結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年11月23日(木曜日)

万代知識商人大学8期「経営戦略講義」の「難しいことを易しく」

11月23日。
勤労感謝の日の祝日。

しかし万代知識商人大学第8期、
今年最後の講義の2日目。

いつもの万代会議棟の大会議室。

テーマは、
マーケティング・マネジメント。
それからストラテジック・マネジメント。

昨日、万代巽北店を視察した。
30名の第8期生は5班に分かれて行動した。

巽北店は売上げの高いフラッグショップ店舗。

店の課題を見つけ、
その改善点を提案する。

8期生は視察後、会議棟に戻って
班ごとにディスカッションした。
そして発表の準備をした。

2日目の朝は、その発表。

前に夏山由香巽北店店長と和久正樹取締役。
2人が並んで発表を聞き、
返答をし、講評をする。IMG_0152

A班の発表者は笠屋哲司さん。
彩都PCセンターマネジャー。
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良い点や悪い点、その改善点などを、
細かく発表する。
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B班は二人で発表。
関谷将英さん(右)と眞住居慶さん(左)。
関谷さんは西宮前浜店デリチーフ、
眞住居さんは開発部事務チーフ。IMG_0158

C班は寺戸伸行さん、大東赤井店店長。
万代の4大目標をもとに、
観察した内容を分析した。IMG_0161

夏山店長は指摘された内容を素早くメモし、
一人ずつの発表が終わると、
その内容に対して答えていく。
和久取締役は質問と回答の両方に対して、
講評のコメントを述べる。
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D班は後藤達也さん。
トナリエ星田店店長。IMG_0163

E班は松崎将之さん。
堺高須店店長。
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すべての発表が終わると最後に、
夏山店長は巽北店の5年後、10年後のビジョンを語った。IMG_0171

和久さんと夏山さん。
お疲れさまでした。
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それから学長の結城義晴の講義。
発表と回答に対して総評をする。 IMG_0194

見てきたこと、調べてきたことを、
羅列してもマーケティング・リサーチにはならない。
分析をして、改良点、改善点、
時にはイノベーションの芽を、
発見しなければならない。IMG_01923

それからマーケティングの講義。
STPや4P、4Cなどの基本。
そしてロイヤルカスタマー論。
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実践を通して学ぶ。
マーケティングこそ、
それが重要だ。

マーケティングは、
一言でいえば「商売」である。

午前中の講義が終わってランチ。
会議棟の空に鰯雲。
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午後はストラテジック・マネジメント。
いつものマネジメント体系。
第8期生に頭の中にも、
この体系は焼き付いているはずだ。
その中にストラテジックが組み込まれている。
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良い戦略と悪い戦略、
そして良い戦術と悪い戦術。
ここに面白くて、危険な逆説が含まれている。

太平洋戦争で敗戦した大日本帝国の逆説。
米国アルバートソンの悪い戦略の隘路。

戦略を間違うと、
すべての努力は悪い方向に作用する。

私の講義の後は、
万代の両常務が万代の戦略を語る。

まず芝純常務。
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営業サイドから万代の経営戦略を説明し、
その方向性を明確にする。

次に加藤健常務。
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コーポレートサイドから経営戦略を語る。
経営ビジョンから始めて、
中・長期計画を説明し、
出店戦略や人材戦略を整理した。

企業内大学の長所はここにある。
理論を解説した後、具体論を説明する。
それは自分の会社の具体論である。
だから理解が進む。

講師陣が揃って写真。
ありがとうございました。
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最後は結城義晴の競争戦略論。
ジェイ・バーニーとマイケル・ポーター。
フィリップ・コトラー。
それからブルーオーシャン戦略。

