結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年08月11日(土曜日)

「山の日」の「分け入っても」と「経験価値マーケティング」

分け入っても分け入っても青い山
〈種田山頭火〉

尾崎放哉と並ぶ自由律俳人の1926年の句。
青葉が深くて眩しい夏の山が浮かんでくる。9784820595656

今日は「山の日」の祝日。

一昨年の2016年1月1日、
改正祝日法で新設。

ちょっとご都合主義を感じないでもないが、
三度目の今年は土曜日と重なった。

最初の発想は「お盆の前の日」。
盆の入りが8月13日だから、
その前日の12日とする案が挙がった。

しかしこの日は、
1985年の日本航空123便墜落事故の日。
いわゆる御巣鷹山への墜落の日と重なる。

だからその前の日ということで、
8月11日となった。

小林一茶の句。
夏山や一足づつに海見ゆる

夏山を登っていくと、
頂が近づくにつれて、
一足ごとに海が見えてくる。

夏山や雲湧いて石横たわる
〈正岡子規〉

体の弱かった子規にも、
夏の山の句は多い。

夏山を行く岩岩に手触れつつ
〈山口誓子〉

誓子は高浜虚子の弟子。わかるなあ。

夏山を父の如くに指さしぬ
〈後藤比奈夫〉

「ごとう ひなお」は1917年生まれの大阪の俳人。
後藤夜半(ごとう やはん)の息子。
夜半も高浜虚子の弟子だが、
喜多流の能楽師で人間国宝の後藤得三の俳名。

だから比奈夫の句の「父」は、
多分、夜半のことだ。

朝日新聞「天声人語」

詩人草野心平の『鬼色の夜のなかで』から引用。
八ケ岳を歩く男の話。
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「あの。なだらかな尾根の右肩のトンガリ。
あすこがおれの限界だった……
いまはもう限界は。もっとずっと下の方」

「右の脚が出れば。左の脚。
左の脚がひっこめば。また右の脚。
一歩一歩は過去になる。
歩きながらの馬糞(ばふん)のように
新しい過去がポッカリポッカリ生れてゆく」

映像としてはわかるが、
過去を馬糞にたとえるのは、
あまり詩的ではない。

私は高校生の夏に八ヶ岳に登った。
その前の年は金峰山。

中学の頃は会津磐梯山。

高校や大学のころは、
同人誌「ひこばえ」の仲間と、
ときどき登った。

熱心な登山家ではないが、
山は好きだった。

2009年の8月には富士に登った。
㈱エコス会長の平富郎さんと一緒だった。
互いに励ましあいながら登頂に成功した。

そのブログのタイトルは、
「平富郎&結城義晴・富士登山記」
3日連続の報告だった。

2009年08月08日(土曜日)
①山頂からのモバイル速報

2009年08月09日(日曜日)
②八合五勺3450mまでの「無茶と無理」
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2009年08月10日(月曜日)
③ついに、標高3776m登頂!
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今はもう、登ることはない。

しかし、山の日くらいは、
山の気分を思い出したい。

「分け入っても分け入っても」
「一足づつに海見ゆる」
「岩岩に手触れつつ」
「雲湧いて石横たわる」

そして父の如くに指さしぬ」

商人舎流通スーパーニュース。
阪急阪神百貨店news|
阪神本店デパ地下で山の日プロモーション実施

阪神百貨店梅田本店のデパ地下。
今日の「山の日」のプロモーション。
昨日から始まっている。

これまでは、登山用品、
アウトドアグッズ商戦で盛り上がった。

今年は地下の生鮮食品専門店10店が、
“山 盛り”など、山にちなんだ商品を考案。

面白い。

肉屋は和牛ステーキで山の文字と山の形。
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魚屋は有頭赤エビ20尾の山盛り。d14431-431-218328-1
山型のアサリてんこもり。
八百屋はピーマンの緑の山。

実に面白いが、なぜ面白いと感じるのか。

「経験価値マーケティング」
その権威はバーンド・H・シュミット。
コロンビア大学ビジネススクール教授。
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経験価値を定義する。
「顧客は企業ブランドとの接点において、
実際に肌で何かを感じたり、感動したりする。
この接点を重視して、
顧客の感性や感覚に訴えかける価値のこと」

そして有名な5つのモジュールを提案する。
これはこのブログでも何度か書いている。

⑴感覚的経験価値(Sense)
顧客の五感に直接的に訴えかける。

⑵情緒的経験価値(Feel)
顧客の内面にある感情や情緒に訴えかける。
比較的程度の軽い気分は「Moods」、
程度の強い感情は「Emotions」。

⑶知的経験価値(Think)
顧客の知性に訴求する経験価値。

⑷行動的経験価値(Act)
肉体的な経験価値。
ライフスタイルなどに訴える。

⑸関係的経験価値(Relate)
集団社会における、
個人の自己実現への欲求に訴求する。

「山の日」に「山盛り」「てんこ盛り」。
これは情緒的経験価値だ。

その商品に匂いがある、味がある。
見栄えがある。
これは感覚的経験価値だ。

山の日に山に登る。
これは行動的経験価値だ。

私は平さんと一緒に富士に登った。
同人誌の仲間とも登った。
これは関係的経験価値だ。

夏山の俳句には、
情緒的経験価値があるし、
知的経験価値もある。

小売業やサービス業の売場や商品にも、
経験価値マーケティングが必須だ。

感覚的経験価値が多いけれど。
価格コンシャスは実は、
知的経験価値の要素も強い。

どのモジュールで訴えるか。
それもポジショニング戦略だ。

私はこのブログでも、
月刊商人舎でも、
俳句や詩を多用する。
表現はよりよく推敲する。

それが私のポジショニングだ。

みなさんも、5つのモジュール、
よく考えて使ってください。

真似ばかりではいけません。
似たようなものばかりでもだめです。
自分たち独自のものでなければ。

〈結城義晴〉

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