結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年10月07日(火曜日)

コーネル大学RMPジャパン開校セミナー・カメラレポート

ニューヨークの株価が1万ドルの大台を割った。4年ぶり。

世界の金融経済に破綻がやってこようとしている。

昨日は、愛知県稲沢へ。
ユニー本部。

アメリカチェーンストアのレクチャー。
恒例。
その後、前村哲路社長と昼食。

商人舎発起人の商人舎ファミリー。

さて、先週のコーネル大学RMPジャパン開校セミナーの報告。
カメラレポートで。

私は、アカデミズムは本来、
多くの人のためにあると考えている。

大学や学校は、
多数の人のための教育機関だ。

だから、その研究と教育内容は、
「普遍性、汎用性、大衆性」
もっていなければならない。

コーネル大学ジャパンもこの趣旨を貫きたい。
だからこうしてブログで公開する。
今後も変わらない。

一部のエリートのための学校ではない。

次の時代のリーダーを養成したいが、
そのリーダーは多くの人に認められ、
多くの人を先導する人だ。

だからコーネル大学ジャパンで教えることは、
普遍性、汎用性、大衆性を、
備えていなければならない。

おかげさまで、10月3日(金)の
コーネル大学RMPジャパン開校記念
「第5回コーネル大学食品産業企業戦略セミナー」は
約700名の参加者だった。

司会は、ずっとコーネル・ジャパン事務局長の大高愛一郎さん。
otaka

その大高さんから、26名の第1期生を派遣した企業名が告知された。
企業
次の時代のリーダーを派遣してくださった企業、
感謝したい。

まず最初に、
日本セルフ・サービス協会増井徳太郎会長のご挨拶。
日本セルフ・サービス協会50周年記念事業として、
「人を残す」活動を推進すること。
それがこのコーネル大学RMPジャパン設立の意味。

増井さんに続いて、
ジーン・ジャーマン名誉学長の講義。
じゃーマ
基調講演のテーマは「世界規模で台頭する食品小売業界の新しい動向」。
ウォルマート、テスコ、ホールフーズマーケット、
ウェグマンズ、アルディなど有力小売企業の最新の企業戦略の解析。
私には興味深いことばかり。

次にコーネル大学ウィリアム・ドレイク教授の講義。
コーネルの「リーダーシップ論」
「効率の高い小売業の組織づくりを目指して」という副題。
リーダーシップ、変化への対応力、ビジョンの重要性など、
丁寧に語ってくれた。
これは勉強になった。
わたしのこれからの講義の基本にもなる。
ドレイク1
ドレイク先生の話は、
コーネル大学食品産業マネジメント学科の歴史を思わせた。
骨太な企業戦略と組織行動概論であった。
どれいく2

そこで昼食休憩。楽屋裏。

午後は、フリードマンズ・スーパーマーケットの、
キャロル・ビッター社長の講義。
108年続く老舗スーパーマーケットで、
ペンシルバニア州に6店を展開。
優秀なインディペンデント。

フリードマンズの徹底した地域密着、顧客志向。
自らの強みを磨き、いかに大手競合店との差異性を実現させたか。
歴史と伝統がその差異性の源である。
変えてはいけないものは変えない。

ビッターさんは、コーネル大学で博士号を取得しているが、
理論と理念を併せ持った人間的にも大変魅力的な女性である。

次にウェグマンズで唯一の日本人カテゴリー・マーチャント、
吉野邦夫さんの講義。

カテゴリー・マーチャントとは、
「仕入れをしないバイヤー」。
単身アメリカに乗り込み、
店舗の一スタッフから3年で
カテゴリー・マーチャントの座を手にした。
ダニー・ウェグマンズ会長からもっとも期待されている若手の一人。

吉野さんのテーマは、
「ダニー・ウェグマンズ氏から感じ、
ウェグマンズ社で学ぶ人間性とマネジメント発想」
伊藤園との米国での日本茶市場創造や様々な新規事業開発、
その背後にあるウェグマンズの企業理念・文化、組織力、商品開発力、
ナレッジマネジメントなどが、語られた。

