結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年02月07日(月曜日)

建国記念の日とバレンタイン・デーの週、札幌講演とスーパーアークス最新店・月寒東店の紹介から始めよう

Everybody! Good Monday!
[vol6]

2011年第6週、2月第2週の始まり。
節分・立春が終わり、
次は、バレンタイン・デー。
それが来週月曜日の14日。

今週は、金曜日の11日が建国記念の日。
例によって祝日法では、
「建国をしのび、国を愛する心を養う」と規定されているが、
この建国記念の日の祝日だけは、
他と違って「政令で定める日」。

「政令」(せいれい)とは、「内閣が制定する成文法」。
行政機関が制定する中で最も高い位置づけの成文法である。

それだけ重い意味が込められている。

2月11日の祝日は戦前にもあって、
「紀元節」と呼ばれた。
この紀元節は日本の初代天皇・神武天皇即位の日とされ、
それが『日本書紀』に記されている。

我々の国が生れた最初の日を記念して、
「建国をしのび、国を愛する心を養う」。

極めて重要な日だが、
一般人は続いて土曜、日曜と三連休。
2月最大の商機がやってくる。
従って建国記念の日には、
バレンタイン・デーの前哨戦が展開される。

バレンタイン・デーは、世界的な「男女の愛の誓いの日」。

だから「国への愛」から「男女の愛」への4日間となるが、
このあたり、わが国民性は柔軟そのもの。

まあ、商業はその柔軟な国民性を「是」として、
これ、サービスに努めるのだから、
目くじら立てる必要もないとは思うが、
「知識商人」として知っておくべきことではある。

さて、土日が明けたら、
様々なニュースが飛び交う。

大相撲春場所が中止とされ、
中京地区では、
名古屋市長に河村たかし氏が再選、
愛知県知事には大村秀章氏が初当選。

どちらも民主党・自民党の既成二大政党とは、
敵対すらしている首長の誕生となった。

河村・大村の両「村」が、
では問題解決的かと言えば、そうでもなく、
「柔軟」を特徴とする日本の大衆世論に後押しされた形。

一部新聞は、「小泉旋風」に似た現象とまで言い切る。

4月の統一地方選が、どう転ぶか、
我々はどう、転ばせるか。

こちらは、大相撲に対するものと一緒では困る。
「岡目八目評論家」や「突然的憤り熱烈ファン」では許されぬ。
まさに今週の建国記念の日を迎えるにふさわしい国民とならねば。
私は、そう思う。

さて先週の土曜日、2月5日は、
札幌市の総合商研㈱のコミュニティカレッジで講演。

お招きくださった総合商研は、
小売業をはじめとする企業の販売促進を支援する企業。
ジャスダックに上場し、今年創立40周年を迎える。

コミュニティカレッジとは社員のスキルアップを目的に、
マーケティング&マネジメントをテーマにしたセミナーを、
年5回ほど開催するというもの。

取引先と社員の皆さんの100名ほどが参加する。
その110回目を担当させていただいた。
20110206224752.jpg

はじめに常務取締役の菊池健司さんがご挨拶。
20110206224804.jpg
菊池さんはダイエーの出身。
したがって流通業に人脈が多く、
小売業の現場実務をよくわかっている。

事務局から与えられた私の講演タイトルは、
「不況に生き残る商人となるために」。
「小売業の盛衰」と「イノベーション」に関する最新の考え方を語った。
20110206224903.jpg
まず「不況」の定義から。
「不況」とは「景気の悪いこと」『広辞苑』
当たり前の定義。
「景気後退」は、
「景気循環の局面のうち、景気が下降している状態」
どちらも、英語では「リセッション」(Recession)という。

景気は循環する。
これが最初のテーゼ。
その上で景気循環の考え方は二つ。
第1は、拡張局面と後退局面の2局面に分ける考え方
第2は、回復⇒好況⇒後退⇒不況の4局面に分割する考え方

この景気後退の中で、
商人はいかにあるべきか。

私は「蛻変」をお薦めした。
小売業やフードサービス業、サービス業の場合、
業種から業態へと変わってきたが、
いま、フォーマットへの転換が果たされている。
私の持論。
このあたり、丁寧に、丹念に、
2時間にわたりレクチャーした。
20110206224914.jpg
最後は、「イノベーション」の考え方。
いかがだったろうか。

ご清聴を感謝したい。

講演には、㈱ラルズの二人の常務もご参加くださった。
猫宮和久さん(右)と古川公一さん(左)。
20110206224923.jpg

日本アクセス北海道㈱の4人も駆け付けてくれた。
皆さん、商人舎アメリカツアーに参加してくれた商人舎ファミリー。
20110206224934.jpg
右から営業企画部部長の武隈一弘さん、
同課長の阿部和雄さん、
販促第一チーム課長の犬養佳史さん、
営業企画部の石井敬司さん。

吟醸酒と白ワインのお土産、ありがとうございました。

そして、最後の最後に総合商研社長の片岡廣幸さんと記念写真。
20110206224945.jpg

さてさて月曜日は盛りだくさん。
金曜にお約束したスーパーアークスのリポート。

月寒東店は昨年10月28日にオープン。

㈱ラルズは平成18年11月の菊水店から、
新業態「スーパーアークス」を始めたが、
月寒東店は、その6店目の新店となる。

売場面積は600坪。年商24億円の予算だが、
近隣にサッポロドラッグストアーが出店したため、
日用雑貨が奪われ、現在22億円超の推移。
20110206231204.jpg

店内に入ると、入口には黒いゲートが設けられている。
これはラルズの特長。
20110206231224.jpg

ゲートを入ると右手のプロモーションスペースでは、
バレンタイン・デーをテーマにした展開。
20110207191838.jpg

主通路沿いの左側に青果売場、右側が日配売場。
まず、目に入るのは、正面に並べられたリンゴ大量陳列の平台。
20110206231255.jpg

裏側もエンドでも徹底してリンゴを訴求。
20110207001422.jpg

りんごジュースの関連販売を行い、試飲させている。
20110206231322.jpg

壁面は「野菜市場」と銘打たれた青果売場。
青果部門は15%の売上構成比。

一番手前には、今日売りたい広告アイテムをボリューム陳列。
キャベツ1個135円、生シイタケ75円、トマト4個パック195円と安い。
20110206231308.jpg

