結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年10月27日(金曜日)

バルセロナ独立決議とイオンの取材/デミングの「顧客との壁」

スペイン・カタルーニャ。
バルセロナを首都とする自治州。

スペインには17の自治州がある。
その中のカタルーニャ州議会が、
独立宣言を可決。

それに対して、スペイン議会上院は、
同州に対する自治権の一部停止措置。

国と自治州が決定的に対立。

カタルーニャのFCバルセロナ、
リオネル・メッシが率いるチーム。

対するレアルマドリード。
クリスティアーノ・ロナウドがエース。

この両雄の対決ならばいいが、
国と州の対立は悩ましい。

イギリスのEU離脱といい、
カタルーニャの独立決議といい、
現代の民族問題は、
集権と分権のせめぎ合いの中にある。

1991年のソビエト連邦崩壊はその後、
多くの共和国の分裂、独立をもたらした。

アメリカ合衆国も、
50の州と連邦区から成る連邦国家だが、
そのアメリカのテキサス州は、
「lone star state」と呼ばれる。
「一つ星の州」。
独立心にあふれた別称。

1845年にテキサスは、
メキシコから独立して、
アメリカ合衆国に加盟する。

だから現在も憲法解釈上は、
住民が求めば独立は可能である。

世界の国々で、
地域と自治が見直されている。

そのこと自体は、悪くはない。

会社も組織も、国家も地域も、
分権と集権のはざまで悩ましい。

結城義晴著『Message』
「集権か、分権か。」より。

中央集権か、地方分権か。
本部集中か、個店対応か。

集めると効率が上がり、
分けると能率が下がる、のか。

いや、ムリに集めると、
ムダ、ムリが生じ、

分けると、キメ細やかな対応が
できる、のか。

機能の集中と役割の分散。
責任の集中と無責任の分散。

[結論は出ない。
けれど、見通しは立つ]

権力と機能の集中と分散を、
時と状況に応じて、
スピーディに使い分ける。

カタルーニャに関しては、
自治権の枠組みをさらに拡大して、
緩やかな連合体の中に、
なんとか収めることになるだろう。

その時、メッシらの活躍は、
ひとつの慰めになるだろう。

さて今日は、朝から、
海浜幕張へ向かう。

特急わかしおに乗って、葛西あたり。
DSCN9176.JPG5
その葛西臨海公園の大観覧車。

海浜幕張に着いて、
イオンタワーへ。
月刊商人舎の取材。

1時間ほど、実に有意義な話が聞けた。
DSCN9155-1

取材に協力してくれたのは、
イオンリテール(株)のお二人。
営業推進本部マーケティング部所属。
杉山茂人さんと張思思(ちょうすす)さん。
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杉山さんはディレクター、
張さんはマーケティング部催事・インバウンドチーム所属。

好循環の事業は周りを巻き込んで、
好循環を拡大再生産する。

それがいい。

そのままイオンモール成田へ。
ここでも2時間半ほど取材。DSCN9298-1

取材対応してくれたのは私の隣から、
塚本弘美さんと三浦英明さん。
栗本定幸さんと余聖愛(いーしぇんあい)さん。
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塚本さんはイオンモール(株)所属、
イオンモール成田インバウンドマネジャー。
三浦さんはイオンリテール(株)所属、
南関東カンパニーイオン成田店マーケティング課長。

そして栗本さんはイオン(株)所属、
コーポレートコミュニケーション部広報グループマネージャー。
余さんは同コーポレートコミュニケーション部グローバル広報グループ。

こうしてみるとイオンの取材には、
3つの会社の人たちが、
協力してくれたことになる。

その肩書はみんな、めちゃくちゃ長いが。

イオンでも集権と分権は、
最大の組織テーマである。

1日がかりの取材だったが、
おもしろかった。

昨日の日経新聞巻頭言『春秋』

「日本の品質管理活動の父」の話。
W・エドワーズ・デミング博士。
米国の統計学者、コンサルタント。
その名前がつけられたのがデミング賞。

「1950年、日本で最初に開いた講習会には
企業の幹部や技術者ら230人が集まった。
そこで強調した一つが、
顧客との間にある壁を、
取り払え、ということだった」

「昔は洋服や靴を作る人も鍛冶屋も、
自分の顧客を一人一人よく知っていた。
しかし工業化が進んで、
この結びつきは薄れ、
製品が顧客にどう受け止められていて、
どう改良すればいいかが
見えなくなっている――」

これはその講義録。
「危機感がにじむ」

デミングは説いた。
「市場調査などを通じて
製品の使い手と企業との距離を
縮めることが肝要」

「使い手のことを考える姿勢が、
品質管理の基本」

コラムはここから、
神戸製鋼所のデータ改ざんや、
日産自動車の無資格検査に話が進む。

「素材の納入先企業が安全な商品をつくり、
消費者が安心して使えるようにと
本気で思っていたなら不正は
防げたかもしれない」

「顧客との間に壁が
できていた」

だから事業や企業の場合には、
「顧客との間の壁」を埋めるために、
権力と機能の集中と分散を、
時と状況に応じて、
スピーディに使い分ける。

果たして国家の場合には、
どうすればいいのだろう。

国民は「顧客」なのか。
それとも主権在民の「権力」なのか。

国民が顧客になってしまっているところが、
現在の日本の問題である。

バルセロナの人々は、
底抜けに明るくて、
あくまで陽気な、
ラテン人ばかりなのだが、
彼らは顧客ではない。

〈結城義晴〉


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