結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年10月02日(木曜日)

「食品大手、PB受託生産」日経新聞の記事の謎解き<コモディティだからだ!>

10月の商人舎標語。
「だから」を廃し「にもかかわらず」を貫け。
大衆ファッションの店といってよいしまむらも、
8月中間決算で経常利益と純利益が前年対比それぞれ4%減。
客数2.3%減、既存店売上高4.5%減。

あの、しまむらまでが、この状況。

「だから」と思うか、
「にもかかわらず」と考えるか。

ここに、大きな分かれ道がある。
あなたの目の前に。

さて、昨日、ジーン・ジャーマン先生来日。
ウィリアム・ドレイク先生も、別便で来日。

コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン

明日、開校。
たくさんの「にもかかわらず論理」で、なんとか開校。

そのドレイク先生ご夫妻、
前日に来日してくださったキャロル・ビッターさん、
ロンデネリさんご夫妻と、
日本の店舗視察に出かけた。
kosigaya2
ビッターさんは、フリードマン・スーパーマーケットCEO。
アメリカ版「スーパーの女」(命名、結城義晴)。
ロンデネリさんは、アメリカの「ベスト店長」。
お二人は、明日の開校セミナーで、講演とスピーチをしてくださる。
越谷
ご案内は、コーネルRMPジャパン事務局長の大高愛一郎さんと、
FMIジャパン部長の中間徳子さん。

ヤオコー南古谷店、、サミット保木間店、あおき東京豊洲店。
そして今日、グランドオープンのイオン越谷レイクタウン。
盛りだくさんだったが、楽しんでくださったと同時に、
「質の高い売り場と商品に感激されていました」
大高さんのご報告。

いよいよ、始まります。
ご期待ください。

さて、日本経済新聞。
食品大手、PB受託生産の記事。

日経をはじめとする一般新聞は、
企業を、大手・中堅・中小・零細と分ける悪い癖がある。

だから「スーパー」という乱暴な分類でも、
「大手スーパー」「中堅スーパー」「中小スーパー」となる。
問屋でも、「大手問屋」「中堅問屋」「中小問屋」となり、
製造業も「大手メーカー」「中堅メーカー」「中小メーカー」となり、
従って件の記事は、
「食品大手(メーカー)、(大手スーパーの)PB受託生産」の、
カッコの中を略した見出しとなる。

私は、これは、当たり前のことだと考えている。
メーカーの商品開発力・研究開発力は、
とても、小売業の仕様書発注くらいでは、
しのげるものではない。

もちろん、ユニクロやニトリのように、
メーカー発想をはるかに超えた商品開発事例もたくさんある。

しかし、一般に、ものづくりはメーカーの役目だ。
だからそれを超えるものづくりは、
小売業には出来ない。

では、なぜ大手メーカーが、小売業のPB生産を受託するのか。

これまでPBは、
「中下位メーカーが生産を担い、
大手は自社商品との競合から慎重だった」
日経にはそう書いてある。

「少子高齢化と相次ぐ値上げで、
大手メーカー品も販売不振が予測されるため方針転換」
という分析。

しかし、中下位メーカーでも、
PB生産をしない会社はたくさんある。
圧倒的に、自社ブランドを生産するメーカーが多い。

PB生産に関しては、別に大手メーカーや中小メーカーの区別はない。

私は、
「コモディティ・グッズ」はPBになる、と考えている。

これ、私の持論。

コモディティの定義のひとつに、
「メーカーの生産技術やマーケティング力が、
一定レベルに到達し、停滞してしまった商品」

という項目がある。

大手メーカーにも、こんな商品はたくさんある。

20年も前に、私は、本当に面白い話を聞いた。
ロヂャース副社長の太田順康(まさやす)さんから。
「安売りの極意」である。

「ものを安く売って、
お客さんに喜んでもらうならば、
一流メーカーの二流・三流ブランドを狙え」

今でも、この言葉を発したときの太田さんの表情、口調は忘れない。

それが、典型的なコモディティ・グッズである。

翻って2008年秋の現在、
大手食品メーカーがPB受託生産に入るのは、
彼らの「コモディティ・ブランド」である。

これは、量産して、低価格で量販するブランド。
自社のブランドでも、小売業のブランドでも、
その併記でも、かまわない。

「コモディティ」なのだから。

しかしコモディティ商品の価値が低いわけではない。

必需の品だから、生産を続けている。
お客様は、それが安いと助かる。
安いと、喜ぶ。

だからPBになる。

メーカーは本来「ノンコモディティ」を研究開発する。
しかし、ノンコモディティは、
瞬く間に、コモディティ化する。

メーカーにとっては、辛いところだ。

製造業の技術が、全般的に上がってくると、
こんな現象が起こる。

コモディティは成熟社会に登場する商品群なのである。

だからこの意味において、
プライベート・レーベルは否定できない。

お客様が喜んでくださる商品を集めて、売るのが、
小売業である。

太田順康さんの「安売りの極意」。
「ものを安く売って、
お客さんに喜んでもらうならば、
一流メーカーの二流・三流ブランドを狙え」

あの表情と口調、忘れられない。

<結城義晴>

[追伸]

ちなみに太田順康さん、
私よりひとつ年下。
今回、コーネル大学RMPジャパンの第一期生に、
名前を連ねてくださっています。

いくつになっても、
勉強する意志と意欲をもつ。

素晴らしい。

太田さんには、ときどき、講義もしてもらおうかと、
私は、密かに思っています。
コーネルRMP大学ジャパンは、
そんな、互いの、学びの場でもあります。

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