結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年12月15日(土曜日)

今冬のボーナス最高額と与党税制改定大綱の”3out!”

12月15日・土曜日。
今日から
年賀はがきの引受開始。
郵便局がコメントを発表。
「一通でも多くの年賀状を
元日にお届けするためには、
できるだけ2018年12月25日(火)までに
差出しをお願いします」

この10日間で年賀状を出す。

年賀状は年々減っている。

最初の年賀葉書の発行は、
1949年の「1950年用」だった。
発行部数は1億8000万枚。

それが1964年には10億枚、
1973年には20億枚を超え、
ピークは2003年の44億5936万枚。

それ以降は漸次減少。

今年2018年発行・2019年用は、
前年比マイナス約19.4%。
24億0021万2000枚。

減っているとはいえ24億枚。

昨年までは1枚52円だったが、
今年から10円値上げして62円。

減っているとはいえ、
いや減っているからこそ、
強気の価格設定だ。

1488億円。

2019年用年賀葉書にも種類がある。
年賀はがき無地は62円と72円。
ディズニーキャラクター年賀62円、
スヌーピー年賀62円。
東京2020大会・寄付金付き年賀67円、
絵入り年賀・寄付金付67円。
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年賀状は減っているが、
年賀メールなどは増えている。

クリスマスカードを送る人もいるけれど、
年賀状は日本特有の風習。

いいもんです。

私の場合、今年は、
個人的には「喪中」だから、
年賀状は送らない。

2014年に父が逝き、
2016年に義母が亡くなり、
同じ年にジジが死に、
今年は母が永眠した。

このところ、年賀状からは縁遠くなった。

しかし(株)商人舎からは、
例年通りに年賀状を送ります。

よろしくお願いします。

ちなみに今年の商人舎年賀状は、
Alohaだった。
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一昨年の年賀状。
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さて来年年始の年賀状はどうするか。

日経新聞に今冬のボーナス調査が出た。
11月30日時点のリサーチだが、
全産業平均支給額は83万4391円。
前年比3.28%増だった。
6年連続プラス。

過去最高だったのが2007年、
リーマン・ショック前で82万9865円。

それを11年ぶりに更新して、
好景気を示した。

企業別首位は東京エレクトロン。
半導体製造装置の会社で281万2934円。
30.33%増。

製造業は87万6872円で3.38%増、
非製造業は70万4251円で2.86%増。

伸び率だけ見れば、
製造業が4年ぶりに非製造業を逆転。

まだまだ日本は製造業の国だ。

しかし、来年度のボーナスは、
「伸び率で大きく鈍化する可能性が高い」

商売上はボーナスが高いほどありがたい。
来年はそのご利益が減じていく。

ボーナスが上がったけれど、
税金も上がる。

2019年度与党税制改定大綱が決まった。
自民党と公明党によって。

改正とは書かない。
改定だ。

来年10月1日の消費税10%への増税。
それに伴う反動減対策を重視した。

だから車と住宅の減税措置を拡充。
消費税増税後の単年度ベースで、
車と住宅あわせて1670億円の減税。

車も家も持たない。
そんな若い人も増えているのに。

どうも違和感がある。

日経の表現は、
「社会、経済の変化に対応した税制の
抜本改革は先送りした」

日銀の試算。

消費税率を10%に引き上げた場合、
家計の直接的な負担は5.6兆円。
ここから軽減税率と教育無償化など
家計に還元される分を差し引くと、
実質的な家計負担増は2.2兆円になる。

