結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年05月07日(月曜日)

オーケストラの民主的組織と「Amazon GoへGo!」

Everybody! Good Monday!
[2018vol19]

ゴールデンウィークが終わって、
初夏のさわやかさを実感する。

今から梅雨入りまでの1カ月。
実にじつに、いい季節です。

次のイベントは、
今週末の日曜日13日。
5月第2日曜日の母の日。

こどもの日の5月5日から、
母の日の5月13日まで。

一気通貫で。母と子の日。
私の主張。

それが今週。

大よりも小の仕合せあたたかし
〈朝日俳壇より (北海道鹿追町)高橋とも子〉

Weekly商人舎・日替わり連載。
月曜朝一・2週間販促企画

大型連休後の節約・倹約モードの中で、
母のための消費喚起を訴える。
「ちょっとだけ」の贅沢。

さて、朝日新聞「折々のことば」
今朝は新聞休刊日なので、
昨日の日曜の第1101回。
編著者は鷲田清一さん。

いつもいつも、不思議なくらい、
私の気分と同期している。

民主的な社会に暮らす方法を
学びたいのならば、
オーケストラで
演奏するのがよいだろう
(ダニエル・バレンボイム)
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ピアニスト・指揮者。
アルゼンチン出身のユダヤ人で、
現在はイスラエル国籍。

「楽団の各パート(受け持ち)は、
あてがわれた単一の機能を担う
部品(パーツ)とは違って、
他の演奏者の思いを量りつつ、
追従したり、けしかけたり、
互いに応じあう中で曲を作ってゆく」

担当楽器のPartと、
部品という意味のPartsを、
比較し、違う意味を持たせて面白い。

「そう、他の人のために
場所を残しながら、
同時に自分の場所を主張する」
〈A・グゼリミアン編『バレンボイム/サイード』から〉

ピーター・ドラッカーの考え方。
「理想の組織はオーケストラである」

「経営管理者は、
部分の総計を超える総体、
すなわち投入された資源の総計を
超えるものを生み出さなければならない。
例えていうならば、
オーケストラの指揮者である」
〈『現代の経営』より)
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「現代の経営」の後で発刊されたのが、
『マネジメント』だが、こちらでも、
マネジャーの役割を示しつつ、それは、
「オーケストラの指揮者に似ている」。

これはドラッカー亡き後のグル、
ヘンリー・ミンツバーグに受け継がれる。

「情報化組織における主役は、
専門家であって、
トップ経営者でさえ
仕事の仕方については口出しができない。
指揮者はある楽器の演奏方法が
分からなくても、
その楽器の奏者の技術と知識を、
いかに生かすべきかを知っている」
(ハーバードビジネスレビュー「情報が組織を変える」)

作家の安土敏さんは、
スポーツにたとえて表現する。
「野球やラグビーのチームのようなもので、
監督の指導のもとに
選手たちは互いに分業して
チーム全体を勝利に導くべく努力します」
〈『日本スーパーマーケット原論』より〉
日本スーパーマーケット元論

オーケストラの組織と、
野球やラグビーの組織は似ている。

だからチェーンストアは、
オーケストラの組織に似ている。

本部と店舗の分業。
本部には本部の中の機能別の役割があり、
店舗にも部門別の役割がある。
Partであって、Partsではない。

バレンボイムの指摘の重要な点は、
それこそが「民主的な社会」であることだ。

だからバレンボイムは、
民主的な社会を学ぶために、
オーケストラで演奏せよと言う。

他の人のために
場所を残しながら、
同時に自分の場所を主張せよ、
と教える。

そう考えると、
学校の授業でも、
音楽や体育が大切なことがわかる。

仕事や商売にも、
民主的な組織が必須だ。

さて今週の私のスケジュール。
今日の月曜日は、
横浜商人舎オフィス。

明日から21日月曜日まで、
アメリカへ出張。
ダラス、サンフランシスコ、
そしてラスベガス。

ほぼ2週間で3都市を巡る。
頑張ります。

そこで7月のお知らせ。
商人舎USA2018Specialコース。
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毎年、ニューヨークやワシントンDC、
ダラスやオースティン、サンアントニオ、
海外ではロンドンやパリ、
スペインのバルセロナなど、
トップ・幹部向け研修会を開いてきた。