長い陳列線。トマト、アボカドなどのサラダ野菜、葉物野菜が並ぶ。
20110207000840.jpg

春野菜のコーナー。
生京ブキ、行者ニンニク、セリ、しろかぶ、菜の花など品種が多い。
20110207183053.jpg

バナナとイチゴの平台。「イチゴフェア」を開催中。
20110206231334.jpg

ねぎ、キノコ、白菜など鍋材料をテーマにした平台。
ねぎは曲がりねぎ、長ねぎ、小ねぎ、下仁田ねぎ、軟白ねぎの
一本売り、束売りと種類が豊富。
20110206231349.jpg

こちらは中華フェアをテーマに豆苗、キャベツ、ナスなどを平台で展開。
平台は何かしらのプロモーションテーマを設けている。
20110206231408.jpg

「わけあり野菜」コーナー。
「不揃い、変型、キズ、スレがありますが美味しさは変わりません」と書かれている。
お客の生活防衛意識とMOTTAINAI意識に訴える。
20110206231428.jpg

青果売場の平台の先には、日配の平ケース。
「ガンバレ受験生」をテーマに、
ラーメン、牛丼、ぎょうざなど夜食メニューを品揃え。
20110206231444.jpg

鮮魚売場の平ケースでは鍋材料を展開。
札幌だけに旬の魚が豊富。
20110207185339.jpg

鮮魚部門の売上構成比は10%。
20110206231504.jpg

青果売場の先に精肉、惣菜と続く。
20110207000948.jpg

鮮魚売場では、各種の鍋セットを品揃えする。
「パエリヤ&ブイヤベース」と提案型鍋メニューもアピール。
20110206231540.jpg

鮮魚売場の対面に設置された「クッキングインフォメーション」。
あったかお鍋のレシピを紹介し、試食させている。
20110206231556.jpg

精肉部門は稼ぎ頭。
20110206231523.jpg

精肉売場でも鍋メニューを提案する。
20110206231640.jpg

精肉売場とグロサリー売場の間の主通路では鍋調味料を山積み。
売場全体で鍋メニューをプロモーションする。
20110206231626.jpg

同じく主通路にあるプロモーションコーナー。
新製品をアピール。
20110207001107.jpg

牛乳売場。下段はケース陳列。
20110206231654.jpg

惣菜売場に続く平ケースでは加工肉を販売。
20110206231707.jpg

惣菜部門の売上構成比は8%。
2月3日は、恵方巻きを売りまくり、
部門全体で130万円を売り上げた。
20110206231730.jpg

チルド飲料、デザートの売場。
20110206231753.jpg

惣菜売場から続くソフトドリンクコーナー。
カラーリングが美しい。
20110206231813.jpg

常温のソフトドリンクコーナー。
缶飲料を50円で販売している。
20110206231850.jpg

パン売場のエンドでは和菓子を展開。
20110207193755.jpg

冷凍食品売場からお酒コーナーに続く。
20110207001153.jpg

酒コーナーは力を入れている。
20110206231917.jpg

CGCブランド、オーガニック、輸入、国産とワインは充実している。
20110207001238.jpg

地酒にも力を入れている。
新潟の銘酒を楽しむをテーマにしたエンド。
20110206231951.jpg

サッポロドラッグストアーの競合店出店で、雑貨はやや苦戦中。
20110207001311.jpg

「家族だんらんのあったかフェア」をテーマに、
たこ焼き器、蒸し器などの調理器具、関連商材をまとめたコーナー。
スーパーマーケットならではの展開を模索中だ。
20110206232008.jpg

レジとサービスカウンター。
オレンジのサインが特徴になっている。
20110207001455.jpg

ラルズは今年1月から配送料サービスを始めた。
2500円以上買い上げのお客を対象に、
1箱250円、2箱目は100円の有料で商品を届ける。
身障者、妊婦、高齢者のお客には1箱目は無料でサービスする。
20110206232029.jpg

スーパーアークスのコンセプトは3つ。
スーパーライフ、スーパーフレッシュ、スーパーバリュー。
それが良く表現された「フォーマット」となってきた。
20110206232109.jpg

「ビッグハウス」とは異なるバナー。
ラルズが、これをものにし始めたことは、
6番目の最新店「月寒東店600坪」が示している。

先週お届けした高知のサンシャインチェーン。
それから北海道のアークスのラルズ。

一方はノンコモディティ・スーパーマーケット。
一方は、ディスカウント・スーパーマーケット。
どちらもマルチ・バナー戦略を採用している。

時代の変化に対して、
小売企業が意思を表明し、
それを具体的な形にする。
それが柔軟な国民の生活を支え、
柔軟な消費者の心をつかむ。

国民の心は柔軟であっても、
企業側の姿勢は堅固でなければならない。

建国記念の日を迎える週に、
このことは確認しておこう。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年02月06日(日曜日)

ジジと富士山[2011日曜版vol6]

ジジです。
20110206142247.jpg

ユウキヨシハルのおとうさん、
シュッチョーばかりしています。
ヒコーキにのって。

相模湾がみえてきた。
20110206143825.jpg

まんなかにあるのが、
江の島です。
20110206143744.jpg

シュッチョーでは、
空のうえから、
景色をたのしむ。
20110206143354.jpg

雲のあいだに、
山肌がみえます。
20110206144121.jpg

山の峰がつらなっています。
20110206144110.jpg

なんだか、ゆったりとしている。
20110206143837.jpg

そして、南アルプス。
20110206144156.jpg

くっきりと、南アルプス。
20110206144145.jpg

ボクも、おとうさんの気分になって、
そとをながめてみます。
20110206144032.jpg

まどのそとには、
山はみえないけれど。
20110206144049.jpg

おとうさんは、
この山がすきです。
20110206143901.jpg

いただきに、
雲がかかっているけれど。
20110206143935.jpg

富士山です。
20110206143949.jpg

すこしずつ、近づいてきた。
20110206143958.jpg

そして見えました。
20110206144214.jpg

ドキドキします。
20110206144227.jpg

富士山のすがた。
20110206144007.jpg

おとうさんはいそがしいけれど、
こんな景色を、ゆったりと、
ながめることにしています。
20110206144751.jpg

とくべつのことではないけれど、
そんなことに、こころがうごく。

おとうさんの静かなエネルギーは、
こんなことでつくられているのだと、
ボクは、おもっています。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2011年02月05日(土曜日)

