結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月30日(木曜日)

「とにかく書いてみる」と「血の通った工場・店・商品・雑誌」

2017年11月最後の日。
もう、明日から師走。

「AJSネットワーク」が届けられた。
オール日本スーパーマーケット協会の、
しっかりと編集された機関誌。IMG_3651.JPG7

私の連載はちょうど120回。
1年に12回の執筆だから、
10年を経過したことになる。

連載タイトルは、
「応援団長の辛口時評」

2007年の12月号から始めて、
その号はプレ連載となりました。
記事タイトルは、
「日本のスーパーマーケットは
ローカルチェーン天国にいた。」

連載第1回の2008年1月号は、
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

そして120回目の今回は、
「集まる・賑わう・売れる」
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よくぞ、ここまで続いたものです。

書き始めたころ、
私は「無印」でした。

(株)商業界代表取締役社長を、
2007年8月末に退任。
(株)商人舎を創設するのは、
2008年2月1日ですから、
当時は、何の肩書もありませんでした。

「yuukiyosiharu.com」のアドレスに日々、
「毎日更新宣言ブログ」を書き綴るのみ。

そこに、油座栄専務理事(当時)が、
執筆のご依頼をくださったのでした。

退任された油座さんにも、
その後任専務理事の松本光雄さんにも、
そして現在の前田伸司常務理事にも、
心から感謝したいと思います。

もちろん荒井信也名誉会長にも、
田尻一会長にも、
お礼申し上げましょう。

AJSの歴代編集担当の皆さんや、
商人舎スタッフにも、
謝意を表したいと思います。

それからご愛読くださった皆さんには、
「ありがとうございます」
と、申し上げましょう。

書き手は、読み手がいるから、
書き続けることができる。

外山滋比古さんは、
『思考の整理学』の中で力説しています。
「とにかく書いてみる」
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同感です。