軽減税率が1兆円、
教育無償化が1.4兆円。

バカな話だが。

自動車税の減税は、
1950年の制度創設以来初めて。

増税後に新たに購入・登録した車を対象に、
年1000~4500円引き下げる。

「車を買えよ!」という税制変更。

「住宅は増税後から20年末までに、
契約して入居する物件を対象に、
住宅ローン減税の適用期間を
10年から13年に3年延ばす」

「老後資産の形成を後押し」する税制見直しは、
先送りの様相。

高齢化が進む社会構造に沿う、
相続税、贈与税の負担軽減策も先送り。

この税制改定大綱は年内に閣議決定、
来年1月下旬の次期通常国会で、
関連法案が提出される。

日経新聞の社説。
「国民にわかりやすい税制を」

「税制は受益と負担がはっきり見えて
国民が納得することが望ましい。
その意味で今回の税制改正論議は
わかりにくい」

「消費増税は少子・高齢化が進むなかで
ふくらむ社会保障費を賄い、
財政を健全化するためのものだ」

「増税に際し様々な減税や歳出を
積み上げていけば、制度は複雑になり、
国民には何のために増税して、
それがどう使われるのか
見えにくくなってしまう」

同感だ。

「何のための納税か」

その通りだ。

2010年02月13日(土曜日)のこのブログ。
日経新聞経済コラム「大機小機」から引用。

「日本の若者が、
自動車離れを起こしている」

「厳しい経済情勢の下で、
若者はリスクを取らない
堅実な志向をより強めている」

「クルマを買わない日本の若者は、
デフレの時代を生きていく知恵を
身につけている」

「インフレ時代の生活から
抜け出せない団塊世代よりも、
よほど賢いといえるかもしれない」

その2010年のToday紙のエピソード。

消費大国のアメリカ人も、
「もったいない」のマインドを持ち始めた。

カッコイイことを”in”といい、
カッコ悪いことを”out”という。

「inとoutに逆転現象が起こり始めた」

新車をもつことはout、
公共交通機関を利用することがin。

ペットボトルで飲むのがout、
水道水を飲むのがin。

ラスベガスでギャンブルするのはoutで、
家でブラックジャックを楽しむのがin。

環境も安全も、健康も命の大切さも、
21世紀的なinであって、
20世紀の消費はout。

8年前の毎日更新宣言ブログだが、
なかなかいい。

このinとoutの逆転は、
さらに強くなっているはず。
21世紀も18年が終わろうとしているからだ。

そう考えると、
来年の消費増税は、in!
今回の与党税制改正大綱は、out!

軽減税率ももちろん、out!
その他のバラマキ反動減政策も、out!

野球ならこれで、
3out、Changeだ。

〈結城義晴〉

2018年12月14日(金曜日)

ライフ岩崎高治・ヤオコー川野澄人記者会見とトランプの無知蒙昧

12月14日。
赤穂浪士、討ち入りの日。

朝日新聞「天声人語」

樹木希林さんが亡くなって3カ月。
その生前の言葉。
「老いや病気に
ブレーキをかけたいとは
考えない」

「病を悪、健康を善とするだけなら、
こんなつまらない人生はない」

「長くがんと付き合っていると、
“いつかは死ぬ”じゃなくて、
“いつでも死ぬ”という感覚なんです」

「ともすれば長く生きることのみを
是とする思考に陥りがちだが、
人生に潮が満ちる年代ともなれば、
病を隠さず、老いにあらがわず、
死から目を背けない」

「希林さんにならい、
“自分の人生を使い切りたい”
と願うのみである」

同感。

赤穂浪士は、
「いつでも死ぬ」の感覚だっただろうし、
「自分の人生を使い切りたい」と、
願っただろう。

今日は、年末記者会見が2件。

まず朝から東京・秋葉原。
(株)ライフコーポレーション。
岩崎高治社長が会見。DSCN9947.JPG8
今年の経営を総括し、来年を展望した。
政治向きのことも語ってますます、
業界のリーダーらしくなってきた。

自社開発商品の説明も、
堂に入ったものだ。DSCN9946.JPG8

午後は埼玉県の川越市。
(株)ヤオコーサポートセンター。
11月9日にお披露目した新本社。DSCN9962.JPG8

まるで蘭の品評会。DSCN9987.JPG8

私はその11月にはアメリカにいたので、
今日、初めて訪れた。DSCN9988.JPG8

川野澄人社長が今年の総括と、
来年への豊富を淀みなく語った。DSCN9967.JPG8
その後、質疑応答。
私も一番最後に一つ質問した。
抽象的な設問で恐縮。

質疑応答が終わっても、
記者たちのぶら下がりは続いた。DSCN9986.JPG8
お二人の発言。
私なりの解説を加えつつ、
月刊商人舎に掲載したい。

横浜商人舎オフィスにも来客。
協同組合ジェプラのお二人。
右が代表理事の大木勝志さん、
左が専務理事の武山亘利さん。IMG_0664.JPG8
大木さんは山梨県の(株)オオキ会長。
商業界関東山静同友会の重鎮。

ジェプラは包装資材の協同組合。
来年1月29日の新年会で講演する。

トレーや容器の業界の動静を、
丁寧に語ってもらって、
大いに勉強になった。

大木さんは月刊商人舎の熱心な読者。
今年の雑誌特集の中から
いろいろと講演のテーマを、
挙げていただいた。

頑張ります。

さて、日経新聞に笑えないニュース。
ワシントン特派員の河浪武史記者が報告。
「米の関税収入2倍に」
サブタイトルは、
「トランプ氏、中国が負担と誤解?」

トランプ政権が、
中国の制裁関税を発動したのが9月下旬。
そのおかげで急増したのが、
米国連邦政府の関税収入。

米国財務省発表の11月の財政収支。
関税収入は63億ドル(約7150億円)。
前年同月比でほぼ2倍に増加。
10月も同71%増えた。

トランプ大統領は、
13日のテレビインタビューで語った。
「中国がモノを米国に送る際に、
彼らは25%を支払っている」

さらにツイッターや演説で主張する。
「中国に関税をかけたことで、
米国は豊かになる」
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米メディアは疑問視する。
「中国製品にかけた関税の支払いを
中国側が負担していると誤解している。
しかし、実際に負担するのは、
米国の輸入企業」

「最終的に消費者価格に
転嫁されることが多い」

「米政権は2017年末に
大型減税を成立させたが、
関税引き上げがその効果を
打ち消す皮肉な結果になりかねない」

このブログでも9月22日に書いた。
糸井重里の「機嫌のいい旅人」と
ウォルマートの「反論書簡」

ウォルマートがトランプに反論して、
米国通商代表部ライトハイザー代表に、
書簡を送付した。

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トランプ大統領は9月24日に、
中国製品2000億ドル相当に対して、
10%の関税を課した。
「対中制裁関税第3弾」。