サッポロがポッカを買収子会社化、札幌でスーパーアークス・ビッグハウスを訪問

サッポロホールディングスがポッカコーポレーションを買収。
日経新聞が一面で報道したが、
これは日経のスクープ。

1957年、レモン飲料の製造販売を目的としてニッカレモン㈱設立。
その後、ポッカレモン㈱を経て、1982年㈱ポッカコーポレーションに社名変更。

2008年には、明治製菓㈱、
2009年、サッポロホールディングスと、
連続的に資本業務提携していた。

現在、サッポロは約2割の出資だが、
300億円前後を投じて、子会社化する。

清涼飲料メーカーランキングでは、
サッポロが18位で年商307億円。
ポッカは約100億円。
合わせて407億円で、順位は16位に上がる。

昨日の新日鉄・住金につづいての報道だが、
クリティカル・マスの仮説は、
毎日のように実証されている。

昨4日は朝から札幌へ。
立春なれども、2月とは思えない暖かな朝。

この日、東京は3月の陽気で、
最高気温は13.6℃に達した。

機体が水平飛行に移ると、
遠くに白い点。
20110205095958.jpg

春霞のかなたに、富士山がみえる。
20110205095942.jpg

頂上までくっきりと姿を見せた富士。
20110205095948.jpg

いつものことだが、景色を楽しむ間もなく、
シートベルト着用のサインが消えると、
ブログ執筆。

あっという間に、東北上空を抜け、北海道へ。20110205100006.jpg
札幌も最高気温7.4度。

最初に訪れたのは、スーパーアークス大曲店。20110205100014.jpg

店長の中村知幸さんの案内で、くまなく視察。
20110205100022.jpg

青果部門と精肉部門が強い960坪の大型スーパーマーケット。20110205100034.jpg

次はスーパーアークス月寒東店。
20110205100042.jpg
昨年10月末にオープンした新店。
600坪のオーソドックスなスーパーマーケット。

㈱ラルズ常務取締役の猫宮一久さんが、
待ちかねていたように、駆けつけてくれた。
猫宮さんは、伝説のコーネル・ジャパン第一期生。20110205100050.jpg

小池一義店長と猫宮さんと3人で写真。
20110205100056.jpg

3店目はビッグハウス白石店。
20110205100106.jpg

田中則之店長とふたり、
「本日の店長のおすすめ!」をお薦めしながら写真。20110205100114.jpg
この店は760坪で年間35億5000万円を売り上げる。
節分の一昨日には、
恵方巻を4600本も売った。
< ラルズの3店舗紹介は来週月曜日に掲載の予定。乞う、ご期待>

さて最後の視察は、JRが運営する生鮮市場。
20110205100122.jpg
ヨークベニマル社長の大高善興さんが札幌を訪れると、
必ず訪れる店。
鮮魚、精肉はテナントだが、
鮮度抜群でしかも安価。

いわゆる生鮮繁盛店。

商売の原点がある。
だからいつも確認しておきたい。

夜は、北海道の幸を楽しむ。
㈱ラルズ社長の齋藤弘さんが駆け付けてくれて、
固い握手。
20110205100130.jpg

夜の札幌は、春の訪れを予感させた。
20110205100146.jpg
看板にはなぜか「北海道はサッポロ」。
クリティカル・マスのことを思い出した。
海の幸と楽しい会話を堪能したあと、
最後に写真。

総合商研㈱常務取締役本州統括兼東京支社長の菊池健司さん(左)、
この日の視察をコーディネートしてくださった。
同じく取締役営業第2部長の菊地弘人さん(右)。
そして猫宮さん。
20110205100137.jpg

皆さんに心から感謝。

猫宮さんが、コーネル・ジャパンの米国卒業旅行で、
マクラフリン先生の「弁証法」を学びとっていたことは、
本当にうれしかった。

弁証法で、アークスの会議を進めている。
常務になった理由もわかる。

<結城義晴>

2011年02月04日(金曜日)

「新日鉄&住金2012年合併」にクリティカル・マスとグローバル範囲の経済の仮説を見る

立春。

春が立つ。

英語では、
Spring has come.
春が来た。

日本語では、
「春」は、
「来る」けれども、
「立ち」もする。

立春は、
冬至と春分のちょうど真ん中。

「寒さがあけて春に入る日」
春の初日。

昨日は、午後、東京・青山から、池袋へ。
立教大学のキャンパスも受験準備で、
校門のところに白テントが張られていた。
20110204172635.jpg
春が立つとともに、受験シーズンがやってくる。

新聞各紙の一面トップは、いずれも、
「新日鉄と住金の合併話」

新日本製鉄と住友金属工業が、
2012年秋に合併するとの発表。

これで世界第2位の鉄鋼メーカーとなる。

現在の第1位は、アルセロール・ミタル。
ヨーロッパのルクセンブルクの企業。
2009年段階で粗鋼生産が7320万トンのシェア6.0%。

第2位から第4位までが中国の企業。
2位 河北鋼鉄集団4020万トン、
3位 宝鋼集団3887万トン、
4位 武漢鋼鉄3034万トン。

そして5位 ポスコが2953万トンで韓国企業。

日本のトップが、新日鉄で、
世界では第6位、2761万トン。

日本の二番手は、
川崎製鉄と日本鋼管の合併会社JFEスチールで、
世界第9位の2621万トン。

住友金属工業は日本三番手で1081万トン。

新日鉄+住金では3842万トンで、
2009年時点では第4位にしかならないが、
2010年には4800万トンで世界2位に躍り出、
さらに合併が実現する2012年には、
ミタルに迫る存在を目指す。

1970年、八幡製鉄と富士製鉄の合併によって、
新日本製鉄が誕生。

私は九州の生まれで、伯母が八幡に住んでいた。
八幡の人々は「鉄は国家なり」で、
高い誇りを持って仕事し、生きていた。

その八幡が富士と合併し、
圧倒的な国内トップの座を築いてきた。

しかし中国、韓国の躍進。
2002年のJFEの誕生や住金・神戸製鋼所の提携など、
状況は大きく変化。

その挙句の、今回の合併。

国際的な競争力という視点から見ると、
妥当な意思決定となる。

私は、クリティカル・マスと範囲の経済を言い続けている。
その上で、仮説を立てている。
「それが小売業という拠点産業にも当てはまるのではないか」。

製鉄プロセスの最初の工程は、
鉄鉱石から銑鉄を取り出すものだが、
この銑鉄をつくる炉を高炉という。

高炉をもつ製鉄所こそ、
本格的な鉄鋼会社といえるが、
現在、日本の高炉をもつ企業は6社に減った。
今回の合併とJFEホールディングスの発足もあって、
それが4社になる。

