結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年08月19日(火曜日)

経済成長0.7%、実質家計支出マイナス3.9%、現金給与0.4%増から読み取れる「今年下半期の方針」

昨18日は、様々な調査統計が発表された。

2008年度日本経済の見通し。
0.7%に鈍化という予測。

民間調査機関21社の予測の平均値を取った。
日本経済新聞の記事。

それでも、全体で「伸びている」。

メリルリンチ日本証券と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、
実質経済成長率1.2%増と最も高く予測。

農林中金総合研究所が0.4%増と低く、
ドイツ証券はマイナス0.1と最も厳しい予測。

その平均値が0.7%。

一方、政府予測は、1.3%の増。

政府は、最も強い姿勢を示す。
これは当然のこと。

話半分と見ると、0.65%で、
民間調査の平均値に近い。

7月の百貨店既存店売上高。
前年同月比マイナス2.5%。

これは、5カ月連続のマイナス。

6月の家計調査前年同月比。
「基礎的支出」が、3.9%マイナス。
4ヶ月連続減少。
「選択的支出」は、1.4%増で、
こちらは2ヶ月連続で増加。

基礎的支出は、
ベーシックなコモディティの消費。

ガソリン代、電気・ガス代なども含まれる。

選択的支出は、ノンコモディティの消費。
こちらは、年間経済成長率予測を上回っている。

けれど、百貨店の既存店売上高は5カ月連続マイナスだから、
当然6月も減った。

ノンコモディティでも、百貨店のそれは、
全体として増えてはいない。

このあたりに、現在の問題点の根幹がある。

もうひとつの指標。
厚生労働省発表の6月の毎月勤労統計調査。
現金給与総額は、前年同月比0.4%増。
ボーナスの特別給与は、0.9%増。

速報値という初動の数値が、
それぞれマイナスの0.6%、1.5%だったから、
イメージよりは、所得は増えた。

しかし、これらのコンマいくらという数字を上回って、
何割レベルで値上げが進行した。

以上から、全体傾向として読み取れること。
第一に、コモディティでは、
値上げ品目が敬遠された。
第二に、ノンコモディティでも、
高額品は拒否された。

難しい局面とも言えそうだが、
面白い消費が展開されていると見ることも出来る。

夏商戦の終盤戦。

値ごろのノンコモディティが主役となる。

ヤオコー川野幸夫会長の発言。
「ライフスタイル・グッズは、
1店1店で、値ごろが違う」

自分の店の値ごろを押さえる。
ということは、自分のお客様と向き合うこと。
自分の商売と向き合うこと。

それが8月後半から、終盤、
そして今年下半期の最大の政策となる。

<結城義晴>

 

2008年08月18日(月曜日)

お盆商戦ピークの9日17日、イトーヨーカ堂は「朝市」と「食品割引クーポン」のダブルご利益提供

Everybody! Good Monday!

2008年8月第3週。

8月の、4つに分けたステップの復習。
第1段階 今週3日から8日までの前哨戦。
第2段階 9日から17日の帰省からUターンまでのお盆のピーク。
第3段階 18日から24日までの終盤。
第4段階 25日から31日の夏の後始末と秋の準備。

今年の特徴は、第2段階のピークが長いこと。
昨17日に、こじんまりしたUターンラッシュがあって、
再び、サラリーマンのほとんどが通勤し始める。
もちろん、夏季休暇を個人に合わせてとる会社も多いから、
いっせいに営業再開というわけではない。

ロングバケーションのモードは変わらない。

第3段階の今週は、夏の終わり。
オリンピックの終了。
甲子園は今日、決勝で閉幕。

すなわち今週のテーマは、「ジ・エンド」。
さまざまなイベントの終わりに向けた1週間。

名残惜しいけれど、
ああ今年の夏も、もう少しで終わってしまうんだ、
といった気分。

高校の文化祭の終盤にかかった瞬間。

そんな1週間。

来週からの第4段階は、もう夏ではない。
夏の後始末と、秋の準備。
商売は、「半歩先取り」が鉄則。

 

