結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年03月23日(月曜日)

イオンの「総合を捨てない」と日米首脳会談の「日本国憲法9条」

Everybody! Good Monday!!
[2025vol12]

2026年第13週。
3月第4週。

桜も開花し始めた。
横浜の満開は3月28日。
今週の土曜日と予測される。
週末は楽しめそうだ。
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今日は横浜商人舎オフィス。
商人舎4月号の入稿が始まる。

最終の編集会議をして、
それぞれの原稿の構成とページを決めた。

そのあと、最初の原稿の手直し。

さらに「セルコレポート」の原稿を執筆した。

山本恭広編集長と工藤澄人さんは、
千葉県幕張のイオンタワーアネックスに、
二人揃って取材に出かけた。
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小田嶋淳子さんのインタビュー。
イオンリテール㈱執行役員衣料本部長。aeon-odashima

1984年、東北のカクダイジャスコ㈱入社。
2000年5月、マックスバリュ東北となり、
小田嶋さんは2004年、
幕張のイオン本社に異動。
以来、衣料品一筋。

キッズ、服飾商品、インナー、
そしてレディスの各商品部長を歴任。

2023年3月に現職に就いた。
2025年3月までは、
トップバリュコレクション㈱社長を兼務。

イオンリテールは、
「総合を捨てない」と言い続ける。

だから衣料品改革は一丁目一番地。

衣料品のトップバリュは2023年度から、
イオンリテールが開発と販売を担う。

小田嶋さんは強調する。
「300店舗あれば300通りの売場になる」
専門店チェーンとは違って、
店によってゾーニングが異なる。
総合スーパーの衣料品売場の難しさだ。

総合の強味を最大化しながら、勝ち筋を探る。
今春はリカバリーウェアなどの高機能商品、
インナー、ビジネスシャツの価格訴求商品を投入。
トレンドを捉えた商品がヒットした。

小田嶋さんは、
イオンリテール米国視察研修のメンバーだった。
私がコーディネートした。
カメラの向こうの私に手を振ってくれた。aeon-odasima2
ありがとう。

詳細は商人舎4月号に掲載する。

さて、日米首脳会談。

大統領ドナルド・トランプは、
ホルムズ海峡への艦船派遣を要求していた。

高市早苗首相は、
「憲法9条」の制約があると伝えたとされる。

日本国憲法の改憲を唱える首相が、
「憲法9条」を盾に派遣を断ったとしたら、
この一件は「憲法」の価値を示したことになる。

しかし昨日の段階の米国では、
マイク・ウォルツ国連大使が、
CBSニュースの番組で重大な発言をして、
注目を集めた。

日本の首相が海上自衛隊による支援を、
「約束した」と。

このビデオは私も見た。

FOXニュースではトランプが発言している。
「(自衛隊の)艦船派遣には憲法上の制約がある」

日本国憲法のことはトランプも認識できるようだ。

しかし「もし我々が必要とすれば、
日本は味方してくれると思う」とも話した。

トランプとウォルツのコメントは、
一致している。

いったいどうなっているのかはわからない。

日本のテレビや新聞が伝えていることとは、
別の約束をしてしまった可能性もある。

しかしそうなると、
われわれの憲法はあまりにも、
軽くなっている。

真実を知りたい。

これこそ説明責任を果たしてほしい。

わが日本国憲法には、
「第2章 戦争の放棄」が謳われている。

その「第9条」。

「日本国民は、
正義と秩序を基調とする
国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する」 

「前項の目的を達成するため、
陸海空軍その他の戦力
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない」

国際政治学者の篠田英朗さんは、
『はじめての憲法』のなかで、
この第九条に以下の文面を加えて、
その部分の改憲をすればいい、と主張する。B081V56QT3.01._SCLZZZZZZZ_SX500_
「前二項の規定は、
本条の目的にそった
軍隊を含む組織の活動を
禁止しない」

