結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年03月31日(金曜日)

「パンパイナッポーアッポーパン」新発売と石垣りん「待つこと」

2017年3月最後の日。

横浜商人舎オフィスの裏の遊歩道。
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ここの桜は早咲き。
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早く咲いて、早く散る。
それもまた、よし。

1日中、月刊商人舎4月号の、
原稿執筆と入稿。

夕方の4時ごろ、
第一屋製パン(株)の面々、
紙袋を携えて登場。DSCN0024.JPG-7
営業本部副本部長の鎌田恒雄さん、
商品本部商品開発部の鈴木努さんと、
森麻衣さん。

鈴木さんはR&Dグループリーダーで、
プロダクトデザイングループリーダー。

今日、来てくれたのは、
明日から、この新製品を売り出すから。DSCN0033.JPG-7
パンパイナッポーアッポーパン。
パッケージにはピコ太郎。
PPAPのパンだ。

考えてみると、
Pen Pineapple Apple Pen。
ピコ太郎のPenを、
日本語のパンに置き換えれば、
実にポップな商品が出来上がる。

ちなみに英語のBreadは、
ポルトガル語は「páo」、
スペイン語は「pan」
日本語はポルトガル語からきた「パン」。

そんな新製品が、
パンパイナッポ―アッポーパン。

横浜市戸塚区の第一パン横浜工場で、
つくりたての商品。
それを、市場に出す前に、
持ってきてくれた。

パッケージは3種類。
いずれも楽しい写真が主役。DSCN0031.JPG-7
話題満載のパンだけれど、
商品そのものにも、
第一パンのアイデアと技術が、
丹念に込められている。

その商品開発を担うのが、
鈴木さんであり、森さんであり、
商品開発部のメンバーだ。

使われているのは、
ドライパインアップルと
りんごシロップ漬け。
そして第一パン得意の蒸しパン。DSCN0036.JPG-7
食べてみると、
名前だけでなく、
独特の旨味がある。

お試しください。

もう、注文が殺到して、
横浜工場と金町工場で、
量産態勢に入っている。

もう一つ、商品を持ってきてくれた。
みみまでやわらか
みみふわ。

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今年のFOODEXのイベント。
美食女子グランプリ「ママの愛」部門で、
金賞とバイヤー特別賞を、
ダブル受賞した商品。

このグランプリは、
美食女子、女性バイヤー、
そして一般消費者が、
審査員となって選考される。

ママの愛部門は、
小学生以下の子どもを持つママたちが、
「子どもに食べさせたい」という視点で、
愛のこもった商品を選ぶ。

みみふわは、
みみまでやわらかな食感で、
卵を使っていない。
だから卵アレルギーの人にはよろしい。

それが評価されて、
二重の受賞となった。

このイベント参加を主導したのが、
森麻衣さん。
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クリスタルのトロフィーをもって、
ポーズ。

全員で、
PPAPとみみふわをもって、
またまたポーズ。DSCN0042.JPG-7

私もひとりで、
「パンパイナッポー
アッポーパン!」DSCN0046.JPG-7
やってみたかった。

新宿伊勢丹でイベントが開催されている。
Daily商人舎のJapan News。

伊勢丹ニュース|
伊勢丹の「ISEPAN!-パンの祭典」大盛況開催中!
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ヤオコーニュース|
群馬14店目の「あっさり型」ヤオコー藤岡店オープン
http://magazine.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2017/03/new_main_img_183.jpg

ニトリニュース|
佐賀県に郊外型小型660坪ニトリ武雄店をオープン

協会ニュース|
新日本スーパーマーケット協会新副会長2人を選任
阪急オアシス会長の千野和利さんと、
スズキヤ社長の中村洋子さんが、
副会長にご就任。
よろしくお願いします。
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ローソンニュース|
5月株主総会で取締役1名増員、新任取締役2名

2月家計調査統計|
消費支出前年同月比実質▲3.8%、食料は7カ月連続減少

新入社員ニュース|
平和堂259名とヨークベニマル179名、入社式

イオンニュース|
事業所内施設「イオンゆめみらい保育園あいら」11園開園

ユナイテッドニュース|
フードスクエアカスミ境店、最新型で改装オープン

メトロニュース|
ドイツ発キャッシュ&キャリーの都市型1100坪モデル「メトロ鎌田店」開業
http://magazine.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2017/03/metro_kamata.png

そして、World News。
ウェグマンズニュース|
娘のコリーン・ウェグマンCEO就任、ダニーは会長へ
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右が新CEOのコニー、
真ん中が会長となったダニー、
左が副社長のニコール。

ウェグマンズも新しい時代に入った。

最後に昨日の朝日新聞一面。
「折々のことば」第710。
鷲田清一さん編著。

「ずいぶん待ったなあ」

「なにを?」

「それがまだわからないの」
(石垣りん著「ユーモアの鎖国」から)

「人が最も怖れるのは
待つ人が来ないことでも
念願がかなわないことでもなく
待ち焦がれるものが
何もなくなることではないか」

商売人が最も怖れるのも、
顧客が来ないことでも、
売上げが上がらないことでもない。
お客様を待つという、
商売そのものが、
なくなってしまうことだ。

震災の時など、
強くそれを感じた。

「そう自問自答しつつ、
私にとっては詩を書くことも
待つことの一つ」

石垣りんさんに言われると、
なるほどと思う。

「いつも何かの訪れがあって、
こちらに待つ用意が
あってできたものばかり」
石垣りんの詩はそれだ。

店にはいつも
何れかの訪れがあって、
こちらに迎える用意が
あれば商売は成り立つ。

新商品も、それは同じ。

「迎える用意」があれば、
あちらからやって来てくれる。

最後の最後に、
石垣りんの詩。

「貧しい町」

一日働いて帰つてくる、
家のちかくのお惣菜屋の店先きは
客もとだえて
売れ残りのてんぷらなどが
棚の上に
まばらに残っている。

そのように
私の手もとにも
自分の時間、が少しばかり
残されている。

疲れた
元気のない時間、
熱のさめたてんぷらのような時間。

お惣菜屋の家族は
今日も店の売れ残りで
夕食の膳をかこむ。

私もくたぶれた時間を食べて
自分の糧にする。

それにしても
私の売り渡した
一日のうち最も良い部分、
生きのいい時間、
それらを買つて行つた昼の客は
今頃どうしているだろう。

町はすつかり夜である。
(石垣りん)