今年はなんといっても、
「Amazon GoへGo!」
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緊急募集中。
日程は7月13日から17日。

もちろんシアトルの流通視察もする。

ウォルマートの「ストア・ナンバー8」や、
クローガーの「Scan,Bag,Go」が、
Amazon Goに挑戦状を叩きつけている。

それらの意味がわからねば、
Amazon Goを訪れる意義は薄れる。

いまこそ、「鳥の目・虫の目・魚の目」で、
アメリカ流通業を見なければならないし、
感じ取らねばならない。

私は6月にシアトルを訪れ、
Amazon Goをはじめ、
現地を視察・調査する。

そのうえで商人舎Specialコース。
是非、ご一緒しましょう。

その「レジレス化」の意味については、
月刊商人舎5月号で深掘りしている。
明々後日の5月10日発売。

こちらも楽しみな号。
[特集]
「レジレス化」の夢と現実
Check-Out Serviceの本質を見出せ!!
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その[cover message]
“amazon go”の衝撃は想像を絶するものがある。“No Lines, No Checkout.No Seriously. Welcome to amazon go”。これが「レジレス化」という言葉を生んだ。そしてさまざまな試みが、それこそ雨後の筍のように生まれた。まるで「レジレス化の夢」に浮かれた夢遊病者たちのようだ。
ウォルマートは子会社コード・エイト(Code Eight)で「ストア・ナンバーエイト」(Store No.8)をオープンさせた。こちらは「キャッシャーのいない店」の実験で、「テクノロジー・インキュベーター」(新しい技術の孵化器)の役目を担う。クローガーも今年中にキャッシャーレス・サービス「Scan,Bag,Go」を400店舗に拡大する。
日本では経済産業省と組んで、コンビニ大手チェーンが電子タグRFIDの実験を進める。そしてディスカウントストアを多店化するトライアルカンパニーは秀逸の「スマートストア」を開発した。もちろん背景には人手不足や人件費の高騰、ビッグデータとAI活用などの「現実」が横たわる。
「夢と現実」の狭間で、「レジレス化」は急流となって大海に流れ込む。その濁流を見定めつつ、改めてCheck-Out Serviceの本質を見出そう。

月刊商人舎を読んで、
Amazon GoへGo!
これが合言葉。

では、今週も、
他の人のために
場所を残しながら、
同時に自分の場所を主張しよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年05月06日(日曜日)

[日曜漫歩]帝王ジャック・ニクラウス設計のゴルフコース

一日目の月曜日に、
神は昼と夜をつくり、
二日目の火曜日には、
天をつくった。

三日目の水曜日に海と地をつくり、
植物を茂らせた。
四日目の木曜日には、
太陽と月と星をつくった。

五日目の金曜日に、魚と鳥を、
六日目の土曜日に、動物をつくった。
そしてこの日、自分に似せて、
男と女を創造した。

アダムとイブと名がつけられた。
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そして、七日目の日曜日。
神は、休んだ。
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日曜日は日曜漫歩。

今日はホームコースで漫歩。IMG_4447.JPG8

帝王ジャック・ニクラウスが設計した。
神ではないけれど。
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敬意をこめて一緒に写真。
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私はインからのスタートが好きだ。
10番パー5のロングホール。
左サイドに池がある。
雄大な打ち下ろし。
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11番パー4、12番パー3。
どちらも戦略性のあるホール。

そして名物ホールの一つが13番。
ジャック・ニクラウスは、
13番パー4に13のバンカーを配置した。
第2打地点とグリーンを、
さまざまなバンカーが囲む。
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しかしその13番のグリーンに、
登ってきて、振り返ると、
13のバンカーは一つも目に入らない。
面白い設計。
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そして14番ホールの前に、
茶店がある。
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青いフロックスの花。
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ソフトドリンクはいずれも、
無料でサービスしてくれる。
トマリンが名物。
トマトジュースとリンゴジュースを、
ミックスしたドリンク。IMG_4440.JPG8

その14番パー4は、
パーチャンスのサービスホール。IMG_4437.JPG8
15番パー5は上りの右ドッグレッグホール、
16番180ヤードの長いショートホール。