このように改正すれば、
わざわざ「自衛隊」を表記せずとも、
その存在を憲法の中に位置づけることができる。

しかも「戦争」を「永久に放棄」することができる。
私も篠田さんに大いに賛成するものだ。

ただし改正前の憲法は今、
厳守されねばならない。

憲法とは、
国家の基本法であり、
国民の権利や自由を守るために
制定された法律だからである。

防衛費をGDP対比2%に引き上げると、
日本の軍事費(約840億ドル)は、
インド(約800億ドル~900億ドル)と肩を並べ、
アメリカ(8000億ドル超)、
中国(約2900億ドル)、
ロシア(約1000億ドル)に次ぐ、
4番手くらいになる。

その予算は高市内閣の手で、
ほぼ決まってしまいそうだ。

そのまえに正しくて、力強い外交力が必要だ。
その盾となるのが「憲法」である。

しかし自ら憲法を軽視しているとしたら、
「したたかな外交」など論外だろう。

「憲法」と「外交」は、
日本の行く末に、
決定的な影響をもつ。

だから何よりも、
真実が知りたい。
隠し事は許されない。

では、みなさん、今週も、
私たちは仕事の真実を求めよう。

Good Monday!  

〈結城義晴〉

2026年03月22日(日曜日)

村木厚子と結城義晴の「コバンザメ作戦」

三連休の最終日。
店長たちはいったい、
どんなマネジメントをするのか。

さて、商人舎流通SuperNews。

週末に「店舗情報Weekly Review」が出ている。

山本恭広編集長が新たな試みをしている。

3月20日のWeekly Review|
3/16~19の新店・改装/コメリの集中出店とSCの改装
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週末を楽しみにしてください。
もっともっと記事の改良を進めます。

さて日経新聞最終面「私の履歴書」
今月は村木厚子さん。
冤罪事件に遭った元厚生労働次官。
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1955年、高知県に生まれる。
1974年3月、名門私立土佐高等学校卒業。
1978年3月、国立高知大学文理学部経済学科卒業。
そして1978年4月、労働省入省。
地方の国立大学卒で国家公務員は珍しい。