おやすみなさい。
ご苦労様。

〈結城義晴〉

2017年03月30日(木曜日)

「最高のイメージ」と「最悪を覚悟して最善を尽くす」

今年は、珍しいことばかりだ。
第89回選抜高校野球大会。
春のセンバツ。

一番面白いのが準々決勝だと思うが、
そのあとの準決勝2試合は緊張感最高。

第1試合は、大阪の履正社高校が、
兵庫の報徳学園を、
6対4で逆転勝ちして、
3年ぶりの決勝進出。

第2試合は、これも大阪桐蔭高校が、
熊本の秀岳館高校を、
2対1で破って5年ぶりの決勝進出。

結局、大阪勢2校で優勝を争う。
史上初めての珍事。

春のセンバツは、
前年の秋の地方大会で、
いい成績を上げれば、
一つの県から2校が甲子園に出られる。

そうして大阪から2校が甲子園に出てきて、
そのうえその2校が決勝に進んだ。

大阪の人たちは大喜びだろう。

さて今日は、
イオンスタイル碑文谷。
全館リニューアルオープンの日。DSCF5991.JPG-7

イオン幹部が揃って式典に臨んだ。DSCF6341.JPG-7
手前から、
碑文谷店店長の町野弘幸さん、
イオンリテール社長の岡崎双一さん。

そして井出武美さんの挨拶。
イオンリテール(株)専務執行役員、
南関東カンパニー支社長。DSCF6355.JPG-7

テープカット。
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これでダイエー旗艦店だった碑文谷店が、
全館で再出発。

目出度い。

今日のオープンは5階・6階・7階。DSCF6430.JPG-7

フルラインの総合スーパーは、
本来、最も便利な、
ワンストップショッピングの店だ。
そのフォーマット確立に向けて、
意欲的な試みが満載された。
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楽しみな店だ。

さて私は朝から、小平へ。
第一屋製パン(株)、
第75期株主総会。

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小平工場を併設する本社。
桜の開花はもう少し先のことだ。

第一パンのファンばかりの株主から、
暖かい提案や励ましの声が寄せられた。

ステークホルダーも、
この会社の社風の一角にある。

ありがたい。

その後、一度、
横浜商人舎オフィスに戻って、
再び、東京・上野。
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上野恩賜公園。
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桜並木方面へ。
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まだ咲き始めたばかりだが、
もう花見客が陣取っている。
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ゴミ箱もカラフルで、
仕分けされている。
日本はいい国だ。
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外国人のグループ。
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そして桜並木。
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とにかく外国人が多い。
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出店も多数、出ていて、盛況だ。
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私は不忍池を回って、
東天紅へ。
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その不忍池。
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池を眺めながら、
第一屋製パンの役員懇親会。

不忍池の向こうに、
東京スカイツリーが見える。
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そして2時間の食事とディスカッション。
紹興酒をだいぶ飲んだ。
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豊田通商(株)専務の三浦芳樹さんとは、
マーケティングやストラテジーに関して、
ずいぶん対話をした。
食料・生活産業本部長で、
第一屋製パン非常勤取締役。

私と同じ立場。

今日も充実した一日だった。

さて、
「ほぼ日」の糸井重里。
会社を株式上場させてから、
特に経営的な視点の発言が目立つ。

それも糸井流。

今日のテーマは、
「なにかを企画するとき」

「最高にうまくいったら
どんな感じになるの?」
こういうことがちゃんと、
「イメージできているか。
これは、なにより大事なことだ」

「成功したあとの
『うれしいイメージ』が
あるか、ないか」

「実際には、ただただ
目の前の課題を解決していって、
尺取り虫のように前に進む
という姿になるかもしれない」

「しかし、その地味な作業を
続けていったら、その先に
どういう景色が見えてくるのかが
見えてなきゃいけない」

そして、まったくその逆に、
「最も
うまくいかなかったとき、

どんな被害があるの?」
これについても、考えておく必要がある。

「こっちのほうは、
イメージできなくてもいい。
なにが失われるのか、
どれくらい損失があるのか、
痛手があるとしたら
それは回復可能な傷なのか、
おもしろくもない数字や、
ことばで、確認しておく」

「失敗は、
ありえないことではないけれど、
あったときに驚いて
頭のなかがまっ白にならないこと。
これだけは
気をつけておく必要があるのだ」

「失敗しても、この程度」
この覚悟があれば、
「失敗について、いったん
忘れていることができる」

「最高にうまくいったときのイメージ」

それが、
「浮かんでないというときには、
その企画は、
進めてはいけないのだとも思う」

「最低でも、そのことに
関わった人たちの笑顔くらいは、
盛大にイメージできていなくては
いけない」

「苦虫を噛みつぶしたような会議で、
消去法で出した結論で
『これは決定です』
というようなプランでは、
まだ始めてはいけないのだと、
ぼくには思える」

「同時に、失敗が冷静に
見積もれないままで、
いくらでも怖い想像が
湧いてくるようなときにも、
進めるのをいったん
休止するほうがいい」

「始める前に、
拍手の音が聞えている状態が、
いいスタートだ」

イオンスタイル碑文谷も、
第一屋製パンの第76期も、
そして甲子園球児たちも、
最高にうまくいったときを、
イメージしておきたいし、
最もうまくいかなかったときを、
数字と言葉で確認しておきたい。