対象商品に含まれるのは、
具体的にはガスグリルや自転車、
クリスマス用のオーナメントなど。
食品から飲料、パーソナルケア製品まで、
消費者に身近な製品群が影響を受け、
それらはウォルマートの品揃え商品群だ。

ウォルマートは書簡の中で強調した。
「米国最大の小売業者として、
また米国製品の主要な買い手として、
関税が当社の事業や顧客、サプライヤー、
さらには米経済全体に及ぼす影響を
強く懸念している」

ウォルマートの1月末本決算では、
総収益5003億4300万ドル。
この総収益の約1割、
500億ドル(約5兆円)が中国関連商品だ。

ウォルマートは書簡の中で指摘した。
「自転車などの製品では
国内需要を満たすのに
中国からの輸入は欠かせない」

その上で表明した。
「米中の政府が
解決策を見いだすことを望む」

しかしこの表明も聞き入れられなかった。
米国全体の中国製品輸入額に対して、
ウォルマートは4分の1を担う。

川浪記者は書いた。
「最終的に消費者価格に
転嫁されることが多い」

ウォルマートはその関税分を、
どうしたのだろうか。

エブリデーロープライスを、
貫いたのだろうか。

それとも売価に反映させて、
顧客に負担させたのだろうか。

11月の関税収入63億ドルの4分の1も、
ウォルマート、もしくはその顧客が、
負担したことになる。

いずれにしても、
トランプの無知蒙昧。

あるいは中国に払わせたと言って、
国民に払わせる腹黒の作為か。

どちらも笑えない話だ。

自分の人生を何に、
使い切ろうとしているのだろうか。

〈結城義晴〉

2018年12月13日(木曜日)

今年の漢字「災」と今年の小売流通産業の漢字「人」

月刊商人舎12月号特集。
「自
発注」考
201812_coverpage
おかげさまで、
ご好評をいただいています。

昨日のUSP研究所望年会でも、
多くのみなさんから、
お褒めの言葉をいただきました。

さらに今日は、
松井秀夫さんから、
わざわざメールをいただいた。
㈱大木ヘルスケアホールディングス会長。
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「今回の自動発注については、
誠に充実した記事で
大変参考になりました
ありがとうございます」

本当にありがたい。
スタッフ一同、来年に向けて、
やる気満々です。

さて恒例の「今年の漢字」
毎年このブログで触れている。

今年の漢字は「災」

新聞各紙の巻頭コラムが取り上げた。

産経新聞「産経抄」
転じて「福」となす、
強い決意がほしい。

中国との外交問題に対して、
産経らしく活を入れる。

静岡新聞の「大自在」も、
災いを転じて福となす。
そうあってほしい。

中日新聞の「中日春秋」
「二、三位の”平””終”は平成の終わり、
四位”風”は激しかった台風からか。
五位”変”も含め、
年を象徴する”災平終風変”を
無理に読み下してみた」

「災い平らかにして終わり風変わる」

まあまあの落ち。

東京新聞「筆洗」

「災難を逃れる方法がある」
江戸期の禅僧・良寛。

「災難に逢う時節には
災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には死ぬがよく候。
これはこれ
災難を逃るる妙法にて候」

「災難が来たら災難に遭えばよい。
死ぬ時には死ぬのがよい」
「災難を災難と考えるのではなく
自然現象としてそのまま
受け止めるしかない」

諦念か。

そのうえでコラムは、
新たな視点を加える。

「異常気象の背景とされる
地球温暖化を思えば、
現代の”災”という字の裏には
自然ばかりではなく
間違いなく人間がいる」

そう、人災。

「人が対策をすれば、
人があらためれば、
“災”の字を小さくできぬか」

「そう考えた時、
良寛さまは笑おうが、
“災難に逢うがよく候”とは
あきらめきれぬ」

これも毎年恒例だが、
安倍晋三首相の今年の漢字。

自ら「転」を選んだ。

「日ロ関係の大きな転機が
訪れてきたと感じる1年だった。
来年は日本は大きな転換点を迎える」

ん~、しかし「転」は、
ころぶ、ころがる。
ひっくりかえる。

転という漢字はそのニュアンスの方が強い。

安倍さんは言葉に対するセンスに、
ちょいと欠ける。

だから損してる。

その趣旨ならばむしろ、
「換」だろう。

さて今年の小売流通サービス産業を、
結城義晴の独断で、
漢字一字で表現すると。

「人」である。

手不足。
材難。
外国労働者。
働き方改革。
キャッシャーレス店舗。
そして時生産性。

今年1月の月刊商人舎特集。
2018真の間産業へ
Human Industry SHIFT in 2018201801_coverpage-448x634
その1月号のMessage of January。
今年1年間の商人舎標語でもある。

