結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年02月21日(月曜日)

「資産除去債務会計」と「退職給付債務」、トップマネジメントが脳に汗をかく季節だ

Everybody! Good Monday!
[vol8]

2011年第8週、2月も第4週。

もう、3月3日の桃の節句に向かって、
プロモーションは春一色。

先週土曜日の2月19日が、
二十四節気の「雨水」(うすい)だった。

「空から降るものが雪から雨に変わり、
雪が溶け始めるころ」。

その週の月曜日に関東では大雪で、
土曜日あたりは雪ではなく雨になった。

まさに暦通り。
「この時節から寒さも峠を越え、衰退し始める」と、
ウィキペディアにある。

「春一番が吹き、鶯の鳴き声が聞こえ始める地域もある」
ほんとうにいい季節。
花粉症を除けば。

二十四節気は1年を24等分する。
だから大体15日間隔の節目で節気がやってくる。

雨水の次は、3月6日の啓蟄。
「けいちつ」と読む。
「大地が暖まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ」

いま、雨水から啓蟄に向かう、いい季節。

さて今週の私は会議続き。
今日は商業経営問題研究会(RMLC)の2月月例会。
このRMLC名で単行本の執筆が決まっている。
出版社は東洋経済新報社。

まず電子版が4月に発刊される。
その締め切りは2月下旬の今週末。
執筆の皆さん、よろしく。

明日は、非常勤取締役を務めるCCLの役員会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。

水曜・木曜はアドバイザーを務める会社の事業報告会。

そして金曜日からアメリカ。
今回は西海岸のサクラメント・サンフランシスコ。

この季節、
ちょっと肌寒い日もあるが、
とても美しいときです。

その美しさを楽しみつつ、
仕事に邁進したいものです。

さて国会は2011年度予算案の衆議院通過が焦点となる。
予算関連法案の扱いも問題となる。

菅直人内閣の支持率は各紙、各局によって異なるが、
16%から20%といったところで、
もう喫水線はとうに越えている。

誰もがそんな時ではないぞ、と思っているのに、
その思いとは反対側に反対側に物事が進む。

今週は、
2月末決算の企業は最後の詰めとなるし、
3月決算企業はあと1カ月。

いよいよ大詰め。

2月12日の日経新聞の記事。
「将来の店舗撤退費用を特損に」

小売業のチェーンストア化においては、
出店して攻勢に出ているときはいいが、
撤退し始めるときには、
その経費をいかに上手に抑えるかが問題となる。

大型店ばかりではない、
中型店も小型店も、
撤退には莫大な費用がかかる。

このことに関して、
新しく「資産除去債務会計」が導入される。

「将来の店舗撤退費用を前もって損失計上させる新会計ルール」

大手チェーンストアはこの2月期決算で、
多額の損失を計上する。

日経の推計によると、
例えばイオンでは300億~500億円、
セブン&アイ・ホールディングスは300億円前後。
ユニーは80億~120億円。
コンビニでも、ローソンは70億~80億円、
ファミリーマートは60億円前後。

この上位5社の合計金額は、
「最大1000億円を超えるもよう」。

「店舗のほか工場などの将来の撤去費用を見積もり、
財務諸表に反映させねばならない」

このルールは2011年3月期から義務付けられるため、
2月期決算の企業は今回、損失が発生する。
3月期決算企業は幸いなことに(?)来期から発生する。

なぜなら運用開始時期が、決められているから。
「2010年4月1日以降に開始する事業年度から適用」

計上義務が生じる対象企業も限定されている。
まず上場会社。
東証・大証をはじめ、
マザーズ、ジャスダック、ヘラクレスなどに株式上場している会社。
そして上場会社の子会社・海外の子会社等。
つまり連結決算グループを構成する各関係会社。

それ以外は撤退費用を損失計上しなくてもよいが、
しかし健全経営を志向するならば、
上場企業並みの会計原則の採用を検討すべきだろう。

損失額相当の現金が実際に外部へ流出することはない。
しかし撤退費用を分割して毎期、費用処理する必要がある。

撤退費用とはまったく関係ないが、
「退職給付債務」も計上されてしかるべき費目である。

「一定の期間にわたり労働を提供したこと等の事由に基いて、
退職以降に従業員に支給される年金・退職金等の見込み額のうち、
認識時点までに発生していると認められる額を、
一定の割引計算により測定した会計上の債務概念」

あなたの会社は、退職給付引当金勘定を定め、
引き当てているか。

それだけでも経営者の姿勢がわかる。
その上に今回、店舗撤退費用の分割計上がルール化された。

決算期を迎えるたびに、
最近は、何か新しい難題が課される。

経済全体、社会全体が、
企業に存続の意思を毎年毎年、
確かめているようにも見える。

だから店舗年齢や社員平均年齢などの指標を、
今一度、確認しつつ、
中期計画・長期計画を練り直す必要がある。

トップマネジメントの責任と役割である。

売場づくり、商品づくり、販促ばかりが、
トップの仕事ではない。

2月、3月は特に、
トップ自身が汗をかくとき。
とりわけ頭の汗を。

社員をしかったり、
脅したり、すかしたり、
そんなことをしている時ではない。

ピーター・ドラッカー先生が指摘するマネジメントの三つの課題。
その第2は「事業の生産性と働く人の達成感を考える」こと。

事業の生産性は、今日の事業と明日の事業に、
働く達成感は、組織のマネジメントと人のマネジメントに分けられる。

時代や社会が企業に要求するものは、
ドラッカー先生の課題に沿っている。

問題解決の姿勢は今月の標語。
「最初になすべきことから始めよ」

春という季節はとりわけ、
そのことを強く私たちに教えてくれる。

では、今週も。
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>


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