結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年04月04日(土曜日)

PPIHのOlympicグループ買収と故金澤良樹さんとの激論

噂は流れていた。
私のところにも届いていた。

㈱Olympicグループ。
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明らかになった。
ドン・キホーテのPPIHに買収された。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。

日経新聞電子版が早かった。

PPIHは株式交換方式で、
オリンピックを完全子会社化する。
目途は7月。

日経によれば取得額は、
250億円程度とみられる。

近日中に株式交換契約を結ぶ。

オリンピックは上場企業だ。
東証スタンダード市場に株式を公開している。

これも日経によると、
上場廃止になる予定。

オリンピックの創業は1962年。

林周二著『流通革命』が世に出た年だ。

ディスカウントスーパーマーケットだった。

現在は首都圏を中心に約120店舗を運営する。

主に3つのフォーマットを展開する。
第1が「複合店」と分類し、
「ハイパーマーケットOlympic」
27店ある。

第2が「食品専門店」分類の
「スーパーマーケットOlympic」
31店。

そして第3が「ディスカウントストア」、
「Olympicディスカウントストア」
22店。

この3つのフォーマットの命名は、
理にかなっている。

これ以外にも車用品や自転車、
さらにゴルフ用品の専門店も展開している。
ペット関連用品店、動物病院事業も行っている。
Olympicグループ

全体的に見れば多角化を進めた企業だ。

直近の年間決算は2025年2月期。
商人舎流通SuperNews。

Olympic news|
’24年年商986億円8.5%増も純損失6700万円

営業収益が986億万円、前期比8.5%増、
営業利益5100万円、73.1%減、
経常損失1億6400万円。
純損失は6700万円。
2024年2月期は4億7700万円の純損失で、
2期連続赤字だった。

ピークの2001年2月期は、
営業収益1585億円だったから、
四半世紀で約4割減ったことになる。
多角経営でこの状況ということは、
無駄な事業が多すぎるのだ。

売却を考えても仕方のない状態だった。

買収したPPIHはまず、
それを断行するだろう。

PPIHの構想も日経は予測している。
買収後にオリンピックの約60店舗を、
新フォーマットの「ロビン・フッド」に転換する。
2026-03-03PPIH

これは実に的確な判断だ。

業態で言えば「ドン・キホーテ」は、
ディスカウントストア。
(本来は米国のディスカウントハウス)