人の強みを発揮させよ。

人間の、
人間による、
人間のための産業。
それが小売流通サービス業だ。

平成の年号が変わろうと、
東京オリンピックが開かれようと、
それが人間産業であることは、
永遠に変わるものではない。

AIが仕事を変えようと、
IoTが広がろうと、
ビッグデータが活用されようと、
ロボットが現場に導入されようと。

人間の、
人間による、
人間のための産業。
それは変わらない。

しかし、好況が続けば続くほど、
失業率が低下すればするほど、
その人間産業に人間が集まらない。
ハイテク産業やIT産業に取られてしまう。

だから主婦を戦力化する。
高齢者の雇用を延長する。
外国人研修生を雇い入れる。
派遣労働者を確保する。

もちろんそれには深い意義がある。
ダイバーシティ経営へのシフトは、
21世紀人間産業の必然の軌道であるし、
未来を切り開く可能性を意味している。

そしてこのとき、
一人ひとりの人の強みが発揮される、
風土と文化と仕組みが、
用意されねばならない。

人間の、
人間による、
人間のための産業の、
人間一人ひとりの強み。

Human Industry SHIFTこそ、
好況のときに人間が集まる、
真の人間産業の、
望ましい未来図である。
・・・・・・・・・・・・〈結城義晴〉
T

小売流通業の漢字一字。
「人」
これは2019年も2020年も、
変わることなく、
最も重要な一字だ。

人間の、
人間による、
人間のための、
産業だからである。

〈結城義晴〉

2018年12月12日(水曜日)

USP研究所望年会の「希望」と再考すべき「消費増税の軽減税率」

2018年、平成最後の年末。
押し詰まってきて、
忘年会シーズン。

今日は東京・築地。
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明治創業の河豚の名店。IMG_0610.JPG8

河豚の看板。
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全巻借り切りで、
USP研究所「望年会」。
毎年恒例。
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全館借り切りは、
横綱北の湖以来だとか。

USPは「Universal Shell Programming」
「システムとコンピュータ(道具)の
基本的な関係に立ち返り、
UNIX思想の原点に基づき、
人間の協働活動を力強く支え、
より身近に利用できる
コンピュータ技術を実現する」

大抵のITシステムは欧米発で、
日本はそれらを輸入して使っている。
しかしUSPの「ユニケージ」は、
日本人の知恵を活かした日本発。

代表取締役所長は當仲寛哲さん。
その當仲さんがあいさつ。
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月刊商人舎の今月号で、
対談したばかり。
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USP研究所は創業15年になるが、
最初の年末はスタッフ6人で、
この天竹の河豚を食べた。

「いつか全館借り切りでやろう」
そう考えて頑張ってきた。

もう、7年ほど前から、
その夢は果たされている。

私たちの席も、
突き出しから、
刺身、鍋、雑炊。
そして絶品の鰭酒。IMG_0638.JPG8

食事が始まってから、
恒例のじゃんけん大会。

私はこういったことには、
全く縁が薄いが、
1回戦を勝ち抜いて、
2回戦も「グー」。IMG_5994.jpg8
ここで敗退。

私の隣から大久保恒夫さん、
和田光誉さん、村上篤三郎さん、
小林泰清さん、白鳥和生さん、
そして山口紀生さん。IMG_0641.JPG8

女性陣は、
商人舎の亀谷しづえ、城山佳代子、
そして、真ん中の石坂優子さん。IMG_0644.JPG8
石坂さんは美容栄養アドバイザーで、
惣菜コンサルタントとして売り出し中。
ブログは「ASHITAMOKIREI」
2007年のミスユニバース日本の、
ファイナリスト。
お望みの方は、ご用命ください。

河豚と鰭酒を堪能して、
最後は當仲さんと握手。IMG_0648.JPG8
来年もよろしく。

さて、昨日の日経新聞「大機小機」
コラムニストは魔笛さん。
タイトルは、
「再考すべき増税対策」

このコラムは的を射ている。

2019年10月に予定されている消費増税。
「過去2度も延期され、
さらに延期されたら
財政破綻は現実味を帯びてくる。
そのため今回は政府も本気だ」

「しかし、景気への悪影響を懸念して、
2兆円規模の緩和策が検討され、
1兆円が食料品などへの
軽減税率に割り当てられる模様だ」

「そもそも財政の役割とは、
政府が国民から税金を集め、
公共のために使うことだ」

これが原点。

「また、今回の消費増税の理由は、
現在の税収では必要な財政支出に
全く足りないからだ」

「せっかく国民から集めた税金の使い道は
その場だけの増税緩和策といった
狭い了見からではなく、
全ての支出の優先順位を
熟慮して決めるべきだ」

その場しのぎ。
狭い了見。

「軽減税率やキャッシュレス化は、
財政危機の回避や高齢化対策よりも
重要なのだろうか」

その通り。

そこで消費税の効果を考える。

「消費税は全ての製品価格を
同率で引き上げるから、
増税なしで日本全体の金融資産価値が
その率で減少するのと同じだ」

「しかし、それが
消費を抑えるとは思えない」
これが重要な指摘だ。

「実際、過去15年、
実質金融純資産は34%も増えているのに
実質家計消費は0.3%しか増えていない」

「つまり消費税は
一時的な駆け込み需要と
買い控えを起こしても、
中長期的には影響しない」

「そのうえ、
「軽減税率を適用すれば
製品の相対価格をゆがめる」

「相対価格」をコトバンクで調べると、
横浜市立大学教授の内島敏之さんが、
丁寧に書いている。

「商店で日常目にする価格、
例えばリンゴ1個200円、ナシ1個100円、
バナナ一房300円などのように
貨幣によって表示されたものを
絶対価格absolute price
または貨幣価格money priceという」