SWOT分析とPPM分析。

難しそうな内容だが、
その最重要項目を結城義晴の視点で解説する。
むつかしいことをやさしく、
やさしいことをおもしろく、
おもしろいことをよりふかく。

それが私の講義である。

経営戦略論はその典型である。
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すべての講義を終了した後、
阿部秀行社長の講話。
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これがとてもいい。
まさに万代知識商人大学の1年の総括。
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阿部さんの話は極めて具体的である。
そして一言ひとことがすべて、
万代の精神と技術にあふれている。
だから受講生は全員が真剣に聞く。
社長の口からこの講義が聞けることこそ、
万代知識商人大学の最大の長所だと思う。IMG_02503

今日の話は特によかった。
思わず握手した。
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すべてが終わって、
来年1月の修了式を残すのみとなった。
第8期生たちはそれまで、
修了レポートを書く。
そして最後の発表をする。

人事部マネジャーの皆さんと写真。
左から入江功二さん、津田睦さん、
右が石川慎也さん。
今年は和久正樹取締役が、
全講座に立ちあって、
スーパーバイズしてくれた。
それが一段と大学の講義の内容を高めた。
感謝したい。
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万代知識商人大学第8期。
講義はこれで終了。

全ての人に感謝したい。

すぐ役に立つことは、
すぐに役立たなくなる。

だから学び続ける。

それが本当の知識商人だ。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2023年11月22日(水曜日)

万代カレッジ8期生のマーケティング講座と巽北店MR

11月22日。
今日は朝から、
万代知識商人大学の講義。
通称、万代カレッジ。

企業内大学として2016年に開校した。
コロナ禍のなかでも継続して、
今年は8期となる。

毎年、30名が抜擢されて、
1年間学習する。

その結果、約210名の修了生を輩出した。
そして彼らは今、㈱万代の組織の中枢を担っている。

東大阪市渋川の㈱万代本社。IMG_0002

その一角にある会議棟。IMG_0006

会議棟の1階、大会議室が万代カレッジの講義室。
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8期生の講義もいよいよ佳境に入ってきた。IMG_9992

今日のテーマは
マーケティング・マネジメント。IMG_9994
の万代大学のカリキュラムは、
6つのマネジメントによって構成されている。

その一つが、
マーケティング・マネジメントである。
一言で言い切ると、
それは「商売」である。

難しいことではない。

第8期生は万代に入社して、
日々、商売に勤しんできた。

その商売を自分なりに体系づける。
そして一生の仕事とする。

そのためのベースを築くのが、
この2日間の講義である。

マーケティングは、
1902年にアメリカで生まれた。
拙著『チェーンストア』の第9章は、
「マーケティングとチェーンストアの関係」

この章は私なりに、
マーケティングの源流を解き明かした。

20世紀の初めに生まれたマーケティングは、
その後、1931年生まれのフィリップ・コトラーによって、
体系が築き上げられた。

そのコトラーの考え方のエッセンスを、
私は10の言葉にまとめた。
それが講義の導入部だ。

⑴マーケティングの基本となる最も重要な概念は、
人間のニーズである。

ここからスタートする。

10の言葉の最後は、
⑽マーケティングは一日あれば学べる。
しかし、使いこなすには一生かかる。

コトラーの10のエッセンスの後、
マーケティングの定義から始まって、
マーケティング・コンセプトの5段階を講義。IMG_9996

10月の講義では、
コロナに罹って座って講義した。

今朝は1時間、立って講義。
やはりこうでなくてはいけない。IMG_9997

第2講義は和久正樹取締役。
店舗運営統括。
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テーマは、
「お客さまをよく見て商売すること」
西宮前浜店の店長のときの実例をもとに、
顧客志向のマーケティングの実学を語ってくれた。IMG_0009
和久さんは第7期生。
現場を経験し、バイヤーとなり、
店長となり、
フラッグシップ店長から、
取締役となった。

理路整然とした講義は、
すべて数字をもとに検証されていた。
しかもそれがわかり易い内容となっていた。

「商売」の本質をついていた。

第3講座は青野克宣さん。
エリアマネジャー。
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青野さんは万代カレッジ第4期生。
卒業生が取締役や部長となって、
講師を務める。
それが企業内大学の良いところだ。

