バラク・オバマ大統領のノーベル平和賞受賞。
アメリカ人も大喜び。
「核兵器廃絶」の主張が、ノーベル平和賞となる。
至極当たり前のことだが、21世紀のあるべき姿。
さて私たちは、最後の目的地ニューヨークに入った。
いつ来ても、何度来ても、
ニューヨークはエキサイティングで、スリリング。
何かが違う。
ラガーディア空港に降り立つと、
すぐにブルックリンのフェアウェイマーケットへ。
1940年創業の下町のスーパーマーケット。
現在4店舗だが、年商3億ドル、300億円。
青果部門の見事さは、これも何度来ても感動。
安くて新鮮。
これに勝る者なし。
コーヒー売り場も、圧巻。
牛肉は、最上級の「プライム」を無造作に大容量パック。
良いものが安い。
倉庫街の辺鄙な立地だが、
5分商圏はブルックリンの人口密集地。
だから大繁盛。
しかし、近隣にトレーダージョーズ登場。
客数が少し落ちた。
そのトレーダージョーズは、
銀行の建物を活用したしゃれた店。
絶好調。
青果部門も木製の什器に陳列。
銀行の建物だっただけに、
天井は広く、快適な空間が創出されている。
レジは20台がズラリと並ぶ。
顧客は一列に待っていて、
空いたレジから赤い旗が上げられると、
そこへ行って精算する。
赤い旗にはレジの番号が書かれている。
私は「10」の旗が上がるのを見て、
10番レジで勘定した。
この店ではインタビュー。
銀行あとで、ミーティングルームがないので、
路上で輪になる。
キャプテンのグレッグ・ゲイルさんが、応じてくれた。
32歳の店長。
クルーと呼ぶ従業員160人の店。
1万4200平方フィート(約400坪)で、
1週間の客数2万5000人。
客単価は20ドルくらい。
すなわち1週間の売上げ50万ドル。
1年間に約25億円。
90%がプライベートブランドの店。
現在の最強店舗のひとつ。
ウォルマートとコストコとトレーダージョーズ。
グレッグ店長、最後に言ってくれた。
「私たちは日本から学んだ。
日々のカイゼンを」
トレーダージョーズをあとに、スチューレオナードへ。
ハロウィンの真っ盛り。
この店も4店舗だが、
働きたい企業ランクの上位常連。
有名なバナナ娘。
昨年から登場した鶏合唱隊。
そして牛肉売り場。
テンダーロインの固まりが無造作に売られている。
超お買い得品。
スチューレオナードは、
ディズニーランドのような楽しさのある店。
しかしそれだけではない。
お買い得の店なのだ。
牛乳売り場も圧巻。
酪農家、牛乳屋からスタートしたこの会社。
伝統は守り抜かれている。
スチューレオナードを後にする時いつも思う。
「もう一度来よう」
それがストアロイヤルティ。
私はスチューレオナードの、
ロイヤルカスタマーなのだ。
<結城義晴>