「MEGAドン・キホーテ」は総合スーパー。
国際的に言えばハイパーマーケット。

「ロビン・フッド」はスーパーマーケット。
ディスカウントタイプだから、
これも米国流に言えば、
「スーパーウェアハウスストア」だ。

このPPIHの3フォーマットと、
Olympicの3フォーマットが、
ピタリと重なる。

ディスカウントストアはドンキに、
ハイパーマーケットは、
条件を満たす店をMEGAドンキに、
そしてスーパーマーケットは、
ロビン・フッドにする。

そしてOlympicの生鮮食品や惣菜の力を活かす。

実によくできたマッチングだ。
ロビン・フッドの開発はOlympicの案件と、
同時進行だったと思う。

イオンなども、
Olympicの買収に動いたようだが、
PPIHとの相性が一番いい。

従業員もそのまま雇用されるだろう。
辞める人ももちろんいるだろうが。

PPIHはロビン・フッドを、
2035年6月期までに200〜300店に増やす。
この事業で6000億円の売上高を目指す。

Olympicの買収で俄然、
その勢いがつくだろう。

私は亡くなった金澤良樹さんと、
かつて激論を交わしたことがある。
2001年ごろだったか。
もう25年も前のことだ。

商人舎流通SuperNews。
訃報|
Olympicグループの金澤良樹会長逝去、77歳

金澤良樹取締役会長は、
昨2025年9月5日(金)にご逝去。
享年77歳。

1948年、創業家の次男として生まれ、
1973年にOlympic入社。
1992年1月、社長に就任し、
2018年5月会長CEOに就任。

まだ77歳だった。
ゴルフが大好きで上手かった。
惜しい人だった。

金澤さんと議論したのは、
日本にウォルマートが進出してくる直前。
私は商業界取締役編集担当兼販売革新編集長だった。
金澤さんはオリンピック社長だった。

ウォルマートは日本で成功するか否か。

金澤さんは失敗すると言った。

私は本国が悪くならない限り、
日本に根を張る、と言った。

周りにはメーカーや小売業のトップが、
10数人いたと思う。

みんな激論に驚いていた。

しかし当人たちは、
純粋な議論をしていた。

結果的に見ると、
私の見立ては間違っていた。

その意味で金澤さんのほうが当たっていた。

その見識は現在のOlympicグループの、
フォーマットの分類に表れている。

しかしOlympicグループの多角化は、
私にはどうも評価できなかった。

それでも改めて金澤さんのご冥福を祈りつつ、
Olympicグループの将来を見守りたい。

〈結城義晴〉

2026年04月03日(金曜日)

トランプ政権の「黒い霧」とイオンの「里山プロジェクト」

横浜の桜、散り始めた。
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散る桜残る桜も散る桜
〈良寛の辞世の句〉

その夜の桜。
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夜桜に後ろの闇のありてこそ
〈今井つる女〉

今年はまだまだ桜を見たい。
旅に出るのもいいかな。

月刊商人舎4月号、責了しました。

最後に「特集のあとがき」の原稿を書いて、
最後の最後に[Message of April]
「競争は仕事です。」

みんな、ありがとう。
良い雑誌になりました。

今月は工藤澄人さんが頑張った。
特集を担当して、
長編の原稿やインタビュー記事を書いた。

山本恭広編集長は、
店舗スタディと連載の店長インタビューを執筆した。

(よ)って集(たか)って、
ワイガヤ。

それが商人舎の社風です。

今回の表紙デザインは難しかった。
ぴったりのイラストが、
なかなか見つからない。

そこでChatGPTとCopilotを使って、
私が自分でつくった。

楽しみにしてください。

ほかにはない雑誌です。
これを模倣困難性という。

さて、昨日の「大機小機」
日経新聞の投資欄のコラム。

タイトルは、
「トランプ政権の『黒い霧』」
コラムニストは赤三兵さん。

「ピート、君が真っ先に
『やりましょう』と言ったんだったよな」

ドナルド・トランプがたたいた軽口。
3月23日のこと。
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イランへの攻撃を最初に進言したのは、
ピート・ヘグセス戦争長官だった。
その暴露話。

フィナンシャル・タイムズ(FT)の3月31日の報道。

モルガン・スタンレーのヘグセスの資産運用担当者が、
イランを攻撃する直前の2月、
数百万ドル(数億円)規模の投資をしようと、
ブラックロックと連絡を取っていた。

ブラックロックは世界最大の資産運用企業で、
10兆ドルの運用資産残高を有する。

投資は「最終的には実現しなかった」

購入を検討した銘柄は、
「iシェアーズ防衛産業アクティブETF」

ETF(Exchange Traded Funds)は、
複数の投資家から集めた資金を
株式や債券などに投資して、
収益を投資家に還元する「投資信託」

「iシェアーズ防衛産業アクティブETF」は、
ブラックロックが運用して、
ナスダックに上場している。

その運用構成銘柄は防衛産業が並ぶ。
米国防衛大手のRTXコーポレーション、
ロッキード・マーチン。
パランティア・テクノロジーズ、
さらに日本の三菱重工業など。

パランティアはビッグデータ解析企業で、
トランプと関係の深いピーター・ティールの会社。
ティールは「影の大統領」と呼ばれることもある。
ChatGPTのオープンAIの共同創業者。