さて、お盆商戦、いかがだっただろうか。
小さな爆発を積み重ねることができただろうか。
あなたは、失敗を恐れなかっただろうか。
写真に記録しただろうか。

イトーヨーカ堂は、169店舗で、
第2段階の9日から昨17日まで、
「朝市」を実施した。

9時から正午までの3時間。
涼しい午前中に買い物を提案。
生鮮食品、惣菜、日配品、加工食品・菓子。

その上で「食品割引クーポン」を同時に実施。
朝市の中でも、9時から10時の早い時間帯に食品を買い上げると、
次回の買い物のときに好きな食品が1点だけ、
1割引きとなるクーポン券を配布。

この朝市と割引クーポンの相乗効果は大きい。
組み合わせのシナジー効果である。

一つのご利益提供だけでなく、
追い打ちのように、
もう一つのご利益を重ね合わせる。

イトーヨーカ堂が、伝統的に、
これはという時に展開する手法だ。
よく計算されている。
顧客の心理が。

成果は、当然ながら上がった模様。

それにしても、総合スーパーのイトーヨーカ堂も、
なりふり構わず食品での集客に集中してきた。

一方、このブログでも予告通り、今年のお盆商戦は、
「在宅派」が70%を超えた。

だから都会の店は、例年より成績が良かったはず。
地方の、「藪入の現代版の帰省」を受けるはずだった側の店は、
例年より落ち込んだか。

しかしこれは、全体傾向の問題。

良い店、良い部門は、大健闘し、
悪い店、悪い部門は、ひどく悪かった。

ここで良かった悪かったという時の基準を確認しよう。

「営業力とは、営業利益を上げる力のこと」
ペガサスクラブの渥美俊一先生の名言のひとつ。

店ごとに、セクションごとに、部門ごとに、
営業利益が計画通りに獲得できたか。
それが最大、唯一の基準。
目標は売上高ではない。
もちろん売上げも、粗利も、
一つの目安だけれど。

今年は特に、「営業力とは営業利益を上げる力」を
強く自覚したい。

イトーヨーカ堂のような「ダブルご利益提供」。
今からでも遅くはない。
夏の終盤に小さな爆発を生み出すために、
考えてはいかがだろうか。
もちろん営業利益を上げるのだから、
経費ばかりかさんでは、いけない。
イトーヨーカ堂には、利益面でも、
十分な計画があってのダブルご利益提供なのだ。

最後に、今週の夏の終盤と来週の後始末機に向けて、
記録としての写真撮影の技術指導をひとつ。
写真は、漠然と印象を残すだけではいけない。
そんな雑多な写真の集積は、技術の体系にならない。

体系とは、ツリー状になったパーツによって出来上がっている。
小さな技術が、ピラミッドのように組み立てられている。

これを写真で記録しておくためには、
3つに分けて、写真撮影しておくこと。
①遠景
②景
③近景

例えば、売り場を撮るとする。
遠景とは、部門全体、あるいはコーナー全体。
中景とは、カテゴリー別。
そして近景とは、アイテム、あるいはパックごと。
または、POP、ショーカードなど販促物、
什器、仕切り版など備品。

例えば、作業を記録に残すとする。
遠景は、作業場と売り場。
中景は、ペアーシステムでの動きや、一人ひとりの動作や姿勢など。
近景は、その人の手元、周辺の道具など。

とにかく、ファインダーを覗き、
シャッターを押す時に、必ず、
これは遠景、これは中景、これは近景と、
意識して撮る。

当然ながら、近景写真が圧倒的に多くなる。
しかしこれが一番役に立つ。

中景がその次に多くなる。
遠景が一番少ない。

最も悪い写真は、
遠景と中景のどちらとも言えないもの。
これ、何にも使えない。

自分の売り場と商品を、
自分の子供の写真を撮るように、
こまめに撮影して、
整理しておくこと。

自分の仕事を子供だと思ったら、
撮らずにはいられないはず。
それが、ウィークリーごとの自分の技術体系となる。

「ダブルご利益提供」と「写真での記録」。

2008年夏の終盤戦、
今からでも、まったく遅くはない。

では、今週も。
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

ここで再び、[お知らせ]
商業経営問題研究会(RMLC)が開催されます。
日 時 8月21日金曜日13時30分17時
場 所 商業界会館2階ホール(東京都港区麻布台2-4-6)
テーマ コンピュータ・リテラシー問題
世話人 USP研究所所長・當仲寛哲さん
今回は、商人舎コンピュータ・リテラシー研究会との
合同研究会となります。
会員の皆様、ご応募くださった皆様、
ご参集ください。