そして上がりの17番、18番が難しい。

何とかそれらを凌いで、
休憩をとらずスルーで後半へ。

アウトの1番は、
こちらも打ち下ろしのパー5。IMG_4449.JPG8

鈴木哲男プロの自然なフィニッシュ。IMG_4448.JPG8

2番パー4から必死でプレーして、
写真を撮り忘れた。

しかしアウトの名物ホールで気づいた。
8番ショートは右下に池がある打ち下ろし。IMG_4450.JPG8

そして9番ロングホールは、
打ち上げの長いパー5。

どちらも私、得意なホール。

18ホールを一気に、
4時間ちょっとでラウンドして、
午前中に終了。

52週MDで著名な鈴木哲男プロとツーショット。IMG_4452.JPG8

満足の日曜漫歩ゴルフ。IMG_4453.JPG8
ありがとうございました。
神様と帝王に感謝。

〈結城義晴〉

2018年05月05日(土曜日)

「こどもの日」だから”標準”の意義と価値を考える

今日は、
こどもの日。
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端午の節句には、
菖蒲湯に入る。
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自由が丘の花屋も、
今日は特にカラフル。
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来週日曜日13日が、
母の日。

こどもの日から
母の日まで、

ひとつのつながり。

そう考えて、
仕事しよう、
商売しよう。

仕事や商売は、
人々のお役立ちのためのものだから。

朝日新聞「天声人語」
私も大好きだけれど、
金子みすゞの詩を引用。

まずは、「大漁」

いわしがたくさんとれた浜が舞台。
だが、祝いのうたではない。

はまは祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
いわしのとむらい
するだろう

金子みすゞ、
気持ちは、
魚たちとともにある。

そして「なかなおり」

げんげのあぜみち、
春がすみ、
むこうにあの子が
立っていた

出くわした2人はどちらも、
あぜに花を摘みに来ていた。

あの子がわらう、
と、気がつけば、
わたしも知らずに
わらってた

天声人語のコラムニストは、
大正期の「童謡運動」をテーマにする。
その草分けとなった雑誌が「赤い鳥」。

「赤い鳥」創刊から今年で100年。
感慨深い。

私が大学時代に属していたのが、
早稲田大学童謡研究会。
40年前には、
この研究会の幹事長だった。

大学時代の生活のテーマの一つが、
「赤い鳥」の系譜の「童謡」だった。
創作童謡を携えて、
保育園や幼稚園を巡った。

初代顧問は西條八十先生。
金田一春彦先生も顧問だった。

北原白秋の言葉。
「私たちはいつも
子供に還りたい還りたいと
思ひながらも、
なかなか子供になれないで
残念です」

金子みすゞの作品は、
いつも子どもに還っていた。

この詩人のやさしさは、
「つらいときほど心に染みる」

「子どもたちに響く言葉は、
おそらく大人にも響く」

そのとおり。
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こどもの日は、
それをかみしめたい。
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「ほぼ日」の糸井重里さん。

「暑い日があったと思えば寒い日もあって、
そのたびにニュースでも、ご近所でも、
温度計の数字を話題にする。
“29度あったんだってよ”
“明日は寒いらしいから、
温度差が15度らしいよ”
なんてことを教えあって
ひゃーひゃー言っている」

「で、ちょっと思う。
数字をいちいち確かめるのは、
どういう意味なんだろう。
29度であろうが、23度であろうが、
暑いものは暑いし、寒いものは寒い」

江戸時代や明治時代でも、
「暑い・とても暑い・ひどく暑い」くらいか。

「暑さ寒さの温度(数字)を問題にするのは、
標準を設定しているからかもしれない」

そこで糸井流の考察。

「数字があり、標準があることで、
都合のいいことはきっと
山ほどあるのだと思う。
ただ、標準が”よい”ということではない」

「気象や気温みたいなものばかりでなく、
もっといろんなことに言えるだろう」

流通業でも「標準」は鍵を握る概念だ。
そして何でもかんでも、
“標準化せよ”は今や時代錯誤だ。

もちろん”標準”は大事なことだし、
多くの局面で成果を上げてくれる。

糸井は言葉を扱う人。
だから言葉に関心がいく。

「”標準語”というのも、
人工的につくったことばだ。
これは、たいていの地域で
理解されるから便利だ。
しかし”方言”や”訛り”が
わるいわけじゃない」

言葉にすると「標準」も理解しやすい。

「背丈や体重にも、
標準があるのだけれど、
その数字のところにいるのが
“いい”わけじゃない」

商人舎最高顧問の故杉山昭次郎先生。
50年も前にアメリカに行って、
向こうの大チェーンストアから、
「標準」の意味を学んだ。

「2000店分のDataがある。
その数字の平均に合わせる作業が、
標準化ではない。
2000件のDataがあると、
とくに異常のあるデータが、
一目瞭然で判明する。
それが標準の意義だ」

