結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年03月02日(木曜日)

ロピア53期方針発表会の[OIC group]への蛻変

2月の営業。

日本全体に悪かった。

私のところには、
商人舎特任研究員から、
その都度、報告が入る。

スーパーマーケットで言えば、
惣菜部門だけは何とか、
前年をクリアしているが、
あとは惨憺たる成績だ。

ヤオコー宇都宮店は、
未来のスーパーマーケットが、
惣菜屋とデリカテッセンストアになる、
と予感させるような店だ。
IMG_12093

惣菜は伸びている。
だから日本全体で、
悪かった2月も惣菜だけは良かった。

さらに食品の値上げが進んでいる。
日経新聞は一面トップで指摘した。

帝国データバンクの調査。

主要メーカー195社の2023年1~4月の値上げ。
食品は1万4451品目。

前年同期の2.6倍。

原材料高などが原因とされるが、
短期間の再値上げも目立つ。

理由の第1は、
原料の高騰が継続されているからだ。
代表例は鶏卵で、
4月に家庭用マヨネーズが値上げされる。

大豆などの国際価格は落ち着いている。
それでも値上げが続くのは、
第2にコスト上昇分が価格転嫁できていないためだ。

帝国データの調査では、
食品・飲料メーカーの転嫁率は、
22年12月時点で36%にとどまった。

しかし便乗値上げは許されてはならない。
それは厳しくチェックされるべきだろう。

2022年の通年で値上げ品目数は、
2万5768品目だった。

今年は8月あたりには、
累計2万品目を超える可能性がある、
と日経は警告する。

デフレからは脱却できるが、
消費者の生活は苦しくなる。

全体では賃金が上がっていないからだ。
そこで小売業の役割も重くなる。

さて今日は午後から東京・新橋。

ベルサール汐留。
IMG_2630-1

㈱ロピアホールディングスの53期方針発表会。

全チーフ以上が一堂に会した。
700名に届く人数。
IMG_2633-1

ロピアではチーフが中核となって、
店が運営されている。

だからチーフ以上に、
直接、方針を発表する。

しかも2月28日で締めた2022年度決算の結果を、
今日、2日に発表する。

このスピードがロピアの特長だ。

初めに経営理念の唱和。
IMG_2634-1

そして接客7大用語の唱和。

最後に「ありがとうございます」
IMG_2636-1

冒頭から高木勇輔代表取締役による方針発表。

ロピアグループは
現在㈱ロピアを中核に、
20社の企業から成り立つ。

このパンデミックの中で、
M&Aも進んだ。

そこで3月1日付で、
㈱ロピアホールディングスを改称した。
その名は㈱OIC group。
IMG_2647 (002)3
OICは「オイシー」と発音する。
”おいしさ・イズ・カルチャー”の頭文字だ。