3月23日のトランプの軽口のときにも、
市場で不自然な動きがあった。

この日、トランプは、
「イランと生産的な対話をした」と、
SNSに投稿して、緊張緩和をほのめかした。

その15分ほど前の原油先物取引では、
通常は見られない大量の売りが出ていた。
同じタイミングで主要株価指数の先物も急騰した。

大統領自身が仕掛けた、
インサイダー取引と見られている。

FTも赤三兵コラムニストも、
そのことを「黒い霧」と指摘する。

米国には通称「STOCK法」がある。
「議員の知識を利用した株式売買禁止法」だ。
「職務で得た非公開情報を使って、
利益を得てはならない」と定められている。

法律上は大統領や戦争長官も規制対象となる。
しかし安全保障や外交に絡むという理由で、
国家機密の壁に阻まれ、
証拠の取得も難しい。

トランプはTACOと呼ばれる。
TACOは「Trump Always Chickens Out」
「トランプはいつも腰砕け」

「プライドの高さに反して、
ときどき腰砕けになる」

そして不自然な投資の動き。

コラムニスト。
「市場を欺くとの疑念を招いてもやむを得まい」

「公正で透明な市場は米国の覇権を支える柱だ。
『黒い霧』は晴らすのが米国の国益だろう」

ひどい話だ。

私利私欲のために戦争を起こし、
世界の原油相場を引き上げ、
防衛産業株を上げているとしたら、
許されるものではない。

イーロン・マスクの政権入りは、
明らかな利益相反だったが、
「黒い霧」まみれのトランプ政権だ。

それを日経新聞のコラムが書いた。
日経は攻撃的だ。拍手を贈ろう。

一方、商人舎流通SuperNews。

イオンnews|
「イオンの里山プロジェクト」始動/多古町をモデル地域に

里山の再生と地域価値の創出を一体で進める。
それが「イオンの里山プロジェクト」だ。
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気候変動や生物多様性の危機が深刻化している。
自然環境の保全は世界的な課題だ。

戦争はこれに真っ向から反する行為だ。

一方、日本の「里山」は、
人々の暮らしと自然が共生する重要な場である。

ただし担い手不足などによって、
里山の維持が難しくなっている。

そこで「里山プロジェクト」が考え出された。

そのモデル地域として、
千葉県多古町が選ばれ、
地域連携協定が締結された。

多古町とイオン㈱。
それにイオンワンパーセントクラブ、
イオン環境財団。

多古町は里山環境に恵まれている。
交通インフラが整備され、
成田空港機能強化によって、
交流人口の増加も期待される。
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イオングループの店舗も、
既に地域と関わりをもっている。

トランプ政権の「黒い霧」とは、
正反対の活動だ。

こちらは救われる話である。

〈結城義晴〉

2026年04月02日(木曜日)

ドナルド・トランプと「地獄の黙示録」の「石器時代に戻してやる」

アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ。

夜のプライムタイムに、
ホワイトハウスで演説した。

「今日は解放の日だ」
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世界中がイラン戦争の停戦宣言を期待した。
しかし完全に肩透かしを食った。

「米軍はこの4週間で迅速かつ決定的、
圧倒的な勝利を収めた。
イランの海軍は消滅し、
空軍は壊滅状態になった」

「イランの指導者、
テロリスト政権の大半は死亡した。
革命防衛隊の指揮統制は崩壊しつつある」

人殺しの話だ。

この演説の途中で、
株価は下がり、原油価格は急騰した。

トランプ。
「米国は世界最大の産油国であり、
中東から完全に自立している。
中東の石油は必要ない。
だが、同盟国を助けるためにそこにいる」

自分で起こした戦争で、
世界的な石油危機がやってきた。
そのことへの反省は皆無だ。

昨年の4月5日にトランプは、
世界中の国に向けて一律関税10%を宣言した。

ポール・クルーグマン博士が言った。
「完全に狂っている」61StmFZJl+L._SL1412_
2008年ノーベル経済学賞受賞の経済学者、
ニューヨーク市立大学大学院教授。

クルーグマンの指摘は、
やはり本当だった。

狂った大統領。
だれも止める者がいない。

トランプ。
「ホルムズ海峡を通じて
石油を受け取る世界の国々は
その航路を大切に管理しなければならない。
それは簡単なことだ」

「各国が依存している石油を守るために
各国が率先して行動すべきだ」

「提案が2つある。
1つ目が米国から石油を買うこと。
もう1つはもっと前にやるべきだったが、
我々が求めたように、
遅ればせながら勇気を出して
ホルムズ海峡に行って守り、
自分たちのために使うことだ」