「絶対価格は、ある商品一単位が
何単位の貨幣と交換されるかを示している」

「次にリンゴ1個とバナナ一房は
何個のナシと交換されるかを考えてみる。
そのためには、リンゴとバナナの
それぞれの絶対価格の
ナシの絶対価格に対する比率、
つまり200対100、
300対100を考えるとよい」

「前者の比率の値二は、
リンゴ1個とナシ2個とが、
また後者の比率の値三は、
バナナ一房とナシ3個とが、
それぞれ交換されることを示している」

「これらの比率の値二と三とが、
ナシ表示によるリンゴとバナナの
相対価格relative priceである」

大機小機のコラム。
「相対価格は生産費用を反映している。
それを指標に商品を選ぶから、
効率的な消費と生産が選択される」

「軽減税率はその選択をゆがめる」

それよりも、
「軽減税率の財源分だけお金で渡し、
生産費用を正しく反映した価格をもとに、
消費者に自由に選択させたほうがいい」

「さらに、2%だけ、
食料品の価格が下がったところで、
低所得者層ならともかく、
富裕層が食品購入を増やすとも思えない」

アメリカでは食品などの税率は0%、
売上げ税率は州ごとに違うが8%くらい。
イギリスは軽減税率7%で標準税率20%、
ドイツも7%と19%。

「2%だけ」では効果はないに等しい。

だから、
「消費性向の高い低所得者層家計だけに
直接再分配する方が、
景気刺激のためには、
はるかに効果的だ」

「以上の理由から、
増税対策を
行うにしても、

食料品の軽減税率は
採用すべきではない」

まったく、同感。

「それ以前に、
そもそも財政支出項目として、
再分配政策が優先されるべきかを
検討すべきだ」

「こうした検討もないまま、
単なる増税の言い訳に、
貴重な財源を使おうとしている」

「これほど無駄なことはない」

魔笛さんに同感して、
ほぼ全文を再現した。

軽減税率は製品の相対価格をゆがめる。

増税対策を行うにしても、
食料品の軽減税率は
採用すべきではない。

これほど無駄なことはない。

河豚も鰭酒も、
まずくなりそうな、
「無駄な軽減税率採用」だ。

〈結城義晴〉

2018年12月11日(火曜日)

今月の商人舎標語とサミット川崎塩浜プロセスセンター

月刊商人舎12月号。 mokuji
紙の月刊商人舎のほかに、
網の月刊商人舎には、
この特集のまとめの原稿があります。

「自動発注方式」をズバリ診断する!
當仲寛哲のリテイル情報システム論(65) 
Tonaka_02
雑誌を購読している皆さんは、
必ず読んでください。
お願いします。

そして[Message of December]
今月の商人舎標語でもある。
mmmm

「Think, Think, Think」

「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
ぼんやりしてるとAIに負けるぞ。
考えて、考えて、考え抜け。

仕入れも、商品調達も、発注も。
在庫管理も、棚卸しも、損益計画も。
商品計画も、販売計画も、販促企画も。

店づくりも、売場づくりも、演出も。
チームワークも、リーダーシップも。
マーケティングもマネジメントも。

考えて、考えて、考え抜け。
思考、思考、彻底考虑。
Think, Think, Think!

IBM は1924年に創業された。
創業のCEOトーマス・ワトソンは、
「Think」をモットーにした。

「Think」と名づけた社内報を発刊し、
「Think」とタイトルされた手帳を、
全従業員に持たせた。

「Think, Think, Think」が、
コンピュータによって世界を席巻した。
しかしそれが薄まって停滞した。

ゼネラル・エレクトリックは、
1956年に世界で初めて、
企業内大学を創設した。

望む人財は“Big Thinker”だ。
すなわち、大きな考え方の人。
大きな視野で考えられる人。

一方、ウォルマートは、
“Think small!”を標榜する。
「小さく考えよ」を徹底する。

大きく考えるリーダーになり、
小さく考える仕事人であれ。
着眼大局、着手小局だ。

そのために、考えて、考えて、考え抜け。
ぼんやりしてるとAIに負けるぞ。
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
〈結城義晴〉

チコちゃん、
使わせてもらいました。
悪しからず。

さて今日は朝から川崎市川崎区塩浜。
サミット川崎塩浜プロセスセンター。DSCN9839.JPG8
この12月5日に稼働したばかり。
今日はマスコミ内覧会。

センター長の伊藤真義さんが、
まず、このセンターの目的や概要を、
丁寧に説明してくれた。DSCN9929.JPG8
それから全員が異物が混入しないように、
作業衣、帽子、マスクを身に着けて、
センター内の視察。