このセミナーのハイライト。
第1回日本スーパーマーケット
「ベスト店長」大賞。

コーネル大学RMPジャパンの使命の一つは、
スーパーマーケットの地位向上。
スーパーマーケットの店長が、
いかに素晴らしい仕事であるかを広く知っていただくために
社団法人日本セルフ・サービス協会が設立した賞。

選考委員は、社団法人 日本セルフ・サービス協会 増井徳太郎会長、
コーネル大学 ジーン・ジャーマン名誉教授、

月刊「食品商業」山本恭広編集長、
日本食糧新聞板倉千春記者、
「チェーンストアエイジ」千田直哉編集長。
そしてコーネル・ジャパン副学長で協会エグゼクティブアドバイザー、
結城義晴。

第一回目の受賞者はお二人。
㈱ヤオコー川越南古谷の小澤(こざわ)三夫店長。

㈱あおきフードストアあおき東京豊洲店の横山幸雄店長。

増井会長から表彰状、ジャーマン名誉教授から記念品が、
お二人に贈られた。

その二人の店長にも加わっていただいて、
日米ベスト店長のパネルディスカッション。 
「私のリーダーシップ実務論」

米国代表として、シェリル・ロンディネリさん。
シェリルさんはハナフォード・ブラザース社クリントン店店長。
2008年度に「FMI店長賞」を受賞、
アメリカで最も優秀なスーパーマーケット店長を称える賞。

私のコーディネートで、
ロンディネリ店長、
ヤオコー小澤店長、
あおき横山店長の
経験や店長の役割について語ってもらった。

小澤店長は、
店長の役割はコーディネーター(売り場づくり)、
指導者(人材育成)、
マーケッター(お客様の変化を捉える)の3点を強調。

「部門(間の壁)を壊すのが自分の仕事」
実に意欲的な意見を、披露してくれた。

横山店長は、あおきの個店主義経営のもとで、
「店主」として店舗運営、組織、地域社会と、
どう向き合うかというお話。
「店主」という言葉が印象的。
横山さんのいう店長は、
上から言われるままに仕事をしているサラリーマンではなく、
自主性をもって経営に当たるストアディレクターである。
横山さんは、まさに一家言をもった店長だ。

ロンディネリ店長は、単なるボスではなく、
チームリーダーとして組織の力を引き出すことが重要と主張。
さらにロンディネリさんは、地元の商工会議所の委員を務めるなど、
地域コミュニティにコミットしていることを語ってくれた。
貴重な事実であった。

それぞれの「店長論」が活発に意見交換された。

総括講義は、コーネル大学RMPジャパン副学長の私の出番。
「知識商人の時代がやってきた」kouenn
マネジメントの父、ピーター・ドラッカー教授の言葉。
「鋸や金槌、あるいはペンチしか持たない者には、大工は出来ない。
それらの道具を一揃えにしたとき、
初めて大工道具を手にしたということが出来る」

このコーネル大学RMPジャパンは、
将来の経営者養成のため、
「業界内大学」として「ひと揃えの大工道具」を、提供していく。

最後は、荒井伸也首席講師のお話。
ご存知、作家・安土敏氏。
オール日本スーパーマーケット協会会長。

このコーネル大学ジャパンは、
荒井さんの『スーパーマーケット原論』を理論的な支柱としている。

そのことを強調してくださった。

高等教育機関は、本来、
そのベースとなった教育体系の頂点に位置する。
しかしだからといって、
実務に活かされなくては意味がない。

神は現場にあり。
小売りの神は細部に宿る。

これがわがコーネル・ジャパンの合言葉でもある。

ご愛顧、ご協力をお願いしたい。

<結城義晴>

2008年10月06日(月曜日)

竹下登の選挙必勝法で、ウィークデーは「節約、倹約。もったいない」週末は「失敗を恐れない」

Everybody! Good Monday!

