結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年04月23日(月曜日)

「戸籍を持たない産業」と「教育はコストか投資か?」への解

Everybody! Good Monday!
[2012vol17]

2012年第17週。
4月の第4週。

今週末の土曜日から、
2012年のゴールデンウィーク。

4月28日・29日・30日。
前半は三連休。

5月1日と2日を飛ばして、
3日・4日・5日・6日。
後半は4連休。

中の2日間を休めば、
9連休。

そんな人もいるんだろうなあ。

しかし小売業・サービス業は、
ゴールデンウィークこそ、
書き入れ時。

ところで、
国民放送NHKでは、
「ゴールデンウィーク」という言葉を、
使わないことになっている。

理由はいくつかある。
まず、「ゴールデンウィーク」が映画業界用語だったから。
使うと映画業界だけの宣伝になってしまう。
第2に、年配者にわかりにくいカタカナ語の多用を避けるため。
第3に、休めない人たちから「何がゴールデンだ」という抗議が来るから。
第4に、今回も9日間だが、1週間を超えて長くなって、
「ウィーク」はおかしいから。「ウィークス」でなくてはならない。
<ウィキペディアより>

だからNHKは「大型連休」で通している。

小売業・サービス業に関連するのは、
第3の理由かもしれないが、
こちらは「書き入れ時」だから、
抗議はしない。

それを喜びとするくらいでなければ、と思う。

もう1週間後、商品計画や販促プランは出来上がっているはず。
あとは粛々(しゅくしゅく)と進めるべし。

ただし、いまからでもできる小さなキャンペーンはある。
今月の商人舎標語。
「シンプルに。」で。

先週も書いたが、
「元気な挨拶、地域一番」
あるいは、
「お店ピカピカ、クレンリネス」

そしてこれは、直接、
売上げにつながらないことの方が、
よろしい。


さて、
一雨に寒さ緩める朝(あした)かな
〈日経俳壇より 芦屋・郷原資亮〉

東京・横浜は今日も雨です。
しかし一雨ごとに、寒さが緩む。

これがとてもいいい。

春眠がもやもやもやと近付きて
避ける間もなくふっと取り憑く

〈日経歌壇より 福岡・二宮正博〉

春眠暁を覚えず。

商売に関連する歌もある。

少しでも新鮮な牛乳買いたくて
奥へ奥へと伸びていく腕

〈同 福岡・武内美恵〉
「後入れ先出し」は顧客には、読まれている。

食べ物の歌も多い。
鳩サブレは絶対くちびるから食べる。
くちびるじゃなくってくちばしか

〈同 東京・佐藤友美〉

もうひとつ。
春雷や
つやつや光るできたてのバターロールが
我をいざなう

〈同 所沢・杉本葉子〉
食べ物や商売はなんて平和なんでしょう。
それが何より、良いですね。

今週は、「大型連休」に向けて、
準備を整える時。

今こそ、大事な1週間です。

さて、JOIS PERSONさんから、投稿。
昨夜23時34分27秒。

「結城先生 こんばんわ

そういえば結城先生と
横山さんの知識商人の対談のCDがあるのを
思い出し、改めて聞き直してみました。

一番気になったのは横山さんの『生産性』という言葉。
何故こんなに何度も何度も繰り返しでてくるのかと思って聞いておりましたら
『スーパーマーケット産業に戸籍を持たせたい』という思いだと知り、
それは生産性がまだまだ低いという現実に対する横山さんの思いでもあり、
それを向上させるためには規模の拡大も必要だ
ということなのだと改めて感じ入りました。
それが所謂『縮小拡大』ということなのですね。

そう思うと、ジョイスという本籍があり、
アークスという現住所を持てる喜びと実感が
少しずつ少しずつ湧きだしてきました。
そして横山清さんという人間そのものに
私個人として非常に興味がでて参りました。
それも結城先生の知識商人の対談の
おかげと思います。
ありがとうございました」

