結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年04月12日(木曜日)

「アウトレット曲がり角」に疑問を呈しつつ、USEI幹部に熱い講義

横浜商人舎の私のデスクのうしろの桜。
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もう完全な葉桜だが、
それがあっという間に、
緑色に染まってきた。

桜が散ろうが、
新緑が広がろうが、
今月2日、
結城義晴のフェイスブック
グランドオープン!

「facebookで友達になろう」
「知識商人の輪を広げよう」
よろしく。

さて日経新聞の調査。
定期的な「日経POSデータ」の宣伝くさいところもあるが、
食品40、日用品30品目の2月の平均価格は、
「4割にあたる28品目が
前年同月比で値上がり」

この調査は全国の310店から収集。
業態はスーパーマーケット・総合スーパー。

日用品は30品目中15品目で価格が上昇。
つまり値上がり確率5割。
シャンプーはプラスの18.1%、
ベビー用紙おむつ類はプラス5.1%。

食品は40品目中13品目が値上がり。
こちらはコモディティ化が進んでいる。
レギュラーコーヒー豆が4.2%増、
バターがプラス9.9%。
即席袋中華そばもプラス4.3%。

一方、値下がりは33品目。
ペットボトル入りウーロン茶飲料2リットルがマイナス3.5%、
缶入りビール350ミリリットル×6本がマイナス1.2%。
原料高の影響が少ない領域では、
価格競争とコモディティ化現象は続く。

ただし、この1年を振り返ると、
東日本大震災直後に品不足で価格上昇。
その後の供給回復で価格下落。
昨秋から再び価格上昇。

ウェーブを描いて、上がったり下がったり。
こういった時に効力を発揮するのが、
ウォルマート流のエブリデー・ロープライス。
何しろ「ほぼ1年間、売価を変えない政策」なのだから、
顧客に安心感を植え付けることができる。

3月末に発表された2月の消費者物価指数は、
20
10年を100として、
生鮮食品を除くベースで99.5。
これは前年同月比0.1%の上昇。

国会でも連日、
消費税論議が繰り広げられている。
国民は価格に、ひどく敏感だ。

このことは私たちが、日々、
肌で感じ取っておかねばならない。

もう一つの日経新聞ニュース。
「アウトレット曲がり角」

明日の13日、
三井アウトレットパーク木更津が開業。
場所は千葉県木更津市。
テナントは171店舗、
初年度売上高目標は320億~340億円。
国内最大級のアウトレットモール。
171店には、国内のアウトレット初出店の21店が含まれる。

三井不動産・菰田正信社長は
「今後さらに増床する」とコメント。
しかしそれは当たり前の常識。

ショッピングセンターも、アウトレットモールも、
グランドオープン後の拡張・増床計画は、
最低でも第1次、第2次、第3次くらいまで必要。

同社では「250店まで増やす方針」だそうだが、
テナントを増やし、あるいは入れ替え、
モールとしての魅力度を上げ続けねばいけない。

何しろディベロッパーは、
開発したらほかに大した仕事はないのだから。

2000年以降、日本でも、アウトレットモールは急成長。
記事には「デフレを背景に」と書かれているが、
そんなことは二次的な要因。

ショッピングセンター同士、業態間の競争の結果、
登場すべくして登場し、
成長すべくして成長したということ。

ただし、今年の開業はこの木更津だけ。
来年以降も、出店が決まっているのは、
「酒々井プレミアム・アウトレット」くらいだという。
こちらは三菱地所子会社のチェルシージャパンの開発。

一方、昨年6月、
「アウトレットモール・リズム」が閉鎖。
埼玉県ふじみ野市。
1993年、国内第1号としてオープンしたもの。

現在の国内のアウトレット施設数は39。
これは日本ショッピングセンター協会の発表。

全米には300強のアウトレットモールがある。
例えば私たちがよく訪れるカリフォルニア州だけでも31、
テキサス州では16。

人口比で考えると、
日本のアウトレットモールの開発余地は、
まだまだありそうにも思えるが、
記事の商業コンサルタントのコメントでは、
「アウトレットの出店余地はあと2~3カ所程度」