なんと無責任な男なのだろう。

「今後2~3週間のうちに
極めて激しい打撃を加え、
イランを石器時代に戻す」
「Put into the Stone Ages」

いろいろなメディアで報道されたが、
これは1990年に死んだカーチス・ルメイの言葉だ。

第二次世界大戦中、
第20空軍隷下の第21爆撃集団司令官に赴任し、
東京大空襲を指揮した。

1957年7月から1965年2月まで、
第5代空軍参謀総長を務め、
在任中、キューバ危機を迎えると、
キューバのミサイルサイトの爆撃を呼びかけた。

ベトナム戦争のときには、
空軍参謀総長だったが、
北ベトナム爆撃キャンペーンを主張した。
「ベトナムを石器時代に戻してやる」

映画「地獄の黙示録」i-img637x900-1653529859y3nbrq393141
1979年の米国の戦争映画。

原作はジョゼフ・コンラッドの小説『闇の奥』
監督はフランシス・フォード・コッポラ。
主演はマーロン・ブランド。

「空の騎兵隊」と呼ばれる第1騎兵師団。
そのヘリコプター強襲部隊のビル・キルゴア中佐が、
言い放つ言葉はルメイをパクったものだ。

映画ではロバート・デュヴァルが演じた。

ドナルド・トランプは、
一度も兵役に就いたことはない。

しかし映画は見ていたのだろう。
情けないことにそれが、
カッコいいと思っていたのだろう。

今、このイラン戦争のときに、
その言葉を使った。

アメリカ人のベトナム戦争に対する嫌悪感は、
今も拭い去られてはいない。
ベトナムにひどいことをした。
死んだ者、大きな怪我をした者も多い。

それを連想させる言動。

やはりクルーグマンの言う通りだ。

それを制止できないアメリカ合衆国も、
「狂っている」のかもしれない。

平和産業、地域産業、人間産業。
世界中の商業がこの旗を掲げ続けねばならない。

戦争に反対しなければならない。

商人舎流通SuperNews。
本決算が発表されている。

しまむらnews|
25年度年商7000億円5.2%増・経常利益5.1%増の増収増益

売上高が7000億円を突破した。
前期比5.2%増で7000億3400万円。

日本の衣料品市場は、
8兆4000億円。

その8.3%。

すごいことだ。

ちなみにファーストリテイリングは、
日本国内で15.3%を占める。

営業利益615億円(3.8%増)、
経常利益637億円(5.1%増)。

増収増益。

営業利益率8.8%、経常利益率9.1%。
高い利益率だ。

平和堂news|
’25年度営業収益4560億円2.5%増・経常利益146億円0.2%減

平和堂も増収で営業収益4560億円。
よかった。

営業利益133億円、経常利益146億円。
こちらは微減。

5月に岐阜の㈱ヤナゲン、
8月に京都の㈱エールを吸収合併した。

その効果が寄与して売上げを伸ばした。

よく頑張った。

小売業は平和産業だ。
それは、なによりもいいことだ。

〈結城義晴〉

2026年04月01日(水曜日)

ローマ教皇の「血にまみれた手」とサミットの「言行一致」

4月に入った。
14日から22日までニューヨーク。

そしてゴールデンウィークに入る。

今日も1日、原稿執筆と入稿。

さてロー‌マ教皇レオ14世が、
「枝の主日」の3月29日に、
サンピエトロ広場で講​話した。
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イラン戦争は「残虐極まりない」とし、
異例の強い発言を行った。

旧約聖書のイザヤ書からの引用。

「お前たちが
手を広げて祈っても、

わたしは目を覆う。
どれほど祈りを繰り返しても、
決して聞かない。
お前たちの血にまみれた手を、
洗って、清くせよ」

「イエス・キリストは
いかなる戦争の正当化にも
利用することはできない」

「『血にまみれた手』を持つ指導者た⁠ちの祈りは、
神​に拒絶される」

ピート・ヘグセス米国戦争長官は、
国防総省でキリスト教の祈祷会を主導する。
3月25日​の礼拝会では、
「(神の)哀れみを受けるに値しない者たちに、
圧倒的な暴力行為」があるように、と祈った。