「日本の食を届け、
新たな文化をつくり、
世界の人を健やかに」

これがOICグループのミッションになる。

その後、エリアごとの営業本部長、
事業会社のトップたちが、
それぞれの事業方針を発表。
IMG_1653 (002)2

締めは高木秀雄名誉会長のあいさつ。
IMG_2697-1

高木名誉会長の話に、
会場のチーフたちは皆、聞き入った。IMG_2699.-1JPG

方針発表会の最後は、
結城義晴の激励講演。
IMG_2700.-1JPG

コロナは確かに時間を早めた。
ロピアはコロナを追い風にした。
IMG_2703-1

1月27日から2月11日まで、
サンフランシスコ研修があった。
その報告とアメリカの大潮流の変化。
IMG_0616

ウォルマートも、
COVID-19パンデミックを追い風にした。

「オムニチャネルリテイラー」へと蛻変した。
マネジメント態勢を180度転換した。

そしてこの3年間で、
8733億ドル分の成長を遂げた。

それは確かな成長であった。
意図的な革新があった。

膨張ではなかった。
IMG_2716-1
ロピアも膨張であってはいけない。

「組織の成長は、
個人の成長に支えられる」

個人の成長に支えられるものは、
膨張とはならない。

最後はマザーテレサの言葉。

思考に気をつけなさい。
それはいつか言葉になるから。

言葉はいつか行動になり、
行動はいつか習慣になり、
性格になり、
それはいつか運命になるから。IMG_2717-1

最後の最後は「自ら変われ!」
Behaviors[行動・態度]を変えよう。

私のメッセージは、
アメリカ研修の最後と同じ。

みんな、頑張れ。

講演の後、高木名誉会長とツーショット。IMG_2722-1

会場を移して、懇親会は約2時間。

その場では、
52期のMVPチーフ4名が表彰された。
おめでとう。
IMG_2732-1
この4名は5月の商人舎米国研修で、
ラスベガスに派遣される。

会場でも管理部門のスタッフたちは、
高木代表と打ち合わせ。

IMG_2735-1

私も多くのロピア・ピープルと交流した。
いや、いまやOICピープルか。

この1・2月のサンフランシスコ研修に参加した、
チーフたちが次々に挨拶してくれた。

中締めは井上裕一九州営業本部長。IMG_2734-1

内田貴之さんは、
オイシーグループ取締役となった。
IMG_2736-1

高木代表も加わって3人のショット。
IMG_E2738-1
毎年、この方針発表会に呼ばれて講演する。

そのたびに変化を遂げる。
ビジョンは広がり、大きくなる。

それでも膨張であってはならない。
成長でなければならない。

〈結城義晴〉

2023年03月01日(水曜日)

「徒然草」の「よき人」とサミットストア川口青木店改装の狙い

今日から3月。

大学の1年先輩のよしあきらさんが、
「弥生三月は、突然、やってきます」
と歌にした。

そういえば2月28日から、
突然のように3月1日に変わる。

しかし鎌倉時代末期に生まれ、
室町時代まで隠遁生活を送った人は、
ゆったりとした時間の中にいた。

本名、卜部兼好。
兼好法師。
その「徒然草」
tureduregusa

有名な「序」

つれづれなるままに日暮らし、
硯(すずり)に向かひて、
心にうつりゆくよしなしごとを、
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ。

