横浜は、明るくて、
冬にしてはとても暖かい元旦です。
それぞれのドラッカーがあるように、
それぞれの正月があるでしょう。
そのピーター・ドラッカー先生は、
フィードバック分析を、
提案しています。
(1)記録する
何かをすることに決めたら、
何を期待するか、何を目標とするかを、
箇条書きでよいから書きとめておく。
(2)照合する
6カ月後、9カ月後、1年後に、
期待と実際の結果を照合する。
(3)自らの強みが明らかになる
1.できたことが自分の強みである。
2.その明らかになった強みに集中する
3.強みをさらに伸ばす
4.行なっても成果があげられなかったことはやめる
5.努力しても並みにしかなれない分野には
無駄な時間を使わない
ドラッカー先生は述懐しています。
「自らについて知りうることの中で
この強みこそ最も大切だ」
私も今、2016年の目標を書きました。
ドラッカー先生は50年以上も、
自分自身で繰り返して、
毎回、発見することに、
驚かされたといいます。
さて、今年の商人舎標語。
それは今月の標語であり、
月刊『商人舎』1月号の
巻頭言タイトルでもあります。
[Message of January]
人をつくる、人を残す。
会社は人が集うところ。
店は人が群がるところ。
売場も人が寄ってくるところ。
2016年をとおして、
会社も店も売場も、
人々が好んで集まるところとなりたい。
金を残すは下なり、
事業を残すは中なり、
そして人を残すは上なり。(後藤新平)
そのために人を集め、
人を育み、
人を残す。
もちろん金がないと人を雇えない。
事業がないと人に仕事を与えられない。
それらがないと人を育てられない。
だから金も儲ける。
事業も栄えさせる。
そして人を伸ばす。
2016年をとおして、
社長は社員を愛でる。
店長は店員を育てる。
リーダーは仲間を励まし、
会社はパートタイマーを大切にする。
それらすべてが顧客を喜ばせる。
2016年は人で決まる。
人が好んで集まるか否かで決まる。
2020年まで人で決まる。
人の強みを生かすこと。
ひとり一人の個性を花開かせること。
それがマネジメントの本質である。
金を残すは下なり、
事業を残すは中なり、
そして人を残すは上なり。
そのために人を集め、
人をつくる。
人を残す。
2016年をとおして、
会社も店も売場も、
人々が喜び勇んで集まるところとなりたい。
〈結城義晴〉
私の仕事は、段々、
この方向に収斂してきています。
しかしこのメッセージは、
私自身に向けているのではありません。
今年いちねん、
すべての企業、すべての店が、
「人をつくる、人を残す」ことを、
最大にして最終の目標としなければ、
働く人を集めることも、
顧客を集めることもできない。
岡田卓也さんは、
私の最も尊敬する経営者の一人ですが、
「人間産業」であることを理念と決めました。
それは「人をつくる、人を残す」産業と、
なることです。
そしてこれはフィードバック分析を超えて、
絶対に、是が非にも、
「強み」としなければならないテーゼなのです。
では、今年1年、ご愛読をお願いします。
2016年元旦、
新たな決意を持って、
9度目の毎日更新を、
宣言します。
間違いなくこれは、
私の「強み」です。
〈結城義晴〉