市、特別区、
及び町村の議会議員及び長の選挙。

小売業も協力する。

商人舎流通SuperNews。
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全国138のイオン商業施設内に統一地方選「投票所」を設置

イトーヨーカ堂news|
ヨーカドー、アリオ19施設に期日前投票所を設置
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ユニーnews|
選挙に行ってmajicaポイントをもらおうキャンペーン
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ユニーは「センキョ割」に参画する。
センキョ割学生実施委員会などが取り組む運動。

こちらは商売と結びつける。
それも悪くはない。

こういった形で地域に貢献してほしい。

ところで私の弟子の内田憲一郎君。
立教大学大学院の結城ゼミ4期生。
東京都板橋区議会議員だが、
面白いマーケティングをしている。
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高島平生まれ、高島平育ち。

その高島平をより良くしようと、
立候補し、当選した。

そのチラシが丁寧だ。

高島平の1丁目・9丁目、
2丁目・3丁目、4丁目・5丁目、
6丁目・7丁目、
そして西台1・2・3・4丁目などと、
細かい地域別に具体的な政策を示す。

内田君は地域を丁寧に歩いて、
声を聞き、問題を発見する。

そして地域ごとの解決策を見つける。

マーケティングは、
細かくなくてはいけない。
丁寧でなくてはいけない。

そして政治こそ、
マーケティングである。

住民の要望を吸い上げて、
それを政策として実現する。

小売業やサービス業と同じだ。

内田君は優れた修士論文を書いて、
マスターを取得した。

何よりうれしいのは、
そのマーケティングを、
実務に活かしてくれていることだ。

そう考えると、
坂本龍一はマーケティングも超一流だった。

では、みなさん、今週も、
マーケティングしよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年04月02日(日曜日)

江川卓の始球式投球に思うこと。

江川卓の始球式。

開幕第2戦のジャイアンツ対ドラゴンズ戦。

昭和の怪物、67歳。
ジャイアンツの背番号30。egawasuguru

ピッチャープレートの前から振りかぶった。
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左足を高く上げた。
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現役時代と変わらないダイナミックなフォーム。egawa2

そして投げた。
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ふわりとボールは浮いた。egagagagaga4

投げ終わった。
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しかしボールはホームベースの前に落ちた。egaw4

肩を抑えながら帰ってくる。egawa5

ひどく残念そうだった。egawa6

作新学院の高校時代。
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公式戦のノーヒットノーラン9回、
完全試合も2回。

県予選トータルの被安打2で、
夏の甲子園出場。

選抜高等学校野球大会では、
一大会通算最多奪三振60個。

法政に進んだ大学時代。
東京六大学野球リーグ17完封。

そして巨人軍のエース時代。
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日本プロ野球史上6人目の投手5冠。

ずっと見続けてきた。

この始球式にはがっかりしたけれど、
それは江川自身が一番感じたことだろう。

亡くなった村田兆治は最後まで、
マサカリ投法で130キロは投げた。
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江川の現役時代の最速の球は、
1981年9月9日の大洋戦とされる。
20勝を達成した登板の最後の投球が、
158キロだった。

江川は回を追うごとに、
球速が上がる投手だった。

球の回転は史上最高だった。

大谷翔平や佐々木朗希の、
164キロくらいの威力はあった。

高校からプロ時代まで、
肩を酷使した。

それがこの始球式の球だ。

酷く悲しい気がしたが、
江川は余力を残さずに、
現役を引退したのだと思った。

巨人軍入団のとき、
「空白の一日事件」が起こった。

江川は巨人に入りたかった。

1977年度の大学4年のドラフト会議では、
ライオンズから指名されたが、
それを拒否して1年間浪人した。

1978年度の2回目は、
ドラフト会議の11月22日の前日の21日に、
巨人軍と電撃契約した。

前年のドラフト会議の期間が切れたものと、
巨人軍が勝手に解釈して、
「空白の一日」に契約してしまった。

ナベツネの意向だ。

それはリーグ事務局が無効としたが、
今度はドラフト会議で、
阪神タイガースが指名権を得た。

江川は交渉権を持つ阪神と契約を結んだ。
そして一旦、阪神に入団したうえで、
エースの小林繁との交換トレードによって、
巨人に移籍することになった。

明らかな不正入団だ。

しかしそれが通ってしまった。

以来、「巨人・大鵬・卵焼き」の反対の、
「江川・ピーマン・北の湖」と嫌われた。

この事件があったからだと思う。
江川は肩を酷使し続けた。

そして引退してからも、
ジャイアンツの監督になれなかった。

悲劇の人・江川卓。

それらのことがすべて、
この始球式の一投に込められていて、
私は心の中で泣いた。

もう、許すよ、江川。

まだまだ人生は長い。
頑張れ。

〈結城義晴〉

2023年04月01日(土曜日)