つまりは、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

そして、
最高のイメージを、
全員で共有する。

お客さんの喜ぶ顔。
働く人の楽しそうな顔。
株主の人たちのうれしそうな顔。

イメージする。

それがビジネスや仕事の醍醐味だ。

〈結城義晴〉

2017年03月29日(水曜日)

商人舎9期決算の「お蔭様」とヨーカ堂店舗閉鎖の「待った!」

3月は「初春」
だが、今日あたりは、
その初春の終わり。

「盛夏」とは言うし、
「盛秋」「盛冬」とも使うけれど、
「盛春」はあまり聞かない。
「盛春歌」というのがあるらしいが、
それは造語。

その代わり、
「春爛漫」がある。

その春爛漫の直前。
それがいまだろう。

大東京は美しい。
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その真ん中に東京タワー。IMG_0769.JPG-7
東京スカイツリーの方が高いけれど、
隅田川の近くといっても、
やはり東京のはずれの感じ。

港区の東京タワーが、
東京の中心であることは変わらない。

私はその東京タワーの真下で、
30年間仕事していたから、
断然、東京タワー派だ。

今日は恒例の取締役会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。

「TRUE DATA」ブランドで、
ID-POSとPOSのデータを駆使する。
ビッグデータ・マーケティング企業。

お蔭様で、好調な業容。
米倉裕之社長が、
「良い会社」にしようと奮闘する。

2時間以上の議論を終えて、
さらにランチミーティング。

横浜商人舎オフィスに戻ると、
宮田昇先生と山崎香織さん、来社。IMG_2952.JPG-7
(株)商人舎の顧問税理士。

1月末日で終わった、
商人舎第9期。
その決算書をまとめてくださった。

お蔭様で、
無借金経営で順調です。
わずかながら利益も出ました。
月刊商人舎や商人舎magazineは、
まだちょっと赤字でしょうか。

それでもこれは、
私たちの社会貢献です。

やめません。

雑誌もmagazineも、
売ろう売ろうとは考えていません。

昨日の雪崩の話でいえば、
「ビーコン」になりたい。

だから内容が難しいと言われようが、
地味なテーマだと思われようが、
高度すぎると指摘されようが、
重要なことは鋭い切り口で、
どんどん取り上げる。

知識商人の雑誌。
トップ・マネジメントと、
それを目指す人たちの雑誌。

私自身はもう40年にもなろうとする、
流通ジャーナリズムの編集者生活で、
今が一番、充実しているし、面白い。

ありがたいことです。

それでも雑誌は、
わずかでも黒字にしたい。

ご協力ください。
読者になってください。
広告も出してください。

無料のDaily商人舎を、
これからもさらにさらに、
お役立ちできるメディアにします。

よろしくお願いします。

今日のDaily商人舎。

セブン&アイニュース|
セブン-イレブン日用雑貨61品目値下げ作戦

これは重要なニュース。
ぜひ、読んでおいてください。

サミットニュース|
生鮮素材活用の店内加工アイテム第2弾「炒め物セット」

フジニュース|
3月31日プレミアムフライデー企画を実施

2月商業動態統計|
ドラッグとコンビニがプラス、百貨店は最下位

さて、東洋経済オンライン。
「ヨーカ堂、
店舗閉鎖ありきに

役員が『待った』」
又吉龍吾記者の記事。
週刊東洋経済4月1日号からの転載。
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「きちんとした
フォーマットさえ作れば、

成長の余地はある。
必ずしも店舗を
閉める必要はない」

大髙善興さんの本音。
ヨークベニマル会長で、
セブン&アイホールディングス取締役。
そしてイトーヨーカ堂取締役。
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総合スーパーのヨーカ堂は、
今年2017年2月までの既存店売上高が、
12カ月連続で前年同月比割れ。

