結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月10日(金曜日)

世界一のManhattanでOutstandingなPositioningを学ぶ。

月刊商人舎11月号、
本日発刊。
201711_coverpage

[特集]
免税商売に覆われていく日本
2020年!! 1億6000万人のMarketing

トリガーは2003年度に弾かれた。小泉純一郎首相の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」である。小泉は「観光立国懇談会」を発足させて、当時、年間約500万人だった訪日外国人を1000万人に倍増させるキャンペーンをスタートさせた。その後、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災により、一時停滞は見せたが、外国人ビザに対する発給要件の緩和や免税対象品目の拡大、免税金額枠の増加などの施策で、「爆買い」現象が起こった。さらに2020年の東京オリンピック開催の決定によって、「インバウンド消費」はモノからコトへとスライドしつつ、急速に成熟化を見せる。今や、訪日外国人旅行者は年間に2400万人を超え、日本人166万人分の需要が生まれている。そして2020年には日本人を含めて1億6000万人分の消費が、日本列島を覆いつくすことになる。免税商売のInbound Businessが日本を栄えさせるのか、はたまたそれは一時のバブルに終わるのか。ここには文化性と経済合理性の両立と「花仕事・米仕事」の成就のためのマーケティングが必須である。

[Message of November]
花仕事と米仕事を両立させよ!

免税商売の進化&深化プロセス論
Inbound Retail Businessの傾向と対策
――結城義晴

[インターネット調査]
アジア6カ国の訪日客2101人に聞きました!!
変貌するインバウンド市場の意外な実態

[BIG DATAから読み解く]
インバウンド消費の変容
2015年「爆買い」騒動から2年、
訪日外国人購買の3つの特徴

AEON Inbound Retail戦略の全貌
「アジアシフト」と「旅前・旅中・旅後」マーケティング

[CaseStudy]
グループ最大免税販売「イオン成田店」

売上構成比3割を大幅に超える
ダントツ一番店のインバウンド対策

圧倒的知名度誇るマツモトキヨシ
免税対応389店舗・売上高シェア11%の
トップランナー戦略

[Photo Report]
外国人観光客特化型「有楽町イトシアプラザ店」

2017話題独占「GINZA SIX」の免税対応
「世界のGINZA」の起爆剤となって
Global顧客を呼び込む

1日3万人! 大阪ミナミ
「黒門市場」顛末記 
アジア外国人観光客にも「会話は英語でいい!!」

月刊商人舎は年間購読制です。
お申込みはこちら
https://magazine.shoninsha.co.jp/intro/

今回は以前から考えていた、
インバウンド・ビジネス特集です。

それは商売の問題以上に、
日本の人口問題でもあります。

日本の将来のためには、
「良質の移民」政策が重要だ。
私はそう考えていました。

しかしそれだけではまったく足りません。

だとしたら「観光客」を大量に受け入れ、
観光立国から観光大国になる。

そういった観光客を、
短期移民ととらえる。

デービッド・アトキンソンさんの著作。
「新・観光立国論」は素晴らしい。

小売流通業、サービス業も、
この「短期移民」対策に貢献できます。

2016年実績は2400万人、
2020年に4000万人、
2030年に6000万人。

このくらいは実現できるでしょう。

だとすると、ほとんどすべての、
小売りサービス業が、
短期移民受け入れ策を真剣に、
検討しなければならなくなると思います。

そのための特集です。

ご愛読、お願いします。

さてニューヨーク3日目。
今日はマンハッタン島の、
飛び切り目立って、とんがりを見せる店。

まずはゼイバーズ。DSCN9673.JPG7
たった1店舗ながら、
マインドシェアが高くて、
とても有名。

インターネット販売が25%を占める。

左の入口を入ると、
チーズ満載。
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もともとはユダヤ人のための、
サーモンとコーヒーの店だった。DSCN9663

だから今もコーヒー売場は最高。DSCN9668.JPG5

アメリカンなコーヒーばかりの米国で、
よく炒った旨いコーヒーを提供する。DSCN9670.JPG7

スマイルしてくれた。DSCN9669.JPG7

フェアウェイマーケット。
マンハッタンの伝統的な店。DSCN9675.JPG7

青果が安くて新鮮。
品揃えも豊富。
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ボリューム陳列がこの店の特徴。DSCN9680.JPG7

カットフルーツもカラフル。DSCN9681.JPG7

こちらのコーヒー売場も独特。DSCN9685.JPG7

オリーブ売場は、
背景の写真が活きている。DSCN9686.JPG7

2階に上がると、
オーガニックだけの青果部門。
圧巻。
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グロサリーや乳製品、冷凍食品も、
オーガニックオンパレード。DSCN9691.JPG7

そのわきにバルクFoodの売場。
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1階がアルディ、
2階がトレーダー・ジョー。
それがフェアウェイマーケット本店。

隣にシタレラ。
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惣菜の専門店。
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しかし魚売り場もあるし、
肉売場も青果もグロサリーも、
きちんと品揃えしている。
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だから専門店と見ると
便利なフルラインの店となり、
スーパーマーケットと視ると、
ユニークで強力な惣菜をもった店となる。