硯は現代ならばパソコンか。

つれづれなるままに一日、
パソコンと向かい合って、
心に浮かんでは消える他愛のないことを、
とりとめもなく書きつけてみると、
不思議に気分が高ぶってくる。

そんな感じか。

私のブログと同じか。

高校時代の古文の授業は、
眠かったなあ。

でも今は、いい気分で読める。
同感できる。

その第79段。

何事も
入りたたぬさましたるぞよき。

よき人は知りたる事とて、
さのみ知り顔にやは言ふ。

どんなことも、
精通したような顔をしないのがいい。
立派な人は知っていても、
知ったかぶりをしないものだ。

片田舎よりさしいでたる人こそ、
萬の道に心得たるよしのさしいらへはすれ。

田舎者にかぎって、
万事心得たといった受け答えをする。

されば世に恥しき方もあれど、
自らもいみじと思へる気色、
かたくななり。

だからこちらが、
ひどく恥ずかしくなるほどの人もいるけれど、
自分がそれはすごいと思い込んでいるのは、
どうにも見苦しい。

よくわかる。
以て自戒とすべし。

そして第142段。

衣食尋常なる上に
僻事せん人をぞ、

真の盗人とは言ふべき。

「僻事」(ひがごと)は道理に合わないこと、悪事。

衣食が足りているのに、
そのうえで悪事を働く者こそ、
真の盗人と言うべきである。

現代の「盗人」は、
権力者である。

兼好ほどに達観はできぬが、
怒りがこみあげてくる。

兼好法師。
ときどき読んでみるのもいい。

さて商人舎流通スーパーニュース。
サミットnews|
3/1「サミット川口青木店」改装オープン/惣菜強化

サミットストア川口青木店。
今日リニューアルオープン。
01IMG_8440

1999年に最初のオープン。
2004年にヤオコー川口朝日店が開業し、
その際に改装を行った。

それ以来の二度目の改装。
当時、『食品商業』で、
「三つ巴の戦い」と題して、
山本恭広編集長が取材した。

私は商業界社長だった。

売場面積は575坪で、
今から考えると少し小ぶりだが、
当時は標準タイプだ。
01-2IMG_8338

今回の改装のポイントは、
生鮮部門へのグリルキッチンの増設。
02IMG_8388
サミットが掲げる「大総菜プロジェクト」の一環。
「部門横断型MDの実験店」の位置づけだ。

鮮魚部門が仕入れた魚介と、
日配部門が仕入れた卵を材料にしたアイテム。
それが写真の「とろほっけ店内手作り弁当」
03IMG_8425

「部門横断型商品」を拡大するために、
部門間の「マンアワー」のやりくりをどうするか、
「仕入れ原価」をどう組み立てるか。
それらの問題を仕組み化する。

その実験の場がこの店である。

スペース確保のために、
いちごの特設平台を急きょ移動した。
04IMG_8304

岸本健店長による朝礼。05IMG_8311
今回の改装に際して着任した。
岸本店長はこの店でチーフをやっていた。
しかも部門横断型オペレーションにおいて、
人の差配が得意な店長だ。

適任である。

今回の全員の掛け声は「ラブ&ピース?」

元気がいい。

一方、徒歩6分程度のところには、
ヤオコー川越朝日店がある。
06_yaokoIMG_8446

ダブルコンコースを採用した「こってり型」。
07_yaokoIMG_8447
客数は安定している。
レジ10台のうち7台が稼働していた。

さらにヤオコーから15分ほど歩くと、
ベルク中青木店がある。
08_belcIMG_8453

標準的なタイプのベルクらしい店舗だ。
吊り下げPOPや価格訴求が強い。
09_belcIMG_8457
お客もよく入っている。

今も「三つ巴戦」であることは変わらない。
ポジショニング戦略を、
強く意識するようにはなっただろうか。

そのなかでサミットは、
「部門横断型」を高いレベルにもっていけるか。

じっくりと実験に取り組むのがいい。

よき人は知りたる事とて、
さのみ知り顔にやは言ふ。

商人は 謙虚に仕事に取り組むのがいい。

〈結城義晴〉

2023年02月28日(火曜日)

