結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年12月19日(水曜日)

師走のある日の「つれづれ日記」――「誇りと恥は隣り合わせ」

昨日のブログは、好評だった。
自分のブログの中でも、
好きな一篇となった。

こうやって毎日毎日書いている。
好不調はほとんどないが、
自分なりの好き嫌いはある。

急逝した将棋棋士・米長邦雄の言葉。
「相手にとって重要で
自分にとって無関係な一局にこそ
全力を尽くす」

これは大相撲でいう「八百長」の、
正反対の精神。

米長は言う。
「将棋の女神」は、
こういった一局に勝つ者に、
微笑みかける。

私はこれを選挙のときの有権者の行動に転用した。
「政治家にとって重要で、
自分にとって無関係な局面にこそ、
全力を尽くして、投票する」

だから「投票する候補者がいない」
「信頼に足る政治家・政党がない」
こんな理由から投票率が下がったが、
それはそれで政治と政治家の問題でもあるが、
それでも有権者としては、
「自分」に都合の良いことばかり考えている。

「自分」は大事だが、
「自分勝手」はいけない。

棄権は自分勝手な行為だ。
米長はそれを諌める。

棄権を繰り返す有権者にも、
自分の望まない当選者が、
自分の望まない政策を施して、
その有権者は不幸になっていく。

女神は永遠に微笑んでくれない。

つぎの参議院選挙は、
来年7月。

是非とも、
選挙に行こう。
投票しよう。

さて、昨日は、横浜の商人舎オフィスを、
山崎香織さんが訪問してくれた。
㈱商人舎顧問税理士。
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商人舎は2008年2月1日発足。
だから2013年1月末で、
丸5年を経過する。

2012年度決算の目途が立ったため、
山崎さんの登場と相成った。

結果は、
5年で最高の売上高。
経常利益も過去最高になりそう。

ありがたいこと。

私は思った。
毎日毎日、
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝
で、
仕事してきた。

その結果が、好決算につながった。

本当にありがたいこと。
全ての人々にお礼申し上げたい。

そして㈱商人舎を始めて良かったと、
心から、思った。

11月に第2回商人舎ミドルマネジメント研修会を開催。
今日、その成績を発送する。

極めて充実した研修会だった。
研修会後の課題レポートは、
感動的な決意表明ばかりだった。

私は一人ひとりのレポートを、
読みながら、泣いた。
涙が出て、止まらなかった。

商人舎を始めて良かったと思ったし、
ミドルマネジメント研修会を開催して良かったと感動した。

そのうえで㈱商人舎の決算もよろしい。
心より感謝したい。

政治的閉塞状態は、
もしかしたらすこしずつ、
打開できるかもしれない。

過剰な期待を捨てて、
冷静に監視しつつ、
私たちの砦を守り続けたい。

商業・サービス業の「現代化」を志向したい。
もちろん自立した「知恵のある知識商人」を養成していきたい。

この気持ち忘れずに、
まだまだ25年は頑張る所存。

米長邦雄、享年69。
この面では米長を見習いはしない。

今日は、東京・池尻の東邦大学大橋病院。
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右目の検査と診察。
眼圧は右1.7、左1.6。
決してよくはない。

新薬を処方してもらって、
眼圧を下げる。
これまで使ってきたルミガン、コゾプトに、
新薬のアイファガン。

右目は私の持病で、私の弱点。
子供のころ白内障で水晶体摘出手術を受け、
商業界社長の頃、網膜剥離の手術を受け、
商人舎社長となったばかりのころ緑内障手術。

その時のブログは、
2008年3月25日から10日間の、
「結城義晴・燃える闘病日記」となった。

ただしこの右目が一身に背負ってくれたことによって、
他にはフィジカル面での弱点がない、と思っている。

その意味で右目に感謝している。

今日はこのあと夕方から、
横浜ハマボールで第5回商人舎忘年会。
20121218170742.jpg
70人ほどが参集。

これもありがたいことだ。
昨年は二人のビッグショーを開催。
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大久保恒夫さん、二宮護さんと熱唱した。
大久保さんはご存知、セブン&アイ・フードシステムズ社長、
セブン&アイ・ホールディングス取締役。