2008年08月17日(日曜日)

ジジの気づき[日曜版]

ボクは夏休み。

定位置。

食堂のまるいテーブルの、
窓側の椅子のうえで、
寝ていました。
ジジ1
ユウキヨシハルさんは、
単行本のゲンコウ、
やってます。

でも、なにか変です。
だから、おきてみた。

なんといったらいいのか、
わからないけれど。
jiji2

どこか、変わった気がします。
どこが変わったのでしょう。。
jiji3

やっぱり外です。
外が変わった。
jiji4
そうです。

外の空気がちがうんです。
ボクには、わかります。

イノベーションしたボクには、
変化がわかるんです。
jiji5

ほら、ずいぶん、
ちがってきたでしょう。
光のぐあいが。
ジジ6

外の空気が、
こんなに変わった。
みなさん、
見てください。
ジジ7

空には、
もりもりした雲がなくなりました。
sky

夜空の月も、
すっきりときれい。
tuki
もしかしたら、もう、
秋がやってこようとしているのかもしれません。

ユウキヨシハルのおとうさんは、
気づいたかな。
おしえてあげようか。

人間のひとたちは、
こういったこと、
わかるのでしょうか。

ボクの時間は、いつも、
ゆったりとしています。

でも、ゆったり過ぎてゆくから、
こういうこともわかったりするんです。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年08月16日(土曜日)

3大メガバンクの協会会長たらい回しと地方銀行の緩やかな提携を考える

産業界では、異なる分野で、
似たような現象が起こる。

異なる分野の似たような現象には、
必ず類似した条件があるはず。

15日、お盆真っただ中というのに、
全国銀行協会は、
東京三菱UFJ銀行頭取の永易克典氏を、
次期会長に内定した。

この協会の会長職は、
3大メガバンクのトップによるたらい回しが、
恒例となっている状態だから、
別に特別なことではない。

現会長は、みずほ銀行頭取の杉山清次氏。
だから永易氏の後任は、その時点の三井住友銀行頭取。

「クリティカル・マス」の概念を、私は、
小売業、商業に適用して考えている。
しかし、銀行業界、金融業界では、
すでに1990年代中ごろから、
盛んに「クリティカル・マス」を論じていた。

論議が進み、提携から合併に企業統合が実行され、
3大メガバンク体制となった。
そして欧米の巨大金融資本の日本上陸に備えた。

一方、地方銀行や信用金庫には、
破綻や淘汰・整理の波が訪れたものの、
残った地銀、信金には、
特徴のある優れた企業が多い。

横浜銀行や巣鴨信用金庫などなど。

その地方銀行同士の連携が進みつつある。

まず、ATMの普及に対応するための、
相互乗り入れ。

セブン銀行の成功がある。
その上で、郵政民営化でゆうちょ銀行が登場した。
セブン銀行は全国に1万2000店の拠点を持ち、
ゆうちょ銀行は2万6000台のATMを設置する。

メガバンクは、それぞれ合併によって、
全国的な規模の拠点を有する。

セブン銀行、ゆうちょ銀行は、
新興のナショナルチェーン。
3大メガバンクは、
老舗のナショナルチェーン。

ローカルチェーンの地方銀行はいかに対応するか。

それぞれ地元産業との密なる関係を持っている。

だからまずATMの相互開放から始める。
首都圏の地方銀行、6行が、連携する。
神奈川県の横浜銀行、
千葉県の千葉銀行、
東京都の東京都民銀行行、
それに茨城県の関東つくば銀行、常陽銀行、
埼玉県の武蔵野銀行。