私もそうして120回書いてきました。

「書くのは線上である。
一時には一つの線しか引くことができない」

「書く作業は、立体的な考えを、
線上のことばの上にのせることである」

そのとおり。

「頭の中にたくさんのことが
表現を待っている。
それが一度に殺到したのでは、
どれから書いたらよいのか、
わからなくなってしまう」

だから、
「ひとつひとつ、順次に書いていく」

「書き出したら、あまり、
立ち止まらないで、
どんどん先を急ぐ」

「頭の中で考えているだけでは
うまくまとまらないことが、
書いてみると、はっきりしてくる」

「書きなおすとさらに純化する」

「ひとに話してみるのもよい。
書いたものを声を出して読めば、
いっそうよろしい」

外山滋比古さん。
ずいぶんお世話になった。

外山さんにもお礼を言いましょう。

毎月2800字くらいを、
120回書いたのですから、
トータルで33万6000字といったところ。

400字詰め原稿用紙にすると、
840枚となります。

書いて書いて、先に進んで、
書きなおして、
結局、自分が一番、
いい思いをしたのだと思います。

ありがとうございました。

さて、日経新聞から3つの記事。

まず第1に連載「迫真」
「神鋼 地に落ちた信頼3」

神戸製鋼所の不正の温床は、
「組織のたこつぼ化」だった。

さらに三菱マテリアルのグループ2社で、
神鋼と同様の不正が発覚。

「工場に血が通っていない」
取引先の幹部が、
あきれた表情で吐き捨てた言葉。

小売業は店に、
血を通わせねばならぬ。

文書にも、言葉にも、
血が通っていなければならない。

そのために「とにかく書いてみる」

第2の記事は、
「外食『無休』もう限界」

「深刻な人手不足が続く外食業界で、
年中無休のビジネスモデルを
転換する動きが広がってきた」

「日本の外食チェーンは、
24時間営業や年中無休が
一般的なサービスとして定着」

しかし、居酒屋のテンアライドは、
12月31日の大みそかを全店休業。

最大手のモンテローザは、
店舗ごとの定休日を本格導入。
「客が少ない日を定休日にしたことで
無理のない運営ができた」

すかいらーくは、
大半の店舗で午前2時閉店。

ロイヤルホストも、
全店で24時間営業をやめた。
来年から休業日を導入する。

外食は「きつい、汚い」として、
働く人たちから敬遠される傾向が強い。

だから人手不足に対応しなければ、
成長は難しい。

ある意味で当たり前の方向だ。

24時間365日無休の競争状況。
いったい誰が決めたのだろう、
誰がつくったのだろう。

コストコは日本の場合、
1月1日だけが休業日だが、
アメリカのコストコは、
1年に7日間、休業日を設ける。
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しかも営業時間も、
店によって多少異なるが、
土曜日、日曜日は午後6時まで。
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「血の通った店」にすることと、
営業時間、休業日は、
全く関係ない。

第3の記事は、
「コンビニ成人誌追放」
イオン傘下のミニストップが、
成人向け雑誌の販売中止を決めた。

拍手。

しかし、出版業界には、
危機感が広がっている。

まず12月1日に、
千葉市内の43店で成人誌販売を中止。

それを皮切りに、
2018年1月1日からは、
全2245店で取り扱いをやめる。

「何が成人誌とされるのか、
ふたを開けてみないと分からない。
各店舗の判断に委ねられるのか。
地方自治体や政府の要請に
影響される可能性はないのか」
出版界からの声。

しかし、これは屁理屈。

ミニストップの「成人誌の定義」は、
「日本フランチャイズチェーン協会の
自主基準による」

具体的には「各都道府県の
青少年保護育成条例で定められた
未成年者への販売・閲覧等の
禁止に該当する雑誌」
さらに「それらに類似する雑誌類」

後者の内容が曖昧。

それを出版業界は懸念する。

ある中堅出版社の社長。
「線引きは明確にしてもらわないと困る」

しかしミニストップは商売だから、
その都度、現場で判断するのだろう。

セブン-イレブン、ローソン、
そしてファミリーマートには、
今のところ追随の動きはない。

「お客様や加盟店の意見、
社会的な動向をみながら、
慎重に検討をしていく」

しかしこの件に関しては、
ミニストップ、やったね!

アメリカでは2014年に、
ドラッグストアのCVSヘルスが、
タバコとタバコ関連品を販売中止にした。

これにも拍手喝采が巻き起こった。

出版社データハウスの鵜野義嗣社長。
「とがったものや新しいものは
どんどん弾かれていく。
面白くない時代だが、
抵抗できるものではない」

とがったもの、新しいもの。
良ければ、売れる。
面白ければ、売れる。

コンビニでなくとも、
売れるものは売れる。

そんなに被害者意識を丸出しにせずに、
売れるものをつくればいい。

出版社にとっても、
成人誌をコンビニで売ってもらう必要は、
全くない。

「血の通った商品」ならば
必ず売れる。

〈結城義晴〉

2017年11月29日(水曜日)

合言葉“Write, write, write”とドラッカーの「フィードバック」

大相撲横綱日馬富士が引退記者会見。 IMG_3644.JPG7
ことの経緯はわからないが、
この会見自体はよかった。

元横綱旭富士の伊勢ケ濱親方も、
いい応接をして、
師弟愛を見せてくれた。

日馬富士は自分の非を詫びて、
横綱として責任を取った。

むしろこの間の、
マスコミの報道と、
相撲協会の問題解決に、
「日本全体大企業病」を感じさせられた。

今日は朝から東京へ。

まず横浜の新子安。IMG_3602.JPG7

京浜急行の開かずの踏切。
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何本も何本も、
朝の電車が走り去る。
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浜松町に着くと駅前にオブジェ。
「金色のひょうたん」のように見えるが、
「地球と鳩」。
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それから歩いて、芝大神宮。
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その横に碑がある。
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「根氣 根氣 何事も 根氣」
なんと武者小路実篤の揮毫。

