結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年01月26日(木曜日)

百貨店、総合スーパー、SM、コンビニ、外食の12月と2011年実績

今日は、「この冬一番の寒さ」。
いわゆる常套句。
全国の9割方の観測地点で氷点下を記録。
日本海側は大雪。

大雪は困るけれど、
寒さは商売繁盛に結び付く。

小売業・サービス業とは、
不思議ななりわい、
不思議な商い。

人々が困るほどに、
人々が苦しむほどに、
人々が退屈するほどに、
繁盛する。

政治も行政も、
人々が困るほどに、
人々が苦しむほどに、
活躍し貢献しなければいけない。

人々の退屈しのぎで、
面白がらせ、楽しませる政治であってほしくはない。

今日は朝から新宿・清水橋の㈱伊藤園本社で、
2011年秋の陳列コンクール審査会。

地下1階にある審査会場に、
いつもより早めに到着して、着席。

テーブルには、すでに、
審査資料が整然と並べられている。
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全員が集合し、9時に審査会がスタート。
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毎年毎年、陳列技術が向上していて、
審査委員長としてはうれしい限り。
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そして無事に各賞が決まった。
企業賞大賞は賞金100万円。
おめでとう。

その後、恒例の記念写真。
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伊藤園からは、
私の隣が本庄大介社長、
江島祥仁副社長、
本庄周介副社長(右)。

私の左が、
松井康彦商人舎エグゼクティブプロデューサー、
アドパイン代表。
その隣が三浦美浩㈱商業界取締役・月刊『食品商業』編集長。
いつものメンバー。

その後、江島副社長の部屋で、
お茶をいただきながら情報交換。
これも恒例。
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飲料メーカーとしての伊藤園の春の戦略を、
聞かせてもらって、納得。

私も今年のトレンドや大手チェーンストアの動向など語って、
あっという間に時間がきた。

さて、昨年のクリスマス・年末商戦、
各業態はどのような業績結果だったのか。

まず、1月19日に発表された、
全国百貨店売上高概況。

売上高総額は7318億3610万円で
既存店昨対はプラス0.8%だった。
6カ月ぶりにプラスに転じた。

全国的に寒気が強まり、
天候のよい日が続いたことなどが追い風となり、
冬物衣料やファッション商材が好調だった。
衣料品の昨対はプラス3.9%、
身のまわり品もプラス1.2%。

クリスマス・年末商戦も売上げに貢献した。
クリスマスケーキなどの菓子部門はプラス1.4%、
おせちなどの惣菜部門はプラス5.9%。
高級時計や輸入雑貨などの宝飾部門も、
クリスマスプレゼントとして購入されて、
プラス0.3%と好調だった。

2011年全体の売上高は、
昨対マイナス2.0%。

総売上高は6兆1525億6569万円。

過去10年の年間売上高の前年対比の数値を見比べてみる。
2011年 マイナス2.0%
2010年 マイナス3.1%
2009年 マイナス10.1%
2008年 マイナス4.3%
2007年 マイナス0.5%
2006年 マイナス0.7%
2005年 マイナス0.2%
2004年 マイナス2.8%
2003年 マイナス2.8%
2002年 マイナス2.3%
2001年 マイナス0.4%

10年間ずっと、マイナスで推移しているし、
2009年のリーマン・ショック直後は二ケタ減だった。
10年後の百貨店はどうなっているのだろうか。

次は、コンビニエンスストア。
1月20日に発表された、
JFAコンビニエンスストア統計調査月報。

既存店売上高は7072億0200万円で、
前年同月比プラス4.1%。

店舗数はプラス2.4%、
来客数プラス0.9%、
平均客単価が630円でプラス3.3%。

12月の寒さは、
カウンター商材の売上げに大きく寄与した。
いわゆるおでんや中華まんなど。

たばこの売上げも引き続き好調。

そしてコンビニの2011年年間売上高は、
8兆6769億円で前年比プラス8.2%。

2004年~2011年の年間データを見ると、
百貨店とは対照的に、ずっとプラス成長している。

続いて、総合スーパー。
1月23日発表の
チェーンストア販売統計月報。

総合スーパーを中心としたチェーンストアの12月、
総販売額は1兆2574億1530万円、
前年同月比はマイナス0.6。

総合スーパーの年末商戦は
思うようにいかなかったようだ。

冬物衣料の動きはよく、
衣料部門はプラス5.7%だったものの、
食料品はマイナス1.8%、
住関連はマイナス1.3%と、
動きが鈍かった。

チェーンストアの年間売上高も見ておこう。
2011年は12兆7024億4300万円で、
既存店前年比はマイナス0.8%。
前年と比較してマイナス幅は改善されたが、
やはり震災後の流通不順、自粛ムード、節電対応などの
影響は大きかった。

