結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年04月02日(月曜日)

阪急オアシス「Kitchen & Market」のDay1と千野和利の17年

Everybody! Good Monday!
[2018vol14]

2018年も4月に入って第14週。
日本中が新しいシーズンに入った。

入学式、入社式。
新年度、新店舗。

新しいもの尽くし。

初心忘るべからず。
英語の常套句では、
Don’t forget your first resolution.
resolutionは決意、決心したこと。

Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOは、
「Day One」という言葉を使う。
20170910_bezos

昨2017年9月の商人舎標語。
Day Oneを忘れるな!

「Day One(1)」の精神を忘れずにいよう。
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスは説く。
創業1日目の燃えた日こそ「Day1」である。
そしてその精神を忘れてはならない。

1年1年を「Day1」と見なして、
努力を怠らず精進を続ける。
すなわちこれは初心忘るべからずである。
能を大成した世阿弥の精神である。

だからベゾスはいつも、
「Day1」と名付けられた建物で働く。
オフィスを移転しても、
自分のいる建物にその名前を冠している。

では「Day2はどうなる?」
「Day2の危機をどうかわす?」
「その技術と戦術は何?」
会議で質問された。

ベゾスは答えた。
「Day2」とは、スタシス「停止」である。
停止の後には恐るべき衰退があり、
組織は死に至る。

だが環境変化は企業を「Day2」に押し出す。
新しくて大きなトレンドは、
素早くそれをつかまえなければならない。
それに抵抗すると、将来性を犠牲にする。

「Day2」も取り入れてこそ、
追い風を受けることができる。
しかし断じて、
「Day1」を忘れてはいけない。

「Day2」に目を向ければ、
何十年かは、繁盛するかもしれない。
しかしいずれは終わりがくる。
「Day2」だけでは続かないのだ。

「Day1」のダイナミズムを維持するため、
失敗を恐れず、辛抱強く実験を重ねる。
種を撒き、苗木を保護し、
時には冒険的な投資もする。

最後の決断は、
「これで顧客を喜ばすことができるか?」
つまり「Customer Obsession」である。
「顧客に取りつかれたようになる」ことだ。

「Day One」の精神を忘れずにいよう。
創業1日目の志、あれこそ「Day1」である。
「初心忘るべからず」
永遠にあの精神を忘れてはならない。
〈結城義晴〉

春のセンバツは、準々決勝。
そしてベスト4が揃った。
東海大相模vs智弁和歌山、
大阪桐蔭vs三重。

日本のプロ野球も開幕。

そしてメジャーリーグでは、
エンジェルスの大谷翔平が初勝利。

まさに球春が始まって、
すべてが楽しめる。

今日は朝から、またまた大阪へ。

大阪梅田駅の商業施設「ルクア」の地下に、
4月1日に誕生した㈱阪急オアシスの新店。
キッチン&マーケット
略して「キチマ」。
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2時前から取材を始めて、
千野和利さんと話していたら、
㈱平和堂会長の夏原平和さんにバッタリ。
3人で歓談。
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勉強家はすぐに現場を訪れる。

ルクアのFoodHallも、
Kitchen & Marketも、
4月1日の初日は大盛況。
2日目の今日も、大繁盛。

画期的な未来店舗である。

阪急オアシスの幹部の面々に、
店内をご案内いただいた後、
7階の蔦屋書店ミーティングルームへ。
ここで、千野さんへのインタビュー。
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千野さんは4月1日付で、
会長兼社長を退任し、
顧問になった。

2001年、21世紀に入って、
千野さんは阪急百貨店から、
食品事業グループを統括する役に就任。
2006年に㈱阪食を設立して社長となり、
都合、17年間、現・阪急オアシスを、
まさしく陣頭指揮してきた。

Kitchen&Marketはその集大成である。

阪急オアシスの17年間の歩みと、
小売業の未来展望を語ってもらった。

鋭い時代分析に基づいて、
極めて理論的。
すばらしい内容だった。DSCN2532-1
千野さんのインタビューと、
このキッチン&マーケットの詳細は、
月刊商人舎4月号で特集する。

その後、阪急オアシスの幹部も交えて、
キチマのBBQショップで、情報交換。
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店頭で販売されている牛肉を購入して、
その場で焼いて楽しめる。
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ご用意いただいたこのお肉。
焼きながら、賞味、堪能。
おいしかった。
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くまなく丁寧に解説してくれた西本和也さん。
店舗統括室長兼CS推進部長兼キッチン&マーケット担当。
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藤原成人さん(右)と志水孝行さん。
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志水さんは取締役常務執行役員。
4月1日から営業本部商品統括室長兼店舗企画部長兼販売促進部長。
藤原さんは、取締役兼常務執行役員営業本部ロジスティック室長兼物流企画部長。
藤原さんはコーネル・ジャパン伝説の第1期生。

最後はもちろん、千野さんと松元努さん。
松元さんは専務執行役員営業本部長兼開発室長。
お二人とは長い長いお付き合いだ。
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3時間余りの取材と情報交換。
セッティングしてくれたのが、
管理本部総務部チーフの萩原倫子さん、
執行役員総合企画部長の尾崎俊介さん、
総合企画課長の藤原慎也さん。