住吉美紀さん
が司会にコーラスにと参加してくれて、
大変盛り上がった。
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住吉さんは、現在、
フリーのアナウンサーとして、
さらにタレントとして大活躍。

レギュラーの仕事だけでも4本。
第1に、フジテレビ系「知りたがり!」
月曜日→金曜日 14:00~15:52。

第2に、TOKYO FM「Blue 0cean」。
月曜日→金曜日 8:30~11:00
これは一人でしゃべり続ける仕事。

第3に、BS朝日「おスミつき」
月曜日 22:00~。

さらに第4はサンデー毎日の対談、
「すみきちのぶっちゃけ堂」。
毎週火発売。

商人舎ホームページのなんでもリンク集
「知識商人の輪」にも協力してくれているが、
住吉さんの「すみきちブログ」も、
ほぼ毎日更新で絶好調。

だから今年の商人舎忘年会では、
ひっそりと余興程度に歌う。

さて最後に『ほぼ日刊イトイ新聞』。
その糸井重里の巻頭言「今日のダーリン」。

レストラン業界のコンサルタントの弁。
飲食業は、売上げは限界があるし、
利益も上げにくい。
苦労も多い仕事。
けれど多数の人の働く場をつくることができる。

「それなりに長い歴史のある
あるレストランが店をたたむことになったとき、
金庫のなかから、いままでに働いてきた従業員の
記録が出てきた」

「店は成功したとは言えないかもしれないけれど、
『これだけの人々に仕事をつくってきたというのは、
とても誇りを持てることなんじゃないか』」

糸井さんは述懐する。
「この話、いま、なんだか納得できる気がしています。
働く場をつくって、お客がついているということは、
まずそれだけでも、とてもいいことなんじゃないか」

働く人の仕事をつくる。
それは経営者にとって、
リーダーにとって、
「誇り」とすべきものだ。

ただし店を閉じると、
働く場は喪失する。
働く場は奪われる。

これは経営者の「恥」。

そんなことが頭をかすめたのか、
糸井重里の話は転じる。
「仕事とか、サービスとかいわれることを、
人間はずいぶんたくさん機械やシステムに、
譲り渡しちゃったような気がするのです」

これはコモディティとノンコモディティの関係を語っている。

言うまでもないことだが、
工業化・機械化、システム化、
そして結果としてのコモディティ化現象によって、
多くの人々が多くのご利益(りやく)を享受してきた。

「少ない人数で効率よく仕事することには、
もちろんいいこともたくさんありますが、
無駄のようにも思える部分に、
人の手間があるものを、
どうやら、ぼくらは好むようなのです」

「いわゆる『クリエイティブ』ということでもなく、
機械にまかせればそれで済みそうなことを、
人がやって人に渡すようなこと
は、
郷愁と呼べば郷愁なのかもしれません」

「でも、気持ちのいいレストランというのは、
食事がおいしいことも大事ですが、
人にもてなされている感じがあるものです」

サービス業、ノンコモディティ業では、
この「人によるおもてなし」は大切なポジショニング要件。

「そこでやりとりされている価値というのは、
いまの時代よりも、この先の時代にこそ、
もっと尊ばれるようになるのではないか。
そんな予感が、ぼくにはあるんですよねー」

ホスピタリティの本質。
そしてそれは震災を経験した21世紀の主役だと、
糸井さんは主張している。

経営は難しい。しごとは難しい。

「誇りと恥」が隣り合わせ。

「工業化・機械化・システム化」の便益もあれば、
それがもたらす弊害もある。

そしてそれらはいつも、
隣り合わせ・背中合わせ。

私の右目だって、
私の弱みだが、
私はそれに感謝して、
強みに変えようとしている。

そんなことを考えつつ、
師走を生きる。

それが人間なんでしょう。

「良いお年を」と、
声をかけて別れることが、
多くなった。

〈結城義晴〉


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