2008年10月第2週です。
しかし、このGood Mondayで「10月第2週です」と書くときに、
いつも、迷います。
10月第1週は、9月の第5週と重なっていたのだし、
先週を9月第5週とすると、
今週が10月第1週と呼んだ方がいいのだろうか。

皆さんの会社では、どう位置付けていますか。

アメリカでは、年間を、
13週ずつのクォーター(四半期)に分けて、
さらに52周に割って、第何週とします。
つまり、ウィークリー・マネジメント。
こうすると、本当に数字が科学的・客観的になります。

私も、このブログではそうしたいところですが、
このブログは、一つの会社のインフォメーションではないので、
それもうまくいきません。

突然、読み始める人がいるからです。

しかし、来年からちょっと考えてみましょう。

さて、10月第2週。
今日、月曜は全国的に雨模様ですが、
週中から週末は快晴の秋日和。
昨年も、週初めから中ごろが曇り、
週末は快晴。
「体育の日」は東京オリンピックの開会式の日。
一年でいちばん雨が少ない確率の日が、
「開会式の日」とされた。
それは10月10日。

ルールが変わって、10月10日に近い月曜日が体育の日となった。

さて、今日時点の仕事の目途は、来週の月曜日。
「体育の日」に向けた土曜日からの3連休。

それまでは「節約、倹約。もったいない」
そして土曜日から月曜までの3日間は、
「失敗を恐れない」

商人舎標語が1週間のうちに2回使えるのです。

元総理大臣の竹下登さん。
田中角栄元総理の愛弟子。
二人とも選挙の神様といわれた。

その竹下さんが、
「選挙必勝法」を聞かれて答えました。

最初の選挙は、とにかく死んだ気で頑張り、当選する。
しかし次からが難しい。
二度目は、最初にやった選挙運動のうまくいったものを、
すべて、必ず、確実に行い、
それにひとつだけ有力な手段を考え出して追加する。
そして当選したら、その次も、
前回やった活動のうまくいったものをすべて行い、
有力な新しい手段を一つ付け加えて選挙運動する。

これが、私の選挙必勝法。

なるほど。

こうすると、従来の方法は習熟によって上達し、
新しい方法を一つ付け加えることが可能となる。

もちろん失敗したことは、反省して、やらないから、
ひとつだけ加えるという方法は、いい。

毎週の仕事も同じです。

習熟が必要。

商人舎標語も同じです。

今月の標語を、マスターしたら、
それは身についている。
だから新しいものが、一つ、
付け加えられることとなる。

週の前半は「節約、倹約。もったいない」
週末は、「失敗を恐れない」

スタグフレーションのこの時期は、
「原理・原則、全うせよ」

一 利は元にあり。
二 利は売りにあり。
三 利は内にあり。
四 利はこの品にあり。
五 利は他の品にあり。

そして今月の標語。
「だから」を廃し
「にもかかわらず」を貫け。

「社長100人アンケートで94人が景気悪化と答えた。だから…」か、
「社長94%が景気悪化と答えた。にもかかわらず…」なのか。

しかし、100人のうち6人の社長は、
「にもかかわらず」と答えている。

世界の景気、日本の景気を客観的に見れば、
「悪化している」ことは、誰にもわかるのだから。

あなたは「だからの論理」派か、
「にもかかわらずの論理」派か。

頭で考えているだけではだめ。
体で「にもかかわらず」を実践しなくては。
行動で「にもかかわらず」を示さなくては。

さあ、素晴らしい今週が始まる。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
「コーネル大学RMPジャパン開校記念セミナー報告記」は、
明日から2日間で連載します。
ご期待下さい。

私は、これから名古屋に出張。
吉田真由美さん、ご心配なく。
10時前には到着します。

 

2008年10月05日(日曜日)

ジジとお父さんとコーネル[日曜版]