徒然草の「昔より賢き人の富めるは稀なり。」

4月に入った。

日本社会全般で新年度が始まる。

学校では新学期が始まる。

3月決算の企業は、
4月からが新年度だ。

キリがいい。

この1年、どう変わろうか。
どんな新しいことをしようか。
どう成長しようか。

この1年、どんな人に会うのだろうか。
どんなものが現れてくるのだろうか。
どんな所に行けるのだろうか。

想像は膨らむ。

㈱商人舎を発足させて、
ちょうど15年が過ぎた。
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その発足の会で私は、
次の30年、現役を続けると宣言した。

そして多くの皆さんに、
励ましていただいた。
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それまでの30年間は、
㈱商業界にいた。

発足の会のときは、
社会人になって仕事を始めてからの、
折り返し点のつもりだった。

それから15年が経過した。
今度は次の30年における折り返し点だ。

今年やることは決めた。
それがポストコロナと合致した。

4月半ばごろに発表する。
楽しみにしていただければ幸いである。

1977年の4月1日に、
私は㈱商業界に入社した。

あのころは、
今の自分のようになるとは、
考えもしなかった。

不安だらけだったが、
夢らしきことも抱いていたし、
時間は無限にあると思っていた。

それから46年が経過して、
当時の不安は消え去ったが、
かわりに夢も小さくなった。
時間には限りがあることを知った。

今は、やれることを、やる。
若い人たちに期待する。

最近、「徒然草」を、
しみじみと読む。
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その「第十三段」

「一人、燈火の下に、
文を広げて、
見ぬ世の人を友とするぞ、
こよなう慰(なぐさ)む業(わざ)なる。」

これはわかりやすい。

書物を開いて、
見たことのない時代の人を友とする。
それがこよなく慰められることになる。

見たことも会ったこともあるけれど、
亡くなってしまってもう会えない人も、
その人が書いた本を広げると、
親しい友とすることができる。

これもうれしいことだ。

だから私も本を書いておこうと思う。

「第十五段」

「いづくにもあれ、
(しば)し旅立ちたるこそ、
目覚(めざ)むる心地(ここち)すれ。」

どこであろうと、
しばらくの間、旅をすることは、
目が覚めるような新鮮な気分になる。

コロナ禍が終わって、
旅ができるようになった。
うれしい限りだ。

「さやうの所にてこそ、
(よろず)に、

心遣ひ(心づかい)せらるれ。」

そんな旅先だからこそ、
すべてにわたって心が鋭く働く。

「持てる調度まで、
良きは良く、

能ある人、容貌良き人も、
常よりはをかしとこそ見ゆれ。」

持ってきた身の回りの品なども、
良いものはより良く感じられるし、
能力のある人や容姿の優れた人は、
いつもよりも素晴らしく見える。

旅は心が鋭敏になる。

その鋭敏な心で、
私たちは人やその土地を見る。
ときには店を見る。

素晴らしさが倍増する。

「第十八段」

「人は、
己れを約(つづま)やかにし、

(おご)りを退(しりぞ)けて
(たから)を持たず、

世を貪(むさぼ)らざらんぞ、
いみじかるべき。」

人は自分の生活を質素にし、
贅沢を退けて、財産を持ちすぎず、
私利に貪欲でないことが、
とても良い。

財産があることは、
悪いわけではない。

「貧すれば鈍す」に陥ってはならない。

しかし私利に貪欲すぎるのは、
「いみじかるべき」だ。

「昔より、
賢き人の富めるは、

(まれ)なり。」

ん~、ズバリ。

吉田兼好は当時の社会では、
いわば敗者だった。
だから、の発言であるかもしれない。

富める者で、
なおかつ賢き人は、
稀であってもいた。

46年前の4月1日。

徒然草はもちろん読んだことがあったが、
それを真に理解はしていなかった。

今年度もやれることを、やろう。

〈結城義晴〉

2023年03月31日(金曜日)

吉田松陰の「夢なき者に理想なし、夢なき者に成功なし」

2023年3月最後の日。

一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。

明日から4月だ。

桜も去るように散った。

第95回選抜高校野球。
準決勝を勝ち抜いた2校は、
山梨学院と報徳学園。
山梨県と兵庫県の東西対決。

山梨学院は山梨県初の決勝進出。
報徳は2002年以来21年ぶり。
その2002年は大谷智久投手を擁して、
優勝している。

この大谷はその後、
早稲田大学からトヨタ自動車に進んで、
いずれも優勝を経験してから、
千葉ロッテマリーンズに入団。

10年間、現役を続けて、
2020年に引退して、
二軍の投手コーチ。
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この大谷智久は小学校のころ、
横浜のジュニアソフトボール界では有名だった。
荏田ブランチーズのエースで、
私が監督をしていた竹の子のライバルだった。