「貯金塚」とあって、
これは不動貯金銀行を顕彰した碑。

この銀行は1900年、
牧野元次郎が設立した貯蓄銀行。
関東大震災の後、
預金を全額払い戻したという。

その後、日本貯蓄銀行に統合され、
さらに協和銀行となった。

それが埼玉銀行と統合し、
あさひ銀行となり、
現在のりそな銀行となった。

わかりにくい。

私は(株)True Dataへ。
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「見えない真実を、見に行こう」

恒例の取締役会。

極めて順調な経営ぶりで、
日本のビッグデータをけん引する。

昼前に終わって、
いつものランチミーティング。

それから芝公園をちょっとだけ散策。
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初冬の暖かい日。
常緑樹の木々には、
緑の葉が生い茂っている。
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その一方で、
銀杏の葉は散り始めている。
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右手を見ると、
小春日和に東京タワーがかすむ。
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この銀杏は一番の見ごろだ。
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再び目を上げて、東京タワーを見る。
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「小春日和」は、
「晩秋から初冬にかけて現れる、
穏やかな暖かい晴天」のこと。

今日は晴天ではなく曇天だが、
私の気分は小春日和。

さて日経電子版に、
「日本のゴルフ存続の危機」。
日本ゴルフ協会の山中博史専務理事。

存続の危機に対して、2015年末に、
ガース・ジョーンズを招聘した。
元オーストラリアのヘッドコーチ。

そのコーチングが実に面白い。

合言葉は、
“Write, write, write”
つまり「書く、書く、書く」。

たとえば、
自分のプレーとデータを関連づけて、
数値化する。

それによって目標を明確にし、
自信を高めていく。

さらに試合開催コースでの、
ゲームプランを考えるだけでなく、
うまくいかなかった場合に、
どのような選択肢があるかを考える。

何よりも「書く」ことを徹底する。
そして、自分の長所短所を、
把握させ、記憶させる。

この“Write, write, write”によって、
2016年、畑岡奈紗選手が、
日本女子オープン選手権で優勝。
当時、畑岡はアマチュアだった。

プロに転向して今年、連覇した。

男子では東北福祉大学1年の金谷拓実が、
日本オープン選手権で2位になった。

これも“Write, write, write”

書くことは、
人間の脳に特別の記憶を
それも強く刻み付ける。

私もこの考え方を信奉している。

今日の「折々のことば」
朝日新聞一面。

一ばん
しりぞけがたい誘惑は
何かというと、
まったく考えるのを
放棄してしまいたい
という誘惑よ。
(シモーヌ・ヴェイユ『工場日記』から)

それだけが「ただ一つ、
これ以上苦しまないですむ方法」

フランスの思想家。
炭鉱労働者や失業者を支援し、
みずからも工場に入った。

34歳で亡くなった天才。
若いころは「幸福論」のアランに師事した。

「断片化された労働、
機械の速度への隷従、
命令への服従」

気がつけば彼女自身が、
「服従よりもさらにすすんで、
何ごともあきらめて
受け入れるようになっていた」。

「考えるのを放棄する」
それが苦しまないですむ唯一の方法。

しかし人間は考える。
だから人間である。

しかしこのとき、
書いて考えるのがいい。

ドラッカー学会事務局長の井坂康史さん。
ミドルマネジメント研修会の講師。
http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2017/09/DSCN8250-1.jpg
「ドラッカーの思想を
あえて一文で表現すれば、
『フィードバックせよ』
に尽きる」

素晴らしい。

ドラッカーの「マネジメント」の両輪は、
「マーケティング」と「イノベーション」。

「マネジメント」とは、
「組織と人間社会との、
フィードバック」である。

「マーケティング」とは、
「顧客とのフィードバック」である。

そして「イノベーション」とは、
「人間社会における、
未来とのフィードバック」である。

「今ここにある社会を観察し、
対話していくことで、
未来に必要とされるものが
見えてくる」

「イノベーションというと
刷新のイメージが強いが、
フィードバックを経ていない新しさには
意味がない」

そして「フィードバック」とは、
「内部と外部の間の、
エネルギーのやり取り」、
その「反復行動」である。

“Write, write, write”は、
自分自身による「フィードバック」である。

そしてそれが、
「苦しんで前に進む方法」だと、
私は思う。

「根氣 根氣 根氣」で、
“Write, write, write”を、
続けたい。

〈結城義晴〉

2017年11月28日(火曜日)