そして、1月24日に発表された、
スーパーマーケット販売統計調査。

昨年12月の販売総売上高は9035億3157万円で、
既存店前年同月比はマイナス0.8%と割り込んだ。
食品の合計が7804億2382万円でマイナス1.0%。
生鮮3部門は2970億7127万円、マイナス1.6%。

そのうち、青果が1093億6834万円で、マイナス2.6%、
水産が933億3875万円で、マイナス0.7%、
そして畜産が943億6418万円、マイナス1.2%。

惣菜は788億3909万円で、プラマイ0。
日配は1578億0266万円で、マイナス1.2%、
一般食品は2467億1079万円で、マイナス0.3%。
非食品が858億1112万円で、こちらもマイナス0.6%。

最後にその他が、345億9664万円で、
今月唯一のプラス1.8%だった。

オール日本スーパーマーケット協会の松本光雄専務理事。
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「12月の天候は、月始めから末にかけて、
どんどん寒くなっていった。
商売にとってはプラスに働いた」

「苦戦したのは相場に左右されやすい青果部門。
前半の相場安が尾をひいていた企業が多く、
後半少しは回復したものの、
全体として持ち直すことが難しかった」

「クリスマス直前に降った雪は、
そんなに影響はなかった。
曜日のめぐり合わせがよく、
さらに震災後加速している内食傾向も後押しして、
多くの企業でクリスマス商戦はプラスであった」

「正月商戦は31日が好調だった。
ポイント増や割引などの販促策や仕掛けを、
しっかりできた企業がよかった。
年末の総仕上げとしての提案が重要だ。
ただし、震災の影響もあり、
消費者の正月行動に変化がみられた。
例年に比べたら消極的だったようだ」

今月のゲストスピーカーは、
山口県防府市に本社を置くスーパーマーケット、
㈱丸久の田中康男社長と、
佐伯和彦執行役員経営企画室長
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丸久は「丸く久しく」商売をするという理念を掲げ、
1954年に設立されたリージョナル・スーパーマーケット。
今年57周年を迎える丸久は、
紆余曲折を経て、ここまできた。

バブルの頃に多角化路線へ移行するもうまくいかず、
スーパーマーケットに特化することで、立ち直ってきた。

さらに、2005年には、
同じくリージョナル・チェーンのイズミと、
業務資本提携を結んだ。

田中社長は言う。
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「本格的なスーパーマーケットづくりに、
必要なことは4つある。それは、
店づくり、
商品づくり、
人づくり、

そして、ファンづくりである。
これらを極めることが重要」

「本格的なスーパーマーケットづくりを進めるなか、
雑貨の売り場スペースを縮小している。
そのため、ホームセンターやディスカウントストアとの
競合は厳しい。
さらには、イオングループの店舗と、
丸久を含む、地元スーパーマーケットが、
ほぼ100%ぶつかっている状態。
お客さまが少しでも安いと感じてくれるような
売り場づくりをしていきたい」

最後に、日本フードサービス協会発表の
外食産業データ。
216社、総店舗数31410店の集計結果。

12月の売上高前年比は、プラス1.8%、
3カ月連続で前年を上回った。

冬休み、クリスマス、年末など、
イベント時に外食する人は多い。
それがそのまま数字に表れている。

ファーストフードはプラス4.0%、
ファミリーレストランがプラマイ0%、
ディナーレストランがプラス0.3%。

しかし、忘年会シーズンにもかかわらず、
パブ/居酒屋はマイナス1.6%とふるわない。

それでも震災後に記録した過去最大のマイナスから、
外食産業は確実に回復してきている。

外食産業のピークは1997年だった。
2010年の市場は23兆6450億円で、
1997年比マイナス2割近い。

それに対して、中食市場は6兆2342億円で、
同期間にプラス45.0%。

中長期では、中食分野が伸び続け、
それはコンビニやスーパーマーケットが担う。
フードサービスでは唯一、ファストフードが健闘。
これもテイク・アウト商品は中食。

丸久の田中社長の言葉。
「店づくり、商品づくり、
人づくり、ファンづくり」

これは業種業態・フォーマット、
内食・外食・中食を問わない。

<結城義晴>

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