「2016年度は不良在庫の処分も重なり、
2期連続の営業赤字となる見通しだ」

そこで「止血策」として、
「赤字店舗の閉鎖」を進める。

具体的に方針もあがっている。
「2020年度までに
収益改善の見込めない40店」

この方針に沿って、
2016年4月の創業店閉店を皮切りに、
次々とリストラが断行されてきた。
創業の店は、
「ザ・プライス千住店」となっていたが。

このイトーヨーカ堂に、
今年3月、新たな役員人事。

これは既報の通り。

亀井淳さんが社長を退き、
常務執行役員の三枝富博さんが昇格。
それに合わせて、
大髙さんと伊藤順朗さんが、
イトーヨーカ堂取締役に就任。

順朗さんはセブン&アイ常務執行役員で、
創業者・伊藤雅俊さんの二男。

私は「ファウンダー」の役割を、
順朗さんが担うと勝手に考えている。

アメリカのウォルマートで、
サム・ウォルトンが亡くなった後、
デヴィット・グラスがCEOで、
サムの長男のロブソン・ウォルトンは、
ファウンダーとなった。

大髙さんのヨークベニマルは、
業績堅調で、2016年度は、
営業利益140億円。
前期比5%増で赤字のヨーカ堂とは違う。

三枝さんは語っている。
「大髙さんは食品スーパーのプロ。
彼の知見を生かして、
食品部門を強化したい」

その大髙さんは、
店舗リストラには否定的だ。

「従業員や地域のことを考えると、
簡単に店舗を閉めてはいけない」
これが大髙さんの持論。

もう、20年も前だろうか。

私はヨークベニマルの、
お店のお葬式に立ち会った。

店は閉めてはいけない。
閉めるとしたら、
代わりの店を出す。

だからこの店も近隣に、
大型の標準店を出店し、
スクラップ&ビルドを前提に、
お葬式をした。

最後の日の朝。
店はピカピカに磨かれ、
商品も満載だった。

幹部や本部の人間も、
全員やって来て、
近隣のお客様とともに、
心から店に感謝して、
最後の姿を名残惜しんだ。

東洋経済の又吉記者は書く。
「亀井氏と大髙氏が
店舗リストラをめぐり、
激しく対立していた」

大髙さんは、激しく対立など、
しないと思うけど。

順朗さんにも三枝社長は期待を寄せる。
「グループ全体の大局から
ヨーカ堂の課題を指摘してもらう」

そして、イトーヨーカ堂のリストラに、
「伊藤氏が一定の牽制機能を果たす」
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そこで既存店の立て直しに、
カギを握る部署が誕生している。、
オペレーションサポート部である。
略して「OS」で、昨2016年10月の設立。

OSには100人を超える部員が配置された。
週に4日間、店に入って、
現場の課題を洗い出す。
1日は本社に戻って、
各店の課題や取り組みを共有する。

その役割は、
「店舗と本部の連携強化を図ること」

これもサム・ウォルトンのやり方と、
一緒だ。
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1980年代のウォルマートでは、
月曜から木曜まで、
幹部やスーパーバイザーが、
全米の店を回った。

木曜の晩に本部に戻って、
金曜、土曜と会議をした。

「すぐやる会議」と呼ばれた。

イトーヨーカ堂の高橋信OS部長。
「これまでは店と現場の意思疎通が
うまくいっていない面があった。
両者をつなぐ“通訳”が必要だった」

この発言の背景には、
3年前に始まった施策がある。
名づけて「独立運営店舗」
もちろん鈴木敏文元会長の意向。
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「画一的な店舗運営が、
低迷の原因ととらえ、
各店に権限を与え、
地域の嗜好に合わせた品揃えを進める」

「独立運営店舗」方式でも、
「店ごとの独自色を出す効果」は出た。
しかし「非効率な部分も散見された」

そこで2016年秋から、
地域ごとに分けられていた仕入れ機能は、
再び本部に集約された。

「OSを媒介として、
商品をしっかり現場に
マッチングさせていく」
高橋OS部長。

記事に、結論はない。
「店舗を閉鎖せず
ヨーカ堂を再生できれば、
それが理想的だ」と言いつつ、
「仮にリストラが遅れれば、
ヨーカ堂にとって致命傷となる
おそれも否定できない」と指摘する。

しかし私は、
大髙善興さんの使った言葉が、
鍵を握ると考えている。

「きちんとしたフォーマット」
それをつくることだ。

フォーマットづくりのセオリーは、
私の言説に耳を傾けてほしい。

「曖昧総合」といわれた業態。
「何でもありそうで、
欲しいものは何もない」と、
揶揄されたビジネスモデル。

しかし、その物件を、
「フォーマット」にすることは、
可能だ。

「イオンスタイル」は、
それをつかみかけている。

ただしフォーマットの構築は、
オペレーションサポートでは、
達成できない。

イトーヨーカ堂の悩みは深い。

〈結城義晴〉

2017年03月28日(火曜日)

イオンスタイル碑文谷内覧会と那須雪崩事故の「ビーコンの話」

東日本を襲った寒さ。
昨日の真冬のような気候が、
今年最後の寒さとなるのか。

今日は打って変わって、暖かい。

横浜駅のそばを流れる新田間川でも、
桜の芽がほころび始めた。
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もうちょっとです。
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今日は朝から、
東急東横線で学芸大学駅へ。

イオンスタイル碑文谷。
昨年12月16日に、
1階から4階までがソフトオープン。

そして今週木曜日の30日に、
5階から7階までが完成し、
グランドオープンする。

その全館オープンの直前に、
マスコミ向けの内覧会が行われた。
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5階の南側に未来屋書店が入る。
その一角にあるのが、
「MIRAIYA  Bookmark Lounge Cafe」
未来屋書店とイオン直営のカフェ。
コラボレーションが素晴らしい。

ここで記者会見。
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まず、大前一也さん。
イオンリテール㈱南関東カンパニー、
東京山梨事業部長。
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フロアコンセプトづくりから、
具体的な売場づくりまでを、
ていねいに説明してくれた。

そして店長の町野弘幸さん。
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「昨年12月16日から今まで、
お客様からたくさんのお褒めの言葉を、
いただきました。ただし、
7フロア全部が揃わないままの店で、
いわば片肺飛行でしたので、
お叱りの声もお受けしました」

「しかし、それが、
ご期待の表れだととらえています」

だから全館オープンは、
本当にうれしそうだ。

町野さんの案内で、
5階から7階までをツアー。DSCN9597-1
様々なユニットに工夫がこらされていて、
現時点の総合スーパーとして、
実に先鋭的な出来栄え。

未来屋書店の本の品揃えにも、
感心した。
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5階のメンズフロアは充実している。
このセミオーダースーツは、
私、購入します。
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明日29日は、全館休業。
イオンスタイル碑文谷は、
全館開業に向けて、
最後の仕上げに入る。

そして明後日の30日、
グランドオープンを迎える。

大前さん、町野さん、
2人を慰労しつつ、
成功を祈念して写真。
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お二人とも、アメリカ研修にご一緒した。

月刊商人舎で取り上げたいものだ。

碑文谷から学芸大学駅までの住宅地に、
めでたい紅白の花が咲いていた。
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ここでも春を告げていた。

