結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
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2017年11月03日(金曜日)

文化の日には、目を閉じて、耳を働かせてみよう。

2017年の文化の日。
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空には白い雲。
秋晴れ。

11月3日は、実は、
明治天皇の誕生日だ。
だから昭和22年(1947年)までは、
「天長節」だとか「明治節」として、
祝日となっていた。

1948年から、文化の日となった。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」
これがその趣旨。

よくわからん。

天長節とは関係ないとされるが、
1946年11月3日に、
日本国憲法が公布された。
そして文化の日の祝日となった。

憲法が施行されたのは、
半年後の翌1947年5月3日。
この日が憲法記念日となった。

だから変な話だが、
日本の祝日に関しては、
文化と憲法は、
双子のようなものとなる。

変な話だが。

そんな秋の文化の日。
東京・永田町の国会議事堂前。
「憲法9条改憲に反対する集会」で、
枝野幸男立憲民主党代表が演説。

「立憲主義は右も左もない」

妙に納得。

枝野は続ける。
「近代社会であるならば
当たり前の大前提である」

だから「立憲君主制」もあるし、
「立憲民主制」の政治体制もある。

立憲君主制は、
「三権分立を原則とした憲法に従って、
君主の権力が一定の制約を受ける政治体制」

この立憲君主制は、
17世紀のイギリスで最初に確立され、
現在もイギリス連邦は立憲君主制である。
the Commonwealthという。

日本の大日本帝国は、
立憲君主制だった。
現在の象徴天皇制には、
見解が分かれるが、
天皇は諸外国からは、
「君主」として処遇される。

君主制と民主制、
それに共和制が加わると、
ごちゃごちゃしてくる。

ブリタニカ国際大百科事典。
「民主制」を説明する。
「民主主義の理念に従って
政治が行われる国家形態」

英語のdemocracyは、
ギリシア語のdemosとkratiaに由来する。
demosは「人民」、kratiaは「支配」。
だから「人民による支配」。

1人の支配体制が「君主制」、
少数の支配体制が「貴族制」、
多数の支配体制が「民主制」。

ただし、民主制にも、
「直接民主制」と「間接民主制」がある。
前者は国民がみずから直接政治を行うし、
後者は国民が代表者を選出して、
一定期間権力を信託し、
それを通じて政治を行う。

日本はこの間接民主制だが、
枝野は言う。
「議院内閣制、代議制民主主義は、
選ばれた人に白紙委任を
しているわけではない」

一方、「共和制」は、
ラテン語のres publicaに由来する語。
英語では、Republic。
元来は「公益への奉仕」を意味していた。

ブリタニカ大事典は説明する。
「ギリシア時代は、
民主制、貴族制、君主制という
3つの国家形態を包括した概念であった」

ルネッサンスの時代、
つまりマキアベッリの時代になると、
「複数の者が支配する国家形態」となる。

しかし今日の意味は、
「君主制をとらない国家形態一般」。

かつては「絶対君主制」と対比して、
「共和制」の概念は意義をもっていた。

しかし、一方で君主制が立憲主義化した。
他方で共和制は社会主義体制化した。
さらに民主制や独裁制まで包含した。
だから「君主制と共和制との区別は、
今日では実際的意義をもたない」。

カントは説明している。
「君主制、貴族制、民主制の区別は、
統治形態の区別である」。

一方、「共和制」は、
「支配形態の問題として、
立法権が執行権から区別されているもの」

統治形態と支配形態の違い。
民主制は統治形態で、
共和制は支配形態。

カントがあえて説明するほどだから、
わかりにくい概念であるのだろう。

統治とは、
「権力を背景として集団に
一定の秩序を付与しようとすること」
支配とは、
「ある者が自分の意志・命令で
相手の行為やあり方を規定・束縛すること」

アメリカの二大政党制は、
共和党(Republican Party)と、
民主党(Democratic Party)。

共和党は、
小さな政府を求める。

民主党は、
大きな政府を容認する。

こちらは分かりやすい。
さすがにアメリカだ。

ただしドナルド・トランプが、
共和党の大統領となって、
権力を振り回して、大きな政府気取り。
これまた混乱。

日本の自由民主党は、
「民主党」を名乗っているし、
現在の「立憲民主党」も、
「民主党」がついているから、
これもわかりにくい。

「自由」と「立憲」。
自由は非立憲だから、
憲法改変になるのかもしれないが、
これも概念としては、
種類が異なる。

まあ、「文化」と「憲法」が、
双子のようなものなのだから、
それも仕方ない。

「ものごとはね、
心で見なくては
よく見えない。
いちばん大切なことは
目に見えない」
サン・テグジュペリ。
『星の王子さま』の中のキツネの言葉。

寺田寅彦は『柿の種』に書いている。
「眼は、いつでも思った時に
すぐ閉じるようにできている。
しかし、耳の方は、
自分では自分を

閉じることができないように
できている。

なぜだろう。」

寅彦は夏目漱石の弟子のひとりで、
俳人ながら物理学者。
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たいせつなことを、
目は、見ることができない。
だから閉じることができる。

目を閉じると、耳が働く。
耳は閉じることができない。

耳は、もしかしたら、
心とつながっているのかもしれない。

これは文化の日の、私の思い。

文化の日には、
目を閉じて、
耳を働かせてみよう。

〈結城義晴〉

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