新日鉄・住金、JFE、神戸製鋼、そして日新製鋼。

これまで日本の製鉄会社は、
技術レベルの高さを世界に誇っていた。

しかし粗鋼の生産量では、第6位、第9位、第23位。

世界的にみると、
これらはニッチの存在となりかけていた。

シェア第1位のマーケット・リーダーはインド資本のヨーロッパ企業、
第2位、3位、4位の対抗馬としてのチャレンジャーは、中国勢。
日本はニッチャー。
必然的に鉄鋼の中の高級品、
すなわちノンコモディティを生産することになる。
しかし、高炉企業は一定レベルの生産量をもたねば、
炉を回す生産性が基準を満たさない。

粗鋼はまさにコモディティの典型で、
この産業に属する限り、
ニッチな存在でい続けることは難しい。

鉄鋼の原料は、鉄鉱石や石炭。
この分野は、資源メジャーの巨大資本によって支配されている。

一方、鋼材の販売先の自動車、造船業界には、
原料の高騰を鋼材価格に反映できない。

いわば板挟み。

こういった世界では、
コモディティ化が進み、寡占化が進行する。
企業は巨大化せざるを得ない。

世界首位のインド資本ミタルが、
2006年に当時第2位だったアルセロールを買収。
中国の鉄鋼メーカーは経済成長を背景に急伸。

範囲の経済の枠がグローバル化され、
その中でクリティカル・マスの追求が起こる。

それが新日鉄と住金の合併の本質だ。

これが小売業・サービス業にも当てはまるのか。
私の関心はそこにある。

さて、そのサービス業の代表は、
日本マクドナルドホールディングス。
2010年12月期の連結決算は、
営業利益が281億円。
前期比16.1%増で、過去最高。

売上高は3237億円で、こちらはマイナス10.6%。

営業利益率8.7%。

全店の1割を超える400店以上の小型不採算店を閉鎖。
結果、1店平均売上高が1億5500万円に伸びた。
8.4%の伸び率。

もちろん、「100円マック」などのコモディティ低価格商品と、
400円を超す米国ご当地ハンバーガーの、
プロダクト・ミックス効果も奏功。

さらにドライブスルー・タイプの郊外店を積極開発した。

コモディティとノンコモディティのミックスは、
鉄鋼産業もフードサービス産業も、
まったく同じ経営の原理であることを示した。

小売流通産業も、
「以って自戒とすべし」である。

<結城義晴>

2011年02月03日(木曜日)

UIゼンセン同盟「産業政策フォーラム」の「産業優位性」に「入れ入れ福の神」

今日は2月3日の節分。

しばらく前までは、
豆まき中心。

今は、それに加えて、
恵方巻。

童謡では、
鬼はそと、福はうち
パラッ パラッ パラッ パラッ 豆の音
鬼はこっそり逃げていく

細野晴臣作詞作曲の歌は、
入れ入れ門から 家のなかへ
入れ入れ門から 福の神
願ったりかなったり 鬼は外
これとばかり 福は内

明日が立春で、
節分は、季節を分ける節目。

この季節の変わり目には、
邪気が生じると考えられていた。

邪気を象徴するのが「鬼」。

だから、それを追い払うために、豆をまく。
豆まきは、「悪霊払い」の行事として行われた。

欧米では、「エクソシスト」の悪魔払い。
相撲の儀式も、いわば邪気払いであった。

その「大相撲の八百長」。
押収された力士の携帯メールで、
証拠が上がってしまった。

「八百長」の由来は、
明治時代の八百屋の「長兵衛」さんの通称にあるというから、
私たちにも縁がないわけではない。

八百長さんは、大相撲の伊勢ノ海親方とは碁仲間だった。
ただし親方が日ごろのお客だったために、
囲碁ではわざと負けたりしていた。
しかし八百長さん、時の本因坊秀元と互角の勝負をしてしまって、碁力が判明。

以来、「真剣に争っているように見せながら、
事前に打ち合わせた通りに勝負をつけること」が、
八百長といわれるようになった。

しかし、ウィキペディアなどには、
大相撲の八百長はもう公然と、
「当たり前」のごとく書かれている。

この世界は二分されている。
「注射派」の相撲取りと「ガチンコ派」の力士。
前者は八百長派、後者はアンチ八百長派。

二代目貴乃花や大ノ国は、
典型的なガチンコ派として有名。
千代の富士や朝青龍には、
「注射派」の疑念がかけられている。

テレビや新聞の記者は「先刻承知ノ介」。
だから何を騒いでいるのかと、私など見てしまう。
騒ぐなら八百長そのものでなく、
携帯メールで見つかったことだろう。
しかし、これだけははっきりと言っておこう。

私は「ガチンコ派」支持者だ。
だからガチンコ派が頑張っている限り、
大相撲全体が駄目になるとは思わない。

朝日新聞の名物記者・西村欣也のごとく、
正義感だけでものを断じたりはしない。

プロレスと大相撲、
プロ野球とプロサッカー。

マスコミは、
すべてを扱う。

しかし同じ土俵、同じリング、
同じグランド、同じフィールドに、
すべてを上げてはいけない。

それぞれに歴史があり、
世界観があり、
それぞれに役割がある。

存在するものすべてに意味がある。
これが私の考え方だ。

今朝の日経スポーツ欄『豊田泰光のチェンジアップ』
彼がこよなく愛する野球に、
サッカーと比べてグローバルな広がりがないこと、
そして「広める」努力を、
野球界が怠っていることを指摘している。

