結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年02月09日(土曜日)

『書斎のゴルフ』のSTP・「飛ばし屋仲間」とウェグマンズ&HEB連携

北米のUSAニューヨーク。
大雪で非常事態宣言が発せられて、
寒い寒い。

一方、南米のブラジル・リオデジャネイロ。
リオのカーニバルが始まって、
こちらはサンバにのって、熱い熱い。

今年二度目の3連休の日本列島。
全国的に寒波に覆われ、
太平洋側はカラリと寒いものの、
日本海側は雪、雪、雪。

さて私はゴルフ関連の書籍や雑誌を、
密かに多読している。

アメリカに出張した時も、
帰国の空港で、
米国版『Golf Digest』など買いこんでくる。

日本のもので愛読しているのが、
『書斎のゴルフ』。
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発刊は日本経済新聞社で、
これがなかなかに優れものの雑誌。

メディアの世界でも大切なのは、
マーケティングのSTP。
セグメンテーション、
ターゲティング、
ポジショニング。

『書斎のゴルフ』は、
他のゴルフ雑誌と比べて、
このSTPがビジネス感覚で展開されている。

サブタイトルは、
「読めば読むほど上手くなる教養ゴルフ誌」とある。
ビジネス・エグゼクティブにターゲティングした雑誌。

顧客層がくっきりしているうえに、
その顧客の頭の中、心の中に食い込むポジショニングが精密。
だから広告企画も巧み。

セグメンテーションはさらに進み、昨年9月には、
別冊『60歳からの真剣ゴルフvol1』が発刊された。
私はその9月にちょうど還暦を迎えたので、
運命的なものを感じて、ファンになってしまった。

つまりこれはシニアマーケットを、
ターゲティングしたものだ。

こうして、トータル・マーケット・シェアを拡大していく。

さらにさらに、
単行本や文庫本との連携が図られている。
その『日経ビジネス人文庫』でも、
ゴルフ関連の本はよくできていて、
今、この文庫は経済やビジネスなど全ジャンルで展開されているが、
その中で最も売れているのは、
『岡本綾子のゴルフ上達指南』。
これも『書斎のゴルフ』から誕生した文庫本。

さて『書斎のゴルフ』vol16で、
佐久間馨さんが対談している。
「ゴルフが突然上手くなる頭の使い方とは?」
ゴルフ科学研究所主宰のゴルフスイング解析第一人者。

ゴルフ界にも、
流通小売業界のコンサルタントのような存在があって、
業界雑誌はそんな人たちが活躍する場。

佐久間さんは対談の中でズバリ語る。
「上手い人をゴルフ仲間に持つことです」

「飛ばし屋になりたければ、
技術的にどうと教わるより、
飛ばす仲間と遊ぶと
自然に飛ばし屋になります」

「ロンドンオリンピックで兄弟選手が何組かいたけど、
成績が上の選手はみんな弟か妹でしたね。
弟や妹は兄や姉に負けまいとして取組むから、
いつの間にか姉や兄を追い越す」

これは小売りサービス業の経営にも当てはまる。
小売りサービス業の知識商人にも該当する。

コンサルタントに「教わる」よりも、
同業の上手い仲間から「学ぶ」。

その時に必要なのは、
自分のロマンやビジョン、ポリシーに関して、
「同志」であって、先に進んでいる存在。

はっきり言えば、
小売りサービス業界では、
コンサルタントよりも、
実務家の方が進化している。

スーパーマーケットの世界では、
関西スーパーが革命的な仕組みを作り始めたころから、
この現象がはっきりしてきた。

関西スーパーに続いて、サミット、ニッショー、
そしてヨークベニマル、ヤオコー、
一時のクイーンズ伊勢丹、成城石井、
そして最近では阪食、ハローデイ、
さらに万代、ユニバース。

ディスカウントに関してはベイシア、オーケー。

年商50億円の企業は、
100億円、200億円の優れた先輩企業と仲間になる。

300億円、400億円の企業は、
500億から1000億企業と切磋琢磨する。

志が高くて、現在500億円でも、
2000億円、3000億円、そして5000億円を目指す企業は、
そのレベルの「飛ばし屋」企業とラウンドする。

それが自分を成長させるために、
いちばんよろしい。

アメリカのローカルチェーンでも、
ニューヨーク州のウェグマンズ
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テキサス州のHEB、
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そしてミシガン州のメイヤーとは、
戦略的提携関係にある。

もちろん1000億円企業や2000億、3000億企業も、
300億、500億企業のイノベーティブな「若さ」には、
自分が失いかけたものがあって、
仲間として受け入れる余地がある。

名著『チェーンストア』のなかで、
著者のゴドフリー・M・レブハーは、
アメリカにおけるチェーンストア成長の要因を4つ上げている。
第1は、チェーンストア方式自体に内在する長所、
第2は、チェーンストア経営者になった人々の資質、
第3は、自己の経営を条件の変化に合わせる弾力性を持っていたこと、
そして第4に、彼らの仲間の団体活動が効果的だったこと。

団体として活動しなくとも、
佐久間馨いうところの「飛ばし屋の仲間」こそ、
一番大切な「上達の方法」であると思う。

みなさん、良い三連休を。

〈結城義晴〉

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