横浜商人舎オフィスに戻ると、
夕方に、(株)マルトの皆さん来社。

社長の安島浩さんと奥様。
そして2月25日に結婚披露した、
次男の英城さん・千知さんご夫妻。
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披露宴への参列のお礼に、
わざわざやって来てくれた。

英城さんも、千知さんも、
三菱食品の社員として、
共働きで頑張っている。

実に仲のいいファミリーだ。

あの日のブログでも書いたが、
アランの「幸福論」

「幸福たらんと欲しなければ、
絶対に幸福にはなれぬ。
幸福である人以外には、
愛される人はいない」

「さあ、雨降りのときこそ、
晴ればれとした顔が見たいものだ。
だから、
悪い天気の日には、

良い顔をすること」

今日はいい天気の日だったけれど。

さて、
[今日のDaily商人舎]

全農ニュース|
元イトーヨーカ堂社長戸井和久氏が
全農改革チーフオフィサー就任

イズミニュース|
超大型商業集積LECT・245億円投資で4月28日開設

イオンニュース|
カンボジアにマックスバリュ・エクスプレス1号店開設

ローソンニュース|
熊本・大分食材使用の弁当・パン・冷麺開発で被災地支援

2月外食産業統計|
恵方巻・肉の日・プレミアムフライデーで売上高1.8%増

米国専門店ニュース|
4400店の靴専門店ペイレスシュー、倒産申請か

元イトーヨーカ堂社長、
戸井和久さんが全農改革。
私は、やると思う。

あの辞め方をした怒りを、
全力で改革に向ければ、
為せば為る。

期待しよう。

それからイズミのLECT。
245億円の投資で、すごいモール。
創業者・山西義政会長、
最後の大仕事だ。

これも期待しよう。

それから米国ペイレス・シュー、
倒産申請に至る理由。

それは明白だ。

今日の最後に、
「ビーコン」の話。
英語で「Beacon」

英語の元の意味は、「狼煙」や「篝火」
つまり位置と情報を伴う伝達手段。

現在は「無線標識」のこと。

特に「雪崩ビーコン」と呼ばれる。
英語では「アバランチトランシーバー」とも。

雪崩に遭遇する危険のある場合に、
必ず携行しなければならない小型機器。
電波の発信及び受信が可能。

万一、雪崩に巻き込まれて、
雪の中に埋まってしまった場合に、
ビーコンから発信される電波を、
救助者のビーコンで受信して、
埋没した人の位置を探索する。

今年最後の寒さに見舞われた昨日、
栃木県那須町のスキー場で雪崩が発生。

登山講習会に参加していた高校生48人。
悪天候に、教師たちが判断した。
予定していた登山を中止し、
ラッセル訓練を実施することを。
これは雪を踏み固めて進む訓練。

そこに不幸なことに雪崩が起こった。

巻き込まれた高校生たちのうち、
教師1人を含む8人が死亡した。

しかし、この48人全員が、
ビーコンを装着していなかった。

悔やんでも悔やみきれない。

先週金曜日のブログで、
「マキアヴェッリ語録」を紹介した。
塩野七生の著作。

「誰だって
誤りを犯したいと望んで
誤りを犯すわけではない
ただ、晴天の日に
翌日は雨が降るとは
考えないだけである」

私は書いた。
「リーダーの心構えでもある」

問題はあなたの人生のビーコンは、
そしてあなたの仕事のビーコンは、
何かということだ。

商人舎は、
知識商人の仕事のビーコンに、
なろうと思う。

〈結城義晴〉

2017年03月27日(月曜日)

稀勢の里の強行出場優勝と「やりたいことをやっておこうよ」

Everybody! Good Monday!
[2017vol13]

2017年第13週にして、
3月第5週と4月第1週。

一月往ぬる、
二月逃げる。
三月去る。

今週土曜日から、もう四月。

ティーンエイジャーのころの、
昔々のガールフレンドが、
4月4日生まれだったな。

だからというわけではないけれど、
4月は大好きです。

Weekly商人舎の日替り連載。
月曜朝一-2週間販促企画。

4月7日前後が入学式や新学期。
私も横浜市立白幡小学校から、
入学式に参列するよう要請が来た。
元PTA会長には、
しつこいくらいに丁寧に、
招待状が届く。

2週間販促企画は、
米国の「Back to School」のごとく、
真剣に取り組めと提案する。

それから花見シーズンは、
4月上旬がメーン。

「みどりの月間」は、
4月15日(土)から5月14日(日)まで。

そして4月16日(日)は、
イースター。復活祭。

イオンがすでに、
イースター・ホームパティ―を、
提案している。

そんなことを考えると、
もうゴールデンウィークは、
すぐやって来る。

さて、昨日の日曜日。
すごいことが次々に起こった。

まず、春のセンバツ甲子園大会。
史上初の2試合が延長15回で引き分け。

その試合を見ていたわけではないが、
福岡大大濠高校と滋賀学園は、
1対1の投手戦。
一人で投げ切った福岡の三浦銀二投手、
素晴らしかった。

対する滋賀学園、
1回戦も14回延長、
この2回戦も15回延長。
粘り強さに近江商人の血を感じた。

高崎健康福祉大高崎と福井工大福井は、
7対7の打撃戦で、やはり引き分け。

選手たちの体が心配だったが、
引き分け再試合は1日置いた28日になる。

大会本部の判断が良かった。

もうひとつのすごいことは、
大相撲の横綱稀勢の里。

13日目の横綱日馬富士戦で、
左肩を負傷して、救急車で運ばれた。
もう相撲が取れる状態ではなかった。

14日目に強行出場。
しかしこれもモンゴル人横綱鶴竜に、
まさになすすべなく敗れて2敗。

私は2001年夏場所の、
横綱貴乃花の強行出場と、
最後の優勝を思い出した。

稀勢の里はしかし、
千秋楽の本割で、
大関・照ノ富士を破って、
優勝決定戦へ。
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立ち合いにもろ差しを許す。IMG_6047.JPG-7