「東レよ! おまえもか」とサムの「Think Small」と「大志小考」

商人舎流通SuperNews

「おかげさまで」好調です。
ありがとうございます。

11月は少しずつ海外ニュースも充実。

今日の11月28日は、
ロウズnews|
第3Q売上高6.5%増/純利益2.3倍の絶好調でARアプリ発表

ダラーツリーnews|
第3四半期売上高6.3%増/営業利益24.2%増の絶好調

私が書きました。

11月21日は鈴木綾子執筆。
アリババnews|
中国EC最大手が中国最大小売業「サンアート・リテール」買収

このニュースは、
11月20日のブログにも書きました。
小林カツ代「三つの約束事」と
アリババの「RTマート&欧尚」出資

その11月20日は、
ギャップnews|
第3四半期の増収増益とアート・ペックCEOのPPM作戦

11月17日は、
ウォルマートnews|
第3四半期決算は売上高4.2%増/eコマース5割増

昨日の講演でも話したけれど、
ウォルマートのeコマースは5割増。
しかしまだ米国インライン小売りの約4%。
対してAmazonは4割を占める。

そのアマゾンnews|
ホリデーシーズンに向けホールフーズで値下げ実施

そして11月6日。
クローガーnews|
来年秋のアパレル新ブランド立上げに90億ドル投資

商人舎の海外news。
マークしておいてください。

さて今日は、東京の小平へ。
第一屋製パン(株)の本部長会議。

本社には、創業者の胸像。
細貝義雄氏の寿像。
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この創業者のDay1の遺志を、
引き継がねばならないと思う。

Day1とは創業の初日のこと。
「つまり初心忘るべからず」

Amazonのジェフ・ベゾスの言葉。

夕方、横浜に戻る。
ダイエー横浜駅西口店。
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そして新田間川の向こうに、
横浜ベイシェラトンと横浜高島屋。
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西の空へ夕陽が落ち始めて、
夕焼け空が見えてきた。
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先週水曜日の11月22日が、
二十四節気の「小雪」だったから、
暦の上ではもう冬だ。
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それでもまだまだ温かい。

それにしても、
「東レよ、おまえもか!?」

9月には日産自動車。
10月に神戸製鋼所とSUBARU。
そして11月に三菱マテリアル。

品質検査データの改ざん、
そして新車完成検査の不正。

日本の超一流製造業のモラルが、
ひっくり返ったような事件の連鎖だ。

特に現経団連榊原定征会長は、
東レ(株)の社長、会長を歴任して、
現在相談役。

波紋は広がりそうだ。

日本の既存ビジネス社会全体に、
大企業病が蔓延しているかのようだ。

ピーター・ドラッカー先生も、
「大企業病」組織の兆候を指摘している。

大企業病を『大辞林』は、
以下の7つにまとめる。

①責任所在の曖昧さ
②意思疎通の不足
③意思決定の遅さ
④融通のなさ
⑤現場の軽視
⑥常識の欠如など 
さらに、
⑦そのような弊害行動に対する
危機感の欠如  

そしてこの大企業病の処方箋は、
ウォルマート創業者が教えてくれている。
もちろんサム・ウォルトン。
「Think Small!」
つまり「小さく考えよ!」
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そのポイントは6つあるが、
第6番目に出てくるのが、
Stay lean!
Fight bureaucracy!

「組織の贅肉を落とせ、
悪しき官僚化と闘え」

この悪しき官僚化と闘うための、
第1の考え方。
Think one store at a time!
「1店ごとに検討せよ!」

私は言い換える。
Think one thing at a time!
つまり「ひとつずつ考えよ!」

ひとつずつ、ていねいに、根気よく、
目の前に存在する問題を解決する。
そのために最も必要な姿勢は、
一件ずつ検討すること。

第2の考え方。
Communicate! Communicate!
Communicate!
意思疎通せよ! 意思疎通せよ!
意思疎通せよ!