昨日のタイトルは、
「両立」。

1988年、婦人局婦人政策課の課長補佐になった。
32歳の時だ。

婦人局での仕事はとても忙しく、
毎日遅くまで仕事をする日が続いた。

「一生働く」と決意したが、
仕事と育児の両立に苦労した。

大変なことも多い。

「一方で、違う2つの世界があるからこそ、
気持ちが切り替えられ、
ストレス解消になる部分もある」

「1本の杭の上に立つより、
2本の杭の上に立った方が
安定するのと同じだ」

これは、実にいいたとえだ。

「綱渡り 下を見なけりゃ 怖くない」
これが村木家の家訓になった。

万代知識商人大学第11期には、
両立を果たしている女性社員が多い。

「1本の杭の上に立つより、
2本の杭の上に立った方が安定する」

そして2本の杭の上に立つ人は、強い。

今日のタイトルは、
「課長」。

1997年、41歳で、初めて課長になった。
「課長は役所の業務の中心にいる、
一番やりがいのあるポストだろう」

チェーンストアの組織で言えば、
「店長」だろうし、
雑誌社で言えば「編集長」

役職は「障害者雇用対策課長」

友人の支えは大きかった。
「役人は1年か2年で担当が変わるから、
スタートダッシュが大事」

日経連の西嶋美那子さんが、
詳しい人を集めた会合を開いてくれた。
「彼女は日本IBM出身で、
女性労働や障害者の問題に知見が深かった」

「企業の障害者雇用の担当者や、
ハローワークの現場の職員……。
いろいろな話が聞けた」

「どうやって早く、
いい情報源にいきつくかは、
どの仕事でも大事なことだと思う」

チェーンストアでは、
とくに経営者がそれだ。
バイヤーやマーチャンダイザーも同じ。

村木さんは、
子どものころからの人見知りだった。

「大人になるにつれ
仕事では話せるようになったが、
自分から積極的に話せるタイプではない」

「そこで『この人』と思った人についていって、
その人のネットワークに入れていただく」

名付けて「コバンザメ作戦」

村木さんは「後輩たちにも勧めている」

私もお勧めしたい。

私の場合、最初は、
編集長のコバンザメになった。

有名な故緒方知行編集長。
15歳年上だった。

中内功さんや伊藤雅俊さん、
岡田卓也さんにも、
多くの偉大な経営者には、
最初は緒方さんのコバンザメで、
お会いすることができた。

慶応義塾大学の村田昭治先生にも、
学習院大学の田島義博先生にも、
とにかく緒方コバンザメだった。

小野貴邦さんにも、
緒方さんの縁で出会った。

次は10歳上の故高橋栄松先輩。
高橋さんはのちに販売革新編集長となった。

関西スーパーの北野祐次さんには、
高橋コバンザメでついていった。

社外の人ではとくに荒井伸也さん。
緒方コバンザメで荒井さんに出会ったあとは、
その荒井さんについていった。
私のほうが緒方さんより親しくなった。

そしてさまざまな経済人に引き合わせてもらった。

故杉山昭次郎先生にも、
私はコバンザメをやった。
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おかげで上野光平先生の勉強会では、
門前の小僧となった。
上野光平

もちろん渥美俊一先生にも、
コバンザメだった。
ほとんどのチェーンストアトップには、
渥美先生と一緒に会い続けた。
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連合会長の高木剛さんにも、
渥美コバンザメで出会った。

高山邦輔先生にも石原靖曠先生にも、
それから山本浩史先生にも、
コバンザメをやらせてもらった。

コバンザメの重要な心構えは、
誰に対しても「誠実を尽くすこと」。
そして必ず「成長のあと」を見せること。

前者はIntegrityと言い換えてもいいし、
後者はInnovationを見せることである。

IntegrityInnovationが、
「コバンザメ作戦」に成果をもたらすのだ。

〈結城義晴〉

2026年03月21日(土曜日)

ゴルフ「名人会」と「ザ・コンサルタント」の定義

三連休の中日。

ゴルフ名人会。
1989年、私は食品商業編集長となった。
その時に筆者の先生方が集まって、
記念コンペを開いてくださった。

荒井伸也さん、故杉山昭次郎先生、
それから商業界の先生方。

1回で終わらせるのはもったいない。
そこで故小森勝さんが中心となって、
浅香健一さんと鈴木國朗さんが、
定期的にゴルフをして、
互いに腕を上げようと、
会をつくってくれた。

それが「名人会」だ。

小森さんが亡くなり、
浅香さんが引退した。

その間、土井弘さんが加わり、
土井さんも引退。

いま、オリジナルメンバーは、
鈴木國朗さんと結城義晴。

宮本洋一さんと新谷千里さんが、
新たに参加してくれて、
令和名人会となった。

今日は宮本さんと新谷さんが参加できず、
ツーサムでのラウンドとなった。

メンバーが欠席すると、
商人舎の亀谷しづえさんが加わったりする。
その亀谷さんも風邪をひいて参加できなかった。

上総モナークカントリークラブ。
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二人でラウンドするのは、
名人会では初めてのことだ。
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朝は北風が吹いて寒かったが、
ハーフを終了すると4月の気温。
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セーターを脱いで楽しくプレーした。IMG_1478 (002)

互いに意識し合ったのだろうか、
前半のスコアは悪かったが、
私は何とか後半の9ホールで、
従来のペースを取り戻した。

ラウンド中に商人舎2月号が話題となった。

特集「ザ・コンサルタント」202602_coverpage

鈴木さんも熟読してくれていて、
面白い内容だったと評価してくれた。

そして昔、読んだ本を思い出したそうだ。
ある著名なコンサルタントの先生。
もう故人となられた。

指導先のお店の前に競合店が出店してきた。

その時の対策を指導した。

こちらの従業員に
競合店で少しだけ買物をして、
お釣りをもらわせる。
全員に1万円札をもたせて、
レジにつながって並ばせる。

すると勘定に時間がかかって、
競合店のレジ対応が遅くなる、
悪くなる。

これが競合店対策。
それが単行本に書かれていた。

キャッシュオンリーの時代でもあったが、
昔のコンサルタントは、
そんなことを考えたのか。

鈴木さんと二人で、
大笑いした。IMG_1480 (002)