このコラムの横に、
大相撲八百長の記事。

「相撲界の豊田泰光」が、
もっともっと発言しなければならない。

さて、日経新聞『大機小機』。
コラムニスト桃李氏が大上段で書いている。
タイトルは「日本国とリーダーの資質」

「小泉純一郎元首相が長期政権を維持できたのは、
明確な方向性を示す強いリーダーシップの故であった」

「国家百年の計に長期戦略を持って
果敢に取り組むリーダーの存在こそが国力である」

「将来を見越して今は理解者が少なくても実行すべき施策を実行し、
次世代になって初めて評価されるリーダーの存在が必要なのは、
国も企業も同じである」

「そのために不可欠な資質は無私の精神であり、
周りはそれを敏感に感じ取る」

「そのようなリーダーのいる国や企業は発展し、
そうでない場合には衰退する」

「無私の精神で理想を追求し、
評価を後世に委ねる多数のリーダー」

こんなリーダーの存在が、
日本の再勃興にも企業の再生にも、
運動体のダイナミズムにも、
不可欠である。

さて昨日は、朝から東京・市ヶ谷。
UIゼンセン同盟本部。

流通部会の「産業政策フォーラム」が開催された。
20110203161645.jpg
全国から、労働組合の委員長クラスが146人も集まった。

まず、流通部会事務局長の上村敏朗さんの開会のごあいさつの後、
産業政策委員会委員長の新妻健治さんが、
開催の趣旨を丁寧に説明。
20110203161653.jpg
新妻さんはイオングループ労連委員長でもある。

13年ぶりにつくられた「第5次流通産業政策」
そのスローガンは以下。
「人間が人間らしい生き方ができる社会の実現を、
人間そのものを資本に、それをさせる産業として・・・」

全114ページの本篇に41ページの資料編が添えられた優れもの。
それに加えて38ページのブックレットが配られた。
20110203161702.jpg
黄色い表紙の小冊子には、タイトルがある。
「流通産業近代化のパラダイムから現代化を目指して」
昨年9月28日に、私が講演したものが、
見事な小冊子になって、添えられた。

これはうれしかった。

新妻さんの後で、産業政策委員会事務局長の佐々木啓真さんが、
新産業政策のコンテンツとダイジェスト版を、
これも丁寧に解説。
20110203161710.jpg
そして私の講演。
テーマは「商業の現代化と新産業政策」
20110203161718.jpg

この「新産業政策」を、
「まず、隅々まで読むこと」
読み飛ばしてしまってはいけない。

「次に、使うこと」
「使って使って使い切る」
運動の道具とすること。
20110203161725.jpg
私は1989年1月に、㈱商業界の『食品商業』編集長となった。
その時から、『食品商業』を“使う雑誌”と呼び、
“使う雑誌“として作り続けた。

このUIゼンセン同盟流通部会の「新産業政策」は、
読まれた上に、使われねばならない。

それが産業の現代化を推進し、
労働運動の進化をもたらす。

私の話は、熱い志をもつ人々が聴いていると、
ますます熱くなる。
20110203161733.jpg
今や、不思議なことに、
労働者の集まり、労働者のリーダーは、
経営者の集団以上に、
産業全体への視野をもつ。

まさに「鳥の目」「魚の目」をもつ。

「鳥の目」は、大局を見る力。
全体像を俯瞰しながら、「見渡す能力」。
これを支えるのが、情報量と知識。

「魚の目」は、流れを見る力。
時間の経過の中で、現在と未来を「見通す能力」。
これを支えるのは、経験と見識。

私は経営者も労働者も、
ともに「鳥の目」「魚の目」を、
もってもらいたいと思う。

ピーター・ドラッカー先生は、
知識社会には、「知識経営者と知識労働者」が活躍すると言った。
私は流通業・サービス業では、
両者が融合して「知識商人」となるに違いないと思う。

もちろん立場は違う。
しかしお客様に向かうとき、
ナレッジ・マネジメントもナレッジ・ワーカーも、
同じくナレッジ・マーチャントになれる。

それが「この産業の優位性」であるとさえ、考える。

講演終了後に、新妻さんと写真。
後ろは、流通部会副事務局長の木暮弘(ひろむ)さん。
小暮さんが、すべての段取りをしてくれた。
20110203161741.jpg

よそよそしいので、
もう一枚。
20110203161749.jpg

ありがとう。

「知識商人による流通産業の現代化」
を目指して、
「最初にすべきことから始めよ」
今月の商人舎標語。

「入れ入れ門から 福の神」

<結城義晴>

2011年02月02日(水曜日)

2月の商人舎標語「最初にすべきことから始めよ」と金子美登さんの「霜里農場」の有機野菜の美味しさ

2月2日。
ぞろ目だが、
なんでもない日。

ところが中国では、今日は大晦日。
明日の2月3日が春節で、
3、4、5日の3日間が国定祝日。
そして一般に1週間の春節休暇。
春節とは旧正月のことで、
古くは「元旦」と呼ばれていた。
そう、日本の1月1日のこと。

中国でも帰省ラッシュが起こるが、
この1週間ほどの期間に移動する人口が、
なんと延べ28億5000万人に上る。
昨年比で11.6%増

すごい大移動が隣の国で起こっている。

エジプトでは、首都のカイロで100万人のデモ。
ムバラク大統領の退陣を求める抗議行動。

30年間、政権を担い続けた「独裁者」のムバラク大統領、
エジプト国営テレビで、「再選を目指す考えはない」と表明。

このエジプト人を突き動かしたのも、
ツイッターやフェイスブックのインターネットをとおした「生の声」。
我々の用語でいえば、「現場の声」。

中国でも、インドでも、イスラム圏でも、
インターネットの「現場の声」がパワーを生む。

恐いのは、この現場の声が、
「衆愚世論」を形成してしまうこと。
それだけは避けなければならない。

さて日経新聞経済欄のコラム『大機小機』。
コラムニスト三角氏が、
「日中逆転下の企業提携」で問題提起。

2つの日中合弁が発表された。
第1は、「NEC―レノボ・グループ」提携。
これは日中のパソコン首位同士が「相互市場開放」を目指して組んだ事例。

「両社はまず日本に合弁会社を設立し、
レノボのパソコンを NECの国内生産拠点、流通網を使って拡販する」

「NECは逆にレノボが中国に持つ強大な顧客基盤を活用。
強みの企業向けIT(情報技術)システムで商機を探る」

ピーター・ドラッカー先生の主張「強みを活かせ」を、
両者は合弁によって、さらに強化しようとしている。

第2は、「キリンホールディングス―華潤創業」連合。
日中食品大手同士の提携が目指すのは、
「商品融合」と「文化融合」。

「こちらは中国に合弁会社を新設。
キリンが華潤の販売網を通じて自社の清涼飲料を拡販する一方、
華潤はキリンとの共同開発品も取り込んで商品ラインアップを抜本強化し、
巨大市場での地歩を固める」