イオン「2024ランドセル」の「持続的イノベーション」

2月最後の日。

年をとってくると、
国際情勢などが以前にも増して気になる。

専門的に勉強したわけでもないのに、
メディアの情報や本などを読んで、
心配したり、嘆いたりする。

将来の日本や日本人のこと、
世界の人々のことなど、
考えてしまう。

中日新聞の「中日春秋」は、
東京新聞の「筆洗」と、
7割方同じ文章となっている。

一昨日のコラム。
「二つのマフィアが抗争を続けている。
片方のマフィアの頭領が
跡を継ぐ息子にこんな忠告をする」

「最初に(和平の)話し合いを提案してくるやつは、
誰であれ、裏切り者だ。それを忘れるな」

ん~、いい。

映画『ゴッドファーザー』の名場面。
マーロン・ブランド扮するドン・コルレオーネ。
アル・パシーノ演じる息子マイケル。

マイケルは身内のテッシオを、
裏切り者と見抜いて、難を逃れる。716ZrfJaQ-L._AC_SL1425_

コラム。
「この”仲介者”の名乗りには、
隠れた真意をよく見極める必要がある」

「中国である」

わかる、わかる。

「ロシアのウクライナ侵攻から一年。
出口の見えぬ中、
中国がロシアとウクライナの
停戦に向けて仲介役となる意向を
突然、示した」

「双方に停戦を求め、そのために
建設的な役割を果たすと意気込む」

ウクライナのゼレンスキー大統領。
中国の動きに対して、
「和平案は当事国が作るべきだ」

コラム。
「あまり気乗りしていないところを見ると。
あの映画のファンなのかもしれぬ」

いいコラムだねぇ。

ゼレンスキーは元役者だから、
当然、あの映画をよく知っている。

そして中国をテッシオだと、
見抜いている。

憂鬱な戦況の中で、
痛快なコラムだ。

商人舎流通スーパーニュース。
ラルズnews|
スーパーアークス千歳店で「フードドライブ」活動開始

㈱ラルズが「フードドライブ」活動を始める。
まずスーパーアークス千歳店で、
3月1日(水)から。

連携先は「もったいないわ・千歳」
千歳市のNPO法人である。

フードドライブとは、
家庭で余っている食品を集めて、
食品を必要としているフードバンク等の
生活困窮者支援団体、子ども食堂、
あるいは福祉施設等に寄付する活動のこと。

猫宮一久社長社長。

いい仕事です、
頑張ってほしい。

イオンnews|
2/28「’24年ランドセル」最大380種類で予約開始

イオン㈱の「ランドセル2024」

2月28日(火)から2024年の新入学生向けに、
予約受注を開始する。
13カ月前の始動。

昨2023年は3月4日に予約受注を開始したから、
どんどん早まっている。

今回は「トップバリュ かるすぽ」など、
最大約380種類の品揃え。

昨年は約360種類だったから、
20種類増えたことになる。

今年の価格帯は、
本体価格2万8000円~8万5000円。

昨年は上限が8万1800円だったから、
3200円分、高くなった。
230228_aeon1-1イオンは2001年に「24色ランドセル」を発売した。
それ以来、改革を続ける。

今年もカラーを増やしたし、
「かるすぽは約100g軽量化した。
いまや約980gから約1200g以下となった。

スクールリュック「ラクルスタイル」は、
新たに4月7日(金)から発売される。
230228_aeon2

通学スタイルの選択肢はさらに拡大される。
アイテム数は3型10種類で、
本体価格は1万4800円~2万5800円。

おじいさんの負担は増えるのだろうか。

小売業の王者は、
ランドセル販売のトップでもある。

かつてはダイエーが、
現在はイオンがその王者である。

こちらは土谷美津子イオン商品担当執行役、
もっともっといい商品を開発してください。

「持続的イノベーション」は、
こういった改善、改良のことだ。
既存のマーケットや既存の商品領域で、
顧客に求められる価値をさらに向上させること。
B009ILGWS6.01._SCLZZZZZZZ_SX500_

ランドセルやスクールリュックは、
持続的イノベーションである。

これも立派な仕事だ。

故人となったクレイトン・クリステンセン。
「幸せを求めることは、
幸せにしてあげたいと思える人、
自分を犠牲にしてでも
幸せにしてあげる価値があると思える人を
探すことでもある」

ランドセルはそんなアイテムだ。

〈結城義晴〉

2023年02月27日(月曜日)

流通問題研究協会の講演と「あちらを立ててこちらも立てる」

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑨]

2023年第9週。
2月最終週で、
今週水曜日はもう3月。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
そして三月、去る。

今週は講演と雑誌の原稿執筆に勤しむ。

今日の月曜日は、
午前中、オンライン会議。
第一屋製パン㈱の臨時取締役会。

午後は東横線と日比谷線に乗って、
神谷町へ。

かつて30年間も、
通勤に使ったルート。

駅を降りると、
再開発が進んでいる。IMG_16053
麻布台ヒルズが出来上がる。

そのメインタワー。
IMG_16013

一方、わが商業界会館。
旧商業界会館と言ったほうがいい。
建物全体に布がかけられていて、
もうすぐ取り壊しか。
IMG_15953

飯倉交差点で写真。
IMG_16043

後ろに東京タワーが見える。
IMG_15963
セブン&アイ・ホールディングスの本社があった。

商業界とセブン&アイは、
お隣さんだった。

東京タワーの下には、
新しい建物。
IMG_15993

タワーはいつも雄大だ。
IMG_16003
その東京タワーの前にある機械振興会館。

6階の会議室。
IMG_15983

一般社団法人流通問題研究協会の講演会。
略称はIDR。
The Institute of Marketing & Distribution Research。
昭和41年(1966年)設立の経済産業省管轄の公益法人。
現会長は玉生弘昌さん。
㈱プラネット代表取締役会長。