横浜銀行は、北海道銀行、北陸銀行とも連携。
東京都民銀行は、
東日本銀行、八千代銀行、福井銀行、福邦銀行とATM相互開放。

福井銀行と福邦銀行は、2007年から、
福井県内の5つの信用金庫ともATMで連携している。

もうひとつ、システムの共同開発。
コンピュータ情報システム開発には、金がかかる。

だから直接競合しない銀行同士が、
管理システムや顧客システムの開発を共同化して、
合理化を進める。

こうして、小売業でいえば、
ローカルチェーンの銀行の提携が進行する。

地方銀行は、地元の企業の金融基盤を担い、
地元企業を育成することで、社会貢献を果たす。

だから地方の産業においては、
欠かすことのできない機能を持つ。

地銀が、それぞれの県に、
3行、4行、5行と存在する必要がなくなった。
それでも、重要な役割を持つ。

スーパーマーケットをはじめとして、
ドラッグストア、ホームセンターといったチェーンストアには、
ローカルチェーンが多い。

地方銀行や信用金庫にも、
ローカルチェーンのような存在が多い。
第二地銀といった分類があるほどだ。

金融には、従来から国の関与があった。
それが非常に大きかった。
しかし小売業は、自然にまかされた。

不思議なことだ。

しかし現在、地方企業同士の連携という同様の傾向が表れた。

小売業の「クリティカル・マス」に関して、
私は、その効果が出るのは、
コモディティ・グッズの分野においてである、
と仮説を立てている。

コモディティは量と価格が重要な意味を持つからだ。
量、すなわちマスが力を発揮するから、
クリティカル・マス効果が出る。

ノンコモディティにおいては、
むしろ量は、ノンコモディティの性格を阻害する。

生産量が増え、普及率が高まると、
ノンコモディティは、そのとたん、
コモディティに変化してしまう。

類似の商品やサービスも登場する。

コモディティは量。

だから小売業のナショナルチェーンを目指そうとすると、
コモディティの全国チェーンにならざるをえない。
それが速くてやりやすいからだ。

一方、ローカルチェーンは、ノンコモディティの比率が、
高まらざるをえない。

私は銀行業界が扱う貨幣は、
コモディティの典型であると指摘している。

日本中、どこに行っても、
1万円札の価値は変わらない。
1000円も100円も、まったく同じ価値を持つ。

コモディティ・グッズも価値は変わらない。
だから量が問題になる。

銀行業界と小売業界に似た現象が起こるとしたら、
それは小売業のコモディティと、
銀行業界の商品やサービスが類似しているからだ。

地方銀行や信用金庫の緩やかな提携という現象は、
セブン銀行やゆうちょ銀行のATMの手数料問題に端を発している。

ATMサービスは、まさしくコモディティのサービスである。
だからどんどん提携しなさい。
お客様は、私も含めて、大いに喜ぶ。

そして企業力を蓄えつつ、
時代の変化と顧客のニーズに対応して、
新しい金融商品を開発しなさい。
高齢社会の、安全安心金融商品を誕生させなさい。
不況社会に伸びる企業の支援をしなさい。

自分だけのカスタマーのお役立ちに専念しなさい。

翻って考えると、
小売業も、コモディティの商品やサービスでは、
どんどん提携すべきである。
もっともっと共同化・共有化すべきである。

そしてノンコモディティ提供とカスタマー獲得面では、
独自のものを持つべきである。

ここでいうカスタマーは、
自分の企業、自分の店を信奉してくださるお客様。

ノンコモディティの提供によるカスタマーの確保が、
地銀にも信金にも、
ローカルチェーンにも、
インディペンデントにも、
サバイバルをかけた仕事なのである。

夏の日の土曜日、
オリンピック絶好調、
甲子園真っ盛り。
盆の明けの16日。

私は、コモディティのことを考え続けている

<結城義晴>

 

2008年08月15日(金曜日)