三角氏は言う。
「2010年の国内総生産(GDP)で中国が日本を抜き、
世界2位の座についたことが確実になった。
国内では3位転落を嘆く声も聞かれるが、
それは当たらない」

「日中合わせたGDPは推定約11兆4千億ドル(約930兆円)、
およそ世界の2割を占める」

日本の経済にとって、
「『再成長』へのまたとないチャンス」

三角氏はあくまで前向きだ。

「ギブ・アンド・テークの発展的関係が築ける可能性を
2つの合弁は示した」

NECとキリンの決断。
私も、是としよう。

「ワンアジアへの融合」のコンセプトは、
我々にとって、我々の子孫にとって、
必須のテーマだと思うからだ。

さて、2月の商人舎標語。
「最初にすべきことから始めよ」
First thing first!

いかにもドラッカー先生らしい言葉遣い。

これが、ジャック・ウェルチの「選択と集中」に、
大きく示唆を与えた。

何を選択し、何に集中するか。
「最初にやるべきこと」
「最も重要なこと」

1年の初め、2月。
「最も重要なことから始めよ」
つまりは「最初にすべきこと」
これが仕事を実行する際の鉄則。

2月末決算の企業も、
3月末決算の企業も、
この2月には準備が済んでいなければならない。

だから2月こそ、
「最初にすべきことから始めよ」

そして重要なのは、
「最初にすべきテーマ」が明確になったら、
次にその手順と優先順位を明示し、
「一時(いっとき)に一つのことだけ実行せよ」
Do one thing at a time!

さてさて、先週日曜日1月23日の午後、
「第1回USPシェフズテーブル」の食事会に参加した。
有機野菜を食する会。

ところは「ラ・ターブル・ド・コンマ」。
東急田園都市線駒沢公園駅近くのフレンチレストラン。
20110125135625.jpg

USPシェフズテーブルは、
農家の方々とシェフとのコラボレーション企画で、
美味しい食材を美味しくたべようというもの。

USP研究所の有志が行っている「USPファームプロジェクト」のひとつ。
USP研究所は、ご存知、當仲寛哲さんが代表を務めるコンサルタント集団だが、
ここが農業体験と新規就農者支援活動を展開中。

「ラ・ターブル・ド・コンマ」は、
小峰敏宏シェフの野菜メニューが評判の店。
小峰さんはフランスの名門『タイユヴァン』で経験を積んだ。
20110125135845.jpg

使われた素材は、金子美登(よしのり)さんが提供してくれた有機野菜と鴨肉。
金子さんは、埼玉県小川町で循環型農場「霜里農場」を経営し、
同時に、特定非営利活動法人全国有機農業推進協議会理事長、
そして小川町議会議員を歴任する。

この世界を牽引するリーダーであり、超有名人。
20110125135657.jpg

金子さんの有機野菜、
小峰さんの調理・料理、
そして中庭の見えるダイニングでの食事。
20110125135637.jpg

総勢20名ほどが集まって、会話を楽しみながら、
本格的なフレンチをいただくという趣向。
20110125135648.jpg

前菜は、人参のムースとコンソメジュレ。
にんじんの香りと甘みがたって、美味しい。
20110125135722.jpg

カブとトリュフのエチュヴェ、葱のグラタン仕立てに続いて、
ほうれん草のパテとムール貝が供される。
ほうれん草のソースもムースも、青臭さやえぐみがない。
20110125135749.jpg

白菜のプレゼ、ミモレットと黒トリュフを添えての料理の後は、
本日のメイン、青首鴨胸肉のロースト 大根のキャラメリゼ。
鴨は、金子さんの農場で害虫駆除に精を出していたカモ。
ありがたくいただく。
20110125135810.jpg

最後に
牛房と木の実のタルトレット味噌風味、牛房のシャーベット添え。
満足。
20110125140333.jpg

この会には経済評論家の勝間和代さんも参加していた。
USP研究所所長の當仲さんと3人で写真。
20110125152839.jpg

食後は、USPファームの紹介。
20110125140346.jpg

活動報告は當仲恵子さん。
20110125140358.jpg

最後に小峰シェフと金子さんを囲んで参加者全員で記念撮影。
20110125135910.jpg

最後の最後に、この日の主役の金子ご夫妻と写真。
20110125135921.jpg
私は金子さんの隣で、ずっと話していた。

アメリカのスーパーマーケットのオーガニック食品は、
それ自体、食べてみても味の違いはわかりにくい。

しかし、一定期間、食べ続けていると、
オーガニック以外の食材や農薬を使った食品が、
すぐにわかるようになる。

つまり、「否定的要素によって判明するオーガニック」である。

しかし金子さんの有機食品は、
香りが違うし、味が違う。

もちろん小峰シェフの力量が、
ここに大きく影響しているからだが。

私は、金子さんにそんなことを話し続けた。

有意義な出会いであり、有意義な時間だった。

心から感謝しつつ、
「最初にすべきこと」から始めたい。

<結城義晴>

2011年02月01日(火曜日)

高知サンシャインチェーン・クラージュ店&ミサト店の「商品と人・技術と芸術の結晶」

今日から2011年2月。
㈱商人舎を設立して、
丸3年が経過し、
今日から4年目に入った。

「右、左、上、下、
どっちを向いても感謝」

故水口健二先生の最後のお言葉を思い出す。
まったく同じ心境。

「朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝」

そのまま、私の気持ち。

昨夜、事務所で仕事をしていると、
携帯電話の着信音が鳴った。

モニターをみると、
「西端春枝事務所」から。

そう、あの西端春枝先生がお電話下さったのだ。

「今日で3年経ちましたね。
よう、やってはるわ」

うれしいお言葉に、涙が出そうになった。
しかも、ちょうど3年経過する最後の日に、
暖かいお電話をくださる。

一昨年の商人舎標語は、
「無茶をせず、無理をする」
これは西端先生からかけていただいた言葉を、
ヒントにしたもの。

その通りにやってきた。
そして3年が経過し、
会社は一定の適正な利益を、
出すことができるようになった。

もちろん昨年度の私のスケジュールは、
多忙を極めた。

しかしそれは、
やりがいのある多忙、
充実した多忙だった。

今年度はさらに飛躍の年にしたいと考えている。
今年の標語は、
「知識商人を極める」

「商業・サービス業の現代化」にお役立ちする。
そのために「知識商人」の条件を見出し、
「知識商人」養成に向けた数々の事業や仕事をおこしていく。

ご支援、ご鞭撻のほど、
心よりお願いしたい。

さて、 2月の全体スケジュール。
今日2月1日から、新しい年度に入る世界がある。
例えばプロ野球がキャンプ・インする。
北海道日本ハム・ファイターズのルーキー斎藤佑樹選手に、
マスコミやファンが群がる。