初の米国出身の教皇は、
こんなキリスト教の「悪用」は、
許されない、と釘を刺したのだ。

世界のカトリック教徒は14億人。
アメリカ合衆国では約6950万人、
全人口の約22%。

イラン戦争に影響を及ぼしてほしいものだ。

一方、
日本の税制改訂。
日経新聞がわかりやすい図を示してくれた。

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「2026年度税制改正特集」の記事。
「防衛増税」

「防衛力強化に向けた財源を確保するため、
所得税を2027年1月に増税する。
税額の1%分を新たに上乗せする形とする」

あの衆議院選挙で国民は、
この「復興特別所得税」の1%を、
防衛財源にすることを認めたのか。

「新税の創設と同時に、
東日本大震災の復興財源にあてている
『復興特別所得税』を
従来の税額の2.1%分の上乗せから
1.1%分に引き下げ、
単年度の税負担が当面増えないようにする」

つまり復興財源を1%減らす。

「防衛増税を巡っては、
所得税のほかに、法人税、たばこ税を
26年4月に増税する」

「この3税で1兆円強を確保する方針を政府は示している」

3月31日の参院本会議で、
この2026年度税制改正関連法が可決、成立している。

いまさらながらに、
岡田卓也さんのビジョンの価値が思われる。
「平和産業/地域産業/人間産業」

商業・小売業、チェーンストア産業、
企業を超えてこのビジョンを共有したい。

最後に商人舎流通SuperNews。

サミットnews|
4/1付け機構改革、店舗運営を部署横断的に推進

サミット㈱の機構改革が興味深い。

まず部署横断推進体制を明確にする
第1がブランディング。

そのために「広報部」の名称を、
「広報・ブランド価値共創部」に変更し、
その配下に「広報グループ」と、
「ブランド価値共創グループ」を配置する。

この部は服部哲也社長が自ら管掌する。
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そして「ブランド価値共創プロジェクト」を推進する。
2025年5月に立ちあげたのが、
「ブランディング推進プロジェクト」
その名称を変更し、機構図に明記する。

力が入っている。

とてもいい。

第2は新たな店舗運営体制の構築。

そのために新設するのが、
「未来の店舗運営体制検討プロジェクト」
未来を見据えた店舗運営を検討・実験する。

さらに「お店の魅力向上支援部」を新設する。
プロセスセンター推進室に新たな分掌業務を加える。

次に、「共育」と「多様性」を推進する。
そのために組織を再整理し、
人事戦略本部内での役割を明確にする。

「人財・組織開発部」には2つのグループがあった。
「共育推進・採用グループ」と、
「多様性推進グループ」

これらをそれぞれ独立させて「部」や「室」にする。
「共育推進・人財採用部」と、
「多様人財サポート室」。

そして「人財・組織開発部」を廃止する。

サミットは荒井伸也さんの時代から、
「言ったこと」を「やる」会社だ。

つまり言行一致の組織である。

実にいい。

「復興特別所得税」の陰で、
「防衛財源」を確保するようなことはしない。

〈結城義晴〉

2026年03月31日(火曜日)

村木厚子の「人生の主導権を手放してはいけない」

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

三月、去る。

その三月が終わる。

1日中、商人舎オフィス。
月刊商人舎4月号の入稿。

近くを流れる新田間川。
川端の柳が雨と風に揺れる。
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その川に面したレストラン。
ローストチキンクラブ。
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鶏肉尽くしのメニュー。
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今日はチキンカツカレーにしました。
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原稿を1本ずつ、
丁寧に整理して、
デザイナーに渡した。

お疲れ様。

もう少しです。

雨の中を帰宅。
夜桜。 BCO.c81391c7-5d64-426d-a129-6b08b155c14f.png22
もうすぐ桜の季節が終わる。

さて、 日経新聞「私の履歴書」
今月は村木厚子さん。
元厚生労働省事務次官。
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最終回のタイトルは、
「自立 人はもっと頼っていい」