そして異常なDataにこそ、
価値があった。
改革改善のヒントがあった。

糸井重里。
「標準のことを忘れていても、
快適に生活はできそうだ」

標準に合わせてはいけないもの。
何を置いてもその筆頭となるものが、
こどもだ、母だ。人間だ。

〈結城義晴〉

2018年05月04日(金曜日)

福岡伸一「科学史」の薦めと結城義晴「スーパーマーケット史」

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無条件に緑。
立教大学キャンパスの銀杏も緑。
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横浜商人舎横の新田間川の緑。
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日本は「緑の国」だけれど、
ほんとうの「緑の国」にしたいな。

日本列島には山が多い。
平地が少ない。

背骨のような山脈・山地が、
列島を貫く。

だから国土のおよそ7割が森林である。
つまり日本は「緑の国」だ。

毎日新聞巻頭コラム「余録」

知者は水を楽しみ、
仁者は山を楽しむ
孔子の『論語』の言葉を引いた。
「知恵のある人は水のように自在に動き、
徳の高い人は山のように動じない」

水と山。
そしてみどりの木々。

「古代から知者も仁者も、
自然の山水を楽しんできた」

「きょうは”みどりの日”。
山水を楽しみ、慈しんできた先人たちの
歩みにも思いをはせたい」

同感。
そして本当の「緑の国」にしよう。

朝日新聞の連載。
「福岡伸一の動的平衡」
今日のタイトルは、
「スター・ウォーズ、力の源は」
福岡さんは生物学者。
私、大好きです。
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「5月4日は”スター・ウォーズの日”。
なぜなら5月(メイ)4日(フォース)だから」

「導師が若き主人公に与える言葉は
“フォースと共にあらんことを”
(メイザフォースビーウィズユー)」

わからない人には全然わからない。
わかる人は、小躍りして面白がる。

ここからの福岡さんの提案がいい。
「これから科学を学ぼう
(あるいはもう一度学び直したい)
と思っている人におすすめの方法がある」

「それは科学のかわりに
科学史を勉強すればよいのだ」

これ、何かを学ぶときの定石、
鉄則、王道、決定版。

大賛成。

だから学問にも、
「経済史」や「経営史」がある。
「美術史」「文学史」もあるし、
「音楽史」などもとても面白い。

学習院大学名誉教授の湯沢威先生は、
経営史をご専門にされている。
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学習院マネジメントスクール顧問。

私は「商業史」「流通史」が大好きだし、
死ぬまでに、これは一冊、
書きたいと思っている。

ミドルマネジメント研修会でも、
アメリカ視察研修会でも、
いつも商業史やチェーンストア史を、
テキストに入れて学ぶ。

福岡さん。
「ミトコンドリアとは、
細胞内小器官のひとつで、
酸化反応によってエネルギーを生産する
――教科書的に上から目線で言われると
意欲をそがれる」

「それより名前の由来を調べてみよう」

「100年以上前、
顕微鏡で細胞を観察していた科学者が
糸くずのような影を見つけた。
最初はゴミかと思ったが、
どの細胞にも散らばっている」

「そこで糸を意味するミトに、
微粒子を意味するコンドリアを
くっつけて命名した」

ミトコンドリアの歴史。

「顕微鏡で観察するとき
細胞は薄くそぎ切りにされる。
だから糸に見えたものには厚みがある。

実際、ミトコンドリアは
きしめんが折りたたまれたような
構造をしていた。

狭い細胞内で面積をかせぐ工夫だ。

調べてみるときしめんの表面には
びっしり酸化酵素が並んでいた。

かくしてミトコンドリアは
細胞内呼吸の現場であることが
わかってきた。
これが科学史」

すばらしい。
福岡さんは実にいい先生だ。

私も例えば、
スーパーマーケットの歴史を使う。

世界のスーパーマーケット前史は、
1859年のA&Pの創業に始まる。
ザ・グレイト・アメリカン・ティカンパニー。
このお茶の小売店の会社が、
コーヒーも扱い、缶詰や菓子を売った。
グロサリーストアの誕生である。
そしてそのグロサリーストアを、
多店化し、チェーンストアとした。