つまりポジショニングを持つ店。

そして真打登場。
イータリー。
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青果、鮮魚、精肉、グロサリー、
チーズ、菓子、雑貨。
何でも揃うスーパーマーケットで、
同時にレストランでもある。DSCN9744.JPG7
市場であり、食堂であり、学校。

二班に分かれて説明を受けながら視察。

私たちには、エミリーさんが、
ストアコンセプトを説明してくれた。
そして店内ツアー。DSCN9715.JPG7

パン売場では、
製造に不可欠の酵母の話をしてくれた。
クリスチャンさん。
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そして自慢のパンを試食。DSCN9717.JPG7

チーズ売場は常時、300品目品揃えする。
商品の種類は1年間に1000品目。
誇らしげに説明してくれたエリックさん。DSCN9727.JPG7

説明と質疑応答の後は、
自慢のチーズを試食させてくれた。DSCN9732.JPG7

無料の料理教室がある。
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ジェラートの店IL GELATO。DSCN9739.JPG7

ジェラートも説明を受けて試食。
アイスクリームより濃厚で、旨い。DSCN9742.JPG7

生パスタは製造して販売する。DSCN9751.JPG7

対面のシーフードは魚種も豊富。
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ピザ焼き窯は2つあって、
60~90秒で焼きあがる。
1日600枚から900枚のピザを焼く。DSCN9754.JPG7

最後に質疑応答。
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説明が終わってから、
ツーショット。ありがとう。DSCN9746.JPG7

班ごとにランチ。

イタリアのスパークリングワインを注文。DSCN9757.JPG7

7班と一緒に食事した。DSCN9762.JPG7

その後、徒歩で移動。

旧貿易センター跡地の911メモリアル。
慰霊碑のノースプールとサウスプール。DSCN9765.JPG7
亡くなった人たちの名前が刻まれている。
厳粛な気持ちになる。

ワン・ワールドトレードセンター。DSCN9766.JPG7

ワールドトレードセンター新駅舎、
「オキュラス」。
真っ白な骨のような内観。DSCN9767.JPG7

広場にイータリーのプロモーション。
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ル・ディストリクト。DSCN9778.JPG7

フランス版イータリーの店で、
物販と外食が融合している。

鮮魚の対面売場。
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青果もかご盛でフランスの市場風。
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大きなリボンが掲げられた売場には、
エコバッグがぶら下がっている。
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売場の各所に、
腰高のスツールとテーブル。
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トリュフチョコレートの量り売り販売。
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全員で記念写真。
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その後、ワグナーパークから
横向きの自由の女神を臨む。
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そしてチェルシーマーケット。DSCN9838.JPG7

隣はもりもと。
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チェルーシーマーケットに来たら、
ぜひ立ち寄りたいのが、
ロブスター・プレイス。DSCN9811.JPG7

オイスターバー。
買うこともできるし、
この場で食べることもできる。DSCN9812.JPG7

ロブスターバー。
茹で上げた熱々のロブスターを、
買って帰ることもできれば、
ここで食べることもできる。DSCN9813.JPG7

そして最後にレジで精算する。
だから小売業でもある。DSCN9815.JPG7

ナビスコの工場跡を活用した、
新しいショッピングセンターだ。
「テーマフェスティバルセンター」
店が品揃えを変えるように、
ショッピングセンターは、
店揃えを変える。

そして変えるたびに、
食品小売業・食品外食業が増えていく。
それが現代のトレンドである。

スパイスとティーのショップ。
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必要な量を量り売りで購入できる。DSCN9820.JPG7

ワイン専門店は、
大リニューアルを図った。
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木目の美しい店内。
ワインが映える。
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ワインセラーには高級ワインがずらり。
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この美しいプレゼンテーション。
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横から見るとこんな感じの、
独特の陳列。
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日本でインバウンド消費が増えれば、
テーマ・フェスティバルセンターも、
どんどん増えていく。
だからチェルシーマーケットは、
そのお手本となる。

最後の最後は、
コロンバスサークル。DSCN9873.JPG7

ホールフーズの超繁盛店。DSCN9871.JPG7

もちろん花と果物で、
お客を出迎える。
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店舗左翼は、生鮮とグロサリー。

バナナの吊り下げ陳列が、
青果の真ん中にある。
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アマゾンとの連携で、
バナナをディスカウント。DSCN9843.JPG7

鮮魚と精肉の対面売場。DSCN9845.JPG7

おすすめ商品の試食デモ。
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右翼は惣菜とインストアベーカリー。
そしてホールボディと称する非食品。
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店内加工の惣菜を対面で販売する。
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奥まった一角にビアバー。
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このホールフーズは、
何度訪れても感動させられる。

しかしこれで全行程が終わった。

マンハッタンの店店は、
それぞれにポジショニングが、
構築されている。

ニューヨークでは、
それがない店には価値がない。
だからまたどんどん淘汰される。
淘汰されると、イノベーションが起こる。

このニューヨークこそ、
日本の小売サービス業の、
「既に起こった未来」である。
(つづきます)

〈結城義晴〉

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