日本のアウトレットモール市場規模は6000億円で、
矢野経済研究所の推計では、
2011年度は前年度比3%増。

理由は「競合激化による市場の伸び悩み」。

その理由として、
インターネット通販の伸長と、
百貨店のシーズン商品のセール拡大があげられ、
「アウトレットの存在理由が希薄になりつつある」と総括されているが、
これはちょっと短絡にすぎると思う。

アウトレットモールは、
「二重価格の大義を背負った商業集積」だ。
これは私の見解。

ここでなら一流メーカーも、
プレステージストアも百貨店も、
常時、正々堂々と、
二重価格で販売し、在庫処分することができる。
そのうえ、アメリカでは今や、
アウトレットでの売り上げの方が断然、伸びている。
このメリットは計り知れない。

百貨店や専門店が、
シーズンの終わりにバーゲンを打つ。
これと常設のアウトレットとは、
まったく異なる。

顧客の気持ちになってみればわかる。
シーズンが終わるのを指をくわえて、待つのか。
それとも今すぐアウトレットに行って買うのか。
アウトレットモールの当事者たちが、
この「二重価格の大義」を意識せず、
「存在理由が希薄」だと考えたとしたら、
「ハイ、それま~でよ」

健闘を祈る。

日本の顧客たちは、
まだまだアウトレットモールの意義を、
知らない。

さて、昨日は入間市の㈱USEI。
立教大学大学院・結城ゼミ3期生の朝川康誠さんが、
社長を務めるパチンコホール企業。
その幹部会での講演。

GP(ゴープラ)を店名に4店を運営する。20120412145940.jpg

本部はGP入間店の2階。
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平日にもかかわらず、
550台の駐車場はほぼ満車状態。
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1円パチンコ5円スロットの専門店として、
日本有数の「稼働率」を誇る店。

本部で出迎えてくれたのは、
朝川社長と、嶋内仁財務部長兼総務人事部長。
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私と嶋内さんは旧知の仲。
ある意味でチェーンストア研究者としての同志。

会議室会場では、
店長、副店長、本社幹部の精鋭17人が、
元気なあいさつで迎えてくれた。
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はじめに朝川さんのあいさつ。
「結城先生にとっての師が、倉本長治先生、渥美俊一先生であるなら、
私にとっての師は、これからずっと結城先生です」
うれしい言葉。
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そして嶋内さんが、私を紹介してくれた。
嶋内さんは、私が商業界社長のころ、
パチンコチェーンストア協会のアメリカ視察ツアーでご一緒した。
協会の人事部会リーダーで、精力的に活躍。

だから、5年ぶりの対面。
そんな、話を織り交ぜながら、
丁寧に紹介してくれた。
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そして、この日の私のテーマは、
「基幹産業化に貢献せよ!」
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USEIのための21世紀の考え方を、
倉本長治の「店は客のためにあり、店員とともに栄える」論、
渥美俊一の「チェーンストア二段階革命論」、
そして最後に、「ドラッカーのマネジメント論」という組立てで、
できるだけ分かりやすく講義した。
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朝川さんは、立教大学院で、
私のサービス・マーケティング講座を履修した。
その講義課題でクレドを作成。
それをUSEIのクレドとして掲げ、
組織を運営している。

インターネットでUSEIのクレドを知り、
入社を希望してくる若者がいるほどだという。
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学んだことを経営実務に活かしてくれる。
そしてそのクレドがこの会社の方向性を決めている。
本当にうれしいし、ありがたい。

最後に全員で記念撮影。
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その後、取締役営業本部長の上岡次郎さんも加わり、
近くの豆腐料理の店で会食。
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講演の後のビールはうまいし、話も大いに弾んだ。
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すっかり、夜も更けた。
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朝川さんと上岡さん(右)は、
5月の商人舎アメリカ視察Basic編に参加してくれる。
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結城ゼミ生の会社での講演、これもよし。
チェーンストア研究者の同志・嶋内さんとの再会も、よし。
若い経営陣が引っ張るベンチャー企業、これもまたよし。

立教での出会いが、
実を結びつつあることを実感して、
私の気分は高揚していた。

<結城義晴>

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