日本社会全体が、明るい話題に飢えている。

一方、民主党元代表の小沢一郎代議士が、
検察審査会の起訴議決に基づいて、強制起訴された。
容疑は、資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反。
検察官役を務める指定弁護士が虚偽記入の罪で、
在宅のまま起訴。

これも2月という節目を目前にした出来事。

さて2月の販促に重要なポイントは2回ある。
最初は今週で、
3日木曜日が節分、
4日金曜日は立春。

日本海側や東北・北海道は、
雪、雪、寒波、雪、雪、寒波。

しかし、太平洋岸は、
「春が来た、春が来た、どこに来た♪
山に来た、里に来た、野にも来た♪」
こんな気分一色。

もうひとつは2月14日月曜日のバレンタインデー。
チョコレートに限らず、女性から男性へのプレゼントは、
ユニークさを求めてカテゴリーが広がる。

その前の金曜日、2月11日は建国記念の日。
だから金曜、土曜、日曜と3連休の後のバレンタイン。

「雪がつもればクリスマス、
思いがつのればバレンタイン♪」
<山崎眞幹作詞>

日本社会全体が、明るい話題に飢えている。
だからセント・バレンタインは、大切なテーマ資源。

バレンタインデーが終わると、
一気に春本番。

2月は受験シーズンで、
今日から私立中学の受験が始まるし、
高校受験、大学受験が連続する。

私まで、2月20日日曜日には、
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の口頭試問の試験官となる。

同時にこの時期、花粉症のシーズンが訪れる。
2月中旬から1カ月前後の期間。
日本人の場合、7割がスギ花粉によるもの。

だから暦とは半月遅れで、
「スギ花粉月間」が進行
していることになる。

変化の多い2月。
その変化を楽しむくらいでちょうどよい。

いざ、行かん。

さて、大好評のサンシャインチェーンの視察店リポートの続き。
今日はクラージュ店と最新のミサト店のフォトレポート。

本部に近い立地のクラージュ店は、
2008年オープン。
20110131140448.jpg

店頭に掲げられているクラージュの由来。
「クラージュ」とはフランス語で「勇気・元気・根気」の意。
20110131140458.jpg
新しいチャレンジと半歩先の提案、
元気で楽しい“買い場”の創造が、
この言葉に込められた。

店に入ると目に飛び込んでくるのは、
地元農家の産物を集めた「地場の郷 太陽市」。
20110131140600.jpg
サンシャインチェーンの特長のひとつ。
モニターでは生産者からのメッセージが流れている。
20110131140611.jpg

青果売場導入部におかれた大型のバケツ。
20110131140658.jpg

氷が敷き詰められて売られていたのは、
雪国まいたけの「キノコ大好き 白菜MIX」。
69円のお試し価格で訴求されている。
20110201120634.jpg
大久保恒夫さんの用語「優位置」に、
試食、お試し価格、声掛けで販売する。
これがセオリー。

青果売場の天井のデザインは、
どの店も違っていて、美しい。
20110201121230.jpg

青果売場はフルーツが充実。
正面のオープンケースではイチゴを展開。
上段には白い大皿でミルク、フルーチェを関連販売している。
20110201121657.jpg

主通路左の壁面は葉物から始まるベジタブルコーナー。
商品の「顔」をお客に向けて、
動線に向き合うように、斜めに陳列している。
20110131140719.jpg
売れにくい日、売れにくい時間帯には、
陳列在庫量をコントロールしながら、
売場は充実して見える。

右側には、ギフトフルーツ、ギフト用ジュースなどが品揃えされている。
20110131141033.jpg

サンシャインではゴンドラの上部に反射鏡を採用しているので、
ギフトフルーツのディスプレイもよく映える。
20110201122632.jpg

ギフトフルーツの横には、
ギフト商材のジュースが並ぶ。
カラーリングが見事。
20110131140801.jpg

「地産地消」「サンシャインこだわりの逸品」 の統一ショーカードでしっかり訴求。
20110131140856.jpg

主通路で展開するバイヤーおすすめの箱売りギフト。
地元の生産者限定ぽんかん、トマトジュースをアピール。
お客の要望に応じたセット・サービスも行っている。
20110201123644.jpg

ジュースの隣では、サラダ用ベビーリーフとドレッシングの販売。
20110131140811.jpg

下段ではベビーリーフ・サラダのレシピを提案。
売れている。
20110131141014.jpg

推奨商品はできるだけ試食をさせる。
試食台の前には必ず、マットが敷かれている。
20110201125235.jpg

平台と大型のカゴで陳列された葉物類。
20110201125605.jpg

青果売場から日配売場、突き当たり奥の鮮魚売場へと続く。
20110201130010.jpg

日配売場の平ケースでは練り物、うどんなどを展開。
20110131141110.jpg

地元のかまぼこコーナー。
地産地消の考え方が、あらゆる売場に展開されている。
ホールフーズマーケットの「ローカル」と同じ考え方。
アメリカでも現在は「地産地消」ブーム大隆盛だ。
20110201140604.jpg

ガラス張りでバックヤードが見える鮮魚売場。
20110201141039.jpg

鮮魚売場の平ケースでは1グラム1円の切り身を展開。
カルディア店ではピンクだったが、クラージュ店は青紫のPOPイメージ。
内装のカラーリングに合わせたPOPカラーを採用している。
20110131141128.jpg

子持ちかれい切身、サーモンハラス(無塩・解凍)、
さらに弁当用銀鮭切身などを1グラム1円で販売。
20110201142050.jpg

手前から寿司、刺身等の生食商材を品揃えする。
20110201143557.jpg

寿司コーナーの一角には、地元の「幸寿し」コーナー。
高知卸売市場内の超鮮度な寿司屋として話題の店。
20110201141241.jpg
この考え方は、とても重要。
東京のオオゼキの世田谷の店舗では、
梅が丘の超人気寿司店「みどり寿司」のパック商品が人気を博している。
まったく同じ考え方。