秋です。
目1

せけんは、いそがしい。
アメリカもニホンも。

ユウキヨシハルのお父さんも、
いそがしかった。
きのうまで。
東京のホテルに、
とまって、
しごと。

ボクは、ずっと、
まってました。

今日も、
お昼まで寝てた。
起きてこない。

ほんとにつかれたみたい。

お父さん、
アメリカの大学の、
ニホンの学校をはじめた。

コーネルという大学。
その「フクガクチョウ」。

おとといは、
その最初のセミナー。

ニホン1の店長さんをヒョウショウした。
表彰

その店長さんたちと、
討論会。
パネル

そのあとで、
コウエン。
kouenn

夜は、たくさんの人とコンシン会。

そして、きのうは、
一日中、アメリカの偉い先生のコウギ。
すばらしかった。

お父さん、カンドウしていた。

そしてアメリカの先生たちとおわかれ。
fare-well

ボクは、まっているだけです。
でも、ボクには、
わかります。
お父さんのガンバリ。
目2

ボクの目には、
見えるんです。
お父さんのこと。
目3

外ではガンバっている。
けれど、うちではだらしないし、
わすれものばかりしている。

でもボクは、
そんなお父さんが、
かえってきて、
だらしなくしているところ、
好きです。

外でのガンバリが、
ボクには、
見えるからです。

ごくろうさまでした。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年10月04日(土曜日)

コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン、スタートしました。すべての皆様に感謝します。

昨2008年10月3日。
コーネル大学RMPジャパン。
スタートしました。

コーネル大学RMPジャパン開校記念
第5回コーネル食品産業企業戦略セミナー。
東京国際フォーラム。
500人を超える聴講者にお集まりいただいての公開セミナー。

ありがとうございました。

このセミナーの中で、
第1回日本スーパーマーケット「ベスト店長」大賞が、
発表されました。

お二人、
㈱ヤオコー川越南古谷店 小澤三夫さん
㈱あおき フードストアあおき東京豊洲店 横山幸雄さん

おめでとうございます。

心から祝福します。

日本のスーパーマーケットの店長が、
あこがれの存在となり、
誇れる仕事となるべく、
今後、ますます精進してください。

第1回のベスト店長には、
おめでたいこと、晴れがましいこととともに、
重大な責任が生じたのです。

「十字架」を背負ったのです。

私も一緒に、十字架を背負いました。
選んだ責任、見届ける責任があるからです。

でも、おめでとう。
心から祝福します。

セミナーは、大成功。
ジーン・ジャーマン先生、
ウィリアム・ドレイク先生の講義は素晴らしかった。

キャロル・ビッターさん、
吉野邦夫さんの講演も、
ほんとうによかった。

そして、小澤さん横山さんとシェリル・ロンデネリさんの、
日米店長ディスカッションも、初めての試みとして、
重要な問題が浮き彫りになった。

増井徳太郎日本セルフ・サービス協会会長のご挨拶、
荒井伸也首席講師の締めのご挨拶も、
格調高かった。

ずっと壇上で司会を務めてくれた事務局長・大高愛一郎さんも、
素晴らしかった。

そして裏方となってくださった皆さんにも、
心から感謝したい。

私、もうへとへとです。

これ以上、書けません。

今日の詳細レポートは、来週。
ご期待ください。

(株)ニッコーレン社長の本間健伍さん。
「今日は人生最善の日だった」
本間さんはコーネル大学をご卒業後、
このコーネルセミナーをずっと支えてきた人。

だから、本間さんのこの言葉、私はうれしかった。

ありがとうございました。

<結城義晴>

2008年10月03日(金曜日)

「本日開店大売出し」コーネル大学ジャパン開校記念セミナー

いよいよ始まります。

日本のスーパーマーケット大学。

本日は開店大売出し。
従って、公開開校記念セミナー。
600人の皆様が、集まり、勉強します。
世界最高の、食品産業と流通業の理論と実践論。

メインタイトルは、
コーネル大学食品産業企業戦略セミナー。
サブタイトルは、
食品流通産業のイノベーションと次世代ビジネスリーダーの条件。
ところは、東京国際フォーラム・ホールC。
時間は、10時から17時。
主催は、日本セルフ・サービス協会。
共催は、FMIジャパン。

世界最高の研究者・指導者
ジーン・ジャーマン名誉教授。
コーネル大学の実践派第一人者
ウィリアム・ドレイク博士。
フリードマン・スーパーマーケットの「スーパーの女」
キャロル・ビッターCEO。
あのウェグマンズ
吉野邦夫カテゴリー・マーチャント。
そして、
日本のベスト店長、
アメリカのベスト店長。