10年後、社名を変えた。
ザ・グレイト・アトランティック&パシフィック・ティカンパニー。
略して「A&P」。

それから60年後の1930年、
マイケル・カレンが「キングカレン」をオープン。
「スーパーマーケット」を発明した。
第一次革命だった。
〈『スーパーマーケット 流通革命の先駆者』(M.M.ジンマーマン著)より〉
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ここからスーパーマーケット史が始まる。
グロサリーストアに生鮮の青果と肉を加えた。
さらにマージンミックスによって利益を確保し、
爆発的な安さを生み出した。

さらに50年後の1980年、
スーパーマーケット第二次革命。
業態の多様化、すなわち、
フォーマット化が進んだ。
第1にスーパーストア化が行われた。
日本では変な呼び方が流行った。
「スーパースーパーマーケット」。
第2にコンビネーションストアが登場した。
具体的にはフード&ドラッグである。
第3にクォリティ&サービス型が生まれた。
ホールフーズの創業は1980年である。

第4にリミテッドアソートメントが始まった。
アルディがドイツから上陸した。

このうちのフード&ドラッグで、
HBCやファーマシーが併設された。
今や当たり前の部門構成である。

かくて現在のスーパーマーケットの、
商品分類は大きく三つに分かれる。
フードマーケティング協会の分類。

⑴グロサリー
⑵ペリシャブルス
⑶ゼネラルマーチャンダイズ

グロサリーは1859年のA&Pによって、
ペリシャブルスの生鮮や冷食は、
1930年のマイケル・カレンによって、
それぞれに品ぞろえに加えられていった。
そしてゼネラルマーチャンダイズは、
「その他」の意味で、
HBCやファーマシーなどである。
これが1980年代から、
スーパーマーケット必須の、
カテゴリーとなった。

三つの歴史の上に、
現在のスーパーマーケットの商品構成が、
出来上がってきた。

面白い。

福岡さんのエッセイのオチ。
「ちなみにスター・ウォーズでは、
フォースの源泉は
ミディ=クロリアンという微粒子。
それってミトコンドリアのことでしょ。
もう一声ひねってほしかった」

ありがとう。

〈結城義晴〉

2018年05月03日(木曜日)

日本国憲法前文の要旨と「むさぼるな・争うな・欲にふけるな」

憲法記念日。  IMG_4420.JPG8
初夏の空が美しい。

昭和22年(1947年)の今日5月3日、
日本国憲法が施行された。
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この日を記念して、
1948年公布・施行された祝日法が、
祝日と規定した。

私の著書『小売業界大研究』
産学社刊。
その「まえがき」の冒頭。
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――私たちの日本国憲法は、
「主権が国民に存することを、
宣言」しています。
国の基本原理・基本原則を定める憲法は、
まず、国民主権を掲げるのです。
その上で、基本的人権の尊重、平和主義の
三つの考え方が謳われています。

一方、すべての小売業もまた、
この三つの考え方を基盤としています。
小売業は、商品やサービスの
最終購買者である消費者に、
その商品やサービスを
最後に販売する機能を担います。
国の主権者である国民、
すなわち生活者に、
一人ひとりの人権を尊重して、
公平に、商品とサービスを提供する。
そして、平和の中で、小売業は繁栄する。

あらゆる産業は、国民生活に
貢献するために営まれています。
しかし、とりわけ小売業は、
国民の毎日の暮らしを
維持・向上させるために、
最も国民に近いところで、
日々、活動します。
小売業はそのことに、
最大の存在意義をもつのです――。

私は日本国憲法をベースに、
この本を書いた。
憲法は国の基本だからである。

中学のころだったか、
高校生になっていたか。

社会科の授業で、
憲法前文を暗唱させられた。

――日本国民は、
正当に選挙された国会における
代表者を通じて行動し、
われらとわれらの子孫のために、
諸国民との協和による成果と、
わが国全土にわたつて
自由のもたらす恵沢を確保し、
政府の行為によつて
再び戦争の惨禍が起ることの
ないやうにすることを決意し、
ここに主権が
国民に存することを宣言し、
この憲法を確定する――。