身に覚えのない罪で逮捕された。

女性刑務官の方々にお世話になった。

それから拘置所にいた164日間。
多くの方が面会に来てくれた。

「不思議なのは、
助けてくれた方のほとんどが、
無理なお願いを聞いてもらうなど
日ごろから私がお世話になってきた人だった」

「村木が大変らしい、また助けてやるか、
とわざわざ来てくれていた」

ずっとお世話になっていた人が、
助けてくれる。

不思議なことだ。

村木さん。
「どうしても人は、
『give&take』にしなければ、と思いがちだ。
でも、それができない時はある」

「人生は貸し借りではない。
ときに『take&take』でいいのだと思う」

まったくその通りだ。

差し入れてもらった本の中に、
『花さき山』という絵本があった。
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ふもとの村で誰かが良いことをすると、
花さき山に花が咲く。

貧しい女の子が、妹のために、
自分が着物を欲しいと言わずに、
我慢したときも、花が咲いた。

「与えるものが何もなくても花は咲く。
拘置所ではなんのお返しもできない。
そう固くなっていた心が、緩んだ」

東大教授の熊谷晋一郎さんの「自立の定義」
「自立とは、
依存しないことではない」

「自立とは、
たくさんのものに
少しずつ、
依存できるようになることだ」

村木さん。
「頼ることをためらう必要はない。
たくさんのものに少しずつ
依存できるようになれば、
頼られるほうの負担も軽くなる」

大事なことだ。

助けてもらうこと、頼ること。
それをためらってはいけない。

どんどん、頼れ。

そのうちに、
頼られることになる。

事件で逮捕されてから約17年がたつ。

「あなたが何をしてても、
あるいはあなたになんの罪もなくても、
生きてれば多くのことが
降りかかってくるわ」

「だけど、それらの出来事を
どういう形で人生の一部に加えるかは、
あなたが自分で決めること」

『サマータイム・ブルース』
サラ・パレツキーの小説のなかで、
主人公の女性探偵が語る言葉。
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村木さん。
「拘置所で読んで、響いた。
危機になっても、
自分がコントロールできることが
まだ残っている。
そこでがんばればいい」

「人生の主導権は手放すなと、
叱咤(しった)された気がした」

そう、人生の主導権を、
手放してはいけない。
人生は自分のものだ。

「そして、苦労した経験は次に生きる」

人生は貸し借りではない。
頼ってもいい、依存してもいい。

けれど自立せよ。
人生の主導権は手放すな。

1カ月、とてもいい履歴書だった。
珍しく、自慢話ではない物語。
それが響いた。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2026年03月30日(月曜日)

ヤオコー東戸塚店/ロピア広島パセーラ店開業と当然の「暫定予算」

Everybody! Good Monday!!
[2025vol⑬]

2026年第14週。
3月最終週。
水曜日から4月だ。

わが家のそばの桜、
今が満開。
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世の中にたえて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし
〈在原業平(ありわらのなりひら)〉

世の中に桜というものがなかったならば、
春になってのどかな心でいられるだろうか。

満開の時にはいつもそんな気分になる。

今週の私のスケジュール。

月刊商人舎4月号の入稿に勤しむ。
出来上がってきた原稿をチェックし、
自分でも記事を執筆する。

責了の予定は金曜日の4月3日。

火曜日の3月31日には、
ヤオコー東戸塚店が開業する。

商人舎流通SuperNews。

ヤオコーnews|
544坪・初年度24億円目指す「ヤオコー東戸塚店」3/31開業
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ヤオコーは544坪の中型店。

JR東戸塚駅前には、
イオンスタイルがあり、オーケーがある。

車で10分ほどの権太坂では、
サミットストアとロピアが競合している。

さらに上永谷には話題のバローが出ている。

東戸塚の激戦に最後のピースが嵌る。
2026年度最大の競合を見ることができる。

さらに金曜日の4月3日には、
ロピア広島パセーラ店がオープン。

OICグループnews|
4/3「ロピア広島パセーラ店」/そごう跡の商業施設に出店

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パセーラは1994年、商業棟が開業、
広島そごう新館が入居。