最後は、結城義晴がまとめます。

第1回日本スーパーマーケット「ベスト店長」大賞の表彰式もあります。

お申し込みくださった皆様、本日、開店大売出しです。

残念ながら、お申込できなかった皆様、
このホームページでお楽しみください。

では、お待ちします。

さて、昨日は、この準備に大わらわ。

午後は、神田セルフサービス協会で打ち合わせ。
講演者、パネラー、全員に集まっていただいて、
最後の打ち合わせ。
立派なテキストも出来上がりました。

夜は、半蔵門で、
コーネル大学フードマーケティングOB会。

ご挨拶は、このOB会会長の田沼千秋さん。
㈱グリーンハウス社長、社団法人日本フードサービス協会会長。

流暢な英語で、ジャーマン先生歓迎のスピーチ。

今回もお骨折りいただいた本間謙伍さん。
㈱ニッコーレン社長。
本間さんも、英語でのスピーチ。

そしてジーン・ジャーマン先生。

ウォリアム・ドレイク先生。

伊藤雅俊さんも、わざわざ駆けつけてくださって、ご挨拶。

ご存知、イトーヨーカ堂創業者で、
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。

そして、私も、ご挨拶。
西村哲さんに、「感謝します」

全員で記念写真。

英語のスピーチが飛び交った良い集まり。
そこに加えていただいた感じ。

こんな歴史が、コーネル大学にはある。
皆さんのお力をお借りして、
コーネル大学RMPジャパンは、船出する。

感謝の気持ちでいっぱいです。

今日の最後は、
「林廣美の今週末のこの1品」

何故か売れてる 「手造りとんかつ」

パン粉を付けるのは面倒でも
特売198円から238円で
売り込もう。
とんかつの特売は不況に強い!!

では、みなさんよい週末を。

<結城義晴>

2008年10月02日(木曜日)

「食品大手、PB受託生産」日経新聞の記事の謎解き<コモディティだからだ!>

10月の商人舎標語。
「だから」を廃し「にもかかわらず」を貫け。
大衆ファッションの店といってよいしまむらも、
8月中間決算で経常利益と純利益が前年対比それぞれ4%減。
客数2.3%減、既存店売上高4.5%減。

あの、しまむらまでが、この状況。

「だから」と思うか、
「にもかかわらず」と考えるか。

ここに、大きな分かれ道がある。
あなたの目の前に。

さて、昨日、ジーン・ジャーマン先生来日。
ウィリアム・ドレイク先生も、別便で来日。

コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン

明日、開校。
たくさんの「にもかかわらず論理」で、なんとか開校。

そのドレイク先生ご夫妻、
前日に来日してくださったキャロル・ビッターさん、
ロンデネリさんご夫妻と、
日本の店舗視察に出かけた。
kosigaya2
ビッターさんは、フリードマン・スーパーマーケットCEO。
アメリカ版「スーパーの女」(命名、結城義晴)。
ロンデネリさんは、アメリカの「ベスト店長」。
お二人は、明日の開校セミナーで、講演とスピーチをしてくださる。
越谷
ご案内は、コーネルRMPジャパン事務局長の大高愛一郎さんと、
FMIジャパン部長の中間徳子さん。

ヤオコー南古谷店、、サミット保木間店、あおき東京豊洲店。
そして今日、グランドオープンのイオン越谷レイクタウン。
盛りだくさんだったが、楽しんでくださったと同時に、
「質の高い売り場と商品に感激されていました」
大高さんのご報告。

いよいよ、始まります。
ご期待ください。

さて、日本経済新聞。
食品大手、PB受託生産の記事。

日経をはじめとする一般新聞は、
企業を、大手・中堅・中小・零細と分ける悪い癖がある。

だから「スーパー」という乱暴な分類でも、
「大手スーパー」「中堅スーパー」「中小スーパー」となる。
問屋でも、「大手問屋」「中堅問屋」「中小問屋」となり、
製造業も「大手メーカー」「中堅メーカー」「中小メーカー」となり、
従って件の記事は、
「食品大手(メーカー)、(大手スーパーの)PB受託生産」の、
カッコの中を略した見出しとなる。