お盆商戦頂点の終戦記念日に思う

2008年8月15日。

商売の上では、
今日から夏真っ盛りの、
お盆商戦三連休のつもりで、
ジェットコースターの頂点にいる気分で、
お客様にご奉仕する仕事の喜びを、
感じとるときです。

しかし、一方で、
日本という国にとって、
日本に生まれ日本に育った日本人にとって、
終戦の日という再出発を志した日。

日本の夏は毎年、
不思議な雰囲気をもっています。

それは、かの戦争で、
亡くなった人々の霊を弔うとともに、
私たち自身と私たちの子孫の未来に向けて、
私たちが決意を、
新たにする時だからです。

ややもすると、
再出発したその時に戻って、
反省や後悔ばかりしてしまいますが、
あくまでも未来に向かって、
明るく、積極的に、
新たに踏み出す日にしたいものです。

私は、そう思います。

1945年、サム・ウォルトンは、
フランチャイズチェーンに加盟して、
自身の商売を始めました。
ベンフランクリンというバラエティストア。

63年後の現在、
サムのつくったウォルマートは、
世界第一の企業となりました。

世界の企業ベスト10には、
石油会社が6社、
自動車会社が3社、
ウォルマートの後に控えています。

第二位のエクソンモービル、アメリカ。
第三位のロイヤルダッチシェル、オランダ。
第四位のBP、イギリス。
第七位のシェブロン、アメリカ。
第九位のコノコ・フィリップス、アメリカ。
そして第十位のトータル、フランス。
みな石油を中心とするエネルギー資源の会社。

自動車会社は、
第五位のゼネラルモータース、アメリカ。
第六位のトヨタ自動車、日本。
第八位のダイムラー・クライスラー、ドイツ。

長い歴史と重い伝統をもち、
国家的支援を受けて、
国益をかけて成長してきたコングロマリット群。
ウォルマートはそれら超巨大企業を、
次々に追い抜いてきました。

明るく、積極的に、
お客様にご奉仕する仕事を、
サム・ウォルトンは、
喜びとし、
誇りとしました。

別に、企業を大きくすることが、
すべてに優先される価値観ではないし、
ウォルマートに対する様々な批判があることも、
充分、承知したその上で、
私はサムの、
明るく、積極的な姿勢を評価します。
お客様にご奉仕する仕事に、
喜びと誇りをもち続けたサムを、尊敬します。

8月15日の終戦の日に、
かの世界大戦を思う時、
20世紀は石油の100年であったことを、
そしてその石油をはじめとする資源を、
力で奪い合う時代であったことをこそ、
学び直し、記憶しなければなりません。

消費産業やサービス産業に携わる私たちは、
その上で21世紀の基幹的な役割を担うことを、
喜びと誇りをもって、
自覚したいものです。

お盆商戦真っ只中、
オリンピック真っ最中、
甲子園準準決勝、
夏真っ盛りの8月15日。

仕事の喜びと誇りを、
噛み締める日にしたいものです。
何も恐れるものはない。
もちろん、失敗は恐れない!

そして今日あることに、
心から、感謝。

〈結城義晴〉

2008年08月14日(木曜日)

お盆商戦のピークは「小さく、狭く、濃く、深く」で、写真記録を撮ろう

昨8月13日、盆の入り。
東京駅新幹線ホーム。
意外なほどに空いていた。
帰省客が少ない。

「盆と薮入り」が「夏休みと帰省」に変わった現代。

しかし今年は、
値上げに次ぐ値上げと、
それに伴わない賃金やボーナスの据え置き・微増。
そこへ持ってきて、
北京オリンピックや第90回記念甲子園大会。
それらのマイホーム観戦で、
アットホームなライフスタイルが、
都市部を中心に広がっている。

暑い日中は、涼しいテレビ観戦、
涼しい朝夕にちょっと健康のために体を動かす。
アクティブなスポーツを見ていて、
それに脳は刺激を受けている。

夜も、NHKや衛星放送、民放まで、
こぞってオリンピックを煽る。
柔道選手3人の二連覇、北島康介水泳のこれも連覇、
星野ジャパンの野球や女子ソフトボールに一喜一憂。