コミュニケーションがあれば、
たとえ官僚化した組織でも、
モノの道理が理解されてくる。

正々堂々の意思疎通から逃げ出す者こそ、
組織官僚化の温床である。

そして第3の考え方。
Keep your ear to the ground!
地に耳をつけよ。
私の言葉でいえば、
「神は現場にあり!」

いつも、いつまでも、
現場をより良くすること。
それが、顧客のためである。
官僚化は、その顧客主義を喪失させる。

そして第4の考え方。
Push responsibility-
and authority-down!
現場に責任を、
そして権限を与えよ。

最後に、第5の考え方は、
現場からの発想。
Force ideas to bubble up!
アイデアを沸き立たせよ。

この5つの考え方が、
第6番目を生みだす。
Stay lean!
Fight bureaucracy!

これが大企業病を予防し、排斥する。

そして怖ろしいことに、
悪しき官僚化と大企業病は、
中堅企業にも中小企業にも発生する。

この対処法と予防法が、
「Think Small!」の6つの思考法。

前にも書いたことがあると思うが、
ただし、「小さく考える」だけでは足りない。

大きな志を持たねばならない。

「大きく志し、小さく考える」
「大志小考」

これは「着眼大局 着手小局」に通ずる。
伊藤忠商事中興の祖・瀬島龍三さんの、
三つの心得のうちの第一。

創業者や中興の祖の教え、
忘れてはならない。

しかし、それらを、
知っているだけ、
覚えているだけでは、
全く意味はない。

常に心掛けて、
実践しなければならない。

〈結城義晴〉

2017年11月27日(月曜日)

日経電子版フォーラムの基調講演と柳井正「服の民主主義」

Everybody! Good Monday!
[2017vol48]

2017年も第48週。
あと5週間とちょっと。

今年も忙しかった。
しかし、心を失ってはならない。

今週は11月の第5週にして、
金曜日から師走。

冬めきて両手に包む湯呑かな
〈朝日俳壇より 大津市・井上孝夫〉

(稲畑汀子選評)
何げないしぐさに冬の寒さを感じる。
さらりと言えた。

今日は午後から、
東京・御茶ノ水。

日経新聞電子版ビジネスフォーラム。
テーマは、
「ここまできた。
AIと共に歩む業務改革。」

主催はもちろん日本経済新聞社。
協賛は日立製作所。

参加者はイオン、セブン&アイをはじめ、
主な大手小売業の担当者。

トップマネジメントは少なかったが、
情報システムやマーケティングを、
日々、仕事にしている人たちばかり。

私は基調講演。
「Retail情報技術革命」DSCN7987.JPG7

アメリカと日本の流通業のIT最前線。
ウォルマートとセブン-イレブン。
両者の情報テクノロジーの進化の歴史。
それからAmazonとクローガー。
さらに日本流通業のITマーケティング。
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1時間の講演だったが、
一気呵成に語り切った。
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ご清聴を感謝したい。

私は現場の業務改革の重要性を強調した。
それはウォルマートやセブン-イレブン、
そしてクローガーのIT戦略・AI戦略が、
オペレーションマネジメントの改革を、
志向し続けているからだ。

私のあとは3つのSolution事例。
講演Ⅰはマーケティング×AI。
(株)日立製作所の音川芳賢さんが講演した。DSCN7997.JPG7

最後に菊池頼光さんと写真。
日立製作所の流通営業本部本部長。DSCN7992.JPG7
日経電子版にダイジェストが掲載される。

一方、スケールは違うが、
第19回日経フォーラム
「世界経営者会議」
11月7・8日に開催された。

その中の柳井正さんの講演。
(株)ファーストリテイリング会長兼社長。
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テーマは、
「服の民主主義」

柳井さんのコンセプトは、
「ライフウエア(究極の普段着)」。

そして、
「服の民主主義」の実現を進めてきた。

「今後は小売業や製造業などの
業界が消滅し、
その境目もなくなると予想する。
高度なIT(情報技術)を活用し、
高い価値を顧客に提供できるかが
存在意義となってくる」