日本国憲法は、
「自由の恩恵」のために、
「政府の行為」によって、
「戦争の惨禍」が起こらぬよう、
主権が国民にあることを
宣言している。

――そもそも国政は、
国民の厳粛な信託によるものであつて、
その権威は国民に由来し、
その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する――。

これはリンカーンの宣言と同じだ。

――これは人類普遍の原理であり、
この憲法はかかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の
憲法、法令及び詔勅を排除する――。

この日本国憲法の前文が、
否定されない限り、
この一文が日本国民の行動の基本だ。

今日はそれをかみしめたい。

日本経済新聞社とテレビ東京の世論調査。
全国の18歳以上の男女に、
乱数番号方式による電話調査を実施。
1009件の有効回答。回答率は47.6%。

朝日や毎日は左寄りか、
読売や産経は右寄りか。
日経がまあ中道か。

ならばその調査が一番真ん中。

憲法について、
「現状のままでよい」の回答は48%。
昨年4月の調査から2ポイント上昇。

「改正すべきだ」は41%。
4ポイント下降。

いい線だろう。
48対41。

それでも憲法が改正されないかぎり、
いや、改正されるまでは、
日本国憲法は、
「自由の恩恵」のために、
「政府の行為」によって、
「戦争の惨禍」が起こらぬよう、
主権は国民にある。

私の住まいの駅前、
長光山妙蓮寺。
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むさぼるな
争うな
欲にふけるな
安らぎは
そこに生まれる
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現在の日本の憲法論議に当てはまる。
今日の憲法記念日の気分の在り方にも、
そして商売や仕事の心構えにも、
ふさわしい。

憲法記念日の夕焼けは、
とても美しかった。IMG_4419.JPG8
ありがとう。

〈結城義晴〉

2018年05月02日(水曜日)

「削ること・省くことの勇気をもて!」とギブソン社の倒産

5月の2日。
今日は1日中、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎5月号の最後の原稿執筆と、
責了の仕事。
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疲れ切っております。

午前様でタクシーでの帰宅。
昨年7月18日に亡くなられた、
日野原重明先生。
聖路加病院名誉院長。
105歳の長寿だった。

その日野原先生の晩年は、
100歳を超えてスケジュールは、
2、3年先まで一杯。

乗り物でのわずかな移動時間も、
原稿執筆に使った。

私も新幹線のグリーン車で、
お見かけしたことある。

日々の睡眠時間は4時間半で、
なんと95歳まで週に1度は徹夜した。
私の午前様など、何するものぞ。

さて5月の商人舎標語。
月刊商人舎5月号の[Message of May]

削ること・省くことの勇気をもて!

セルフサービスは、
ベターサービスである。
無駄な接客や人的な説明がないことが、
むしろ、より良いサービスとなる。

1916年のアメリカ。
セルフサービス方式は、
クラレンス・サンダースによって誕生した。
「ピグリー・ウィグリー」という店だった。

何かを削ること、
何かを省くこと。
それは大抵の場合、
成果に結びつくことが多い。

しかし削り過ぎたり、
省き過ぎたりすると、
今度は逆に成果は半減する。
いや完全に価値が喪失する場合すらある。

amazon goによって、
衝撃的にお目見えした「レジレス化」は、
一方で人件費を削減することに貢献するが
他方で無形のサービスを削ぎ取ってしまう。

1979年に登場したウォークマンは、
小型テープレコーダーの録音機能を省き
再生機能に特化した新製品だった。
それは機能を省くことで特別の価値を生んだ。

「レジレス化」のコンセプトにも、
それによる特別な価値の創出が必須だ。
その展望がないレジレス化は、
単なる人手不足対策でしかない。

何かを削ること、
何かを省くこと。
勇気がなければできないし、
思考力とビジョンがなければ成しえない。

セルフサービスは、
ベターサービスである。
そしてレジレスサービスも、
ベターサービスでなければならない。
〈結城義晴〉

今月号は「レジレス化」を特集しました。
ご期待ください。

さて、私にとっては、
ちょっとショックです。

ギブソン・ブランズが倒産した。
アメリカの老舗ギターメーカーだが、
連邦破産法第11条の適用を申請。
日本の民事再生法にあたる。

楽器製造業とは異なる、
音響機器メーカーの買収を繰り返した。
負債額は最大で5億ドル(約500億円)。

しかし債権者の69%以上が、
再建を支援してくれている。

ほっと、一安心。

ギブソンは1894年の創業。
超有名なアーティストが、
ギブソンのギターを愛用した。

最近のことはよく知らないが、
中国製ギターとの競争が激化したらしい。
そこで積極的なM&Aを繰り返し、
アンプやスピーカーの音響機器部門に、
事業の軸足を移してきた。