自分の環境の変化を受け止め、
自分で調査し、考察して、
それを読み解く。
さらに前向きに対処していく。

JOIS PERSONさんはまさしく、
「脱グライダー」の「知識商人」です。

「戸籍のない産業」とは、
スーパーマーケットのことです。

「この国のかたち」をつくっている分類表があります。
それが「日本標準産業分類」。

4段階構成で、
大分類20 中分類99 小分類529 細分類1455。

小売業・卸売業は、
大分類の9番目のI項目で、
中分類12 小分類61 細分類202。

例えば、中分類56は、「各種商品小売業」で、
小分類は560 「管理,補助的経済活動を行う事業所」
561 「百貨店,総合スーパー」となり、
細分類が「5611 百貨店,総合スーパー」となっています。

5611 百貨店
5612 総合スーパー
不思議なことに、こうはなっていない。

そして中分類57は「織物・衣服・身の回り品小売業」

中分類58  「飲食料品小売業」 。
この中の小分類580 「管理,補助的経済活動を行う事業所」
581  「各種食料品小売業」
細分類5811  「各種食料品小売業」

これがスーパーマーケットを示しています。
食品スーパーマーケットは、
「各種の食料品を扱う小売業」という意味。
一応、戸籍はあるのですが、
その戸籍の名称が何だかわからない。

「私の会社は各種食料品小売業です」と自己紹介して、
果たしてわかってもらえるでしょうか。

小分類582  野菜・果実小売業
583  食肉小売業
584  鮮魚小売業
585  酒小売業
586  菓子・パン小売業
589  その他の飲食料品小売業

この589の中に、細分類があります。
5891 「コンビニエンスストア(飲食料品を中心とするもの)」

さらに中分類60  「その他の小売業」
小分類603は「医薬品・化粧品小売業」
その中の細分類6031 「ドラッグストア」

小分類609 「他に分類されない小売業」
細分類6091 「ホームセンター」

こんな具合に、コンビニエンスストアやドラッグストア、ホームセンターが、
日本標準産業分類のなかに立派に位置づけられているのに、
「スーパーマーケット」はその名称がありません。

総合スーパーも百貨店と十把一からげ。

これはおそらく「スーパー」の概念が、
社会的に明確になっていないからだろうと思います。

総合スーパーと食品スーパーマーケットは、
異なる社会的機能を有するものです。

それが経済産業省やマスコミで、わかってもらっていない。
わかっていてもその重要性が実感されていない。
変更することの面倒くささの方が、上回っている。
このことを私は横山清さんに強く強く訴えました。
東京の第一ホテルの部屋でのことでした。

横山さんのアークスの活動のひとつは、
スーパーマーケットの、
産業としてのポジショニングを確立すること
です。

そのために企業としての生産性を高め、
さらに業界全体の生産性も高める必要があります。

JOIS PERSONさん、
よくぞ、そこまで考えました。

5月29・30・31日。
完全合宿制の2泊3日のセミナー。
「商人舎ミドルマネジメント研修会」
このセミナーでは自分でものを考え、
自分で問題解決する中堅幹部を養成します。
そのお手伝いをします。

JOIS PERSONさんのような思考方法を展開し、
自分たちで自分たちの方向を定める。

まさしく自分のエンジンをもたない「グライダー」ではなく、
自らのエンジンを持つ「脱グライダー知識商人」。

ここで「知識」という言葉を使いますが、
それは仕事の「知識と知恵」を意味する「ナレッジ」です。

昨年の東日本大震災では、
そんな「ナレッジ・マーチャント」が大活躍しました。

マルトの店長たち、
ヨークベニマルの店長たち、
マイヤの店長やマネジャーたち。
ジョイスやベルプラスの店長たち。
もちろんイオン、イトーヨーカ堂のマネジャーたち。
単独店では、びはんの間瀬慶蔵専務も。

