キッシンジャーの「チェスvs囲碁」とヤオコーの「おいしさLABO」

ハロウィンの日。
東京・渋谷はそのハロウィンのメッカ。
今年の標語は「禁止だよ! 迷惑ハロウィーン」
DJポリスが登場して落ち着いた。
DJポリスの正式名称は「警備現場広報」
雑踏警備の現場で群衆を安全に誘導する警察官。
2013年にサッカー日本代表が、
ワールドカップ出場を決めた。
そのときに初めて渋谷にDJポリスが出た。
ハロウィンは10月最後の日。
お疲れさまでした。
今日も1日、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎11月号の入稿。
今月は店舗スタディが多い。
楽しみにしてください。
さて朝日新聞の「天声人語」
「米国はチェスを戦い、
中国は囲碁を戦っている――」
ヘンリー・キッシンジャーの比喩。
キッシンジャー曰く。
チェスは短期戦を好み、
囲碁は長期戦を辞さない。
チェスは一騎打ちでコマをとっていくが、
囲碁は相手が石を打つ空間を奪っていく。
チェスの目指す勝ち負けは常に分かりやすく、
囲碁の勝敗は一見では定かでない。
ドナルド・トランプ大統領の登場によって、
米国はチェスでなく、ポーカーをしている。
前にもこのブログで書いた。
名前のトランプにこじつけたわけではない。
はったりや脅しばかりだからトランプ。
そんな揶揄(やゆ)だ。
昨日の韓国で米中首脳会談が実現した。
「米国の関税カード攻勢に対し、
中国が切り札のレアアースで反撃した」
これが効いてともに矛を収め、
ひとまず手打ちということか。
それでも対立の構図は消えない。
そこで日本はどうするか。
コラム子。
「米国一辺倒で、敵と味方を明確に分ける
冷戦思考では危うい」
「オセロゲームは世界の分断をまねく」
日本をオセロにたとえた。
そして反省。
「チェス、囲碁、ポーカー、オセロ。
ちょっと比喩が過ぎたか」
最後に一言。
「ちなみに筆者が好きなのは、
とったコマを再び使え、
歩がと金に化ける、将棋である」
将棋はチェスと囲碁の間にあるゲームだが、
コラムニストは私の同好の士といえるだろう。
しかし私は今、チェスに凝っている。
Duolingoで相手を見つけて、
チェスの勝負をしている。
カジノでもポーカーは嫌いで、
もっぱらブラックジャックだ。
世界の情勢を見ていると、
ゲームに逃げる姿勢も仕方ないか。
最後に商人舎流通SuperNews。
ヤオコーnews|
商品開発室とおいしさを数値化する「おいしさLABO」新設
㈱ヤオコーが新設するのは、
商品開発室と「おいしさLABO」
場所は東松山デリカ・生鮮センター内だが、
すでに商品開発室はある。

開発の質をさらに高めるために、
センター2階に商品開発室90坪を新たに設けて、
機能を充実する。
「おいしさLABO」はその中の9坪。

この環境整備で、
商品部とSPA推進部が協働できるようになる。

実にヤオコーらしい。
「おいしさLABO」は「おいしさ」を数値化する機能をもつ。
おいしさの6要素は、
⑴味、⑵香り、⑶温度、⑷食感、⑸見た目、⑹音だ。
これらの数値化を段階的に試みて、
そのノウハウを蓄積しながら、
商品価値を上げる。
それとともに商品開発のスピードアップを図る。
かつて販売革新編集部のころ、
東京農業大学の内山均教授に教わって、
コンサルタント金田正裕さんと一緒に、
鮮魚の「K値」を研究したことがある。
生きている魚類の筋肉中には、
アデノシン三リン酸(ATP)が含まれる。
運動のエネルギー源となる物質だ。
魚の死後、ATPは分解されて、
アデノシンニリン酸(ADP)となり、
イノシン酸(IMP)からイノシン(HxR)、
そしてヒポキサンチン(Hx)となる。
漁獲後に速やかに締められた魚には、
ATP、ADP、AMPが多い。
時間が経つにつれてIMPが増加する。
このイノシン酸がうまみ成分で、
それらの比率をK値といって、
測定可能である。
ヤオコーの「おいしさLABO」は、
そんなことも研究するのかと想像した。
いい仕事をしてほしいものだ。
おいしさ研究などの仕事は、
長期的なもので囲碁や将棋に近い。
絶対にポーカーではない。
はったりや脅しで、
小売業の顧客をだますことはできない。
ヨークベニマル十二章の第八章にある。
「オトリ商法では
お客さまは釣れない」
そんなところこそが、
いい仕事の証なのだ。
〈結城義晴〉
































