結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月29日(水曜日)

合言葉“Write, write, write”とドラッカーの「フィードバック」

大相撲横綱日馬富士が引退記者会見。 IMG_3644.JPG7
ことの経緯はわからないが、
この会見自体はよかった。

元横綱旭富士の伊勢ケ濱親方も、
いい応接をして、
師弟愛を見せてくれた。

日馬富士は自分の非を詫びて、
横綱として責任を取った。

むしろこの間の、
マスコミの報道と、
相撲協会の問題解決に、
「日本全体大企業病」を感じさせられた。

今日は朝から東京へ。

まず横浜の新子安。IMG_3602.JPG7

京浜急行の開かずの踏切。
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何本も何本も、
朝の電車が走り去る。
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浜松町に着くと駅前にオブジェ。
「金色のひょうたん」のように見えるが、
「地球と鳩」。
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それから歩いて、芝大神宮。
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その横に碑がある。
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「根氣 根氣 何事も 根氣」
なんと武者小路実篤の揮毫。

「貯金塚」とあって、
これは不動貯金銀行を顕彰した碑。

この銀行は1900年、
牧野元次郎が設立した貯蓄銀行。
関東大震災の後、
預金を全額払い戻したという。

その後、日本貯蓄銀行に統合され、
さらに協和銀行となった。

それが埼玉銀行と統合し、
あさひ銀行となり、
現在のりそな銀行となった。

わかりにくい。

私は(株)True Dataへ。
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「見えない真実を、見に行こう」

恒例の取締役会。

極めて順調な経営ぶりで、
日本のビッグデータをけん引する。

昼前に終わって、
いつものランチミーティング。

それから芝公園をちょっとだけ散策。
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初冬の暖かい日。
常緑樹の木々には、
緑の葉が生い茂っている。
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その一方で、
銀杏の葉は散り始めている。
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右手を見ると、
小春日和に東京タワーがかすむ。
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この銀杏は一番の見ごろだ。
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再び目を上げて、東京タワーを見る。
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「小春日和」は、
「晩秋から初冬にかけて現れる、
穏やかな暖かい晴天」のこと。

今日は晴天ではなく曇天だが、
私の気分は小春日和。

さて日経電子版に、
「日本のゴルフ存続の危機」。
日本ゴルフ協会の山中博史専務理事。

存続の危機に対して、2015年末に、
ガース・ジョーンズを招聘した。
元オーストラリアのヘッドコーチ。

そのコーチングが実に面白い。

合言葉は、
“Write, write, write”
つまり「書く、書く、書く」。

たとえば、
自分のプレーとデータを関連づけて、
数値化する。

それによって目標を明確にし、
自信を高めていく。

さらに試合開催コースでの、
ゲームプランを考えるだけでなく、
うまくいかなかった場合に、
どのような選択肢があるかを考える。

何よりも「書く」ことを徹底する。
そして、自分の長所短所を、
把握させ、記憶させる。

この“Write, write, write”によって、
2016年、畑岡奈紗選手が、
日本女子オープン選手権で優勝。
当時、畑岡はアマチュアだった。

プロに転向して今年、連覇した。

男子では東北福祉大学1年の金谷拓実が、
日本オープン選手権で2位になった。

これも“Write, write, write”

書くことは、
人間の脳に特別の記憶を
それも強く刻み付ける。

私もこの考え方を信奉している。

今日の「折々のことば」
朝日新聞一面。

一ばん
しりぞけがたい誘惑は
何かというと、
まったく考えるのを
放棄してしまいたい
という誘惑よ。
(シモーヌ・ヴェイユ『工場日記』から)

それだけが「ただ一つ、
これ以上苦しまないですむ方法」

フランスの思想家。
炭鉱労働者や失業者を支援し、
みずからも工場に入った。

34歳で亡くなった天才。
若いころは「幸福論」のアランに師事した。

「断片化された労働、
機械の速度への隷従、
命令への服従」

気がつけば彼女自身が、
「服従よりもさらにすすんで、
何ごともあきらめて
受け入れるようになっていた」。

「考えるのを放棄する」
それが苦しまないですむ唯一の方法。

しかし人間は考える。
だから人間である。

しかしこのとき、
書いて考えるのがいい。

ドラッカー学会事務局長の井坂康史さん。
ミドルマネジメント研修会の講師。
http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2017/09/DSCN8250-1.jpg
「ドラッカーの思想を
あえて一文で表現すれば、
『フィードバックせよ』
に尽きる」

素晴らしい。

ドラッカーの「マネジメント」の両輪は、
「マーケティング」と「イノベーション」。

「マネジメント」とは、
「組織と人間社会との、
フィードバック」である。

「マーケティング」とは、
「顧客とのフィードバック」である。

そして「イノベーション」とは、
「人間社会における、
未来とのフィードバック」である。

「今ここにある社会を観察し、
対話していくことで、
未来に必要とされるものが
見えてくる」

「イノベーションというと
刷新のイメージが強いが、
フィードバックを経ていない新しさには
意味がない」

そして「フィードバック」とは、
「内部と外部の間の、
エネルギーのやり取り」、
その「反復行動」である。

“Write, write, write”は、
自分自身による「フィードバック」である。

そしてそれが、
「苦しんで前に進む方法」だと、
私は思う。

「根氣 根氣 根氣」で、
“Write, write, write”を、
続けたい。

〈結城義晴〉

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