そして、オリンピック後半の陸上競技が待っている。
男子100メートルで世界新記録は出るのか。
ハイライトのマラソンでは、
野口みずき選手が辞退して、
日本女子の連覇は成るのか。

ドキドキ、ワクワクの条件は揃ってきた。

真剣勝負は、小説よりも面白い。

テレビやスポーツがお好みでない人は、
静かに読書、散歩。
小説は小説で、面白い。

本屋さんでは、どうだろう。
蟹工船や人間失格、
古典的な文庫本がよく売れていないだろうか。

あるいは、漫画やアニメも、
売れていないだろうか。

ゲームソフトに人気は出ていないだろうか。

こんなロングバケーションの中で、
朝食、昼食、そして夕食。

食べること、
それをつくること。
これは楽しい。

ちょっと手を抜くこと。
これにも喜びを感ずる。

暑いときには売りにくいとされたパンやベーカリーも、
工夫次第で、お客様に、
小さな喜びを提供できる。

バーベキュー。
アメリカ人は大好き。
日本人にもバーベキュー派が増えてきた。

海水浴場に行ってみると、
泳いでいる人が少なくなった。
浜辺で、あるいは海を望む公園で、
バーベキューをしている人が実に多い。

山でも、
もちろん家庭の庭でも、
ベランダでも。
バーベキュー。

小さな幸せ。
小さな喜び。

小さな、連続的な爆発を起こすために、
「失敗を恐れない!」
失敗しても、小さな失敗。
1回の小さな失敗は、
地道な小さな勇気の繰り返しで、
十分に取り戻せる。

それがロングバケーションの中の商売の心構え。。

毎日の、
小さな変化、
小さな提案。

「小さく、狭く、濃く、深く」

それがチラシの日替わり特売となって、
プロモーション展開される。

カジュアル・ファッションのユニクロまで、
日替わり目玉商品を訴える。

さあ、8月14日。
あと4日間。

頑張って。
「失敗を恐れない!」

今日の最後に一つだけ提案。
毎日、朝の売り場が完成したら、
写真を撮っておこう。

2008年8月15日、お盆商戦の頂点の日。
2008年8月16日、盆の明けの土曜日。
2008年8月17日、お盆商戦ピークの日曜日。

本来、毎日写真を撮っておくとよい。
仕事の記録。
そして、整理しておく。
もちろんデジカメ。
パソコンに記録。

私も毎日、ブログを書く。
写真も毎日撮る。
それをデータベースにしている。

仕事の記録は、後で調べると役に立つ。
時々眺めるだけも、
細かいことを思い出す。
細かいことは、細かいだけに忘れられやすい。
しかしそこに重要なことが、たくさん含まれている。

Retail is Detail.
小売りの神は細部に宿る。

それを記録する。
毎日は忙しい。
休暇もある。
だから重要ポイントの日の朝の売り場だけでも良い。
売り場や商品を変化させたときだけでも良い。
写真で記録してほしい。

自分の仕事ぶりを記録に撮ろう。
これが今日の提案。

「小さく、狭く、濃く、深く」
これが商売や仕事の極意。

<結城義晴>

2008年08月13日(水曜日)

8月13日盆の入り、チラシ合戦拝見⇒ユニクロを見習って他業態にも学べ!

[商人舎からのお知らせ]
本日8月13日より8月20日まで、
夏季休業日とさせていただきます。 

よろしくお願いいたします。 

なお、結城義晴のBlog[毎日更新宣言]は、
その名の通り、年中無休で、掲載いたします。
ご愛読ください。

今日は、盆の入り。
いよいよ、新暦のお盆です。
日本人として、
敬虔な気分で仕事に望みたい。

いよいよ、新暦のお盆です。日本人として、しかし、予告どおり、
毎日のオリンピック報道は凄まじい。
世界中が、これほどまでにスポーツに熱中する。

何か、国民性を賭けて、勝負に打ち込む様子は、
人類皆、子供。

歴史をふり返ると、
子供じみた大人が、戦争を引き起こす。

人間にはもともと、闘争心が備わっている。
何というか、競争への願望のようなものがある。

この闘争心、競争魂を、
良い方向に振り向けるか、
悪い形に収束させるかで、
大きく歴史は変わってくる。

その意味で、
子供の無邪気さと大人のクールさは必須。
これすなわち、オクシモロン。
オクシモロンとは、ギリシャ語で、
「鈍くて鋭い」「おろかな賢さ」といった意味の造語。
矛盾撞着語法と訳されるパラドックス(逆説)の一形態。
オクシモロンの概念こそ、
現代の難解な問題を解決するものだと私は思っている。