それでも売上げは伸びず、
経営が悪化し、破たんした。

本社は米国テネシー州ナッシュビル。
創業者はオーヴィル・ヘンリー・ギブソン。

もともとはマンドリンを製造していたが、
アコースティックギター、
エレクトリックギター、
さらにバンジョーなど製作した。

ライバルは2社。

アコースティックギターでは、
マーティン社。

こちらがトップブランド。
創業者はドイツ人で、
クリスチャン・フレデリック・マーティン。

1833年にアメリカに移住してきて、
ニューヨークで楽器店を始めて、
同時にギターを製作し販売した。

マーチンD28が名器中の名器。

ギブソンのエレキギターのライバルは、
フェンダー社。

こちらは戦後の1946年に、
レオ・フェンダーが創業。
主にエレクトリックギター、
アンプの製造を行っている。

1951年発売のテレキャスターと、
54年リリースのストラトキャスターが、
トップブランドとして君臨している。

私はギブソン派である。
J100というオールドモデルを使っている。
ボディが大きくて、
したがってバキバキと大きな音がする。
DSCN8510-1

エレクトリックギターは、
レスポールモデル。
DSCN8509-1

そして右のオベーション。
DSCN8523-1

いい商品、いい作品を持っていても、
会社は倒産する。

ひとつは競争相手が強いから。
ギブソンの場合は、
アコースティックギターのマーチンと、
エレキギターのフェンダー。

もうひとつは自滅したから。
音響機器などに投資して、
M&Aを繰り返した。
つまり投資回収ができなかった。

典型的な企業破たんの道を歩んだ。

ギブソン社の再生に当たっては、
削ること、省くことに、
勇気をもって取り組むことだ。

ギブソン社は一時、倒産しても、
ギブソンのギターは不滅です。
だから会社も蘇生してほしい。

少なくとも私のギブソンは、
元気でいます。
20111203220118
最近はあまり弾けないけれど。
ゴメン。

〈結城義晴〉

2018年05月01日(火曜日)

5月の創造的な仕事とウォルマート・アズダ&セインズベリーの合併

5月。
新年1月から数えて5番目の月。
わかりやすい。

皐月(さつき)。
日本全国、田植えの月だったから、
「早苗月(さなえつき)」と言い合っていた。
この「なえ」、文語では「なへ」が削除され、
「さつき」となった。
8.JPG88
いま、田に水が張られ、
苗が植えられる。

実に美しい。

英語で“May”。
ローマ神話の女神Maia(マイア)の月。
マイアは「豊穣」を司る大地の女神だ。
それがラテン語の”Maius”で、
フランス語やドイツ語の”Mai“になり、
やがて英語のMayとなった。

だから大地の豊穣を祈る月。
日本の早苗月と似ていなくもない。

今日から5月で、
これまたとても陽気のいい1カ月だ。

ただし私はいつも、
アメリカやヨーロッパに行っている。

あちらもいい季節だけれど、
日本の5月はほんとうにいい。
満喫しつつ、仕事に励みたい。

5月にはなにか、
創造的な仕事ができる。

絶対にこれは確かだ。

新しいアイデアを想起するもいい。
論理的な考察をするもいい。
芸術的な売場や陳列作品をつくるもいい。
素敵なPOPを描くもいい。

5月には必ず、
創造的な仕事ができる。

それに打ち込むことだ。

私も5月はいつもに増して、
それをする決意だ。

大好評の商人舎流通SuperNews。

東急ストアnews|
GWに400名の子ども対象「レジでおしごと体験!」開催

ゴールデンウィーク特別企画として、
「東急ストアのレジでおしごと体験!」。
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エプロンと三角巾を着用した子どもたち、
実際に売場のレジを体験する。
保護者が購入する商品を担当するから、
親子参加型イベントとなっている。