彼らの中に存在したもの。
「マネージャーとして、
始めから身につけていなければならない資質が、
ひとつだけある。
才能ではない。
真摯さである」

ピーター・ドラッカーの言葉。

そのうえで、リーダーシップ。
チーム・ワーキング。

「商人舎ミドルマネジメント研修会」の基本テーマは、
ここから始まります。

もちろん、自分の仕事にコミットすること。
「献身・専心」すること。

そのうえで必須のマネジメント・カテゴリーを学びます。
品揃えとは何か。
売場づくりとは、販促とは、
作業とは、オペレーションシステムとは、
ストアコンパリゾンとは、
経営数値と計数管理とは。

こういったマネジメント・テクノロジーは、
マネジャーにとって必要不可欠の能力です。

日経産業新聞の4月21日版で、
「リーダーは投資しないと育たないと、
コーチ・エィ会長の伊藤守さん。

「政界やビジネス界では
強いリーダーシップを持った人材がいないとの嘆きが聞かれます」

「しかし本当の問題は、
現場のリーダーや中間管理職を中心とするミドル層も含め、
リーダーの数が足りない点なのです」
この点は私も同感です。

「日本固有の問題としてはここ10年ほど、
企業の組織のフラット化が進みました。
従来のような係長→課長→部長という出世階段が崩れ、
階層を設けずにフラットな組織を作ろうという流れです。
若手でも優秀な人材を登用するという意味では重要ですが、
幹部のトレーニングという側面から見ると欠点もあります」

「確実に言えることは、
リーダーは自然に生まれるものではなく、
投資して育てる必要があるということです」

「米国の企業はリーダーを育成するための研修や教育を『投資』と考えます。
多様性が高い社会で、リーダーを育てなければ会社を束ねることが難しく、
リーダー不在は会社にとって大きなリスクだからです」

「日本では長らく、リーダーの育成は『コスト』と考えられてきました。
現場の一人ひとりの社員のレベルが高く、
抜きんでた統率者がいなくても現場がまとまるという事情もあったのでしょう」

チェーンストアやスーパーマーケット産業ではずっと、
リーダーの育成は「投資」と位置付けられてきた。
だから国内研修はもとより、
アメリカ視察研修にも「投資」を続けてきた。
投資する企業が残ってきた。

倉本長治先生や川崎進一先生、
渥美俊一先生の功績大であると思う。
「しかし高度経済成長期のように
みんなで同じ船に乗って同じゴールを目指す時代は終わりました。
今のような明確な解がない時代には、
個々人が存分に能力を発揮しなければ競争に勝てません。
社員一人ひとりの能力を引き出すことのできる
リーダーの育成が急務になっています」

ここで一言で示されるリーダーを、
私は「脱グライダー」の「知識商人」と表現している。

これに対して、
今日のフェイスブックで亀川雅人先生が、
実に有益な論述を公開している。
亀川先生は立教大学経営学部教授・大学院教授で、
ビジネスデザイン研究科前委員長。

「教育はコストか投資か?」に対する解答。

「教育は、コストであり、投資です。
これはすべてに通じるコストと投資の概念整理」
まず、言い切る。

有形固定資産と減価償却費との関係を整理したうえで、
「同じように、教育にも2つの側面があります。
今日の収益を稼ぐために必要な今日の知識は、
その収益の対価として費消されます。
つまり、教育は費用です」

「しかし、教育効果が、明日以降の収益の獲得に貢献する場合には、
その効果は資産として残っていることになります。
この教育効果がなくならないうちは、無形の資産になっているわけです。
そのような教育は投資になります」
まことに明快。

「ある種の商売をするために
誰もが必要な技術や方法などはコスト
です。
これは競争企業のすべてが持っているわけで、
今日の収益を稼ぐためには必要不可欠です」

「しかし、真似のできないような知識や技術を育成するような教育は、
その効果が将来にわたり超過収益を稼ぐことになります。
この超過収益の現在価値が、教育投資の価値になるのです」

facebookの亀川教授の論述、
勉強してください。

「商人舎ミドルマネジメント研修会」。
これは会社の競争力をつける「投資」です。

しかし私は、
「商業現代化」を実現させるための同志をつくる意気込みで、
取り組む。

その意味で、私にとっては、「社会運動」であります。
倉本先生や川崎・渥美先生と同じ考え。

では、みなさん。
Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
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