オリンピックを見ていても、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
この言葉を思い浮かべる。
これも、オクシモロン。

 

さて、今日は、いくつものチラシが入った。
皆さんの店でも、同様か。

盆の入りの13日。水曜日。
お盆商戦のピークの中のピーク。
タイミングはよろしい。

私の家の近隣には、いくつもスーパーマーケットがある。
ヨークマート、オーケー、
ライフコーポレーション、ユニー、
東急ストア、サミットストア。
それぞれ、2店ずつが近隣で競合しつつ、
エリアごとに競争している。

このうち、ヨークマートとサミットのチラシ。
ヨークマートは「夏のごちそう」
B4サイズを横に使う。4色カラー。
チラシ2
表面には、焼き肉、夏のすき焼き、刺身、寿司がデンと並ぶ。
裏面は13日冷凍食品4割引、14日若鶏半額、豚肉モモ3割引、
15日森のたまご1パック238円、キャベツ1個98円。
3日間とも夕方4時より夕市。
クオリティ感のあるチラシづくりだ。

サミットは「わが家でごちそう!お盆祭り」
こちらもB4だが縦に使う。
それぞれのキャッチフレーズ。同じく4色カラー。
チラシ1
表面のごちそうメニューは、フルーツ、天ぷら、ステーキ、
それにお刺身、お惣菜。
裏面は、サミットが編み出した日替わり特売。
13日、14日。
そして15日から18日までは4日間連続特別実施で、
サミット特有の「月・金サービス」
このサービスは、コモディティグッズを、月曜と金曜に、
定期的に特売するもので、
顧客は、生活必需品を計画的に購入できる。
それをさらに安くして、
このお盆に4日連続で展開する。
18日の月曜日まで続けるところに、
サミットの「差異性」がみられる。

ホームセンターは、
コーナン、セキチュー、ビーバートザン。
すべてチラシが入った。
三者三様。

コーナンは、
「来客・帰省・レジャー用品が満載!」

「お盆大市」「お盆の必需品」
13日から、17日まで日替わり展開。
こちらはコモディティ重点型。

一方、セキチューは「まるごと便利大特集」
コンビニエンス狙い。

ビーバートザンはこの時期に狙いをつけて、
「リニューアルオープンセール」

ユニクロもチラシ。
会長兼社長の柳井正さんが、営業本部長に復帰して、
「3倍働いている」。
チラシにも目を通すし、チラシづくりにもかかわる。
今日、ユニクロは「夏アイテム最終特価!!」のチラシ。
チラシ3
衣料品の店で、
「日替わりスペシャル」
まるで生鮮食品を扱うスーパーマーケットのようだ。
「チャンスは3日間だけ!今すぐ欲しい!日替わり特価アイテム」
こう謳って、13日、14日、15日と、
3アイテムずつ「超目玉」品目を訴求。

完全なる客数狙い。

自分のフォーマットよりも、
商品回転の高い商売のやり方を取り入れる。

これは、「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」である。

ユニクロは、柳井効果で、
現在、ファッション関連企業で一人勝ちの様相。

わが家の近隣のチラシをとらえるだけでも、
それぞれに違いがあって面白い。楽しい。

この違いこそ、大事。
そして現場で必要なことは、
チラシでお客様にお約束した通りの売り場になっているか否か。

ユニクロの、スーパーマーケットに学んだファッション販売。
この姿勢を見習いたい。

みんな、頑張れ。
失敗を恐れるな。

<結城義晴>

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