青野さんは競合店対策について、
実に有意義な話をしてくれた。
しかも、軽妙な語り口で、
8期生の心をつかんだ。IMG_0024

和久さん、青野さんの両講師に感謝。IMG_0045

午後は結城義晴。
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マーケティング・マネジメントの出発点は、
マーケティング・リサーチである。
スーパーマーケットやチェーンストアでは、
ストアコンパリゾンという。

その考え方と手法を、
実例を交えて、丁寧に教授した。IMG_0052

MR時のPFグラフ作成の注意点なども、
レクチャーした。
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座学の講義の後は、
フラッグショップの巽北店へ。
MRの実践である。

昨年は関東に出張した。
今年は地元の自社のMR。

その目的を石川慎也さんが説明。
人事部マネジャーで、
8期の総合運営を担っている。IMG_0061
石川さんは万代大学1期生。

万代巽北店は、
元関西スーパーの居抜き店舗で、
2010年4月にオープン。
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いまやフラッグショップ店舗として、
万代を代表する店になった。

2020年に改装されて、
売場面積が拡がった。
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店長を務めるのが夏山由香シニアマネジャー。
万代唯一の女性フラッグショップ店長。IMG_9340

店内をお掃除ロボットが走り回る。
これを楽しみに来店する、
年配のお客さんや子どもが多い。
大人気のアイドルだ。
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売場面積が拡がったことで、
主動線に配置した生鮮3部門は、
回遊しやすくなった。IMG_0077

8期生は早速、グループに分かれてMR。IMG_0078

壁面の精肉売場。
広い通路には、
テーマごとの島陳列が並ぶ。IMG_0089

ここでも真剣に調査し、議論する。
もちろん顧客や作業員の邪魔をしてはいけない。
そこは十分に配慮する。
自社店舗のMRだからこんなこともできる。
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加工食品から惣菜売場へ。IMG_0090

8期生は、気づいた点を、
メモし、スマホで撮影する。
Retail is Detail.
小売りの神は細部に宿る。
サム・ウォルトンの言葉。
それがMRの基本だ。
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日配品売場は改装によって、
和日配と洋日配に分けられた。
そのため、
「まだオペレーションに課題がある」と、
夏山店長。
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明朝は、グループごとに、
巽北店をさらに改善するための、
提案発表会がある。
8期生たちは店をあとに、
明日の準備のために再び会議棟に戻る。
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一方、私は石川マネジャーの案内で、
Mandai南巽店へ。

今年5月に新設された。IMG_0112

店に着くと、
先ほど講義してくれた青野エリアマネジャーが臨店。
二人で記念撮影。
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店長は能美亮さん。
万代カレッジ1期生。
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売場面積は約420坪。

入口を入ると野菜のお薦め商品。
品目を絞って鍋商材を展開。

その奥のレジとの間に、
バナナの多段什器。
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右折して青果売場。
過剰なPOPがなく、
すっきりした印象だ。
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突き当りに精肉売場。

このエリアは外国人が多い。
万代は青果部門に続いて、
鮮魚売場を設けることが多いが、
この店は青果からすぐに精肉を配置した。
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壁面のデザインは
ずいぶん洗練されてきた。
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そして鮮魚売場。
こちらも既存店舗とは異なるデザインだ。
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左翼は鮮魚から惣菜、
インストアベーカリー。IMG_0132

レジはセミセルフとセルフレジ。
セルフレジは、
万代の電子マネーとQRコード決済。
クレジットカードが使えないが、
現在、セミセルフ6、セルフ4の割合で、
顧客に使われている。

ただし12月には万代ペイが稼働する。
そうするとセルフレジ利用者も増えていく。IMG_0133

巽南店は好調にスタートした。

年末年始商戦に向けて、
能美店長は熱く燃えている。
その決意を聞いて、嬉しくなった。

夏山店長も能美店長もがんばれ!

