結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年06月23日(火曜日)

「価格設定」の楽観・悲観と日生協の「供給高3兆円」

一昨日の午前中は、
某社の幹部が集団で来社。
社長や商品統括本部長まで。
ちょっと驚いた。

重要な打ち合わせ。

1日以上考え続けて私、
実にいい案を思いついた。
提案します。

ご期待ください。
ご検討ください。

商人舎オフィスそばの新田間川。IMG_3611 (002)

横浜駅西口方面。
IMG_3612 (002)

さて日経新聞の「大機小機」
重要な指摘をするのは、
コラムニスト甲虫さん。
「楽観的となった企業の価格設定」
logo
日銀短観の「販売価格」と「物価全般」

2014年3月から四半期ごとに、
上昇率の見通しの調査を実施している。

1年後の物価見通しの平均は、
2021年3月調査までは一貫して、
「販売価格の見通し」が、
「物価全般の見通し」を下回った。
その差は全規模・全産業で、
平均0.33ポイントを超えた。

つまり物価に対して、
販売価格の引き上げがやり難かった。

低インフレ下で、多くの日本企業が、
他社ほど販売価格を上げられないと考えていた。

しかし、物価上昇が顕著となった2022年以降、
その関係は逆転した。

「販売価格の見通し」が一貫して、
「物価全般の見通し」を上回るようになった。

多くの企業が販売価格を引き上げられると回答。
両者の差は22年3月から今年3月まで、
平均0.4ポイントにも及んだ。

しかも、その傾向は、
大企業より中小企業で顕著だ。

全産業で見た差は、
大企業で平均0.22ポイント程度、
中小企業では平均0.57ポイントに達した。

つまり「中小企業が、
他社より販売価格を大幅に上げられる
と思い始めている」

ただし、いずれの時期の調査結果にも、
「大きな矛盾がある」とコラムニスト。

「一般物価は各企業の販売価格の平均なので、
個別企業では2つの見通しが乖離(かいり)したとしても、
全企業を平均すればその差はほとんどなくなる」

このことの意味。
「低インフレ下で値上げの効果に
悲観的だった日本企業が、
最近のインフレ下で
急に楽観的になった」

過去には悲観的な見通しが長く続いた。
しかし最近の楽観的な見通しは、
「一定期間続く可能性はある」

小売業ならば二つの政策が考えられる。

第1は楽観派で、
価格転嫁できるものは、
どんどんやる。
それもスピーディーに。

第2はそんな時だからこそ、
わが社は価格据え置きで頑張る。
じっくりと。

悲観的な価格設定は、
経済に歪(ゆが)みをもたらした。
同様に楽観的な価格設定にも注意が必要だ。

日銀が政策金利を1%に引き上げた。

コラムニストの指摘。
「既に物価高が4年以上続くなか、
今回の対応が”ビハインド・ザ・カーブ”である
との批判は少なくない」

「behind the curve」は、
すなわち後手に回ったということ。

コラムニストは日銀に物申している。

行き過ぎた物価上昇は危険であるし、
「物価安定目標」に向けて、
速やかな政策運営をせよ、と。
51n16V68A4L

自分の顧客の心理を考えて、
自分の政策を決めるべき時だ。

さて商人舎流通SuperNews。

日生協news|
’25年度供給高3兆1054億円1.0%増/購買点数は前年割れ

日本生活協同組合連合会。
header_logo01

事業規模は「世界最大級の生協」」
正確に言えば全国連合会として世界最大。

2025年度の全国117主要地域生協の供給高は、
3兆1054億円。
前年比101.0%。

生協では売上高を供給高と呼ぶ。
生協は「売る組織」ではなくて、
「買う組織」である。

生協全体で買った商品を、
本部が組合員に供給する。

内訳は宅配事業供給高2兆1253億円。
これは100.2%と横ばいだった。

ちょっと意外な気がするが、
利用人数は前年比98.1%、
利用点数は前年比96.5%、
利用単価は前年比102.0%。

店舗事業供給高は9954億円。
これは前年比102.5%。

食品の価格高騰で利用単価は102.2%。
来店客数も累計で前年を超えた。
1人当たりの購入点数は98.4%。

会員生協総組合員数は3109万人。
100.7%。

日本生協連の総供給高は4499億円(101.0%)。
コープ商品事業供給高は3663億円(101.8%)。
coop2026-3
生協の宅配は比較的利益が出やすい。
民間のネットスーパーは利益が出にくい。

なのに生協の宅配が0.2%しか伸びていない。
2兆1253億円というスケールは、
漠然と生協の加盟者レベルにおいて飽和なのか。

生協の「宅配」には三つの方式がある。
第1が「班配」、グループ配達。
昔の生協のやり方。
3〜5人のグループ(班)でまとめて、
1カ所に届ける。
配達料が安い、または無料。

第2が「個配」。
個人宅別に配達してもらう。
都市部で主流で手数料がかかる。
不在時は保冷箱に留め置きしてもらう。

これが一番伸びている。

第3がステーション受取り。
組合員が自分で指定場所に取りに行く。
配達料はかからない。
これも都市部で増加している。

「個配」はネットスーパーと競合する。
そんな競争状況が見えてくる。

「2026日本小売業トップ100」には、
5つの生協が顔を出す。

45位にコープみらい。
124店舗で4334億円の供給高。
logo (3)

54位にコープさっぽろ。
109店舗で3219億円。
スクリーンショット 2026-06-24 130709

69位コープこうべ。
133店舗で2458億円。
コープこうべ

77位ユーコープ。
77店、1939億円。
logo_site_01

そして95位みやぎ生協。
1463億円、63店。
miyagiseikyou

5生協を合わせた供給高は、
1兆3413億円。
全117生協の43.2%を占める。

生協の世界でも上位寡占が進んでいる。
日生協

物価と価格設定に関しても生協ならば、
物価安定に貢献する政策を取るのだろうな。
頑張れ。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年6月
« 5月  
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.