[特集のまえがき]に私は、
ピーター・ドラッカーのことを書いた。

ドラッカーは「経営コンサルタント」を定義した。

「コンサルタントは、
答えを与える存在ではなく、
正しい問いを発見することを助ける、
外部の存在である」

そしてコンサルタントに5つの定義を与えた。
第1は、「助言者」ではあるが、
「意思決定者」ではないこと。

決定するのは 経営者の責任である。

第2に専門知識よりも、
「問いの質」が大事である。

だからコンサルタントの価値は、
「優れた答え」ではなく、
「意味のある問い」にあると主張した。

第3に外部性があること、
アウトサイダーであること。
組織内部の人間は暗黙の前提、タブー、
成功体験に縛られてしまう。
アウトサイダーだからこそ、
社内の感情や社内政治から、
距離を取ることができる。

第4に成果は「短期解」ではなく、
「組織能力の向上」である。

だからドラッカーは、
短期の業績改善だけを狙うコンサルを批判した。

コンサルタントの理想は、
「不要になること」である。

そして第5に教師(teacher)としての自己認識があること。

企業を技術システムではなく、
社会的存在(人の集まり)として理解し、
その理解を経営者に学ばせる役割こそが、
コンサルタントに求められるのである。

ドラッカーはやや自虐的に自称した。
「報酬を得てクライアントを叱る、
インサルタント(侮辱者)」
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Peter F. Drucker(写真・Jeff McNeill)

そこで私の[Message of February]
助言せよ。

正しいことを言う。
それは決して、
いい助言にはならない。

相手の行動と意思決定を、
より良い方向に変える。
それがいい助言だ。

正解を教えることではない。
相手が前に進めるような「視点」を与える。
それがいい助言だ。

相手の立場と制約を理解する。
相手の時間と権限、リスクと感情を無視しない。
理想論ではなく、相手が実行できるか否か。

助言は、問題の次元を上げねばならない。
表面的な課題ではなく、問いの本質に迫る。
相手が見ていなかった前提を与える。

そして行動の第一歩を示す。
相手はすぐに何をすればいいかがわかる。
完璧でなくとも、すぐに動ける。

相手の自尊心を壊してはいけない。
正しさよりも信頼が優先される。
否定するのではなく、補助線を引いてやる。

最後に言葉が残る。
その言葉は時間が経っても思い出される。
判断の軸として、原則として使うことができる。

凡庸な助言は情報が多い。
正論であるけれど一般論である。
今だけ役立つことばかりだ。

いい助言は視点が鋭い。
実行可能で何度も使える。
相手にカスタマイズしている。

助言とは答えを示すことではなく、
考え方を示唆することだ。
問題を再定義することだ。

いい助言は相手をポジティブにする。
相手は「自分で決めた」と思いながら、
結果的に正しい方向へ進んでいく。
〈結城義晴〉
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1万円札を握って、
レジに並ばせる。

ん~。

そんな時代を経て、
商業もチェーンストア、
コンサルタントも変わっていった。

「報酬を得てクライアントを叱る」
それが出来なければいけない。

〈結城義晴〉

2026年03月20日(金曜日)

「命題的知識=what」と「指図的知識=how」

春分の日。
彼岸の中日。

朝日新聞「折々のことば」
第3600回。

戦争へ傾く発火点は
それほど高い温度ではない
〈丹羽宇一郎〉

伊藤忠商事㈱元社長、会長。
元中華人民共和国駐箚特命全権大使。
昨年12月24日、逝去。

国論なるものは、
「何かのきっかけでたやすく急変する」

「一度火が点(つ)くと、
世論はメディアの自己規制と同調し、
上書きするばかりで引き返せなくなる」

「一国の平和に欠かせないのは
防衛戦略ではなく安全保障戦略、
双方の『戦う意思を下げる』外交努力だ」

『Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない』
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高市早苗首相、
米国ホワイトハウスを訪問。

私は世界に対して、
恥ずかしい思いを抱いた。

丹羽さんは言う。
「日本にとって喫緊の課題は
軍事力よりも経済力を回復させることです。
経済力のない日本を
世界が相手にするとは思えません」

その通りだ。

「軍事力の強化を心強いととるか、
危険な兆候ととるかは人それぞれでしょうが、
日本が戦争に近づきつつあることだけは、
両者の見解が一致するところではないでしょうか」