夕食会場に向かう途中の御堂筋。

11月3日(金・祝)から年末まで、
約4kmに渡るイルミネーションが施される。
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銀杏並木のイルミネーションとして、
大阪の夜を彩る。
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明日23日は「勤労感謝の日」の祝日だ。
阪神タイガースと、
オリックス・バッファローズの
優勝記念パレードが開催される。

明日は大いに盛り上がるに違いない。IMG_9392

今夜は河野竜一さんと和久さんとの会食。
場所は本町の「黒毛和牛焼肉 薩摩 牛の蔵」。

河野さんは取締役人事担当。
ヒューマンリソースマネジメントの講座では、
いつも講師を務めてくれる。IMG_0143

懐石コースをいただいた。

サラダや前菜、海鮮焼の後に、
黒毛和牛5等級の4部位の焼肉。

サシのはいった甘い肉に舌鼓を打つ。IMG_0139

締めの肉はヘレ肉。
和久さんがすべて上手に焼いてくれた。IMG_0145

冷たいビール、温かい焼酎お湯割り、
そして赤ワイン。
うまい肉とうまい酒。
そして楽しい会話。

堪能した。

お二人に感謝。
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長い一日にだった。
充実した一日だった。

マーケティングは一日あれば学べる。
しかし、使いこなすには一生かかる。

万代の仕事は、
マーケティングそのものである。

〈結城義晴〉

2023年11月21日(火曜日)

万代知識商人大学前夜とヤオコーの新PB「Happiness」

11月も下旬。
せわしなくなってきた。

午前中に商人舎オフィスに出て、
午後は、2時39分新横浜発、
東海道新幹線のぞみで関西へ。IMG_9259.JPG3

富士山は雲に隠れている。
でも、秋晴れのいい天気。
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雄大な裾野はかすかに見えるが、
頂はすっぽり雲の中。
残念。
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富士川の橋を渡る。IMG_9273.JPG3

2時間半で新大阪。

「ようこそ! 新大阪駅」
もう顔を入れての撮影はしない。
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大阪上本町の定宿、
シェラトン都ホテル大阪。

クリスマスツリー。
時間とともに色が変わる。
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トナカイのガラスのオブジェ。
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ツリーは緑色に変わった。
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明日は万代知識商人大学。
もう8期を迎えた。

その前夜はいつも、
万代の幹部の皆さんと会食。

今日は近鉄百貨店の銀座アスターだった。

中華料理とビール、紹興酒で、
楽しんだ。

11月17日に、
和歌山市初出店の紀伊川辺店がオープンした。
その新店の状況や紀北の競争について、
丁寧に話を聞いた。

アメリカのスーパーマーケット、
日本の情勢など意見交換して、
実に有意義だった。

私の隣、真ん中は阿部秀行社長。
その右隣が芝純常務。
私の左が和久正樹取締役。
そして亀谷しづえ商人舎GM。IMG_9984 (002).jpg3

最後はいつものように、
阿部さんとツーショット。
明日はよろしく。
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さて商人舎流通スーパーニュース。

ヤオコーnews|
PBの新ライン「Happiness」発売/11月は8品目でスタート

ヤオコーの新プライベートブランド。
「 Yes! YAOKO」に健康ラインが加わる。
「Happiness(ハピネス)」
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顧客の健康志向は高まり続けている。
そこで+α“健康”のラインを加えた。