相変わらず大胆な発言だが、
「消滅」とは言わないまでも、
私も業界の垣根を超えたビジネスしか、
成長しないと言っている。

EATALYやGrocerantがそれだし、
コストコは小売業と卸売業を、
併せ持っている。

これまで衣料品業界は、
分業制が一般的だった。
しかしユニクロは、
企画から製造、販売を、
自社で手掛ける「SPA(製造小売業)」を、
いち早く導入した。

東レと共同開発した「ヒートテック」は、
発売から15年で累計販売枚数10億枚。

パートナーとともに成長することで、
世界中に「服の民主主義」を広げていく。

この言葉遣いは、
故渥美俊一先生にちょっと似ている。

「チェーンストア産業の構築によって、
経済民主主義を実現する」

まあ、「経済民主主義」は、
ワイマール共和国時代の概念で、
欧州の歴史を知る人から見ると、
少なからず違和感はあるが。

故上野光平先生が、
そのことを指摘していた。

柳井さんの「服の民主主義」は、
「服」という言葉にオリジナリティがある。
だからそれ自体、特別の意味が出てくる。

今回の柳井さんの発言で面白いのは、
「宗教」の概念に踏み込んだところだ。

「宗教に関係する商品を現地で増やす。
(中略)イスラム教やヒンズー教の影響も
考慮しないといけないだろう。
もっとも、世界中どこでも
通用する商品を作ることが先決だ」

そして今後の戦略。
「顧客が求める情報を即座に商品化する
新しいライフスタイルを作る」

すなわち、従来のSPAモデルの上に、
情報という要素を加えた、
「情報製造小売業」を目指す。

ここで私の今日の講演と同期してくる。

「アマゾン・エフェクト」と言われる。
つまり全てのモノがeコマースのAmazonに、
侵食されてしまうとの見方。

柳井さんはきっぱり。
「それはあり得ない」。

その理由。
「アマゾンは世界中で
色々なことをやっており、
一つのことに専念できないためだ。
全てがアマゾンに取られるわけがない」

「服」に専念するユニクロが、
それを許さないという宣言だ。

「アマゾンに勝つためには、
良い商品を作り出すことが重要だ」

「恐れるよりも、
自分たちの強みを磨き上げるのだ」

これはドラッカー。

「競合関係にある米グーグルや
アマゾンなどとも協力し、
お互いの得意技を生かしていけばよい」

最後の言葉は、
「我々が服のプラットフォームになる」

これも月刊商人舎3月号の、
私の見方と同期する。
[特集]商品情報Platform
「商品Master/商品Contents」の共有と競争

柳井正さんはいつも闘っている。
立場もスケールも全く違うが、
負けてはいられない。

では、みなさん、今週も、
柳井正に負けない。
Amazonに負けない。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年11月26日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その52】晩秋の酒の肴

猫の目で見る博物誌――。
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ネコの目は季節の酒の肴に向かいました。

おいしいおさかなを、
いただきましょう。

晩秋から初冬。

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器がすごく熱くて、
指をやけどしてしまいました。

牡蠣を食べ終わったら、
最後にリゾットにしてもらいます。

これはもう、たまらない。

それから鯖の塩焼き。
この季節には脂がのって、
とてもおいしい。
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シシャモは回遊魚。
晩秋に産卵のため川を溯上する。
今の卵を持った雌は、
子持ちシシャモ。

うまい。
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それからなんといっても銀鱈。
西京漬けはたまらない。
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最後は刺身五点盛り。
右上が真鯛、
その下は真鯛の昆布締め。
左はマグロの漬け。
下は右がタコで、
左は白魚。
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もちろん本わさびは必須です。
ラディッシュと大根の葉、
海藻などそえると、
とても彩りがよい。

日本酒など飲みながらいただくと、
たまらない。

晩秋から初冬の一献には、
魚が一番です。
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スーパーマーケットの鮮魚部門が、
このところ不振だといいますが、
なぜなんでしょう。

こんなにおいしいのにねえ。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年11月25日(土曜日)