「食品流通の未来を考える」セミナー。
今年度は8回開催された。

今日はその最終回。

最初に30分の講義。
コーディネーターの西田邦生さん。
㈱ジャパン・インフォレックス社長。

それから結城義晴の講演。
「コロナは時間を早めた」
IMG_26013
会場でのリアル聴講と、
ZOOMでのオンライン聴講。

総勢70名くらいの研究会。

「コロナが時間を早める」と言い続けて、
もう4年が経過する。

その最新の情報と考え方を、
直近のサンフランシスコでの取材を交えて、
60分語った。
IMG_26053
最後は「両利きトレードオン」
月刊商人舎の1月号の内容を紹介しつつ、
ポストコロナ時代を展望した。

それが食品流通の未来である。

ご清聴を感謝したい。
IMG_26063

講演会の後は、
地下3階のレストランに移動して、
懇親会。

協会専務理事の橋本佳往さんが、
開会のご挨拶。
IMG_26073

乾杯の音頭は西田さん。
IMG_26103

そして乾杯。
IMG_26133

橋本さんとツーショット。
IMG_26153

第1回講師の白鳥和生さんと西田さん。
白鳥さんは日経新聞次長。
IMG_26173
西田さんが通しで講義し、
第1回は白鳥さんで、最終回が私。

ありがとうございました。
楽しかった。

朝日新聞「折々のことば」
第2657回。

日本語でね、
本当の事を言おうとすると、
詩になるんですよ。
(コラムニスト小田嶋 隆)

「日本語では、
AはBだと断言せずに横に置き、
違う言い方をするほうが
高度なことが言える」

これ、同感。

「つまり詩は
“日本語の致命的なところの、
(のど)首を押さえているような文芸”だ」

編著者の鷲田清一さん。
「コラムニストは病床で語った。
そして11日後、
そのオリジナルな詩論を読ませてくれずに
逝ってしまった」
(東京ファイティングキッズ『ラスト・トーク』から)
yIR6aG8B_400x400

文芸ではないけれど、
[Message of January]

両利きの歌

右利き? 左利き?
いいえ、両利き。
もともと左利きの人が、
両利きになりやすい。

コロナ感染拡大を抑えて、
経済と営業の活性化を図る。
ディスタンシングを堅持しつつ、
ホスピタリティを高める。

経費上昇要因に事欠かず、
利益増加要因は一本足打法。
コスト削減と粗利益増加。
その両立をあなたは求められる。

Ambidexterityは、
双面性、両利きの経営。
Compatibilityは、
両立性。

あちらを立てて、
こちらも立てる。
こちらを立てて、
あちらも立てる。

トレードオフは、
気楽で呑気な20世紀人。
トレードオンは、
強靭で思慮深い21世紀人。

右手のイトーヨーカ堂、
左手はセブン-イレブン。
左手を使って右手を叱咤するがごとし。
鈴木敏文の両利き経営。

成熟事業と新規事業。
リアル店舗とネット販売。
人間力経営とデジタル改革。
矛盾を包含し、かつ尊重する態度。

両利き経営の最大の課題は、
リーダーシップである。
トレードオンの最大の課題は、
胆力と論理性である。

あちらを立てて、
こちらも立てよ。
こちらを立てて、
あちらも立てよ。〈結城義晴〉
????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????