いいなあ。

店員さんが事前に紙芝居で、
レジ操作や接客について説明する。

これもいいなあ。

昨2017年の夏休みに、
35店舗で開催して、
300名以上が参加。

もちろん大好評。

そこで今年初めて、
ゴールデンウィークに実施する。

とてもいい。

こんな想像力を働かせたい。

しかし、しかし。
日経電子版「経営者ブログ」
(株)IIJ会長鈴木幸一さんは、
日本のインターネットの生みの親。
suzuki_s
「それにしても、
さまざまな問題はあるにしろ、
本当に、いつまで休んでいるのだろう。
国会のことである」

同感。

朝鮮半島情勢は大きく変化している。
欧米では金融・財政の垂れ流しから、
“出口戦略”に向かい始めている。

「世界は大きな変化に向かって、
動き出している」。

「だが、日本の国会は、
ゴールデンウイークよりもはるかに
長い休暇に入ったままだ」

「日本は、世界情勢の変化を尻目に、
弛緩したままのようだ」

同感。

仕方がないから、
仕事に邁進しよう。

最後にふたたび、流通SuperNews。
セインズベリーnews|
ウォルマート傘下アズダと合併/年商510億ポンドへ

日経新聞では囲み扱いのニュースだが、
イギリス小売業にとっては大事件だ。

日本にたとえると、
セブン&アイとユニーファミマが、
アッと驚く統合をするようなものだ。

そしてその一方が、
ウォルマートに買収された完全子会社。
アズダは日本ではもっと規模のある西友。

イギリスはスーパーマーケットの国だ。
代表小売業が食品スーパーマーケット。
1位がテスコ。
2位がセインズベリー、
3位がアズダ。

このアズダがウォルマート傘下で、
セインズベリーと激しく、
2位争いを繰り返している。

その2位と3位のコンビネーション。
年商510億ポンドになる。
今日の為替で7兆6500億円。
店舗数2800店以上、従業員33万人。

そしてテスコを抜いてしまう。
しかもeコマースも多彩だ。
combination-30042018

合併後の委員会議長は、
セインズベリー社チェアマンのデイヴィッド・タイラー。
合併会社の経営執行トップは、
セインズベリーCEOのマイク・クープ。
ウォルマートからは
国際部門CEO、
ジュディス・マッケンナが、
非常勤取締役として統合委員会に参画。
アズダは現CEOロジャー・バーンリーが、
合併会社のグループ運営委員会に参加。
〈真ん中がマッケンナさん〉
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このなかで、クープとバーンリーが、
実はセインズベリーとアズダの、
両社に属して、仕事した経験を持つ。

早期の融合も可能だろう。

セインズベリーは、やや、
アップグレードのスーパーマーケット。
アズダは廉価型スーパーマーケット。
ウォルマートのEDLPを踏襲している。

テスコはその両方を相手にする、
マーケットリーダーだ。

これまではそのテスコに、
両社ともにやられていた。

マーケットチャレンジャー、
マーケットフォロワー。
どちらもフォロワーだった。

しかしデュアルブランド戦略を前提に、
セインズベリーとアズダが統合すると、
今度はテスコをオセロのように、
サンドイッチすることも可能だ。

すごい競争が繰り広げられる。

しかも、この3社を追い詰めているのが、
ドイツからやってきたアルディとリドル。
小型ハードディスカウンター。
リミテッドアソートメントで、
ウォルマートよりも安い。

さらにさらにAmazonの脅威がある。
それはアメリカや日本だけではない。

大多数のローカルチェーンは、
真の専門スーパーマーケットでなければ、
簡単に蹴散らされてしまう。
つまり中小の地方企業は、
本物のマーケットニッチャーになること。

そんな激烈な競争のなかで、
セインズベリーとアズダが統合した。
これは日本においては、
「すでに起こった未来」となるに違いない。

その未来がいつやってくるのか。
そのタイミングがいつなのかだけが、
これからの関心の中心となるだろう。

真の目をもってモニタリングし続ければ、
それはおのずと判明するはずだ。
目が曇っていては、それができない。

これこそ5月の創造的な仕事である。

〈結城義晴〉

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