サミット竹野浩樹「楽しくする」とヤオコー川野幸夫「おかげさま」

今日は東京・西永福。
サミット(株)本社を訪問。

営業会議の後の、
竹野浩樹社長と対談。DSCN7905.JPG7

昨2016年6月に代表取締役社長に就任。
その後、サミットは明らかに変わった。

1965年生まれの52歳。
住友商事に入社し、
珍しく小売業やブランド事業を歴任して、
サミット社長に就任。

日本で今、最も脂にのっている、
トップマネジメントの一人だ。

今年3月には、
新しい事業ビジョンを発表。
「サミットが日本の
スーパーマーケットを
楽しくする」

それを4月27日に帝国ホテルで発表した。
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そのことはこのブログに書いた。
サミット方針発表会の
「東京No1」と「愛の仕事」

その後の具体的な展開を聞いて、
大いに納得。DSCN7885.JPG7

様々な取り組みを説明してもらって、
竹野さんに対する見方が、
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やはり会わなければいけないし、
話をしなければいけない。DSCN7895.JPG7
その面では深く反省した。

ロングロングインタビューは、
月刊商人舎12月号に掲載。

楽しみにしてください。

対談が終わってから、西永福店を訪問。
ホワイトフライデーセールを展開中。
DSCN7907.JPG7
竹野さんの言う「楽しさ」や「元気」が、
店中にあふれていた。

日経ビジネスオンライン。
「今日の名言」の11月21日版。

「店長や売場主任などの管理職は
パートを含む社員の声を
吸い上げて

戦略を立てることが重要だ」
(川野 幸夫 ヤオコー会長)

解説は語る。
「大切なのは、
人格を認めること。
指示されたことをこなすのではなく、
会社や店が目指している目標を
実現するための仲間になってもらう」

川野さんは1942年生まれの75歳。
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10月1日に川野さんと対談した。
その際に、川野さんは、
とても重要なことを述懐した。

「ヤオコーの基本理念『おかげさま』が、
やはりおおもとにあります」

川野さんの母上の川野トモさんの口癖。

「つまり人は一人で生きているのではなく、
多くの方のお陰で生かされている。
だから、『おかげさまで』と
言われるような生き方をすることが
とても大切なのだと思います」

ヤオコーはこの「おかげさまで」が、
会社全体に貫かれている。

「大げさかもしれませんが個人の哲学が、
なんとなく経営にも普段のふるまいにも
出てくるのではないでしょうか」

「それをみんなが感じてくれて、
よその企業に比べるといくぶんなりとも
頑張ってくれるのかなと思います。
みんなが一生懸命働いてくれることは
嬉しいことです」

こちらはオーナシップ経営で、
最もうまく進んでいる会社の一つ。

サミットは専門経営者の会社で、
こちらもじつにうまく、
マネジメントできている会社。

しかし川野さんの言葉も、
竹野さんの考えも、
「現場」が主役であることは同じ。

そして両者ともに、
表も裏もなく、
「現場が主役」である。

表も裏もなく。

これが何より大事だ。

これはすなわち現場がほんとうに、
「脱グライダー」であることだ。

〈結城義晴〉

2017年11月24日(金曜日)

八百幸成城店で大高善興さんに遭遇してからサミット下馬店へ

常盤勝美さんが、
NHKニュースウォッチ9に出演。7
NHKアナウンサー保里小百合さんと、
ツーショット。
保里さんは番組では、
フィールドリポーター。

常盤さんはもちろん、
ウェザーマーチャンダイジングの専門家。
「商品前線」においては第一人者。
商人舎magazineでは、
「2週間天気予報」が大好評。

さて私は朝から、東京の成城へ。
八百幸成城店。DSCN0151.JPG7

11月7日にオープンして話題沸騰。
私はその日、アメリカに出発して、
記者会見などにも参加できなかった。

だから今日、視察。

291坪の都市型小型店。

9時前に到着すると、
9時半の開店に向けて、
懸命に朝一オペレーションが、
展開されていた。
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9時から朝礼が始まったが、
まず全員で「ヤオコー体操」。DSCN0158.JPG7