私は、これは、当たり前のことだと考えている。
メーカーの商品開発力・研究開発力は、
とても、小売業の仕様書発注くらいでは、
しのげるものではない。

もちろん、ユニクロやニトリのように、
メーカー発想をはるかに超えた商品開発事例もたくさんある。

しかし、一般に、ものづくりはメーカーの役目だ。
だからそれを超えるものづくりは、
小売業には出来ない。

では、なぜ大手メーカーが、小売業のPB生産を受託するのか。

これまでPBは、
「中下位メーカーが生産を担い、
大手は自社商品との競合から慎重だった」
日経にはそう書いてある。

「少子高齢化と相次ぐ値上げで、
大手メーカー品も販売不振が予測されるため方針転換」
という分析。

しかし、中下位メーカーでも、
PB生産をしない会社はたくさんある。
圧倒的に、自社ブランドを生産するメーカーが多い。

PB生産に関しては、別に大手メーカーや中小メーカーの区別はない。

私は、
「コモディティ・グッズ」はPBになる、と考えている。

これ、私の持論。

コモディティの定義のひとつに、
「メーカーの生産技術やマーケティング力が、
一定レベルに到達し、停滞してしまった商品」

という項目がある。

大手メーカーにも、こんな商品はたくさんある。

20年も前に、私は、本当に面白い話を聞いた。
ロヂャース副社長の太田順康(まさやす)さんから。
「安売りの極意」である。

「ものを安く売って、
お客さんに喜んでもらうならば、
一流メーカーの二流・三流ブランドを狙え」

今でも、この言葉を発したときの太田さんの表情、口調は忘れない。

それが、典型的なコモディティ・グッズである。

翻って2008年秋の現在、
大手食品メーカーがPB受託生産に入るのは、
彼らの「コモディティ・ブランド」である。

これは、量産して、低価格で量販するブランド。
自社のブランドでも、小売業のブランドでも、
その併記でも、かまわない。

「コモディティ」なのだから。

しかしコモディティ商品の価値が低いわけではない。

必需の品だから、生産を続けている。
お客様は、それが安いと助かる。
安いと、喜ぶ。

だからPBになる。

メーカーは本来「ノンコモディティ」を研究開発する。
しかし、ノンコモディティは、
瞬く間に、コモディティ化する。

メーカーにとっては、辛いところだ。

製造業の技術が、全般的に上がってくると、
こんな現象が起こる。

コモディティは成熟社会に登場する商品群なのである。

だからこの意味において、
プライベート・レーベルは否定できない。

お客様が喜んでくださる商品を集めて、売るのが、
小売業である。

太田順康さんの「安売りの極意」。
「ものを安く売って、
お客さんに喜んでもらうならば、
一流メーカーの二流・三流ブランドを狙え」

あの表情と口調、忘れられない。

<結城義晴>

[追伸]

ちなみに太田順康さん、
私よりひとつ年下。
今回、コーネル大学RMPジャパンの第一期生に、
名前を連ねてくださっています。

いくつになっても、
勉強する意志と意欲をもつ。

素晴らしい。

太田さんには、ときどき、講義もしてもらおうかと、
私は、密かに思っています。
コーネルRMP大学ジャパンは、
そんな、互いの、学びの場でもあります。

2008年10月01日(水曜日)

[商人舎10月の標語] 「だから」を廃し「にもかかわらず」を貫け!

今日から2009年10月です。

商人舎「今月の標語」

「だから」を廃し、
「にもかかわらず」を貫け。

ちょっと長いけれど、いかが?

昨日書いた上野光平さんの言葉。

上野さんは、実質的な西友の創業者。
戦後スタートした日本の革新的な小売業。
みな、チェーンストア・システムを採用した。
その論理的な支柱が、上野光平だった。
のちに流通産業研究所所長・理事長を務める。

この新興勢力は、
大半が、オーナー経営者だった。
ダイエーの中内功。
イトーヨーカ堂の伊藤雅俊。
岡田屋、ジャスコ、イオンの岡田卓也。
ニチイの西端行雄。
ユニーの西川俊男。
イズミヤの和田満冶。
ヨークベニマルの大高善雄。
関西スーパーの北野祐次。