心から感謝したい。

キッチン&マーケットも、
初心忘るべからず。
Day Oneの精神を忘れないでほしい。
それは千野イズムである。

もちろん、私がわざわざ、
言うまでもないだろうけれど。

みなさんも、
会社の創業の精神、
自分自身のfirst resolution、
それらDay Oneの精神を、
何度も何度も反芻してほしい。

では、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年04月01日(日曜日)

[日曜随想]悪徳・美徳とまっとうな人間

日曜日のささやかな説教
〈エーリッヒ・ケストナー〉

日曜日が来ると
かなり憂鬱になる
明日の月曜日の新聞のことを
想わずにいられないからだ

それというのも
日曜日にはかならず
殺人事件の二十やそこらは
きまって発生するから
新聞に眼を通す者は
翌日の月曜日
それを眼にせざるをえない

ねたみやら そねみやらは
一週間近くまでは
なりをひそめている
しかし 日曜日ともなると
その朝から晩にかけて
事態は一変する

平日には誰も
そんなことにかかずらわっている暇がない
しかし 日曜日ともなると
ほっと気がゆるんで
ついつい手綱をゆるめてしまう

いくら何でも もうちょっと
ましなことはないものか
わけも分からぬ皆殺しをやらかして
女房や家族ばかりか 自分までをも
地獄送りするよりほかには

ああ たいがいの人間は
暇つぶしが下手だ
時間をもてあますあまり無分別になる
その結果 こんなくだらないことが起こるのだ

もし人間が
義務もない 目標もない 苦労もない
天国で暮らすことになったら
最初に始めることはおそらく
おたがいを殺し合うことだろう
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ケストナーは1899年生まれ。
ドイツのドレスデン。
ドイツ文壇の中心人物。
ナチス政権のもとで、
焚書の憂き目にあいながら、
旺盛な活動をした。

20世紀のドイツでも、
21世紀に日本やアメリカでも、
日曜日の憂鬱と月曜日の事件はかわらない。

ああ、人間とは、何なのか。
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まっとうな人間(オネットム)
〈ブレーズ・パスカル〉

人から、あの人は
数学者であるとか
説教家であるとか
雄弁家であるとか
言われるようではいけない。

むしろ、あの人は
オネットム(まっとうな人間)と
言われるようでなければならない。

わたしが欲しいと思うのは、
この普遍的な美質だけだ。
もし、ある人を見て、
その人の著作を思いだすようでは、
それは悪い兆候である。
(断章三五)

1623年、フランスのオーヴェルニュ生まれ。
哲学者、数学者、物理学者、思想家。
「まっとうな人間」――その普遍的な美質。

しかし、ドイツ人のケストナーは、
ニヒルにものを考える。
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悪の生い立ち(ゲネシス)
〈ケストナー〉

いつも痛感する――
子どもは可愛くて純真で善良だ
それにひきかえ大人は我慢ならない
そのことを思うと 気が滅入る

邪悪で醜悪なじじいだって
子どものころは純粋だった
いまは気立てのいい
愛くるしい子どもだって
いつかは こせこせした大人になる

どうしてこんなことになるのか
一体これはどうしたことだ
子どもにしても その本性は
蠅の羽をむしっているときなんだろうか?
子どもにしろ そのころからすでに
悪なんだろうか?

善と悪とはないまぜだから
どんな人間の性格にも善と悪がある
しかし 悪は抜きがたく
善は子どものころにすでに息絶える

ケストナーは悪を見透す。
善を追い求めると悪に突き当たる。

美徳の徹底追求
〈ブレーズ・パスカル〉

美徳を両方の端まで
徹底的に追求しようとすると、
悪徳があらわれる。
それは、小さな無限のほうから、
感知できない道を通って、
こっそりと忍び込み、
大きな無限のほうからは、
群れをなしてあらわれる。

その結果、人は悪徳の中で迷子になる。
もはや、美徳の姿など見えない。
人は完全な悪さえ避難するようになる。
(断章三五七)

悪徳の中の迷子。
それが人間だろうか。
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悪徳の均衡
〈ブレーズ・パスカル〉

わたしたちが美徳の中に
身を持していられるのは、
自身の力のおかげではなく、
二つの相反する悪徳の、
均衡によるものである。

それは反対方向から吹いてくる風のあいだで
立っていられるようなものである。
どちらかの悪徳を取り除いてみたまえ。
たちまち、もう一つの悪徳の中に
落ち込んでしまうだろう。
(断章三五九)

悪徳の均衡の間に美徳があるように、
何かと何かの均衡の間に私たちがある。
国がある。会社がある。
悪徳とは犯罪のようなものだけでなく、
日常的なちょっとした悪意も含まれよう。
美徳もおなじく日常の善意が含まれる。

どちらかを取り除いてみたまえ。
たちまち、もう一つの中に、
落ち込んでしまうだろう。

パスカルの真理を見透す眼は、
あくまで冷徹だ。

〈結城義晴〉

(出典)
『E・ケストナーの人生処方箋』(飯吉光夫訳・思想社)
『パスカル パンセ抄』(鹿島茂編訳・飛鳥新社)

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