川野澄人社長がリーダーとなって、
独自の体操を開発した。

ラジオ体操よりも、
ストレッチの要素を多く取り入れて、
なかなかによろしい。
DSCN0168.JPG7

全員できびきびと開店の準備をして、
素晴らしい売場が出来上がった。

まだまだオープンから、
1カ月を過ぎていないにもかかわらず、
チームワークが生まれている。

開店すると、男性客が、
ひとり、ふたり。

三人目の紳士の後ろ姿。
見覚えがある。

と思ったら、大高善興さん。
(株)ヨークベニマル会長。

さすがに勉強家。
朝一番で視察に来られた。

下池周子さんを挟んで記念写真。
(株)ヤオコー広報室長。DSCN0228.JPG7
大高さんは開店から1時間以上も、
売場と商品を丁寧に見ては、
めぼしい商品を買物した。

大高さんの会社は昨日の11月23日、
ヨークベニマル茂庭店を開業したばかり。

商人舎流通SuperNews。
ヨークベニマルNews|
バリアフリー新法認定120店舗目の「茂庭店」SCに出店

77歳の喜寿ながら、
先日の伊藤園レディスプロアマ大会では、
チーム優勝を飾って、
大高さん自身は二連覇。

お元気なことです。

しかし、一昨日は、
(株)万代会長の加藤徹さんが、
この八百幸成城店を視察したそうだ。
そのあとEATALY丸の内店で、
私は加藤さんに会った。

好調な企業のトップは、
例外なく勉強家だ。

今日は成城から、
やはり東京の下馬へ。

サミット下馬店。DSCN7788.JPG7

サミットはちょうど、
「ホワイトフライデーセール」DSCN7821.JPG7
こちらも商人舎流通SuperNews。
サミットnews|
ブラックならぬ「ホワイトフライデーセール」11/24開催

とことん白にこだわって、
当然ながら「白菜」は、
4分の1カット商品が88円。

バカ売れ。

バックヤードではパートタイマーさんが、
白菜のカットに大忙し。DSCN7810.JPG7

下馬店長の穂積光一さんと、
広報室マネジャーの中村聖さん。
副店長の片上潤さん。DSCN0410.JPG7
ありがとうございました。

その後、横浜商人舎オフィスに戻ると、
商人舎Web会議開催中。O
途中から議論に加わって、
今月も収穫は大きい。

私の隣から、
猪俣信吾さんと鈴木綾子、
内田憲一郎さんと長谷川温子さん。
そして岩田幸大さん。
O
猪俣さんはSEOコンサルタント、
内田さんはFacebook研究家、
長谷川さんと岩田さんは、
(株)プラージュのプロフェッショナル。

今日も忙しい1日だった。
こんな日にはいつものように、
「慌てず、急げ!」

それが私の人生だ。

最後に今日も、
「折々のことば」第942回。

全体、改革といふことは、
公平でなくてはいけない。
そして大きい者から始めて、
小さいものを
後にするがよいヨ。

(勝海舟談話録『氷川清話』から)

これに続く言葉が、
「改革者が一番に
自分を改革するのサ」

編著者の鷲田清一さん。
「改革は部下に命ずる前に、
まずは『大きい者』、
つまり改革を命じる者が
率先してなすべきだ」

その通り。

さすがに江戸城を無血開城に導いた、
幕臣・勝海舟。

「いかなる改革も、
それを進める過程で、
改革者においてすでに
それが芽吹いているのでなければ
成就しないということだろう」

それに対して、
10月21日の朝日川柳。
山丘春朗選。

大企業総身にモラル回りかね
〈朝日川柳 三重県・山本武〉  

東芝や神戸製鋼を指しているのだろうが、
大企業病にかかると、
モラルが総身に回らない。

この病気にかからない企業は、
トップが率先して学ぶ。

「改革者が一番に
自分を改革するのサ」

つまり「自ら、変われ!」
そのパワーが会社を変える。

〈結城義晴〉

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