結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年01月15日(木曜日)

世界GDPの2割・米国小売業年間売上高史上初の減

とうとうというか、やはりというか。
米国経済の中で重要な意味を持つ消費が、減じた。

消費の動向を示すのが、小売業売上高。

それを調査し発表するのが、米国商務省。
日本でいえば、経済産業省。
その商務省の14日発表。

2008年通年の小売業売上高は、
4兆4783億ドル
(わかりやすく100円で換算すると447兆8300億円)。

この統計が始まった1992年以来、初めての前年割れ。

この米国小売業売上高は、
アメリカ合衆国の国内総生産の7割を占める。
そしてこの米国の7割を占める小売業の年商は、
世界のGDPの2割を占める。
世界経済に、ストレートに影響を与える。

「たいへんだ」という前に、米国小売業の凄さが、実感されるが、
それが初の落ち込み。

米国の日本との最大の違いは、彼の地は人口が増加している国ということ。
日本は少子高齢化に向かって人口減少過程にある国。

その人口増加の世界最大の国家で、
小売業売上高が下がって、世界経済に深刻な影響が出る。

この発表の影響もあって、ニューヨーク株式相場は、ダウ平均で300ドル下げた。

この米国小売業売上高ダウンは、
2008年最後の12月クリスマス商戦の激減によって決定づけられた。

米国小売業協会の発表では、
12月商戦は前年同月比でマイナス2.8%。  

日本以上に大きな消費が見込める12月商戦。
小売り各社とも、当然、サブプライムローン問題以後落ち込んだ売上高対策を駆使したが、
この惨敗。

しかしその上で驚くべきことは、
ウォルマートは、その12月商戦でも、
大手小売業の中で唯一、売上げを伸ばした。  

全体が縮小する中で、ただひとり、伸びる。
ますます、ウォルマートの存在感が高まる。

ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんは言った。
「アメリカ国民の3分の2が、
週末にウォルマートで買い物している。
凄いことです」  

これは、客数主義を物語っている。

いまこそ、レジ通過の客数、
この店に実際にお金を落としてくれるお客様の数、
それが何よりも大切なバロメーターとなる。

お客様の、店への信頼を意味するからだ。

「1社独占だ」と騒ぐのは間違っている。

ウォルマートは今年度、年商4100億ドルに近づく。
4兆4783万ドルの米国小売業総売上高の1割に迫る。
世界のGDPのなんと、2%。  
(さらに…)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.