ん~、その通りだ。

「日本はこのまま戦争へと近づき、
いつか再びどこかの国と戦争を
することになるのでしょうか。
そのとき戦うのは誰でしょうか」

彼岸の中日だからこそ、
そんなことを思う。

日経新聞「大機小機」
コラムニストは一礫さん。
「知識経済」で開く持続的成長の道

『知識経済の形成』
ジョエル・モキイア著。
ノースウエスタン大学教授。
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2025年ノーベル経済学賞受賞。
その6年前の翻訳出版。

知識には大別して、
命題的知識と指図的知識がある。

「命題的知識」とは、
自然現象などの観察、測定によって
発見される規則性や原理、
すなわちwhat。

「指図的知識」とは、
命題的知識を普及や応用に導く
テクニックなどに関するもの、
すなわちhow。

指図的知識を実践する人は、
必ずしもそれを支える命題的知識を
所有する必要はないが、
判断力、経験にもとづく暗黙知を
備えていなければならない。

教授は産業革命から情報化社会までを分析して、
成長やイノベーションを持続させるものは、
制度や文化や貯蓄率などではないと主張。

「肝心なのは、知識である」

これはピーター・ドラッカーの思想だ。

「命題的知識を支配している者と
指図的知識の中に含まれる
テクニックを実践している者との間の
相互作用」によって経済は成長する。

命題的知識に強いフランス、
指図的知識に強いイギリス。

わが国は、どちらかと言えば、
工夫と改良の面で優れている。
すなわちhow。

他方、米国は、
全く新しい革新を呼ぶ傾向が強い。
こちらはwhat。

独創的な米国に対して、
工夫と改良の日本。

倉本長治に言わせれば、
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」

コラムニスト。
「人口減少が懸念されるが、
数では1億人以上おり、
わが国はまだ人口大国である」

「北欧など、500万〜600万の人口小国が
知識をエンジンに成長している」

「自由な発想にもとづく科学研究の振興と
創造的なネットワークづくりによって、
知識経済をしっかり軌道に乗せれば、
おのずから持続的経済成長の道は開けてくる」

丹羽さんはこのことを言いたかったのだ。

ちょうど1000年前に没した女流作家は、
じつに平易に、見たままの春分を詠んだ。

春分に桜のつぼみがほころびぬ

私たちには知識経済こそ、
ぴったりくるものだ。

そちらに力を注ぎたい。

〈結城義晴〉

2026年03月19日(木曜日)

万代大学11期開講の「買い物に行きたい店舗・働きたい会社」

東大阪市の渋川。

㈱万代本社に隣接する会議棟。
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万代知識商人大学。
通称万代カレッジの11期がスタート。
企業内大学として11年目を迎える。

9時から大会議室で開講式が開催された。
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進行は石川慎也人事部マネジャー。
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開講のあいさつは和久正樹取締役。
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11期受講生として選ばれたのは37名。
万代から35名、グループ会社のアドバンスから2名。
万代の受講生の大半をチーフが占める。
店長昇格を目指す人たちばかりだ。
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万代カレッジで学ぶことで、
さらに広い知見を得て、
上のポジションを目指してほしい。

後列には役員の皆さんが勢ぞろい。
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開講に当たって、結城義晴の初講義。
「知識商人」と言う言葉の意味と、
万代企業内大学の命名の由来を説明した。
さらに世界最初の企業内大学の話。
1956年に始まったゼネラルエレクトリック
万代カレッジの基本的な考え方を話す。
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さらに加藤健副社長が、
万代の歴史、理念、ミッションについて、
丁寧な講義をした。
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開講初日の講義テーマは、
「ミッション・マネジメント」。
万代のミッション経営の内容が、
実によくわかった。
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今年は阿部秀行社長の発案で、
11期生の自己紹介の時間が設けられた。