そのそごう撤退の物件の1階に、
ロピアが出店する。

これでロピアは一応、
7大都市圏への店舗配置を成し遂げたことになる。

すなわち首都圏、関西圏、中部圏と、
札幌、仙台、福岡、広島。

商人舎4月号を責了することができれば、
木曜日の夜に広島に入ることができる。

難しそうだけれど。

さて日本の国会参議院本会議。

2026年度当初予算案が成立せず、
暫定予算が可決、成立。

これには与野党が賛成した。

与党は衆議員で圧倒的多数を占める。
しかし参議院で過半数に届いていない。

そこで野党側の要求を受け入れた。

この「暫定予算」は15年ぶり。
その際も安倍晋三内閣が、
12月に衆議院総選挙をしていた。

年末年始に総選挙をすれば、
新年度予算は成立しにくい。

今回は2月8日に衆院選挙が行われ、
高市早苗自民党が圧勝した。

その後、第221回特別国会が、
2月18日に開会した。
150日間の国会論議である。

第二次の組閣が行われ、
国会が始まったが、
選挙をしたために、
官僚からの予算レクチャーは、
済んでいなかった。

したがって政府与党の予算案は、
前年度予算を下敷きにして、
省庁の官僚たちが作成した内容に、
大雑把にお手盛り増量をして、
ほぼそのまま採用された。

一般会計の総額が122兆3092億円。
2025年度当初比で7兆1114億円増。
2年連続、過去最大を更新。

しかも前年度予算とは、
石破茂内閣がつくった予算だ。

その予算レクすら満足に終わっていないのに、
国会が始まった。

だから議論はしたくない。

衆院は与党の圧倒的な議席を盾に、
強行突破で通過させたが、
参院は野党がきちんとした議論の時間を求めた。

そして年度内成立はなされなかった。

久しぶりに参議院の存在の意味が出た。

そんな「つなぎ」のための「暫定予算」成立である。

会社にたとえてみると、
第4四半期に社長交代のごたごたがあって、
翌年の新年度予算を検討し、
議論する時間がなかった。

そこで骨組みは前年踏襲そのままで、
強気の経費増で執行しようとした。

そんな印象だ。

朝日新聞「折々のことば」
第3606回。

闘争や憎悪を育むよりは遥(はる)かに、
いささかの高度な晴れやかさを
世界にもたらすように
生まれついております。

〈トーマス・マン〉

ナチスへの抵抗のゆえに国籍を剥奪(はくだつ)され、
ボン大学から名誉博士号を取り消された後、
作家はボン大学哲学部部長宛ての公開書簡で、
上のように記した。

「ドイツが孤立し『見捨てられる』こと以上に
私が怖れているのは、
ドイツ人がその美質を失い、
自己自身からも見放されることだ」
『講演集 ドイツとドイツ人』(青木順三訳)から。61F7G+MMZ-L._SL1393_

トーマス・マンはドイツの反骨の作家。
1933年にナチスが政権を握った。
それを厳しく批判し、亡命した。

『ブッデンブローク家の人々』で、
1929年にノーベル文学賞受賞。

終戦後もドイツに戻らず、
『ドイツとドイツ人』の講演をして、
ドイツの文化に対する自問を続けた。
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私たちも自分たちの「美質」を失い、
「自己自身から見放されること」は避けたい。

闘争や憎悪は育まない。
遥かに
高度な晴れやかさを
世界にもたらすように
生まれついている。

そう、宣言できるようでありたい。

では、みなさん、今週も、
晴れやかに仕事しよう。
Good Monday!  