リーグ戦でも勝てなかったし、
グリーンカップでは決勝戦で負けた。

身体は大きくなかったが、
凄い小学生だった。

合同チームでは何度も大谷の球を受けた。
一緒に関東大会に行った。

とにかく性格のいい子だった。
そして夢を持ち続けた。

その大谷がプロ投手になったことは、
私たちの誇りだった。

大谷も明日の決勝戦を応援しているだろう。

現役の選手たちもいい試合をするに違いない。

さて日経新聞「大機小機」
コラムニストは墨田川さん。
硬骨漢の学者。

「経済学者もあきれる物価対策」

政府が決めた追加の物価対策を論じる。
財政支出は15兆円に及ぶ。

「筆者が不思議に思うのは、
これだけの大規模な経済政策について、
経済学者の側からほとんど
議論が出ないことだ」

中身は飛ばして、その結論。

「経済学者が
物価対策について議論しないのは、
賛成しているからでも、
意見がないからでもなく、
あまりにも経済原則を無視しているため、
あきれ返っているからではないかと
筆者は想像している」

あ~あ。

政治家になってしまうと、
そして大物政治家になるにしたがって、
原則を忘れてしまうのか。
それとも原則を知らないのか。
はたまた初心や当初の夢が消えていくのか。

同じく日経新聞「私の履歴書」
今月は唐池恒二JR九州相談役だった。
事業構想大学院大学特別招聘教授。
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鉄道マンがマーケティングに目覚める話。
面白かった。

最後は座右の銘の一つ、
吉田松陰の言葉。
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「夢なき者に理想なし、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし」

「故に、夢なき者に成功なし」

成功するためには、
夢が必要なのだ。

いや成功しなくとも、
生きていくには夢が必須だ。

野球も政治も、
商売も仕事も。

4月はその夢をはっきりと自覚するときだ。

〈結城義晴〉

2023年03月30日(木曜日)

春の甲子園の「敵失ペッパーミル」と真のカッコよさ

12月末決算企業の株主総会の季節。

今日は東京・小平。

第一屋製パン㈱の定時株主総会。
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第81期決算を承認していただいた。
粛々と総会は終わった。

工場敷地内の桜の名木。
今年は散るのが早かった。IMG_20913

私も4度目の非常勤の取締役に選任された。
よろしくお願いします。

総会後の取締役会も終了し、
逆光が眩しい。
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新しい体制で頑張ろう。

新任の取締役に、とくに期待したい。

第95回選抜高校野球大会。
春の甲子園。
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テレビなどではまだ、
WBCのニュースを引っ張っているし、
今週金曜日からプロ野球が始まる。

高校生はちょっと割を食った。

しかし準々決勝の結果が出た。

第1試合:
作新学院(栃木)3-12山梨学院(山梨)
第2試合:
専大松戸(千葉)2-9広陵(広島)
第3試合:
大阪桐蔭(大阪)6-1東海大菅生(東京)
第4試合:
報徳学園(兵庫)5-4仙台育英(宮城)

ベスト4による準決勝は明日の31日。
第1試合:
山梨学院(山梨)-広陵(広島)
第2試合:
大阪桐蔭(大阪)-報徳学園(兵庫)

この中から第2第3の、
大谷翔平や村上宗隆や佐々木朗希が、
出てくるのだろう。
WBCに出場する選手も現れるのだろう。

楽しみだ。

私はリアルの試合は見られないけれど。

このセンバツの第1日目のゲーム。
東北高校(宮城)の選手が敵失で出塁、
「ペッパーミル」のパフォーマンスをした。

WBCのヌートバーの真似だ。

背後にいた塁審がすぐに注意した。

さらに一塁ベンチの佐藤洋監督に駆け寄って、
「させないように」と注意した。

佐藤監督は「明るく楽しく」をモットーとする。
そこで試合後に高野連に反論した。
「日本中盛り上がっているし、
ダメな理由を聞きたい」

高野連は異例のコメントを返した。
「不要なパフォーマンスやジェスチャーは
従来より慎むようにお願いしてきた。
野球を楽しみたい気持ちは理解できるが
プレーで楽しんでほしい」

これに対して、
日経新聞の篠山正幸編集委員。
東北大学出身のスポーツ記者。

「メジャーには本塁打を放っても
ガッツポーズをしない、
というならわしがあった。
相手への侮辱になりかねないからだ」

実にカッコいいね。

「これも他者への気配りの結果、
というのがいいのであって、
ルールで決められたからやらない、では
美しくない」

今回の件に対して。
「これも、選手に任せればいい。
ことの善しあしを自分たちで考える方が、
よほどためになる」

同感だ。

塁審がやめさせるようにと、
ベンチにやって来て注意をするのも、
責任感なのだろうけれど、
どうかと思う。

監督がわざわざ反論するのも、
いかがだろうか。

これだけの騒ぎになったのだから、
当該の選手は多分、
自主的に相手の選手に、
詫びを入れているに違いない。

スマホもあるのだから。

そしてエラーで出塁したカッコ悪さを忘れて、
思わずペッパーミルをしてしまったことを、
恥じているに違いない。

今の若いスポーツマンは、
そんなものだ。

もっと信じてやっていいだろう。

ただしバリバリの大リーガーは、
大ホームランをかっ飛ばしても、
淡々と走ってベンチに戻るだけだ。

実にカッコいい。

若者たちには、
その真のカッコよさを知ってほしい。

〈結城義晴〉

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