商圏内の人気専門店に交渉して、
どんどん売場に展開すべきだ。

今日のおすすめ商品は、
「ぐれのたたき」「ぐれの刺身」1パック398円。
20110201142433.jpg

鮮魚部門の惣菜は「魚屋のお惣菜」としてテーブルで提案。
20110131141209.jpg

平ケースで展開する鍋コーナー。
海鮮鍋のへルシーさを提案する。
20110201142103.jpg

ライブ販売も行う円形に突き出た対面コーナー。
切身、丸物のパック商品が並ぶ。
20110201141159.jpg

金色をベースにしたデザインを存分に見てほしい。
デザインは西川隆さん。
20110201141208.jpg

鮮魚から精肉へ続く主通路は木製什器を使ったプロモーションスペース。
20110131141221.jpg

ゴンドラ側は調味料を大量陳列。
20110201153203.jpg

精肉売場の手前にはクッキングコーナーがある。
20110131141254.jpg

対面に設けられたクックキング提案コーナー。
20110201150456.jpg

精肉売場の半分はガラス越しにバックヤードが見える。
20110131141321.jpg

家計応援セールとして、
オーストラリア産牛肩ロース肉ステーキ用100g158円で販売。
豚肉並みの価格で食べられることをアピール。
20110201150524.jpg

牛肉は力を入れている。
20110201150343.jpg

精肉売場を反対から見たところ。
20110201151247.jpg

精肉売から続く冷凍食品売場。
ちょうど、青果売場の反対側になる。
20110131141347.jpg

惣菜売場も、ガラス張りのセミオープン。
20110201152140.jpg

200円均一セールで各種巻き寿司を販売。
20110201152518.jpg

木曜はコロッケの日。
昔ながらのコロッケ5個140円は安い。
20110201152656.jpg

平台では「うわさの唐揚」ののぼりを立てて、
鶏のから揚げを販売。
20110131141515.jpg

洋風惣菜は「今日はパスタの日」をアピール。
20110131141429.jpg

サービスカウンター前では、
バレンタインデー・プロモーション。
20110201153425.jpg

ホテルオークラのシャンパントリュフ735円。
いまどき、トリュフチョコは必需アイテム。
20110201153436.jpg

レジ前エンドの和風ロールケーキの提案。
20110201153639.jpg

レジの照明も独特。
20110131141627.jpg

毎週・毎日の商品企画が何種類も用意され、店頭で告知されている。
お客は毎日、クラージュに来る目的と喜びを、
この掲示板から受け取ることになる。
20110131141635.jpg

クラージュの店は、くすんだグリーンとベージュ、茶を基調色とする店。
対して昨2010年10月にオープンした最新小型のミサト店は、
白と黒が店のイメージ色。
20110131134240.jpg

入口をはいってすぐにこの店でも「太陽市」。
20110131134321.jpg

青果売場。白地に墨で書かれたのぼりが目立つ。
墨文字にそって白地を切り抜いてつくられている。
20110131134423.jpg

でこぽんの「顔」がいっせいに来店客の方を向いている光景を見てほしい。
サンシャインでは商品の顔は、徹底して主導線のお客に向けて陳列している。
20110131134430.jpg

リンゴもご覧のとおり、ヘタのある顔を向けて並ぶ。
20110201161456.jpg

地元産の夜須のフルーツトマト1パック398円。
20110201161427.jpg

もちろん試食をさせるが、これはおいしい。
視察したら、忘れてはいけない。
20110201161439.jpg

「tomato de tomato」の赤の帯が映えるトマト売場。
20110201161958.jpg

宝石のように美しく飾られている。
20110201161519.jpg

青果売場の葉物。
20110131134444.jpg

日配売場の主通路に置かれた平台。
試食台は小型店でも数多く置かれている。
20110201160920.jpg

日配商品の上部のデコレーション。
20110131134657.jpg

練り物コーナー。上段はフック陳列。
20110131134722.jpg

鮮魚売場。黒と白のパネル。
20110131134733.jpg

寿司コーナー。商品がお客に向けて斜めに並ぶ。
20110201162105.jpg

マグロの冊パックも斜め陳列。
店員だけでなく、商品も、顧客に顔を向ける。
20110201162148.jpg

ショーカードも黒が基調。
20110131134745.jpg

旬のぶりを平台で販売。
20110131134820.jpg

クラージュ店ではカット野菜を販売していた大型アルミバケツでは、
生するめいか150円、ごまさば298円をプロモーション。
20110131134831.jpg

黒、白、赤がベースカラー。
20110201160959.jpg

節分商品をまとめたコーナー。
POP類がやや過剰気味?
商品やディスプレーが目立たない。
20110131134929.jpg

精肉売場の上段に、節句の飾り付け。
20110131134958.jpg

精肉売場の平ケースでは、
価格訴求商品と精肉売場の惣菜が並ぶ。
20110131135009.jpg

惣菜売場対面のデザート売場。
ここでも節分をプロモーション。
徹底している
20110201162910.jpg

惣菜売場とその奥がパン売場。
20110131135017.jpg

ショップ風のパン売場。
20110201163538.jpg

加工食品ゴンドラのエンド。
20110201161022.jpg

レジは6台で、ここでの応対がすこぶるよい。
20110131135057.jpg
いい気分で勘定を払い、いい気分で店を出る。
それがいい気分で再来店する最大の条件。

さて、2日にわたって見ていただいたサンシャインチェーンのイノベーション店舗。
いかがだったろうか。

店の主役は商品と人。
それを店舗デザインやプレゼンテーション・ツールが支える。

店舗は小売技術の結晶である。
しかし現代の競争は、
テクノロジーに加えて、
アートを要求する。

技術と芸術。

これをコーネル大学フード・インダストリー・プログラムでは、
「ポジショニング」と呼ぶ。

まさにポジショング競争の時代を迎えているのが、
日米欧のスーパーマーケット業界。

その意味で、優れた店とは、
商品と人、技術と芸術の粋が集められた「作品」でなければならない。

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2011年2月
« 1月 3月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.