結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年02月09日(木曜日)

イヴァンカ・ブランド販売中止の「商売の掟」とチェーンストア3.0

これは、けしからん。
あってはならない。

ドナルド・トランプ。
第45代アメリカ大統領。

伝説のサービスで有名な米国百貨店、
ノードストロームが、
ブランド「イヴァンカ・トランプ」を、
品揃えから外すことにした。
つまり販売中止。

この高級ファッションブランドは、
トランプの長女イヴァンカ氏が、
自分の名前を使って開発・販売している。

ノードストローム側のコメント。
「ブランドの売れ行きを判断し、
今シーズンは買い付けないことを決めた」

これは商売として、
ごく当たり前のこと。

売れないものは、売らない。

顧客が求めないものは、
品揃えしない。

日経新聞の畑中徹記者は書いている。
「先の大統領選期間中は、
トランプ氏による
女性蔑視発言などをきっかけに、
同氏や家族が手がける
『トランプ・ブランド』の商品の
不買運動が起きており、
イヴァンカ氏のブランドの売れ行きに
影響を及ぼした可能性がある」

それだけではないだろう。

高級・高額のファッションブランドは、
移り気な顧客から、すぐに見放される。
そんな現象が起こらないように、
開発側は細心の注意を払って、
ブランディングする。

そのブランディングが、
悪い方向にいけば、
一挙にブランド価値は下がる。

デービッド・アーカーは、
ブランド戦略論の第一人者。
カリフォルニア大学バークレー校
ビジネススクール名誉教授。
『ブランド・エクイティ戦略』
『カテゴリー・イノベーション』
『ブランド優位の戦略』
『ブランド・リーダーシップ』などなど、
名著は多い。

そのアーカーの言葉。
「商品やサービスだけでなく、
その会社で働いている社員の態度も含め、
企業に関わる全てがタッチポイントになる。
そこでの対応が、触れた者に蓄積し、
企業ブランドになっていく」

タッチポイントは、
「ブランドと顧客との接点」のこと。

さらに言う。
「説得力、専門知識、大局観など、
CMOに求められる資質は
非常にたくさんあります。
人柄も重要です」

CMOはChief Marketing Officer、
最高マーケティング責任者。

イヴァンカ・トランプはまさにこれ。
そしてブランドとのタッチポイントは、
アメリカ国民の半分以上が劣悪になった。

イヴァンカ・ブランドが、
ノードストローム・ブランドを、
毀損し始めた。

だから、販売を中止した。
店舗のブランドを守るため。

売れないものは、売らない。
顧客が望まないことはしない。

これが商人の掟。

それに対して、ドナルド・トランプ。
まずツイッターの個人アカウントに投稿。
「娘のイヴァンカはノードストロームから
とても不公平な扱いを受けた。
彼女は素晴らしい人物だ。
いつも私に正しいことをするよう促してくれる!
ひどいことだ!」

数時間後、トランプは、
大統領の公式アカウントで、
これをリツイートした。

これは断じて、許せない。

8日のホワイトハウス記者会見。
スパイサー報道官のコメント。
「大統領には父親として
家族を支える権利がある」

まったくもって、
なんという政権なんだ。

ほかのことには我慢もするが、
商売の鉄則を侵すものは、
捨て置けない。

そのドナルド・トランプ大統領に会いに、
わが安倍晋三日本国首相が旅立った。

さて、私は東京・日暮里。
パチンコホールのダイナム本社へ。

そしてタスクフォースの会議へ。

昨年4月から毎月、
クロスファンクショナルチームで、
マーケティング3.0から、
流通3.0
までを学び、
その展開のための議論を重ねてきた。

私はチェーンストア3.0を唱えている。
つまり古典的なチェーンストア理論を、
アウフヘーベンして、
3.0に発展させるという考え方。

このタスクフォースは、
ダイナムなりの3.0を追究し、
一定の成果を見た。

そして今回で、タスクフォースを、
発展的に解散した。

私にとってはこのタスクチームも、
大学のようなものだった。

その打ち上げ。
IMG_2821-1
乾杯。

したたか飲んで、
最後に私のメッセージ。 IMG_2830-1

そして一本締め。IMG_2837-1
みんな、いい顔しています。

いい仕事をしてくれるに違いない。
私はそれを確信している。

ダイナム3.0大学、
卒業おめでとう。

私の勝手な思い入れ。

さて、Daily商人舎。
今日は、米国アルディのニュース。
2020年までの大規模改装・増床計画発表。

ドイツ発祥のハードディスカウンター。
アルディはすでに2018年までに、
650の新店舗の開設計画を発表している。
それに加えて、2020年までに、
16億ドルを投資して、
1300以上の店舗を改装、増床する。

アルディは、現在、
35州で1600店舗以上を展開。

これこそ、チェーンストアの戦略方向だ。

急速出店のためには、
アルディもROI基準を見直す。
つまりアルディ3.0の段階に入っている。

ニトリもユニクロも、
百貨店に出店するときには、
出店基準を変更した。

そして壁を乗り越えてきた。

時流をみつつ、
いま、店数を増やすのか、
いや、いまは収益性を重視するのか。

その見極めとメリハリこそ、
経営戦略の本質の一つだ。

アルディのチェーンストア3.0、
実に学ぶところが多い。

〈結城義晴〉

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