結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年09月12日(水曜日)

阪神金本引退表明と矢沢永吉40周年記念ライブと新宿ビックロ登場

「この秋の紅葉は鮮やか」
夏は暑かった。
日照時間が長かった。

だから鮮やかな紅葉。
民間気象情報会社ウェザーニューズ発表。

ありがたい。

今月の商人舎標語。
「今日もお仕事、
おまんまうまいよ」

富士山でも今日、初冠雪。
いよいよ、秋です。

さて、金本知憲、現役引退を表明。
阪神タイガースの44歳。

私も西鉄ライオンズ・フリークのタイガース・ファン。
本籍地・西鉄、現住所・阪神。

真弓・若菜・竹之内が、
西鉄から阪神に移籍して以来、
阪神タイガースを応援している。

だからというわけではないが、
アニキ金本のファンでもある。

超一流選手でありながら、
ひたすらひたむき。
そこがいい。

その金本が記者会見。
「よく頑張ったなという思いはあるが、
この3年間は惨めで、
こんな苦しい人生あるのかなという気持ちだった」

これは、いい発言。

これからの金本の人生にとって、
この3年は代えがたいものとなったに違いない。

男の人生80年。
今、折り返し点。

最も価値のある3年間だった。

私も㈱商業界の代表取締役社長の4年間、
金本と同じ心境だった。
しかしそれが、ほんとうに貴重だった。

「若いとき、もっと練習しておけば、
もっといい結果が出ただろうし…」
これほどの努力の男が、
「もっと練習しておけば」と語る。
「もっと」というのは、
どんな次元なのだろう。

若い人には特に、真摯に聞いてほしい言葉だ。

1492試合連続フルイニング出場は世界記録。
21年間の現役生活、
通算2561試合出場は歴代9位、
2532安打は歴代7位、
474ホームランは10位タイ、
1517打点は8位。

あの長嶋茂雄が試合出場2186で、
2471安打、444本塁打、1522打点だから、
打点でもう少し頑張ればミスターを超えた。

「野球とは人生そのもの」と語ったが、
「最も誇りに思うこと」は、
1002打席連続無併殺打の日本記録。

「内野安打にならない局面でも、
全力で一塁に走ってゲッツーにならなかった。
フルイニングよりも誇りに思う」

フルイ二ング連続出場といい、
連続無併殺の全力疾走といい、
まるで商売をする人の心構えと見ていい。

お疲れ様、ご苦労さん。
これからの人生が待っている。
それはきっと、すごくいいよ。

そんな声をかけたくなる。

一方、ロックンローラー矢沢永吉が、
「デビュー40周年記念ライブ」。

音楽評論家の渋谷陽一が、
日経新聞夕刊で評論。

矢沢永吉は作詞をしない。
「少し倒錯した表現になるが、
僕は矢沢永吉が作詞をしないのは、
その必要がないからだと思っている」
これが面白い。

「たくさんの作詞家がこれまで
矢沢メロディーに言葉を付けてきたが、
どの詞からも伝わるのは
作詞家の言葉ではなくて、
矢沢の言葉である」

少し倒錯した表現になるが、
小売業のプライベートブランドへの態度に似ている。

「どんな作詞家も矢沢の歌詞を書くときは矢沢になってしまうし、
矢沢が歌えばその歌詞は矢沢の言葉になってしまうのだ」

どんなメーカーの製品も、
この企業の売り場に並べられると、
その商品はその店の
品ぞろえになってしまうのだ。

こう、言い換えることができる。

渋谷は、「矢沢永吉の言葉の一貫性」と「世界観のブレなさ」を指摘する。

矢沢永吉は音楽スタイルに関して、
どんどん新しいものを取り入れた。

「誰よりも早くコンピューターによる打ち込みをアレンジに導入」
「海外レコーディングにも挑戦」

62歳の矢沢永吉。
6万5000人のファンの前で、
圧倒的な存在感と歌唱力を披露。
全く揺らぐことのない世界観、矢沢ワールドを展開。
世界観を支える肉体がしっかりと存在していた。
このあたり金本と同じ。

「世界観を支えるのは言葉と思想だ。
その強さこそが矢沢永吉なのである」

さて小売流通のニュース、その①。
西友が明日の13日から、
食品と日用品700品目を値下げする。

6月には、500品目。
長期値下げの第2弾。
年末にも500 品目程度を追加。

アメリカでは「ロール・バック」という。
従来価格から2%~26%の値下げ。

西友ではなくウォルマートなのだから、
矢沢永吉ではないが、
「ブレない世界観」。
驚くことはない。

アメリカではウォルマートがいつもやっているし、
コストコやアルディ、ウィンコは、
それを上回る価格政策を採っている。

小売流通のニュースその②。
「ビックロ」が登場する。
ビックカメラとファーストリテイリングのユニクロが、
「新宿三越アルコット」跡に共同出店。
その名も「ビックロ」。

7月にビックカメラがまず、オープン。
ユニクロは9月27日、国内第二の面積で出店。
地上1~3階にユニクロ、4階~8階にビック。

売上高予算は、
ビックカメラ年間500億円、
ユニクロ100億円。

「東京の新名所」
ビックカメラの宮嶋宏幸社長は、
ちょっとはしゃぎ気味。

ビックのポイントをクーポン券として、
ユニクロで使えるようにする。
ビックは暖房器具のコーナーで、
「ヒートテック」などを取り扱う。
ユニクロも衣料品の売り場に、
掃除機を手にしたマネキンを配置する。

「ビック+ユニクロ」で「ビックロ」のネーミングだけでなく、
家電と衣料品のコーディネート提案に力を入れる。

しかし、個々の商品の相互乗り入れよりも、
強いフォーマットのユニクロと組むビックに、
おおきなメリットがある。

その証拠に、
顧客が入りやすい1階から3階にユニクロが入り、
その上階の4階から8階にビックが居座る。

コンバイン(結合)で総合力を高める。
これは総合力のシナジー効果。
この点はずっと、ぶれてはいけない。

<結城義晴>


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.