では、みなさん、今週も、
顧客を立てて、
仲間も立てよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年02月26日(日曜日)

WBCの「エリート」たちと美しい商人の「人並み以上」

春が近づく。

今、球春。

ワールドベースボールクラシック。
略して、WBC。
第5回が開催される。
WBC

野球の世界一決定戦。
日本は第1回と第2階に優勝している。

その日本代表の壮行試合が、
宮崎県で行われている。

オールスターゲームは年に一度、
パリーグとセリーグの、
それぞれのオールスターが闘う。

このWBCの日本代表は、
さらにそこから厳選された選手が集まる。

アメリカ大リーグからも、
ダルビッシュ有や大谷翔平が参加する。

今年、メジャーに移籍した吉田正尚も参加する。
ボストンレッドソックスでは、
オープン戦で四番を打った。

野球ファンにとって、
まさに夢のようなチームが編成される。

佐々木朗希が162キロの直球を投げた。
sasakiWBDC

村上宗隆が凄いスイングを見せた。
murakamiWBC

壮行試合はのんびりとしたものだが、
一人ひとりの一挙手一投足は、
最高のレベルにある。

3月9日に中国との対戦が決まっている。
さらに10日には韓国戦。

サッカーやラグビーのワールドカップ同様に、
日本中が盛り上がるだろう。

楽しみだ。

さて、朝日新聞「折々のことば」
2月22日の第2653回。

ときどき商売に役立つことばがある。

売上げを伸ばすという意味で
会社を大きくするよりも、
会社が
よりよくなっていくことのほうが

何倍もいい。
(佐藤友則)

「”よりよく”とだけ考えていれば、
仕事ができる/できないという
社会一般の基準はどうでもよくなり、
昨日と、一週前と比べてどうかしか
気にならなくなる」

佐藤は広島県の書店経営者。
「町のよろず屋」のような店だ。

「店員が気持ちよく働け、
地域の”とまり木”みたいな
店になればいい」

これも商売のあり方だ。

一方、大きく鳴る小売業もある。
上野光平著『美しい商人 醜い商人』
IMG_1482 (002)3

「成功した小売業には共通点がある」

①創業者のもつ欲望が人並以上に大きい。

上野さんにしか書けないことだ。
中内功さんも、堤清二さんも、
伊藤雅俊さんも岡田卓也さんも。

「人並み以上」が大事だ。

②そのような過重な欲望の重みをささえる
優れた能力と人並以上の努力がある。

ここでも「人並み以上」

③商売が好きで、
商売を伸ばすために工夫をこらし、
新しいことを試み、また良い意味で
やり手であり商売上手である。

「やり手であり商売上手」

④勉強家であり、
同業や異業の優れた仲間を友として持ち、
情報収集に熱心である。

勉強家、優れた仲間、情報収集。

⑤創業者の指導力と家族の団結を基礎に、
独立経営としての体質を固め、
自助努力と自主性を大切にする。

独立経営、自助努力、自主性。

⑤多くの他人を雇用する
企業化の段階に入ってからは、
優れた人づかいをする。
人間的な働きがいのある場づくりが
巧みである。

「人間的な働きがいのある場づくり」

⑥常に人間としての
心のよりどころを求める。
宗教か、商人の社会的機能の確信かが、
それを満たしている。

上野光平の観察力とリアリズム。
宗教か、商人の社会的機能の確信か。

私は後者であってほしいと願う。
上野光平

「成功した美しい商人の共通点は、
ある程度まで洋の東西を問わない
普遍性がある」

そのなかで日本の美しい商人の特性。

「優れた仲間を友として学びあい、
独立経営の自主性をかけがえなく大切にし、
人間的な従業員との関係を好み、
そして心のよりどころを
損得を超えたところに求めようとする」

「人並み以上」は、
WBCの選手たちにも当てはまる。

「人並み以上」を追い求めることに、
真摯であってほしい。

それをはじめから諦めたり、
敬遠したり、恥ずかしがったり、
あるいは揶揄したり、皮肉ったり、
批判したりする態度は、
避けたい。

「人並み以上」は美しいのだ。

〈結城義晴〉

2023年02月25日(土曜日)

