結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年01月17日(火曜日)

吉永小百合「水が流れるように生きる」と巣鴨信金の「ホスピタリティ」

阪神・淡路大震災から17年。
そして東日本大震災から10カ月。

「生」の尊さ、重さを感じるとともに、
誰にも必ずやってくる「死」への心構えを、
漠然と考える。

私、この年になっても、
まだまだです。

広告ページだけれど、
朝日新聞に吉永小百合さん登場。
「5年先、10年先も
水が流れるように、
自然に生きていきたい」

吉永さんは、「生」を、
「水の流れ」のようにとらえている。
「自然に生きる」
これがいい。

ちなみに広告スポンサーは、
カゴメ。
「あの人の健康法」というテーマで、
「健康の秘訣は野菜と運動」と、
タイトル付けされている。

吉永さんは、
「朝は6~7種類の野菜を使って野菜サラダ、
夜は体を冷やさないように温野菜」

運動は「日々のストレッチや水泳」

それで「水の流れのように、
自然に生きる」

いいですね。
気負いがなくて。

日経新聞のスポーツ欄。
私は意外に評価している。
その連載コラム「クールダウン」
タイトルは「『気持ち』だけで勝てる?」

年末年始の高校スポーツが題材。
その高校生たちのコメント。
「気持ちで負けなかったから勝てた」
「スパイクは気持ちで打ちました」

このコメントを集めて歩く記者の大量のメモ。
「気がつけばサッカーにバレーボール、どの競技の原稿も
『気持ち』だらけになっていた

ところが「ひと味違った」のがいた。
高校サッカー・ベスト8の市立西宮のFW後藤寛太選手。

「優勝候補を破っても、
『たまたま。10回やって1回も勝てへん』と冷静」

「気持ちという単語も出てこない」
記者は述懐する。
「気持ちや気合いだけで得点できますか、
と問い返されたようにも思えた」

「高校生のスポーツには汗と涙の青春ドラマを期待しがちだし、
記事を書いても『気持ち』で締めれば格好がついた気になる」

テレビのコメンテーターなど、
「気持ちと感動」で安易にまとめたがる。

小売流通業界のジャーナリストやコンサルタントにも、
困ったことに、こういった類は実に多い。

「だが、現実には精神論を離れ、
技、腕力、賢さで戦う選手がいる」

もちろん「気持ち」も大切で、
これを否定するものではない。
しかし「気持ち頼み」では、いけない。

記者も反省する。
「こちらも『気持ち頼み』の記事にならないようにしなくては」

以って自戒とすべし。

さて、昨日は、商人舎オフィスに、
PCSAの中島基之専務理事が来社。
PCSAは一般社団法人パチンコチェーンストア協会の略称。

今年、PCSAは設立10周年を迎える。
その記念式典での記念講演者のご相談。
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私は設立当初からPCSAのアドバイザーとして支援をしてきた。
亡き渥美俊一先生がこの協会をバックアップし、
小売業やフードサービス業に続くサービス業、
その一つのジャンルにチェーンストア産業をつくろうと企図していた。

私もその渥美先生の名代のような形で、
この協会を応援してきた。
だから、10周年を迎えることは、とてもうれしい。
何とか意義のある記念講演会になってもらいたい。

夕方からは、立教大学院ビジネスデザイン研究科の講座。
サービス・マーケティングの講義。

毎週月曜日の夕方から行う。

田中実さんにゲスト講師をお願いした。
田中さんは、巣鴨信用金庫元常務理事で
現在はCS・ホスピタリティ実践研究所代表として大活躍中。
20120117112632.jpg
コーネル大学RMPジャパンでも講座を持っていただいて、
機関からサービス業へ、
そしてホスピタリティ業へ
の転換の考え方や方法を、
巣鴨信用金庫のケーススタディをもとに、
柳原新聞店、モーハウスなど、
ふんだんに事例を加えて、講義していただく。
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コーネル・ジャパンは90分だが、
立教では180分。

サービスマーケティングは、
ビジネスデザイン研究科随一の履修者数で、
人気の講座だが、みんな真剣に受講してくれた。

巣鴨信用金庫は、
東京都北部と埼玉県南部を営業地域にする信用金庫。
店舗数は、44店。業界第14位。
しかしそのホスピタリティは、群を抜く。

しかも、合併の経験なしに、
1兆円を超える預金残高となった。

その巣鴨信用金庫が、
「金融機関」から「金融サービス業」へ、
体質の変換を遂げて、
さらに「金融ホスピタリティ業」へ踏み出た。

モットーは「喜ばれることに喜びを」。
お客様を起点とした「非効率なサービス」の拡充。

「金融機関にとって面倒なことは、
裏を返せば、お客様にとっては、
楽なこと、便利なことに通じる」

「非効率を切り捨てるのではなく、
あえて手間のかかる非効率に着目し、
そこにヒントを求めて活動すれば、
お客様の期待に応えられる」

根本にあるのは、
顧客満足と従業員満足を両立させること。
価値観の共有を図ること。

田中さんの最後のまとめ。
「創業の精神 企業文化」
そして「徹底できるか できないか」
「サービスからホスピタリティへ」

おもてなしやホスピタリティは、
「気持ち」の問題だ。

しかし「気持ち頼み」では、
断じてない。

水が流れるような自然さを持ったホスピタリティが、
田中さんのまわりの企業群にあふれている。

最後に講師控室の前で田中さんと写真。
20120117112646.jpg
田中さんも人気のブログを公開中。
タイトルは「ホスピタリティおやじの独り言」
商人舎の「知識商人の輪」にもリンクさせていただいているが、
早速、昨日の講義について書いてくれた。

心から感謝。

<結城義晴>

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