センター内は写真撮影できないため、
残念ながらご覧入れることはできない。
詳細は商人舎流通SuperNewsで、
近日、報告。

しかし休憩室は、
サミットらしく快適な環境。IMG_0607.JPG8

内覧のあとは会議室に戻って、質疑応答。
左は広報室マネジャーの中村聖さん。DSCN9931.JPG8
中村さんと伊藤さんの二人で、
ずいぶん込み入った質問にも、
詳細に答えてくれた。

ありがたい。

伊藤さんは1987年、サミット㈱入社。
最初は店に配属され、
その後、商品部で鶏、豚、牛と、
精肉バイヤー歴20年。
さらに店舗運営部や商品部長など歴任。
この度、プロセスセンター長。

53歳。
DSCN9940.JPG8
サミットは基本的な考え方として、
関西スーパー方式を採用する。
つまりインストア加工を前提にしている。

1963年7月の創業時は、
日米大企業の合弁会社だった。
米国セーフウェイと日本の住友商事。
だからスタート時点は、
米国式のセンター方式を志向していた。

しかしそれは見事というほどに失敗。
その後、荒井伸也さんが、
会社のかじ取りをして、
インストア加工方式に切り替えた。

内食提供業のスーパーマーケットは、
「ジャスト・イン・タイム」こそ、
その基本戦略である。

トヨタ生産方式は、
米国のスーパーマーケットを参考にして、
「ジャスト・イン・タイム」が考え出された。

その補充体制を整えるためには、
生鮮インストア加工でなければならぬ。

しかし時代が変わった。

まずセンター方式の技術革新が進んだ。
このサミット川崎センターは、
その最新式を導入している。

ベンダーの力量も上がった。

それから出店戦略として、
都心小型店の開発が進む。
作業場に150坪もの面積を割けない。

人手不足という人員問題も浮上した。

そこでサミットは、
店舗を三つのスタイルに分ける。
⑴完全インストア型店舗
⑵ハイブリッド型の併用方式店舗
⑶都心型小型のセンター活用店舗

そのうえで加工センターを駆使する。

この川崎センターは、
豚肉、鶏肉、ラム肉、
ひき肉などの加工処理を行う。

牛肉はインストア加工が基本である。

大阪の㈱万代では2016年7月に、
彩都センターがスタートした。
サミット同様に、
プロセスセンター機能を併用している。

ヤオコーには狭山チルドセンターがある。
もちろんヤオコーも同じだ。

しかしサミット川崎センターは、
ほんとうにこれからだ。

現在は1日4000パックほどの生産だが、
最大加工能力は1日6万パック。

サミットは日本随一の作業体系を持つ。
そのLabor Scheduling Systemと、
川崎プロセスセンターとの連携が、
これからのサミット精肉部門の
本当の力となる。

伊藤センター長にかかる期待は大きい。DSCN9842.JPG8
これからはセンターで働く全員とともに、
Think, Think, Think!

頑張ってほしい。

朝日新聞「折々のことば」
今日は第1312回。

人生から何を
われわれはまだ
期待できるかが
問題なのではなくて、
むしろ人生が何を
われわれから
期待しているかが
問題なのである。
(ヴィクトール・E・フランクル)

フランクルは、
オーストリアの精神科医・心理学者。
ナチスの収容所体験をして、
『夜と霧』を書いた。
519K62XTQHL._SX317_BO1,204,203,200_
「強制収容所では
クリスマスと新年の間に
多くの人が力尽きて死んだ」

「クリスマスには帰郷できるという
希望に身を委ねた末の落胆が、
彼らを打ちのめした」

「何かを期待するのではなく、
何かを期待される者として
自分を捉え直すことでしか
人は生き存(ながら)えられない」

誰かに何かを期待するでなく
何かを期待される者として
自分を位置づける。

それによって人間は、
より良く生き続けることができる。

センターは店に、
何かを期待するのではなく、
何かを期待される者として、
自分を捉える。

スタート時点で、
その考え方はできているだろう。
しかし時間が過ぎていくと、
この考え方がなくなっていく。

そして店の側もセンターに、
何かを期待するばかりでなく、
センターから何かを期待されていると、
自分を捉えねばならない。

その相互関係こそが、
センター方式の威力となる。

〈結城義晴〉

2018年12月10日(月曜日)

月刊商人舎12月号特集「”自働発注”考」と「シーブン」のご利益

Everybody! Good Monday!
[2018vol50]

とうとう2018年も第50週。
あと2週と2日間。

最後の最後まで、よろしく。
2019年の営業開始が、
2日からだとか3日からだとか。

月刊商人舎12月号! 本日発刊!!
201812_coverpage 

特集・「自発注」考
AIは「自動発注」を改革するか?