アメリカで知った「チャットGPT」と「人間活動の心構え」

3年ぶりにアメリカに行って、
一番驚いたこと。

ChatGPT。 l_UVRY4OODWJMGJA646MIV64S77U_1

ニューヨークに在住する藤森正博さんは、
今、ネバダ州リノで通訳の仕事をしている。

サンフランシスコには、
車で5時間かけて会いに来てくれた。

一緒にゴルフをした。
ゴルフは私が教えた。
IMG_0368-448x335

食事もした。
藤森さんは私に、
ChatGPTを教えてくれた。
IMG_0377

私は文章を書くことを、
仕事のひとつにしている。
だからこそ衝撃を受けた。

日本の新聞では「チャットGPT」と表現する。

アメリカの人工知能(AI)の研究所「OpenAI」が、
研究して開発した「文章を書くAI」である。

〈ChatGPTのアイコン〉
ChatGPT-icon

質問の単語や言葉を打ち込むと、
AIが情報を集め、言葉を選んで、
結構、流ちょうな文章で回答する。

藤森さんは英語で質問し、
チャットGPTは英語で答えた。
それを翻訳ソフトで見せてくれた。

回答の英語は普通の文章で、
翻訳はちょっと変だったが、
それでも意味はよくわかる。

「Chat」はスマホやパソコン上で、
リアルタイムで対話すること。

GPTは、
「Generative Pre-trained Transformer」の略。
直訳すると、生成的・学習済み・変換機。

昨2022年11月30日に公開されて、
2カ月で使用者が1億人に達した。

TikTokは9カ月、
Instagramは2年半かかった。

その便利さによる普及スピードは、
驚くばかり。

たとえば、
「流通」「未来」「予測」と言葉を入れる。
同じように「流通の未来を予測する」など入れる。
するとAIが膨大な情報を集めて、
それを整理し、言葉を選んで、
長い説明の文章を書いてくれる。

内容はごくごく普通のものだが。

マスコミならば、
普通の力量の記者は必要がなくなる。
プレスリリース丸写しのライターは、
確実に職を失う。

大学や大学院のレポートや論文も、
成績がBやCのものはどんどん書きあがる。

ただしオリジナリティはない。
教授や先生が出した質問の言葉を、
みんなが同じように打ち込んだら、
同じレポートが出来上がってしまう。

実務家もレポートを提出するとき、
これをつかえばわけなく文章ができる。

小説家や作家も使うかもしれない。
脚本などでは大いに活用されるだろう。

懸賞小説なども、
出品作が増えるだろう。

大学教授の仕事のひとつは、
提出された論文やレポートの、
真の価値を見出すこと。
そして著作権違反を犯していないかを、
見きわめること。

それが難しい仕事となる。

朝日新聞「天声人語」がこれに触れた。
2月23日の記事。

葦沢かもめ作『あなたはそこにいますか?』
日経新聞の星新一賞で優秀賞を受賞。

東北大学で生物学を学び、
京都大学大学院へ進学した医科学博士。
民間企業のデータサイエンティスト、
趣味でAIを使って小説を執筆。

葦沢かもめは、現実に、
AIを創作の一部に取り入れている。
締め切り直前の3週間で101編も書いた。
受賞作はそのうちの一つだった。

天声人語のコラムニスト。
「日々もだえながら小欄を書く身とすれば、
心穏やかでいられない」

同感だ。

葦沢かもめの作品の中で主人公が語る。

「創作活動で大事なのは
何かを生もうとする意志であり、
確率論からAIがつなげた単語の列は
『小説における表現ではない』
『何でもいいから、楽をしたい。
それは創作活動に対する心構えの欠如だ』」

同感だ。

コラムニストも続ける。
「拍手を送りかけた時、
葦沢さんが執筆の過程を
ネットで公開しているのを見つけた。
目が丸くなった。
まさにこのセリフ、
AIの力を借りて書いたそうだ」