一人ひとりが自分をアピールする。
しかし、阿部社長が駄目出し。

そこで新任の執行役員を指名して、
見本を演じさせた。

企業内大学だからこそできる無茶振り。

御堂宏司さん、日下幸夫さん、
そして夏山由香さんが見本を示した。
夏山さんは万代初の女性役員だ。
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夏山さんも見事なお手本だった。

そのあと全員がそれぞれに自己紹介をした。IMG_5193

11期生のあとは、
役員の皆さんが激励と期待のスピーチ。
まず中筋浩二取締役。
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角廣(すみひろ)力常務執行役員。
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河野竜一常務取締役は冒頭に、
「メモする必要はない」と言ってから、
皆の顔を見ながらスピーチした。
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谷内毅取締役は厳しい指摘をしてくれた。IMG_5200

役員たちからの檄を受けて、
11期生たちの緊張感と意欲は高まる。

万代役員のあとに、
芝純さんも激励のスピーチ。
前万代常務取締役で、
3月1日からは㈱アドバンス顧問。
5月の株主総会のあとで、
アドバンス社長に就任予定だ。
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ランチの後は夕方まで、
「ミッション・マネジメント」の4時間講義。
結城義晴が担当。
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マネジメントの体系と、
万代大学のカリキュラムのこと。

それから倉本長治とピーター・ドラッカー。
「店は客のためにある」と、
「事業の目的は顧客の創造である」
それは完全に一致している。
さらに商売十訓とドラッカーの三つの考え方。
これも合致している。
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そのあと顧客満足と従業員満足のこと。
それが万代のビジョンと共通していることなど。

「商売の使命・万代の使命」では、
「凡事徹底と有事活躍」を強調した。

宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」
これは商人の心構えを説いている。IMG_5218

有事活躍は阪神淡路大震災、
新潟県中越地震、
そして東日本大震災の、
それぞれの商人の活躍を描いた。IMG_5220

やなせたかしさんのことば。
「怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、
怪獣との闘いで壊された街を
復元しようと立ちあがる普通の人々が
ヒーローであり、正義なのです」

これが商業の役目だ。IMG_5222

そして最後は人間力経営。
「頭の力」「技の力」そして「心の力」
人間力とはこの三つの力の「積」である。
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休憩を挟んで、
月刊商人舎3月号を紹介した。
特集は「≠全能店長」。
万代の中ノ忠敏部長店長に登場してもらった。
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そのあと「ミッションマネジメント」と、
「パーパス経営」。
そしてチェーンストアのロマン。IMG_5229

最後は「結城義晴の文章法・訓練法」
1年間、受講生はレポートや論文を書きまくる。
そのときのコツを教授した。
生成AIの使い方もレクチャーした。IMG_5232
的確な分析をして、
簡潔な報告書やレポートを、
みんなが書けるようになってほしい。

1日の最後は阿部社長の講話。

なぜ自己紹介の時間を設けたのか。
職場でも商談の際にも、
自分を知ってもらわなければ、
相手は心を開かないし、動いてくれない。
そのためにきちんと自分を、
アピールできるようになってほしい。
受講生だけでなく役員も部長も同じだ。
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阿部社長の入社のころから、
チーフ時代、店長時代の話なども交えて、
実に深いことを教えてくれた。

さらに厳しくなる競争環境のなかで、
万代が目指す価値などを講話してくれた。
きっかり30分。
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阿部さんは本当に話がうまい。
難しいことを易しく、
易しいことを面白く語る。

阿部さん、加藤さん、和久さんと、
揃ってポーズ。IMG_5245

最後は店舗運営責任者の御堂さんとツーショット。
今年1年、万代大学を監督し、サポートしてくれる。IMG_5252
よろしくお願いします。

業界初の企業内大学、
11年目に入って330人を超える。

万代の幹部やミドルマネジメントは、
ほとんど例外なく、
企業内大学の修了生となった。

そして目指すのは、
日本一買い物に行きたい店舗。
日本一働きたい会社。

そのために「着眼大局・着手小局」に勤しもう。

〈結城義晴〉

2026年03月18日(水曜日)

