結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年10月07日(金曜日)

セブン&アイ「100日プラン」に物申してダラスに出発

「100日プラン」
セブン&アイ・ホールディングスが、
井阪隆一CEOのもとで策定した、
中期3カ年計画。

井阪CEO就任時に、
「100日を目安に重点課題を洗い出す」
と表明したからこのネーミング。

内容を見て、
がっかりした。

2017年からスタートして、
2019年まで。

ん~。

細かな数値は発表されていないが、
まず3カ年計画という構想が、
物足りない。

2020年には、
東京オリンピックが開催される。
したがって少なくとも、
2020年を挟む6カ年計画と、
さらに9カ年計画でなければいけない。

3年+3年+3年。
ホップ、ステップ、ジャンプ。
最後の3年は朧げなものでもいい。

中期計画を重ねて、
将来の夢を語ることが大事だ。

100日でそれができるか。
そんな反論が来そうだが、
それをやるのが現在の、
セブン&アイのトップの仕事だ。

「グループ経営における新たな方向性」は、
「全国レベルでの総合的な
商品・サービスの展開」が基本で、
エリア・業態ごとの「選択と集中」を図る。

H2Oリテイリングとの提携が目玉。

7月にセブンの側から、
H2Oに頼みに行った。

関西の3百貨店を引き受けてもらう。
その代わりに、
H2OのSポイントを、
関西のセブン-イレブンが導入する。

ん~。

「中期3カ年計画重点施策」
①成長事業強化は、
セブン‐イレブン・ジャパンと、
7-Eleven, Inc。

その国内コンビニは、
日経新聞によると、
年間1800店の出店計画を、
100店減らして1700店とする。
閉店計画は600店を800店に増やす。

つまり店舗出店スピードを落して、
収益性の向上を図る。

ん~。

②構造改革事業改善は、
不動産再開発を含めて安定成長を実現。

安定成長か。

③シナジー効果は、
セブンプレミアムとオムニチャネル。

④選択と集中は、
H2Oグループとの取り組み等。

ん~。

そして2019年度連結数値目標。
①営業利益4500億円
②ROE10%

全体に株主のほうを向いている。
これが一番、気にかかる。

何かを止めたら、
何かを始めなければいけない。
何かを減らしたら、
何かを増やさなければいけない。

何かを減らして、
収益だけを上げる。

これは企業を買い取った、
ファンドのやり方だ。

これで鈴木敏文さん不在の、
全軍を動かせるか。

役員全員と徹底的に議論して、
死ぬほど考えに考え抜いて、
この「100プラン」をつくったのかなあ。

お客さんと社員・従業員のことを、
一番大切にしてほしいものだ。

鈴木さんのようにやる必要は、
全然ないよ。

さて、アメリカのウォルマート。
日経新聞にニューヨークから、
特派員報告。

2017年度の米国内新規出店を、
55店舗に抑える。
前年度比58%減。

2016年度は130店舗の計画。
スーパーセンターを減らして、
ネイバーフッドマーケットを増やす。

2015年度の新店は230店だった。

2017年はその代わりに、
ネット販売の拡充に投資を振り向ける。

アマゾン・コムを猛追する。

ここに焦点を絞る。

17年度の投資額は約110億ドル、
1ドル100円で1兆1000億円。

これは16年度と同じ水準。

16年度のネット関連投資は11億ドル。
月刊商人舎9月号でも報じたが、
ジェット・コムを33億ドルで買収して、
「打倒アマゾン」を明確に打ち出す。

ウォルマートはいつもいつも、
具体的で鮮明な政策を表明する。

セブン&アイにも、
それがほしい。

さて私は、
今朝6時に家を出て、
成田国際空港へ。

ベイブリッジから見る、
ヨコハマベイ。
IMG_9506-6
秋の横浜は、美しい。

昨日までのミドルマネジメント研修も、
本当に充実していた。

疲れは溜まっているが、
この美しさがそれを癒してくれる。

今回は、毎年2回の恒例、
イオンリテールのアメリカ視察ツアー。

選抜された優秀社員10名との研修。
ダラスからニューヨークまでの、
4泊6日の弾丸ツアー。

第2ターミナルに到着し、
チェックインして、
会議室で結団式。
DSCN7314.-1

吉田元さんが司会。
人材育成グループマネージャー。
DSCN7297-1

それから1時間10分の講義。
DSCN7306-1

到着するとすぐに店舗視察をする。
したがって、ここでは、
この研修の目的と基本の考え方、
それからダラス市場の動静と、
主力小売業の最新動向を解説。
DSCN7312-1

イオンリテールも上半期、
厳しい決算だった。
しかしこの研修で成果を挙げて、
秋の営業活動にも、
大いに貢献しよう。

そう呼び掛けて、
活を入れた。
DSCN7310-1

そして出発前に記念写真。
人数が少ないからこそ、
充実した濃い研修内容になる。

そう確信して、ダラスに出発。
DSCN7317-6

私はむしろ、ワクワクしている。
帰国は10月20日。

ハロウィン商戦真っただ中。
大統領選挙も佳境に入る。

そんなアメリカ合衆国を、
ドキドキワクワクしつつ、
よりよく学ぶ。

ご期待ください。
(つづきます)

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.