2月2日、ゾロ目の土曜日。
東京・横浜は4月の陽気。
しかしちょっと体調がよろしくない。
熱があるわけではないし、
喉が痛いとか、咳やくしゃみが出るのでもない。
何というか、だるい。
背中や肩、首が凝っている。
風邪の前兆。
ここで丁寧に処置をすると、
すぐに元気になる。
それでも、午前中から、
何やかやと出かけて、その間に、
立教大学大学院のシラバス仕事をこなした。
今週は後半にオフィス模様替えをした。
事務所内がごった返すなか、
青山永さんが横浜を訪ねてくれた。
SMO㈱代表取締役社長。
一言でいえば、ブランディングのコンサルティング会社。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科10期生。
結城ゼミではなかったが、
私のF&Bマーケティングを履修してくれて、
とてもいいレポートを書いていた。
日米小売業界の動向などレクチャーして、
青山さんの仕事を支援した。
こういった要望には、時間が許す限り、
できるだけ応えるようにしている。
さて明日2月3日は、節分。
節分とは「季節を分ける」という意味。
大寒の冬と、立春の春を、分ける。
江戸時代以降、節分は、
立春の前日を指す場合が多くなった。
煎り豆を撒いて、
年齢の数だけ豆を食べ、
厄除けを祈願したりする。
最近では恵方巻き。
食べると縁起が良いとされ、
「招福巻」「幸運巻」「開運巻き寿司」とも呼ばれる。
発祥はいろいろあるが、
ひとつは、大阪船場の旦那衆が、
遊女に巻きずしを「丸かぶり」させて遊んだというもの。
ひとつは、江戸時代の終わり頃、
大阪の商人たちが商売繁盛と厄払いを祈願し、
「幸運巻寿司」を食べたという説。
粋なお大臣遊びもいいが、
私は商売繁盛祈願をとりたい。
その商売。
コンビニやスーパーマーケットの店頭では、
先月から積極的に、
恵方巻きの予約を受け付けている。
ここでも忘れてはいけない。
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」。
ぜひとも、今日明日のウィークエンドは、
お客でにぎわってもらいたいものだ。
そのためにゲーム感覚で、
どの店が何本売った、
どの店はいくら売った、と、
互いに競ってもらいたい。
第2土曜日の11日は、
建国記念の日。
趣旨は「建国をしのび、国を愛する心を養う」。
元旦、成人の日に次ぐ三番目の国民の祝日。
しかし、他が「祝日法」に定められているのに対して、
建国記念の日だけが政令で定める日。
明治時代の初期「紀元節」が、建国記念の日となった。
その紀元節は『日本書紀』の神武天皇即位の日に由来。
私は今、梅原猛『古事記』を読んでいるが、
梅原は日本書紀よりも古事記のほうが、
断然、文学作品としての価値があると力説する。
今年の建国記念の日、
安倍晋三首相と自民党は、
どんな対応を見せるだろうか。
個人的意見だが、
国際感情を刺激するような対応は、
今年は避けた方がいいと思う。
私たちも2月の国民の祝日として、
この日を粛々と過ごしたい。
そして2月14日木曜日は、
バレンタインデー。
雪が積もればクリスマス
想いが募ればバレンタイン♪
〈山崎眞幹作詞・作曲〉
節分と立春が終わると、
建国記念の日を挟んで、
想いが募る14日に向けて、
バレンタイン商戦が本格化する。
2月前半はこの14日までが勝負。
今年のバレンタインデーのトレンド。
「義理チョコ復活」と日経新聞。
好きな人や恋人への「本命チョコ」、
ご褒美として購入する「自分チョコ」。
それらに押されて「義理チョコ」は減っていた。
しかし義理チョコの中身が変わった。
従来は職場の上司・同僚・部下に社交辞令で配った。
最近は、「日ごろのお礼を込め、
相手に合わせて贈るのが主流」。
プランタン銀座の調査。
今年のバレンタイン関連の予算は軒並み増加。
「本命」「義理」「自分」の中で、
特に顕著なのが義理チョコ。
女性が用意する個数は前年比2.8個増の10.4個。
これは2002年の調査開始以来最も多い。
江崎グリコの予算調査。
独身の会社員女性、
義理チョコを渡す相手1人あたり820.9円。
「彼氏」向けの予算は、
昨年の実績よりも200円近く安い。
義理チョコは40円以上高い。
日経の記事は百貨店の売り場からトレンドを探る。
西武池袋本店は1月25日に、
バレンタイン特設会場を開設。
27日の日曜までの売上げは、
計画比28%増。
35歳のOLへのインタビュー。
「今年は仕事とプライベート、男女と関係なく、
日ごろお世話になっている4~5人に渡す予定。
それぞれ違うものを探している」。
「従来の儀礼的な習慣は消えつつある」
マーケティングライターの牛窪恵さん。
「歳暮や誕生日プレゼントを渡すほどではないけれど……
という相手にお礼を伝えるチャンス」。
価格帯。
東急百貨店東横店、
500~1000円の価格帯を、
昨年より1~2割増やした。
小田急百貨店新宿店、
1000円以下の商品が約1割増える。
「1つのブランドで複数購入するのではなく、
渡す人に合わせて選んで買い回る人が増えている」
(小田急百貨店)。
売り方は、試食。
大丸梅田店は1月30日から2月8日まで毎日、
特設会場で試食イベントを開催。
ただし人数限定。
さらにプレゼント対象顧客の変化。
贈る相手は男性だけではない。
高島屋東京店では、
職場の女性同士でのやりとりを念頭に置く。
90ブランドを展開するが、
「女性の先輩・上司」「同僚」「後輩」向けに、
セグメンテーションして紹介。
百貨店のこの動き、
スーパーマーケットやコンビニ、
ドラッグストアでも、
活用すべきだ。
「早仕掛け・際の勝負」は、
バレンタインデーにも活きる。
さてバレンタインが終ったら、
2月後半は、売り場をがらりと変え、
春のプロモーションへ。
つまりは、3月3日のひな祭りに集中。
2月は冬から春へ。
顧客の気分が高揚してくるような売り場を、
つくってもらいたい。
それには、自分でも、
気分を高揚させたい。
あなたはバレンタインチョコレート、
いくつ貰えるだろうか。
あなたはバレンタインチョコレート、
いくつプレゼントするだろうか。
これも競っていいが、
店では、
チョコレートいくら売った、
何個売った、
ゲーム感覚で、
競ってほしい。
今月は恵方巻き、バレンタインチョコ。
競う月だ。
雪が積もればクリスマス
想いが募ればバレンタイン
赤いリボンで結ばれた
贈り物が待ってる♪
良い週末を。
私はいま、37度8分まで熱が上がってきた。
想いが募っているわけではない。
〈結城義晴〉