満を持して、という感じだ。

11月のラインアップは8品。
これから増えていく。

「Happiness」のメッセージ。
「健康になるための食事」ではなく、
「健康になることで、
“幸せ”な生活を送っていただきたい」。

原材料を「足す」か「引く」にこだわった。

「足す」原材料は、
食物繊維、タンパク質、乳酸菌、ビタミン、
ミネラル、コラーゲンなど。

「引く」原材料は炭水化物(糖質、カロリー)、
塩分、アレルゲンなど。

このラインは、
ライフスタイルブランドという。
多様化する。

これによってYes! YAOKO は、
4ラインとなる。

レギュラーブランドの「 Yes!YAOKO」
クオリティブランドの「yes! Premium」
ライフスタイルブランドが、
今回の「Happiness」。

そして最後のコンペティティブブランドが、
ライフコーポレーションとコラボする「Star Select」。

スター・セレクトは競争的な価格で提供する。
低価格を実現させて利益を確保するためには、
「量」が必要となる。
だからライフと協力する。

これで欧米型のラインナップができあがった。

この体系は米国のウォルマート、クローガー、
ウェグマンズ、HEBと同じだ。

イギリスのテスコ、セインズベリー、
フランスのカルフールなどとも、
体系は同じだ。

日本ではイオンが4つのメインラインをもつ。
トップバリュ、
トップバリュセレクト、
トップバリュグリーンアイ、
トップバリュベストプライス。

この分類とラインナップを商人舎は、
プライベートブランドの体系と主張している。

ヤオコーはよく勉強してくれている。
それはうれしいことだ。

〈結城義晴〉

2023年11月20日(月曜日)

「正しい答えよりも正しい問いを探せ」

Everybody! Good Monday!
[2023vol㊼]

2023年第47週。
11月第4週。

木曜日は勤労感謝の日の祝日。
アメリカではサンクスギビングデー。

翌日はブラックフライデー。
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そして週末。

年末商戦の前哨戦。
この週末で大勢が決する。
そのくらいに考えておいた方がいい。

私は火曜日から3日間、
関西へ出張。

万代知識商人大学第8期の講義。
マーケティングとストラテジック。
商売上は一番重要な内容となる。

43ページのテキスト。

毎年、店舗クリニックをして、
マーケティングリサーチを実践する。

さて週末、
新聞各紙が世論調査をして、
岸田文雄内閣支持率低下を報じた。
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2012年末、自民党が政権復帰してから、
最低の支持率。

各紙によって調査の結果が違う。
毎日は21%、読売が24%、朝日が25%。
産経も27.8%。

新聞ごとに調査結果が異なる。
操作をしているわけではないだろうが、
政府に対する新聞の姿勢が、
調査結果から見える。

朝日の調査のほうが読売より、
政府支持率が高いのはちょっと意外だ。

支持率は低いし、
不支持率は高い。

しかし野党はむしろ、
「首相の首のすげ替え」を恐れている。

支持率の低い政権のほうが、
対峙しやすいからだ。
これも情けない。

支持率が低い内閣には、
支持率が低下する理由がある。
その理由を明らかにして、
国民のためになる政策に改める。

そのために野党がいるはずだ。
しかし支持率の低い政権のほうが、
いざ、選挙になれば、
野党に追い風が吹く。

だから岸田政権のまま、
総選挙を迎えたいというのが野党だ。

しかしそれは違う。
このままバラマキが続いて、
経済が悪化したら、
国のためにならない。

そのことの方が深刻な問題なのだ。

一方、地方政治。

広島県の安芸高田市。
石丸伸二市長と、
市議会の対立。

ユーチューブで公開されいている。
実に面白い。

石丸市長は41歳。
京都大学経済学部を出て、
三菱UFJ銀行に入行し、
ニューヨーク駐在の分析アナリストとなった。

生まれ故郷の安芸高田市の市長選が、
無投票となりそうだったので、
2020年、急遽、銀行を退職して立候補。

見事、当選。
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次々に新しい政策を打ち出したが、
市議会がそれを潰し続ける。

そこで市議会と対立する。

私の目から見ても、
堕落し、癒着しきった議会。

中には正義の味方のような、
議員も出てきて、
議会に反論しつつ、
市長を支援する。

市長側の論理性と、
高齢の市議会側の非論理性が、
やり取りの中から際立って、
実に面白い。

国政レベルでも、
論理と論理の闘いをしてほしいものだ。

企業の経営も店の運営も、
論理性が貫かれていなければならない。

ただしその論理性に対する考え方が重要だ。

ピーター・ドラッカー。
「重要なことは、
正しい答えを見つけることではない。
正しい問いを探すことである」
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岸田文雄にはどうも、
この「正しい答え」だけ、
求めようとする姿勢が強いようだ。