それでも土俵際で、
逆転の右小手投げ。IMG_6048.JPG-6

勝負が決してからも、
両者呆然。
写真の観客の喜びようを、
見てほしい。
IMG_6049.JPG-7
そのあとの表彰式。
国歌斉唱で、
君が代を歌っていた稀勢の里が、
途中から男泣き。

横綱になるまで、
ふがいない所ばかり見せていた。

才能や能力は十分なのに、
稽古が足りない、精神面がもろい。

散々言われた。
しかも横綱昇進も、
ご祝儀相場のように評された。

その悔しさ、そして怪我の辛さ。
そんなものを乗り越えた。

私も、もらい泣きした。

名草の芽言はれてみればさうかとも
〈朝日俳壇より 相模原市 石田わたる〉

(前畑汀子選評)
ものの芽の出始めは何か分からぬが、
言われて知る名草の芽。

稀勢の里こそ名草だった。

陽炎の中に人あり地球あり
〈朝日俳壇より 霧島市 秋野三歩〉

(長谷川櫂選評)陽炎(かぎろ)える人。
そこから地球も陽炎(かげろう)になる。
この飛躍が痛快。

稀勢の里も燃える人だった。

1月並みの寒さだったが、
良い日曜日だった。

さて、今日のDaily商人舎

ヤオコーニュース|
川越南古谷店がグロサラント機能を
追究して改装オープン。
201509_2minamifuruya
これは見ものだ。

エイチツーオーニュース|
阪急オアシス姫島店(300坪)が
阪神電鉄高架下にオープン

これも石屋川店の再現なるか。
面白い。
http://magazine.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2017/03/oasis.png

イオンニュース|
ミニストップ藤本明裕常務が社長昇格。
ミニストップのプロパー社長誕生。

セブン&アイニュース|
セブン-イレブンと群馬県が
地域見守り活動の協定締結。

セブン&アイニュース|
イトーヨーカ堂が
スーパー大麦入り新商品4品発売。

高島屋ニュース|
日本酒応援団(株)とともに
日本酒造りに参画

ローソンニュース|
デイリー商品部新設と
成城石井との人事交流発表

2月SC統計|
前年同月比▲3.2%だが、
一部プレミアムフライデー効果

このニュースは日々、
もっと増えていきます。
ウィークデーニュースですが、
毎日、選り取りで、
チェックしてください。

無料公開です。

さてさて今週の私のスケジュール。
月刊商人舎4月号を入稿しながら、
明日は、
イオンスタイル碑文谷。
全館リニューアル内覧会。

私も行きます。

明後日はCCLの取締役会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。

木曜日31日は、
第一屋製パン㈱の株主総会。
一部上場企業の総会なので、
様々な意見や要望が出る。

そしてこの日、
碑文谷店のグランドオープン。

楽しみです。

忙しいけれど、
「忙中閑あり」の心持ち、
忘れたくない。

今日もまたぶらんこ人を待つごとし
〈同 国分寺市 田辺龍郎〉

さて、最後に、
先週の「ほぼ日」から。

「人生は一度だけだ。
やりたいことをやれ」

よく人は言うもの。

「人生は短いぞ。
やりたいことをやっておけ」
これもよく言われる。

糸井重里の皮肉。
「このへんの励ましだか
説教だかというものって、
だいたいは、ただ言ってるだけ
のことも多いと思います。
でも、たまに、
口で言ってるだけじゃなくて、
心からほんとに、
そういうふうに思ってる人もいます」

「命がひとつしかないということや、
人生があんまり
長いものじゃないということを、つくづく
感じているときというのがあって、
そういうときには、本気で、
『やりたいことをやって生きよう』と、
じぶんにも言い聞かせたくなるのです」

肉親や友人の死のとき。
東日本大震災の時。
ひどく感動した時。

「多くの似たような他人と比べて、
横ばかり見ている。
じぶんはまちがってないのか、
たしかめてばかりいる。
人になにか言われそうなことは、
しないようにしている。
失敗の可能性のあることは、
避けている。
目立ってはいけないと感じて、
静かにしている。
空気を変えるのが怖くて、
じっとがまんをしている」

「・・・・そういうこと、
だれでもがしていると思います」

「ただ、これから生きる時間に
限りがあるとしたら、
『やりたいことをやらない』で
いるというのは、
ものすごくもったいないことを
してると思いませんか」

できるだけ、
説教臭くならないように、
糸井は言葉を選んで語る。

「人間は何度もくりかえして
生きたりはできません。
そして、何世紀にもわたって
生きることもありません。
それほどたくさんの時間を
配られちゃいないのです」

「ぼくは、じぶんに
そのことを言い聞かせます。
そして、ぼくのともだちにも、
そう伝えたいです」

「やりたいことを
やっておこうよ」

そして最後に。
「仕事のなかに
やりたいことが

見つかる人は、
幸せ者ですね」

同感だ。

稀勢の里の相撲を見ていて、
貴乃花の強行出場を思い出して、
「やりたいことをやろう」
そう思った。

では、皆さんも、
やりたいことを。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年03月26日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その36】菜の花

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は色を見分けることが苦手だ。
それでも猫の感覚は季節をとらえる。
鮮やかな黄色は、もう一つの春の色です。