[CoverMessage]
人手不足は深刻だ。だから現場の作業を削減せよ。オペレーションを改革せよ。その結果、「自動発注システム」が導入される。その仕組みには、最新の人工知能(AI)が活用されるはずだ! いや、AIは優秀な人間のように「考える」ことができるから、これまでよりも良い発注制度ができ上がるに違いない! しかし、ちょっと待て。そのこと自体を疑ってかからねばならない。AIとはそもそも何なのか。AIにはどんな種類があるのか。どんな機能があるのか。AIを小売業の発注業務に取り入れることができるのか。理論的に、現実的に。実際に多くの企業で「自動発注」は採用されている。そして成功する場合もあれば、失敗する場合もある。それはまた、なぜなのか。――本誌の結論を明かそう。人間とコンピュータ、あるいはAIとの協働、すなわち「自働」こそ、これから求められるシステムの本質である。

[Message of December]
Think, Think, Think! 結城義晴

[結城義晴  特集の"長い"まえがき]
「自発注」のススメ
小売業の存在意義を完全放棄するな!!

(株)リテイルサイエンス社長
大久保恒夫の「自動発注改革論」
より良い売場づくりにつながらねばならない!!
201812_okubo1

[InterviewⅠ]梅田源㈱テスク社長
「成否はデータベースの精度と鮮度!」
tesk_20181210_01

[InterviewⅡ] 南谷洋志㈱リンク社長
AI学習「需要予測型システム」に挑戦 
O

新谷千里
アナログ管理でデジタルを先導する!!
「売れ」の見える化と自動発注システムの段階的導入法
shingai

[特別対談]
當仲寛哲✖結城義晴
「自動」の未来と日本の「強み」
201812_taidan_15

情報システムの本質から日本小売業の強みまでをとことん語り合う!
●自動発注導入の二つの流れ●自動発注がうまくいかない理由●ソフトをわが社用につくりこめるか●ゼロベースで発想するアマゾンとグーグル●ガチガチのチェーンストア理論の定番縛り●欧米と日本の自動運転の捉え方の違い●世界の変革のスピードはもの凄く速い●「行き届いている」からうまくいく●機械学習とディープランニング●農耕民族である日本人の強み【結城義晴の述懐】

[Web版月刊商人舎 雑誌コンテンツ]
「自動発注方式」をズバリ診断する!
當仲寛哲のリテイル情報システム論(65)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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 さて、内閣府の発表。
「GDP、年率2.5%減に下方修正」

7~9月期の国内総生産(GDP)改定値。
物価変動を除いた[実質]で前期比0.6%減、
年率換算では2.5%減だった。

生活実感に近い[名目]GDPは、
前期比0.7%減、年率では2.7%減。

実質GDPの需要項目別増減。

個人消費は前期比0.2%減、
住宅投資は0.7%増、
設備投資は2.8%減、
公共投資は2.0%減。

いずれにしても、
9月までの3カ月は、
ダウントレンドだった。

10月~12月はこのトレンドを受け止めて、
「前向き・外向き・上向き」で。

今日は新聞休刊日。
そのなかで休刊しない新聞がある。
沖縄タイムズ。

その巻頭コラムは「大弦小弦」

「今帰仁村の商店に、
天井からぶら下がる旧式のはかりがある。
聞けば30年近く前、
店の経営と一緒に引き継いだという。
まだまだ現役」

「狂いがあってはいけないから、
2年に1度の定期検査を受けている」

寺岡精工製か、石田衡器製か。

「ところが、重さの国際基準そのものが
不確かだったらしい。
1キロは世界に一つしかない
キログラム原器の重さと決められてきた。
金属製の重りで、
パリ郊外で厳重に保管される」

「作られたのは1889年。100年後、
世界各地の複製を持ち寄って比べると、
原器の方が軽いことが判明してしまった。
誤差は約1億分の5キロ。
指紋一つ分だが、
先端技術の世界では大きい」

例のキログラム原器の誤差の話。

「案外アナログに決まっていたことに
素人は親しみを覚えるが、
科学者はもちろん放置できない」

「原子の重さから1キロを
計算する方法を生み出した」

「来年5月に定義を変え、
原器が壊れても厳密に
1キロが導き出せるようになる」

コラムは「朗報なのは確かだ」と断って、
結語を放つ。
「少し味気ないが、心配はいらない。
冒頭の商店はシーブンが得意技。
重さの基準は変わっても、
昔ながらの心意気はきっと変わらない」

「シーブン」は沖縄の方言で、
「おまけ」のこと。
「売買などで余分に添えてやるもの。
添え分の意」

重さの基準が変わっても、
GDPがダウントレンドでも、
商売の心意気は変わってはいけない。
いつも顧客にシーブンのご利益を。

では、みなさん、今週も、
ニンベンの「自働化」を目指したい。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年12月09日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その69】白菜