しかし西友の上野光平だけは、サラリーマンだった。

オーナーは西武百貨店の社長の堤清二。
西友を上野光平に創業させて、
西武流通グループを構築し、
「西のダイエー、東の西友」と呼ばれた。

その上野光平、しばらくすると、
ダイエー中内からヘッド・ハンティングされかけた。
しかし、中内さんには丁重にお断りした。

サラリーマンを貫いたのだ。

上野さんが、昭和50年代に、ダイエーのトップになっていたら、
日本の商業の歴史は、まったく違うものになっていた。

その上野さん、昭和43年の毎月の社内誌の巻頭言に、
このことを書いた。

「だからの論理」と
「にもかかわらずの論理」が、
ある。

「だからの思考パターン」と
「にもかかわらずの思考パターン」。

「だから、だから」と思い、口にする人。
「にもかかわらず」と考え、行動する人。

私たちの周辺には、どちらもある、どちらもいる。
私自身、どちらにも変わる。

「なになにだから」と言いわけしたくなる。
「……だから」と自分を納得させたくなる。
これを「だからの論理」という。

一方、「なになににもかかわらず」と言ってごらんなさい
「……にもかかわらず」を口癖にしてごらんなさい。

そうすると、自分が全く新しい人間になることができる。

「景気が悪い。だから売上げが上がらない」
「天気が悪い。だから客数が少ない」
「条件が悪い。だから結果が悪い」
「会社が悪い。だから自分は認められない」
「上司が悪い。だから……」
「世間が悪い。だから……」

これを全部、「にもかかわらず」に置き換える。
「にもかかわらずの論理」

「景気が悪い。にもかかわらず、……」
「天気が悪い。にもかかわらず……」
「条件が悪い。にもかかわらず」

「にもかかわらずの論理」から問題解決は生まれる。
「にもかかわらずの論理」からオクシモロンは解決される。
「にもかかわらずの論理」から現状は打開される。

10月に入ったとたん、
「世界恐慌」という言葉まで飛び出した。
政権末期を迎えている米国ジョージ・ブッシュ大統領は、
9月30日、声明を発表。
「アメリカ経済は危機的な局面を迎えている」と。

その根拠は、世界の株式時価総額が20兆ドル目減りしたことにある。

このブログの愛読者には、お分かりと思うが、
世界には、実体経済と貨幣経済がある。
実体経済は全世界の国家と地域の国内総生産を足し算したもの。
それが50兆ドルある。
ちなみに日本の実体経済は、約5兆ドル。
世界の10分の1。

世界の貨幣経済は1年前まで、約150兆ドルだった。

貨幣経済に最も大きく占めるのが、株式時価総額。
それがこの1年で半減した。
すなわち40兆ドルが20兆ドルに。
約2000兆円への半減。

この貨幣経済と実体経済のギャップが、
スタグフレーションの元凶
だった。

景気が悪化しているのに、
物価が上昇する。

このアンバランスな経済構造は、
貨幣経済と実体経済のギャップによって生じていた。

従って、株式時価総額の減少は、
実は、スタグフレーションからの脱却には、
効果がある。

ここで、貨幣経済によって儲けていた者が、損をする。
それは、むしろ、正常化への道かもしれない。

私はこの貨幣経済の「異常な膨張」を、
旧約聖書の「バベルの塔」になぞらえた。

神が、人間の暴挙を戒めている。

この時点での最大の問題は、
貨幣経済の破綻が、
実体経済に影響を与えること。

金融関係の企業が、危機に陥ると、
中小企業への融資が激減する。
場合によっては、なくなる。
そして実体経済を担う中小企業が追い込まれると、
実体経済が、縮む。

これが一番困る。

根本の問題は、
社会から「信用」が減ることだ。

ここで、商業の出番。
サービス業の本番。
商業は、「にもかかわらずの論理」で、
この危機を乗り越えなければならない。
「信用」の目減りを防がなくてはいけない。

10月は11月、12月の年末商戦への足場を築くとき。
この10月が、2008年を制する。

「だからの論理」を廃し、
「にもかかわらずの論理」を貫く。

さあ、正念場。
いざ、10月へ。

<結城義晴>

[追伸]
9月は30日間しかありませんでした。

にもかかわらず、
このブログへのアクセス数、ページビュー数は、
過去最高を記録しました。

ありがとうございました。
心より、感謝いたします。

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