True Dataの「カ・カタ・カタチ」と万代知識商人大学11期の前夜

商人舎ホームページ右段のインフォメーション。

最近、「結城義晴」のなりすましが頻発。
ラインやインスタグラムで、
投資を勧めたりする。

申し訳ありません。
完全無視でお願いします。

さて、午前中はオンライン会議。
㈱True Dataの役員会。
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難しい課題に対して、
取締役の皆さんが的確に意見を交換して、
良い内容の議論となった。

米倉裕之社長がまとめの発言をした。
「今、カタをつくろうとしています」

実にいい。

2017年5月の商人舎標語から。

「カ・カタ・カタチ」論。
建築家・菊竹清訓の持論。
IE*の巨人・城功の考え方。

「カ」は最も根源的なもの。
経営理念や社会的使命、
わが社のビジョンやコンセプト。

「カタ」は「カ」を実現する手段・方法。
たとえばわが社らしい技術、仕組み、
特有の組織とヒューマンリソース。

そして「カタチ」はできあがった成果物。
たとえば完成された商品、売場、
たとえば旗艦店舗、フォーマット。

本来、カタがなければカタチはできないし、
カがなければ、カタもカタチもない。
そしてカは独自のものでなければならない。
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米倉さんは「カタ」をつくると言った。
そのためには「カ」の共有が必須だ。

基本方針やビジョンを再確認することも、
必要になる。

私たちは何のために会社をやっているのか。
何のために仕事をしているのか。

そこからスタートすれば、
迷うことはない。

会議が終わると、
新横浜へ。

新幹線のぞみで西へ。
小田原のあたりから、
富士の姿がはっきりとしてくる。
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そして巨大な姿。
IMG_1432 (002)

この時期の富士山はとくにいい。
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また、登るか。
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富士川を渡る。
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そして名古屋から京都、
新大阪へ。

定宿のシェラトン都ホテル大阪。

夕方の6時から、
ホテル内の「うえまち」。

㈱万代の幹部の皆さんとの会食。
明日は万代知識商人大学11期の開講式。

右から加藤隆取締役、
河野竜一常務取締役、
御堂宏司執行役員。
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弥生月のメニューから少し紹介。
タイ、カンパチ、サーモンのお造り。IMG_5145 (002)

春らしいフキやタケノコの炊き合わせ。IMG_5148 (002)

メインの焼八寸。
お城の蓋を取ると赤魚の西京焼き。
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若竹蒸し。
吉野餡が美味。
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今月号の特集「≠全能店長」が話題になった。
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とくに万代からは中ノ忠敏フラッグシップ店長が、
事例の先頭に登場してくれた。
中ノ店長

御堂さんから万代の店長の制度を聞いて、
私、大いに感心した。
IMG_5155 (002)

締めはちらし寿司と赤だし。
IMG_5157 (002)

万代の役員の皆さんとの会食は、
いい勉強になる。

私も最後に「最近の若い人たち」のことを話した。
5年ほど前だろうか。
米国テキサス州ダラスで、
クローガーの店長の話を聞いた。
ご存知、全米第1のスーパーマーケット。

店長曰く、
「ミレニアル世代の連中は、
理解できない」

アメリカでも店長たちは、
若手のマネジメントに苦労している。

納得。

昔々のエジプト。
石碑の中から文章が発見された。
工事現場の責任者の言葉。
「最近の若い連中は何を考えているのか」

3000年も前のエジプトでも、
ベテランは嘆いていた。

今も同じことが繰り返されている。

逆に「老害」についても、
若い人たちは苦労しているに違いない。

今、世界はトランプという老害に苦しめられている。

互いに相手のことを理解して、
相手の立場で問題解決をしたいものだ。

いい食事会だった。
御堂さんは今年の万代大学で、
ずっと講義を聞いて全体を監督してくれる。
よろしくお願いします。IMG_5160 (002)

日本のスーパーマーケット業界で、
初の企業内大学。

私も学長として誇らしい。

では第11期、始まります。
1年間、よろしく。

〈結城義晴〉

2026年03月17日(火曜日)

「違法な戦争に関わるな」と「理想がなければニンゲンではない」

新聞全国紙の社説。
テーマはみんな同じ。
「ホルムズ海峡」の問題。
今、日本の焦点はここにある。
Idyllic sunset over Fjords near Khasab in Oman