ほんとうに久しぶりです。
猫の目で見る博物誌――。
IMG_6903-4-10
いつのまにか冬ですが、
その冬の野菜が白菜です。

白菜を買ふふつくらとした手かな
〈石田勝彦〉

ハクサイ、買いました。

大白菜かがやく芯に刃を入るる
〈村田脩〉

そして芯に包丁の刃を入れました。

白菜をさつく~と鍋用意
〈高木晴子〉

さっくさっくと音をさせて、
ハクサイを切ります。
鍋の用意です。

chinese-cabbage01

ハクサイは、
アブラナ科アブラナ属。
二年生植物。

英語では一般には、
Chinese cabbage。
つまり中国キャベツ。

しかしChinese cabbageは、
広い意味の「中国野菜」でもあって、
日本のハクサイは、
「Napa cabbage」。

そのCabbageのキャベツも、
アブラナ科アブラナ属で、
こちらは多年草。
ただしキャベツは栽培上は一年生植物。

カブもアブラナ科アブラナ属、
ラパ種の越年草。

どれも元は同じ。

ちなみにハクサイの「二年草」の意味は、
発芽から生長、開花、結実、枯死までが、
1年以上数年未満の植物のこと。

これに対してキャベツの「一年草」は、
発芽から枯死までが1年以内で、
年を越さない植物。

年を越すカブは「越年草」で、
秋に発芽して越冬し、
翌年に開花結実する植物。
だから「冬型一年草」である。

最後に「多年草」は、
秋になると地上部は枯れるが、
地下茎または根が生きのこって、
翌春になるとその地下茎や根から、
新しく茎や葉が出てくる 植物。

ハクサイの遠い祖先種は「在来ナタネ」。

中央アジアから北ヨーロッパに分布。
古代に東方に伝播して、
中国で多種多様な菜類を生み出した。

中国・華北のカブの一種と、
華南のツケナの一種が、
7世紀ごろに自然交雑して、
ハクサイの原始型ができた。

この原種はブラッシカ・ラパ。
Brassica rapa。

この原始型から不結球ハクサイができ、
さらに改良されて結球ハクサイが誕生。

だから現在の結球のハクサイの学名は、
Brassica rapa L. var. pekinensis Rupr.。

日本での生産量は、
キャベツ、ダイコンに次いで、
3番目に多い。

農林水産省統計は、
1941年からデータが取られ、
すでに50万トンが生産されていた。
最大生産量は1968年の186万トン。
2017年は収穫量88万トン。

キャベツは142万8000トンで、
ダイコンは132万5000トン。

キャベツがダイコンを抜いた。

原産地の中国には3系統のハクサイがある。
山東系、北方系、南方系。
日本には山東系が定着して、
その一代雑種のF1品種が栽培されている。

F1品種は、一世代に限った品種。
収量が安定して形がそろった作物ができる。
異なる性質の親株を人工的にかけ合わせて、
雑種がつくられるが、
それによって優れた作物ができる。

ハクサイはそのF1品種の代表。
chinese-cabbage02

日本の栽培の歴史も面白い。
江戸時代以前は何度も非結球種が渡来。
しかし、品種を保持できなかった。
強い交雑性が原因。

明治時代初期に本格的に導入されたが、
ほとんどが失敗するなかで、
愛知県栽培所で山東系ハクサイが成功。
これは半結球種だった。

明治時代末期から大正時代にかけて、
宮城県で芝罘(チーフー)白菜の導入に成功。
松島湾の小島で隔離して育種した。
そこで「松島白菜」の品種名がついた。
宮城県の農家はその種をもとに栽培して、
「仙台白菜」の名称で出荷した。

同じ明治末期から大正にかけて、
名古屋市中川区で野崎徳四郎氏が、
山東系を改良して、
現在の結球ハクサイをつくった。

昭和の時代になると、
石川県で栽培が軌道に乗った。

その結果、現在の三大品種群が生まれた。
第1の松島群・第2の野崎群・第3の加賀群。

一方、ハクサイは、
栽培の時期によって三つのタイプがある。

主力は秋冬ハクサイで、
8月に種子を播いて11~12月に収穫する。
ハクサイ生産の68%を占めている。

夏ハクサイは高冷地の栽培で、
5月ごろ種を播いて8月ごろ収穫する。
長野県が主産地。

春ハクサイは暖地で生産され、
早春から温床育苗して4~5月に収穫。
主産地は茨城県および長野県。

主産地は茨城県の24万3700トンと、
長野県の23万5200トン。
両県で全体の54.4%を占める。

一般のハクサイは「円筒形」と呼ばれる。
外葉が緑色、内側が黄緑か黄色、白色。
品種はF1でもあるので多種が出回っている。

小学館の「食の医学館」
ハクサイの効能について丁寧に書く。
「カリウムは100g中220mgと
キャベツの200mgを上回ります。
利尿作用があり、
ナトリウムの排泄を促進し、
高血圧予防に有効です」

ハクサイの抗がん作用。

「アブラナ科の野菜に共通する
発がん物質を抑制する作用のある物質を
含んでいるのが特徴です」

「それはインドール化合物」

「発がん物質を解毒する
酵素の生成を活発にし、
発がん物質から細胞を守る働きをします」

「最近では発がん物質の1つである
亜硝酸アミンの吸収・蓄積を防ぐ
モリブデンという微量元素が
含まれていることもわかりました」

「これらの物質により、ハクサイには
ある程度の抗がん作用が期待できます」

最後に「ハクサイの絵本」。
100000009001471630_10204
出版社は農山漁村文化協会。
なかなかよろしい。

ハクサイに、発がん物質から、
細胞を守る働きがあるなんて、
知らなかった。
DSCN8963-2016-4-10-66666
でも小学館の「食の医学館」。
ちょっと強調し過ぎのような気もします。
言い回しにはずいぶん気を使っていますが。

表現には気をつけましょう。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

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