チャットGPTに打ち込む、
質問のユニークさが内容のレベルをつくる。

ChatGPT。
使いようによっては、
仕事は楽になる。

しかし楽をして考えたことは、
その人自身の成長を促しはしない。

藤井聡太王将と羽生善治九段が、
王将戦を闘っている。
72th_oushou_seven-battle_main2

これまでのところ2勝2敗。
そして第5戦が今、闘われている。

藤井はAIを駆使して、
天才的な棋力をもつに至った。

レジェンド羽生は低迷していたが、
最近はAIを使って復活した。

しかし彼らが本当に強いのは、
AIを使った後の力だ。

AIを自分の成長に役立てた。

ChatGPTもそうなるに違いない。

何でもいいから、楽をしたい。
それは人間の活動に対する、
心構えの欠如だ。

〈結城義晴〉

2023年02月24日(金曜日)

ウクライナ戦争1年の「伝えなければ、伝わらない」

美しかったウクライナの地。
????????????

誰も望まなかった戦闘が始まってから1年。
FM5_GAfVkAc3Rxv
ウラジーミル・プーチンと、
忖度する者たちだけがそれを考えていた。

彼らはすぐに終わると思い込んでいた。
2014年のクリミアの時と同じように。

このクリミア危機が起こったのも、
2014年の2月26日だった。

ロシア連邦軍の武装勢力は、
クリミア半島の主導権を握った。

この直前にクリミアで住民投票が行われた。
ロシア連邦に併合されるか否か。

83%の投票率で96%が賛成票を投じたとされる。
しかしウクライナも、アメリカとEUも、
「ウクライナ憲法と国際法への違反」と非難した。

ウクライナ大統領はこのとき、
ペトロ・ポロシェンコだった。
菓子メーカーのオーナーで、
「チョコレート王」とも呼ばれる人物だった。

しかし約1万人のクリミア・タタール人が、
国外へ移住した。

プーチンはこのときと同じだと錯覚した。

しかし今度は、
ウォロディミル・ゼレンスキーが、
大統領に就任していた。
こちらは元喜劇俳優だった。
zerensuki-ゼレンスキーは奮闘した。

そして1年。

NATOを巻き込んで、
戦闘は続く。

そのゼレンスキーの言葉。
「私たちはここにいる。
私たちはウクライナを守る」

「私たちは、
子どもたちが生きていくのを
見届けたいのです」

1863年につくられたウクライナ国歌。
「ウクライナは滅びず」

ウクライナはいまだ滅びず
その栄光も 自由も
同胞よ
運命は
我らにふたたび微笑むだろう
我らの敵は
太陽の下の露の如く消え
我らは国を治めよう
我らの地で

魂と身体を捧げよう
我らの自由のために
そして示そう
我らがコサックの子孫であることを!
??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????

朝日新聞「折々のことば」
第2655回。

伝えなければ、
伝わらない

(山室信一)

「私たちは先人たちを
つっかえ棒にしている。
ものごとを考える際の
言葉や概念を受け継ぐことで」

「その一方で、
存在していない後代の人々からも
眼差(まなざ)しを向けられる。
あの時あの地にいた人たちは何をし、
何をしなかったのかと問われる」

「このように、
引き継ぎつつ伝えることが、
歴史を懐として生き、
それを担う一人一人の責務だ」

『アジアの思想史脈』から。
41VXEzBW8kL._SY344_BO1,204,203,200_

山室は1951年、熊本生まれの法政思想家、
京都大学名誉教授。

伝えなければ、伝わらない。
コミュニケーションの原則だ。

ゼレンスキーはそれを、
必死でやり続けている。

商売も仕事も、
伝えなければ、伝わらない。

顧客に、取引先に、
仲間たちに、部下に、
上司に。

伝えなければ、
伝わらない。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年1月
« 12月  
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.