まず日本経済新聞。
タイトルは、
「自衛隊の中東派遣は国益熟慮し判断せよ」

「国益を熟慮した慎重な判断を高市早苗首相に求める」
派遣してはいけないよ、という主張。

読売新聞社説。
「安全確保へ国際協力体制作れ」

「今回の米国・イスラエルの攻撃は、
国際法違反の可能性が高い。
この状況で日本が米国に協力することに
国民の理解が得られるのか。
日本の信頼も傷つきかねない。
戦闘状態にあるホルムズ海峡に
自衛隊を派遣することは、
現状では困難と言わざるを得ない」

毎日新聞社説。
「日本は外交でこそ貢献を」

「事態の打開に必要なのは外交である。
原油の9割超を中東に依存している日本にとって、
最優先すべきは戦闘の停止を実現し、
ホルムズ海峡の平和と安定を取り戻すことだ。

「首相はトランプ氏に、
即時停戦を働きかける必要がある」

朝日新聞社説。
「混迷する世界と日本
『法の支配』土台に立て直しを」

朝日新聞はひねくれ者だ。
タイトルにそれが出ている。

「現状で、自衛隊を派遣できるような
法的な根拠は見当たらない。
今は中東情勢を一刻も早く
沈静化させることが最優先である。
戦闘の長期化やガソリン価格の高騰、
世界経済の減速は、
米国にとっても好ましくないはずだ」

「トランプ氏が攻撃の停止と
交渉による事態の収拾に動くよう、
首相は訴える必要がある」

最後のところは毎日と同じ。

産経新聞社説。
「首相は海自派遣の決断を」

「高市早苗首相はホルムズ海峡でのタンカー護衛へ
海上自衛隊の派遣を決断すべきだ」

ちょっと驚くが、右翼系メディアは、
戦争に参加せよと言っている。
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産経より部数の多い中日新聞社説。
「違法な戦争に関わるな」

「米国とイスラエルによるイラン攻撃は
明白な国際法違反だ。
日本は軍事的に関与すべきでなく、
身勝手な要求に応じる必要はない」

中日新聞が一番直接的で、
全うなことを言っている。

違法な戦争に加わることは、
現時点の憲法違反である。

そのために知恵を絞れ。

日本の正念場だ。
日本国のポジショニングを守れ。

いつもの「折々のことば」
尊敬する鷲田誠一さんの編著。
第3597回。

世間では
理想をかかげる者を
バカにするけど、
理想がなければ
ニンゲンではない。
〈田中小実昌〉

「言論人・長谷川如是閑(にょぜかん)は、
『現実的』に過ぎる同時代の政治家を警(いまし)め、
明治の初めにはもっと気高い
信念や理想が語られた」と言った。

長谷川は大正デモクラシー期の代表的論客。
本名は山本萬次郎。
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新聞記事・評論・エッセー・戯曲・小説など、
約3000本の作品を残した。
文化功労者、文化勲章受章者。

長谷川。
「『国のため』として精神統一を図るのは
末期の組織の焦慮にすぎず、
重要なのは学問の奨励だと説く人たちもいた」

それを承(う)けた作家・田中小実昌(こみまさ)
2000年に74歳で没した。
直木賞作家。

禿げ頭に手編みの半円形の帽子。
夏には半ズボンにサンダル履き。
「コミさん」の愛称で親しまれた。

すっとんきょうな表情と、
ウィットに富んだユーモア。

しかし根は生真面目だった。
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その随筆「如是閑と蘇峰」の中の言葉が、
「理想がなければニンゲンではない」

鷲田さん。
「理想とは空理ではなく、
世界の筋目を問う
大きな視点のことなのだ」

その通り。

「筋目」は「物事の道理」。

今、世界の道理を問題として、
「大きな視点」をもたねばならない。

政治だけではない。
仕事でも商売でも、
道理が通った、
大きな視点が求められる。

それはあなたにとって、
どんなことか。

私にとって、
どんなことか。

明後日は、そのことを、
私自身が語ろう。

〈結城義晴〉

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