〈結城義晴〉

2026年03月29日(日曜日)

藤井聡太の「復調」の理由と「0を1にする現場」の役目

将棋の藤井聡太名人。
23歳。
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このところ不調だと言われていた。
ところがこの1カ月で、
次々にそれを覆す勝利を収めた。

プロ将棋には8つのタイトルがある。
その全冠を手中にしたのが2023年。
21歳の時だった。

2016年12月24日に、
14歳5カ月でプロデビューして、
いきなり29連勝をしてしまった。

それから一つひとつタイトルを獲って、
全冠制覇。

迷いがなかった。

しかし同い年の伊藤匠が、
2023年に叡王位、
2024年に王座位を奪取。
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それでも藤井の無敵さには、
変わりがなかった。

しかし今年に入って、
不思議な負け方をし始めた。

終盤で考えられない悪手が出る。
初めから良いところなく押し切られる。

なにか、「上の空」の将棋。

王将戦で永瀬拓也に1勝3敗と、
カド番に追い込まれた。
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棋王戦でも増田康宏に1勝2敗と、
ギリギリの場面になった。
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私は勝手に思った。

藤井が「恋」をしているのだ、と。
将棋以外に集中するものができたのだ、と。

まったくの当てずっぽうだ。
私はそれを楽しんでいる。

しかし藤井は土壇場で、
集中力を取り戻した。

王将戦では1勝3敗からの3連勝。
逆転防衛。

あの勝負所での粘り、終盤の切れ味。
「復調」の兆しが見えた。

棋王戦でも2連勝して逆転。
その棋王戦最終局が今日の対局。
見事な勝利だ。

復調と言っていいだろう。

では、なぜ藤井は復調したのか。

藤井は運動が得意ではない。
しかし、2024年の王将戦に勝利して、
副賞をもらった。
藤井は自らエアロバイクを希望した。

家でできる、続けられる、
そして効果が出る。
この三拍子が揃ったのだろう。

将棋は長時間座り続ける競技だ。
体力が落ちれば、終盤の読みの精度が鈍る。

運動習慣が脳を活性化し、集中力を支える。

羽生善治は散歩する。
渡辺明はランニングする。

藤井は盤外で、
自分をアップデートした。
それが復調の一つの理由かもしれない。

しかし藤井は恋を振り切った。
いや、それが成就したのかもしれない。

こちらが本当のところだろう。

藤井の一手一手をスマホで追いながら、
そんなことを想像して楽しむ。

メジャーリーグでは、
ドジャースが3連勝。

大谷がそれほど活躍しなくとも、
いつの間にか勝っている。

デイブ・ロバーツ監督の手腕なのだろう。
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阪神タイガースも強い。
読売ジャイアンツに完勝した。

こちらは藤川球児監督のリーダーシップだ。
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春の甲子園は、
近畿同士の決勝となった。
智弁学園高校と大阪桐蔭高校。

さて日経新聞「私の履歴書」
今月は村木厚子さん。
元厚生労働省事務次官。
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「役所にいた40歳ごろ。
NPOを支援している学者の方に
教わった言葉がある」

0を1にするのはNPOの仕事。
1を10にするのは学者の仕事。
10を50にするのは企業の仕事。
50を100にするのは公務員の仕事。

なるほど、面白い。

「困っている人にすぐ気づくのは現場だ。
そこで生まれた実践を理論武装するのが学者。
事業として成り立つなら企業が広げる。
ペイしなくても必要なものなら、
制度にするのが公務員だ」

「それぞれに役割がある。
いろいろな人、組織が協力してこそ、
いい社会ができる」

0を1にするのが「現場」だ。
1を見つけ出し、広めるのが、
ジャーナリズムだと私は思う。

それを10にするのが学者だ。
ジャーナリズムはここでも、
それを知覚して、広報する。

企業が10を50にする。
これもジャーナリズムが、
報道する。

50を100にするのが公務員だが、
そこに政治が絡む。

政治がどう絡むかが、
社会を良くすることの鍵を握る。

失われた30年。
しかし日本はまだ豊かだ。

世界の成長に追いつかなかったのは、
最後の50を100にするところが、
停滞していたからだ。

これを指摘するのも、
ジャーナリズムの機能だろうが、
それがまた遅滞してしまった。

現代の政治もジャーナリズムも、
藤井聡太のように、
「恋」を克服することができない。
いや「恋」をすることができない。

ほとんどの政治家とジャーナリストは今、
はじめから「恋」のごときものに、
無縁である。

それが日本の一番の問題なのだ。

〈結城義晴〉

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