しかし「正しい答え」らしきものを、
側近や官僚から与えられても、
問題は解決されない。

「正しい問い」を発する。
それが足りない。

それは問題意識に依拠する。
その問題意識が希薄である。

ドラッカー。
「間違った問いに対する正しい答えほど、
危険とはいえないまでも
役に立たないものはない」

今、日本の状況は、
ここにある。

朝日新聞「折々のことば」
第2913回。

義務の附着しておらない
権力というものが
世の中にあろうはずが
ないのです。
(夏目漱石)

「権力や金力を持つ者は
“相当の徳義心”をもって
それを使いこなさないといけない」

「”叱る権利”を持つ教師には、
叱りっぱなしではなく教える義務があり、
富者は、金銭をどう用いれば
社会にどういう影響が出るかの
見識にもとづいて”所置”できなければ
“世の中にすまない”」

「札束で人心を買うような腐敗は
言うまでもなく」

講演「私の個人主義」から。
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「間違った問い」に、
いくら正しい答えを出しても、
それは役に立たない。
害を及ぼすだけである。

会社の経営にも、
店の運営にも、
その時々の「正しい問い」が必要である。

それは何か。
そのために考え続けるのだ。

では、みなさん、今週も、
問い続けよう。
問い続けるなかから、
正しい問いが生まれる。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年11月19日(日曜日)

ウォルマート第3四半期「増収増益」と「米国消費減速感?」

商人舎流通スーパーニュース。
アメリカやヨーロッパの流通ニュースも、
常時公開している。

ウォルマートnews|
第3Q営収1608億ドル5.2%増/US部門は1094億ドル

2024年1月期の第3四半期業績。
10月末日の締め。

8~10月の営業収益、1608億ドル。
1ドル150円換算で24兆1206億円。

日本の企業の第3四半期は、
累計で発表されることが多い。

しかしアメリカは第3四半期ならば、
第3クオーターの3カ月分だ。
それがウォルマートは24兆1206億円。

前年同期比5.2%の増加。

営業利益は62億ドル(同9303億円)。
こちらは130.1%の増加。

純利益は4億5300万ドル(679億5000万円)、
ただし前年同期は18億ドルの純損失だった。
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事業部門は3つに分かれている。
第1のウォルマートUSは、
スーパーセンター、ディスカウントストア、
そしてネイバーフッドマーケット。
その総計は売上高1094億ドル、
16兆4128億円で4.4%増。
営業利益は49億8100万ドル(7472億円)、
2.2%減だった。

第2の国際部門が、
ウォルマートインターナショナル。
売上高は280億2200万ドル、4兆2033億円、
10.8%増。

営業利益は11億1700万ドル、
1676億円で29.7%の増加。

第3のサムズクラブは、
売上高219億9800万ドル、
3兆2997億円で2.8%の増加。

営業利益5億9300万ドル、
890億円で5.5%増。

第3四半期までの累計は、
営業収益4747億3700万ドル、
71兆2106億円で6.1%増。
営業利益197億5800万ドル、
2兆9637億円で32.9%増。
純利益100億ドル、1兆5026億円の85.3%増。

