御厨貴の「大きな問い」と与党・野党の「ヘッドアップ」

昨日はホームコースでラウンド。 
先週の日曜日にアメリカから帰国した。
3泊5日の弾丸旅行。
時差ボケがひどかった。
1週間、休まず働いた。
働いて、働いて、働いてなどと、
「頑張ってる感」を強調するつもりはないが。
第10期万代知識商人大学の修了講義。
日本惣菜協会の講演。
True Dataの「未来創造クルー・ミーティング」
そしてそのTrue Dataの取締役会。
横浜商人舎オフィスにいたのは、
帰国翌日の月曜日だけだった。
時差ボケを治すには、
日光に当たり、
野外で体を動かすのがいい。
そのあとで長時間眠り続けるのがいい。
昨日から今日にかけて、
それを実行した。
自宅の近くの妙蓮寺。
本堂の瓦屋根が美しい。

竹塀を修復していた。

職人さんが1本1本、
丹念に青竹を組んでいく。

古竹に添へて青竹垣繕ふ
〈高濱虚子〉

快晴の青空と青竹垣。

世界にも日本にも大いに違和感があるが、
私の気持ちはすっきりしている。
長い目で見ていこう。
さて日経新聞の「多党化時代の選択」
東大名誉教授の御厨貴さん。
「大きな問い語る政治を」

「高市早苗首相による今回の衆院解散は、
議会制民主主義の観点から理解しづらい」
これには同感だ。
昨日のブログで私も書いた。
「自民党内で選ばれ、
国会で選出された首相が改めて国民に
『自分が首相に適しているか決めてほしい』と、
訴えるのは国会が国民の意思を代行する、
制度の趣旨に反する」
「『自分にすべての権限を与えてくれ』と
言っているのと同じで、
非常に傲慢な意図が垣間見える」
「解散の大義として成り立っていない」
御厨さんほどの人が明言した。
珍しいことだ。
御厨貴さんは1951年、東京都生まれ。
私の一つ上だ。
1970年3月に東京都立小石川高校を卒業し、
1971年4月、東京大学教養学部入学。
東大法学部を卒業して学者の道を歩く。
専門は日本政治史だった。
その後、東京都立大学教授、東京大学教授など歴任。
オーラル・ヒストリーの第一人者。
政治家や経営者など当事者から体験を聞き取る。
だから自分の意見をとうとうと述べることは少ない。
しかし今回は違う。
「とにかく投票用紙に自分の名前を書いてくれ、
という人が首相になった」
「何を変えてどんな国をめざすのかという、
大きな問いに結びつくようなことを語る政治家を
選んでいかないと、日本の状況は変わらない」
「大きな問い」ができるのが、
Big Thinkerだ。
「自民党も野党も小さな計算の積み上げで
政治をするようになった」
これにも大いに同感したい。
「どちらも自らの機能不全に気づかぬまま、
勝敗だけを競う単純なゲームに
どんどん陥っている」
元サミット㈱社長・会長の荒井伸也さんの名言。
荒井さんは何でもゴルフたとえる。
それが秀逸
「利益を追いすぎることを、
『ヘッドアップ』という」
今、与党も野党も、
ゴルフの「ヘッドアップ」状態だ。
ドナルド・トランプも、
ヘッドアップばかりしている。
トランプはフロリダのホームコースで、
キャディーたちに「ペレ」と陰口をたたかれている。
ペレは「サッカーの王様」。
トランプが自分のゴルフボールを、
足のドリブルで都合のいい場所に運んでくるからだ。
御厨さん。
「SNS時代の即答・即断の政治が、
大きな構想や中長期の国家像を語る余地を
奪った面もある」
「SNSはスピード感をもって
意見の合わない相手をやっつけて、
自分たちが絶対正しいという
理由ばかり集めていく」
検索エンジンとアルゴリズムは、
人間の考え方を一つの方向へと誘う。
それが一番危険だ。
自分の考え方を固めるために、
情報源は選ばねばならない。
まず一次情報を得る。
本人の発言、公式資料や統計、
そして現地現物現場の観察。
次に二次情報。
新聞、雑誌、書籍、論文など。
さらにネット情報。
公式サイト、専門家の発信、信頼できるメディア。
それから複数の視点、対極の情報も知る。
賛成意見、反対意見、国内だけでなく海外の情報、
さらに専門家の見解と一般の反応など。
一つの情報源に頼ってはいけない。
御厨さん。
「国会は本来、中長期の国のあり方を考える場だ。
政治はどんどん小さくなっている」
自分自身ができるだけ大きな問いを発する努力をし、
大きな視野でモノを見る目を養う。
そうしていれば気持ちは落ち着いてくる。
つくづく、そう思う。
みなさんも、どうぞ。
〈結城義晴〉




