菜の花畠に、入日薄れ、
見わたす山の端、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。

里わの火影も、森の色も、
田中の小路をたどる人も、
蛙のなくねも、かねの音も、
さながら霞める 朧月夜。

高野辰之作詞、岡野貞一作曲 『朧月夜』

「菜の花」は、
アブラナ科アブラナ属の花の総称。
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なかなか、難しい植物だ。

アブラナ属(Brassica)に所属する種は、
30種にも上る。

このアブラナ属の植物は、
多くが自家受粉しない。
つまり他家受粉。

自家受粉は、花粉が、
同じ個体にあるめしべの柱頭につくこと。

他家受粉は花粉が、
他の花の柱頭につくこと。

つまりアブラナ属は、
自家受粉に向かない性質、
「自家不和合性」を持つ虫媒花である。

そのため種の間に、
交雑(異種交配)が生じやすい。
属の間にも交雑が起こる。

だから多数の品種や変種が存在している。

逆に農業や園芸の場合、
この交雑性を活用して、
多様な栽培品種がつくられる。

その結果、野菜売場にも、
多彩な品種が並ぶことになる。

葉や茎は野菜として、
根は香辛料として、
種子は植物油の原料として、
無駄なく活用される。

もちろん花は観賞用に供される。

日本在来のアブラナは「油菜」と書いて、
アブラナ科アブラナ属の二年生植物。
学名はBrassica rapa var. nippo-oleifera。

弥生時代から、
一つは野菜として栽培され、
これが「ナノハナ(菜の花)」と呼ばれた。
古事記では「吉備の菘菜(あおな)」、
万葉集では「佐野の茎立(くくたち)」。

また江戸時代から油として使われたが、
その油を採るため栽培された作物は、
「ナタネ(菜種)」といった。
油は菜種油。

在来種のアブラナは現在、
野菜として生産される。
したがって開花前に収穫されてしまう。

菜の花として見ることは少ない。

世界的に栽培されているのは、
セイヨウアブラナ(西洋油菜)である。
英語でrapeseed、
略してrape。
学名はBrassica napus。
アブラナ科アブラナ属の二年生植物。

原産地は北ヨーロッパからシベリア。
その海岸地帯に生息した。

セイヨウアブラナは、
日本には明治時代初期に入ってきた。
種子が植物油として活用される。

北海道滝川市の菜の花畑。
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札幌と旭川の中間地点より、
やや旭川寄りに位置する。4src

春には「たきかわ菜の花まつり」開催。3src

写真はたきかわ観光協会が提供している。2src
美しい。

そのほかの「菜の花」の仲間の、
学名を並べておこう。
ミズナはB. rapa var. nipposinica
欧州系カブはB. rapa var. rapa
アジア系カブはB. rapa var. glabra
ハクサイはB. rapa var. pekinensis
ノザワナはB. rapa var. hakabura
コマツナはB. rapa var. perviridis
パクチョイやチンゲンサイは、
B. rapa var. chinensis
ターサイはB. rapa var. narinosa。
(B.はBrassicaの略)

河川敷で開花した菜の花は、
カラシナ、Brassica juncea。
20100420163124-3
与謝蕪村には菜の花の句が多い。
よほど春が好きだったのだろう。
蕪村が見ていたのはもちろん、
日本在来種のアブラナだった。

もっとも有名な句。
菜の花や月は東に日は西に

兵庫県六甲山地の摩耶山(まやさん)の句。
菜の花や摩耶を下れば日の暮るる

クジラ漁の村。
菜の花や鯨もよらず海暮ぬ

そして、春の彼岸。
菜の花を墓に手向けん金福寺 20130505182757.jpg

最後に、小学校低学年の教科書にある。

「あいうえおであそぼう」

あやとりいすとり あいうえお
かきのみくわのみ かきくけこ
さんかくしかく さしすせそ
たいことつりいと たちつてと
なのはなののはな なにぬねの
はるのひふゆのひ はひふへほ
まつむしみのむし まみむめも
やかんようかん やいゆえよ
らんらんるんるん らりるれろ
わくわくわいわい わいうえお
ん  

菜の花は美しい。
けれど生命力が強い。
だから交雑種が、世界を覆う。
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それでも、この日本の歌が一番いい。
なのはな のの はな なにぬねの」

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年03月25日(土曜日)

「陳列と販促の教科書」と日本の「エンゲル係数と大企業の関係」

我が盟友・鈴木國朗さんから、
本をいただいた。
「陳列と演出ハンドブック」
私の古巣(株)商業界から発刊された。
不思議な気分。

この分野の第一人者の最新刊。
是非、勉強してください。

その最新版を右手に、
元祖ともいうべき雑誌別冊号を左手に、
スマイル。
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左手の元祖本は、
「陳列と販促の教科書」

月刊食品商業別冊号。
鈴木國朗著、1995年発刊。

私が編集長として刊行した。

自分で言うのも何だが、
これはいい別冊号だった。
実によく売れた。

当時、(株)万代では、
現副会長の山下和孝さんが、
この別冊号を何度も何度も読んで、
書き込みをし、マーカーを引いて、
自分で徹底的に勉強した。
その後で、全社員を教育した。
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それが万代の陳列と販促の基盤となった。
その万代は2016年2月期決算で、
年商3135億円、146店舗。
関西ダントツを目指す企業に成長した。
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私も鈴木さんの原稿に、
手を入れさせていただいて、
自分の本のようにして作ったので、
感慨深い。
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鈴木さんにとっては、
デビュー作のような、
自分のテクノロジーを集大成した一冊。

その後、2004年には、
「販促と演出の教科書」、
さらに2005年には、
新書版「陳列技術入門」。
次々と鈴木著作は発刊されていった。

これらも私は社長兼編集統括として、
管掌し、監修した。

この鈴木さんの「教科書」に先立って、
「惣菜の教科書」が、
発刊されていた。
もちろん著者は林廣美先生。
こちらの発刊は1994年。
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食品商業別冊「教科書」シリーズは、
この2冊によって高い評価を得て、
さらに部数も爆発して、
その後、次々に発刊されていった。