しかし日経新聞の記事は、
「米消費に減速感強まる」
ニューヨーク発。

「米国の小売り現場で、
減速感が強まっている」

はて。

国内総生産(GDP)の7割を個人消費が占める。
それは小売業の売上高と直結している。

第3四半期の数字を引き出す。

ウォルマートの既存店伸び率を、
「前の期の6.4%増から4.9%増へと鈍化」と記す。

「徹底した安売り戦略で
節約志向を強める消費者の支持が高く、
同業他社から顧客を奪ってきたが、
勢いに陰りが出ている」

株式の観点からだけ見ていると、
少しでも成長が鈍化すると、
黄信号を灯したくなる。

既存店に関しては、
「ターゲットは4.9%減で、
2期連続のマイナス」

「ホームデポは3.1%減と下げ幅を拡大」

「小売売上高は4月から9月まで、
6カ月連続で前月を上回った」

「7~9月の個人消費は4.0%増」だった。

小売りの現場にも変調の兆しはあろう。

「耐久消費財や高額消費が減速」している。
「食品や消耗品などの生活必需品を除いて、
買い控えの傾向が強まっている」

ウォルマートのダグ・マクミロンCEO。
「数週間か数カ月以内に
デフレが始まる可能性がある」

マクミロンはデフレが始まっても、
「わが社には追い風」と見ている。
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一方、賃金の動向。
「10月の税引き後給与は
これまで伸びが停滞していた高所得層でも
前年同月比プラスとなり、
全ての所得層で上昇した」

自動車産業のストライキなどがあって、
賃上げを獲得する動きが広がる。

そこで記者は言う。
「待遇改善による波及効果への期待がある一方、
人件費の増加で企業利益が縮めば
株主への還元が滞り、
消費に悪影響を与える可能性もある」

ここがよくわからない。
記者のスタンスもよくわからない。

アメリカ合衆国はさらに、
複雑な社会情勢になりつつある。
消費の変調も見られる。
デフレの予兆もありそうだ。

根底にあるのは、
ウクライナやパレスチナの戦争で、
アメリカ国民が、
大きな不安を感じていることだ。

政治的にも分断は顕著だ。
大統領選は来2024年11月である。
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複雑で不安で分断された社会。

その環境のなかでは、
ウォルマートの増収増益は、
健闘と評していいだろう。

株価の動向だけを心配する高所得者たちは、
不安を感じているかもしれない。

その世界を見ているジャーナリストは、
同じように「消費の鈍化」を、
強く受け止めるかもしれない。

しかし必死の思いで生活している大衆は、
米国チェーンストアを頼りにしている。

それは何よりも店頭に、
よく表れている。

〈結城義晴〉

2023年11月18日(土曜日)

遅ればせながらの「セブンティー」とニッポンの「前向き姿勢」

秋の空。
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日経新聞の記事。

セブン-イレブンが
「入れたて紅茶」を始める。

「セブンカフェ」の紅茶版。

名づけて「セブンティー」

東京都内などの数店舗で、
すでに実験販売をスタートした。
来2024年以降の全国展開を目指す。
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3年後をめどに1000店規模まで広げる。

もっと広がると思う。

セブン-イレブン芝浦4丁目店が、
実験店の一つ。

レジ横の「セブンカフェ」とともに、
紅茶の専用機器を置いた。

顧客はレジでカップを購入する。
それを専用機にセットして、
3種類の茶葉から選ぶ。
ダージリン、アッサム、
そしてアールグレイ。

機械は茶葉から抽出して、
1分ほどかけてティーを淹れてくれる。

紅茶だけ飲むか、
ミルク入りか。

レモンティーはない。

温冷も選べる。

アイスティーの通常サイズが、
価格は税別102円、
ホットミルクティーの大サイズは232円。

価格はコーヒーと同じ。

紅茶の愛好者の比率と同じだけ、
このセブンティーは売れるだろう。

遅かったくらいだ。

昨2022年のコーヒーの国内消費量は、
43万2875トンだった。
4年ぶりに前年実績を上回った。
しかし直近のピークの2016年は、
47万2535トンだった。

8%減。

一方、紅茶は伸びている。
紅茶専門店などの売上げは、
22年末で417億円。
コロナ禍中で前年比では微減だったが、
20年比では4%増。

23年以降も増加傾向が続く見通しだ。

画期的だったセブンカフェほどではないが、
セブンティーは確実に定着するだろう。

ローソンとファミリーマートも、
紅茶の店内提供を始めている。

セブンカフェは2013年にスタートした。
10年前のことだ。
鈴木敏文会長時代。

それがあっという間に定着し、
すべてのコンビニが模倣した。

セブンティーも同じように定着するだろう。

「遅かった」のは、
コロナの影響かもしれない。

いや、コロナだからこそ、
始めたほうがよかっただろう。

ドラマ「相棒」では、
杉下右京があんなに、
ティーを宣伝してくれている。
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ときにはコーヒーじゃなくて、
ティーもいいだろう。

暑い夏のアイスティー、
秋のミルクティー。

いい試みだ。

同じ日経新聞「大機小機」
「日本経済、60年前とこれから」

コラムニストは一礫(ひとつぶて)さん。

1959年に東京大学入学の人。
そのころのことを回想する。

「混沌とした時代だったが、
希望はあった」

「10年間で国内総生産を2倍にする」
所得倍増計画。

その後、高度経済成長期。
さらに失われた30年。

「欠如していたものは何だったか」

2023年、日本はドイツに抜かれて、
GDP4位に転落しようとしている。

経済は複雑の度を増している。

「最も求められるのは、
前向きに考える姿勢だ」

1945年8月25日。
焦土と化した祖国を前に、
石橋湛山(ジャーナリスト、元首相)は書いた。
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「単に物質的の意味でない
科学精神に徹底せよ。
しからばすなわち
いかなる悪条件の下にも、
更生日本の前途は、
洋々たるものあること必然だ」

同感だ。

前向き、上向き、外向き。

セブンティーも、
その一つだ。

「Seven Tea」

音(おん)がいい。

愛好者比率に応じて、
確実に受けるだろう。

〈結城義晴〉

2023年11月17日(金曜日)

大谷翔平ア・リーグMVPと「国力の差を詰める」

大谷翔平。
米国アメリカン・リーグのMVP。
2年ぶりだが再び満票。
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満票の二度は史上初。

選ばれるだろうとは思っていたが、
凄いことだ。

Mr. Baseball。
世界一の野球選手。

想像もつかなかっただろうけれど、
一番喜んでいるのは多分、
正岡子規だ。
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九つの人九つの場を占めて
ベースボールの始まらんとす

大谷はいつも子規の気持ちでマウンドに上がる。
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今やかの三つのベースに人満ちて
そゞろに胸のうちさわぐかな
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エンゼルス6年目。
44本塁打のホームラン王、
95打点、打率3割4厘。
そのうえ10勝5敗、
防御率3.14、167奪三振。

誰も為しえなかったこと。

わが同胞として誇らしい。

来年も再来年も、その次も、
肘、肩、膝、腰のケアを忘れず、
活躍してほしい。

日経新聞のスポーツ欄。
「悠々球論」
執筆は権藤博。
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中日ドラゴンズで
1961年に新人王と沢村賞。
なんと35勝19敗。

全130試合のうち69試合に登板。
投球回数429.1回、
奪三振310、防御率1.70。

昔のこととて、
連投に次ぐ連投。

「権藤、権藤、雨、権藤」
この後、まだ続く。
「雨、雨、権藤、雨、権藤」

酷使がたたって、
30歳で現役引退。

しかしその後、
1998年に横浜ベイスターズ監督で、
38年ぶりのリーグ優勝と日本一。

その権藤博のコラム。

「オリックス・山本由伸、
楽天・松井裕樹、
日本ハム・上沢直之……。
メジャーへの挑戦が相次いでいる」

そしてDeNAの今永昇太。

「相次ぐスター流出で、
プロ野球の空洞化が心配されていた」

しかし。

「空洞化どころか、
メジャーと力比べをして、
日本のレベルもどんどん上がってきた」

「山本らが抜けたら、
穴を埋める人材がまた出てくる」

心配ごと。
「一つは資金力だ。
メジャーと肩を並べるには、
日本も年俸を上げなくてはいけない。
特にトップクラスの選手には報いたい」

その通りだ。

「メジャーと日本の年俸格差は、
そのまま国力の差だと私は思う」

本当に同感したい。

今、「Japan as Number One」時代の国力があれば、
メジャーに並ぶ日本野球界があるに違いない。

そこで権藤博。
「まずは野球から、
差を詰めていきたい」

実にいい。

私も、思う。

「まずはチェーンストアから、
差を詰めていきたい」

〈結城義晴〉

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