「青果の教科書」
「鮮魚の教科書」
「精肉の教科書」
「日配の教科書」
「グロサリーの教科書」
「店長の教科書」
「チーフの教科書」
「パートタイマーの教科書」

さらにその新版教科書群。

1996年に映画「スーパーの女」が、
伊丹十三監督によって製作されて、
私もちょっとだけ協力した。
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東京・布田の日活調布撮影所には、
伊丹組の事務所があった。
バラックのような建物の2階に上がると、
棚に食品商業の別冊をはじめとして、
「教科書」シリーズが並んでいた。

1996年だから、
「惣菜の教科書」と「陳列と販促の教科書」
その次くらいの「教科書」だったと思う。

伊丹さんをはじめとして、
映画製作スタッフがこの雑誌を読んで、
売場をつくり、映画をつくった。

私は人生で一度だけ、
映画のプログラムに原稿を書いた。

スーパーマーケットは、
「泣ける仕事」だという話。

その鈴木國朗の最新刊。
手に取ってみてください。

さて、日経新聞ニューヨーク特派員。
滝口朋史さんがコラムを書いた。
タイトルは、
「トランプ・スランプ」に身構える市場

医療保険制度改革法。
通称「オバマケア」

「その代替法案採決を巡り、
与党共和党内の議論が紛糾。
トランプ米大統領が掲げる公約の実現性に
不透明感が意識され始めた」

「入国禁止令に続き看板政策が
またもや暗礁に乗り上げたトランプ政権」

「期待先行で上昇を続けた株式相場が
現実に直面した途端に
スランプに陥るのではないか――」

「トランプ・スランプ」の、
ごろ合わせが面白かったので、
ちょっとだけ紹介。

それよりも、東洋経済オンライン。
こちらはリチャード・カッツ特約記者。
やはりニューヨーク在住。

「日本の大手企業と
エンゲル係数の
意外な関係」
サブタイトルは、
「庶民が飢えても大手企業は儲かる?」

週刊東洋経済3月25日号に掲載された。
鋭い指摘だ。

まず「エンゲルの法則」の説明。

「ある国が豊かになれば、
家計に占める飲食費の割合は低下する」

この割合を「エンゲル係数」という。

「農業と食品加工における
生産性の向上によって、
食品価格が大幅に低下するからだ」

「エンゲル係数の低下に伴い、
人々は収入を食費でなく、
住宅や車、電化製品、休暇、服装や宝飾品
といった他のものに回すことができる。
それこそが豊かさの象徴といえる」

日本も終戦直後、
食料不足や困窮に見舞われ、
一般家庭のエンゲル係数は、
6割程度だった。

その後、低下傾向を続けてきた。

しかし、この流れは、
2005年前後に止まった。

総務省統計、
2人以上の世帯のエンゲル係数。
2005年は22.9%、
2013年には23.6%、
2015年には25.0%。

これはバブル期以降の過去30年間で、
最高の水準だ。

逆転の理由の第1は、
「消費増税に伴う食品価格の上昇」
第2の理由は、
「円安による輸入品価格の上昇」

日本の食品の多くは輸入品である。

だから円安は、「日本の消費者から
海外生産者への所得移転」ともいえる。

第2次安倍晋三内閣発足後の4年間で、
食品価格は、
11%上昇した。

対照的に、
物価上昇率は、

3%にとどまっている。

この物価上昇率からは、
食料やエネルギーが除かれている。

これは奇妙なことではない。

なぜか。

「エンゲル係数が、
減少傾向にあった時分でさえ、
日本は農産物や食料品に対して
保護主義的な政策を取り、
国内の消費者は他国よりも
多額の所得を食費に回すよう
強いられていた」

OECD(経済協力開発機構)の統計。
この数字には各種調整が加えられている。
だから総務省統計とは異なっている。

2012年の時点では、
消費税率引き上げと
円安進行の前の段階。
この時点で、日本人は、
家計の13.7%を飲食費に費やした。
英国は9.3%、
米国は6.3%だった。

カッツ記者の主張。

「安倍政権が日本人の生活水準を上げ、
経済成長や消費支出増を
実現したいならば、
米国が撤退したとはいえ、
TPP協議で約束した
輸入関税引き下げに踏み切るべきだ」

「そして、JA(農業協同組合)を
独占禁止法の適用外とする規定も
撤廃すべきだろう」

「以上のいずれの措置にも
及び腰である事実は、
安倍政権の優先事項が
どこにあるのかを示している」

この論調は、
米国食品産業を有利にさせる。
しかし日本の消費者の
食生活には貢献する。

食料価格が上昇すれば
企業の利益も増える。

「企業の経常利益の対GDP比は
過去最高の6%に
達している」

いま、日本の大企業は好調だ。

この企業群の「経常利益」には、
海外関係会社の収益が含まれる。
そしてそれは円安になれば、
自動的に増える。

日本の最大手5000社の
直近の収益状況を見ると、
国内での収益を反映する営業利益が、
金融危機前の2007年比で
5%近く減っている。

その一方、経常利益は、
2007年より約15%増えている。

「この差の要因は、
海外での利益拡大である」

カッツ記者の表現。
「“日本株式会社”は、
国内が飢餓状態になっても
巨額の利益を上げる方法を学んでいる」

「アベノミクスは、
日本株式会社を救済した。
しかし、主婦やサラリーマンは、
救済の対象ではなかったようだ」

この指摘には、
耳を傾けておかねばならない。

〈結城義晴〉

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