結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年02月27日(月曜日)

東京マラソンの井上大仁・設楽悠太と反トランプの若者たち

Everybody! Good Monday!
[2017vol9]

2017年第9週。
2月の最終週で3月の第1週。

今週金曜日が3月3日、
桃の節句のひな祭り。
正式には上巳の節句という。

5月5日の端午の節句は、
こどもの日で祝日。

しかし桃の節句は普通の日。
女子たちのために、今週金曜日は、
大いに盛り上げたい。

「五節句」といわれる。
江戸時代に入って、
公的な行事・祝日と定められた。

第1の人日の節句は、
1月7日で、七草を祝う。

第2の上巳の節句が、
3月3日で桃の節句。
女の子の健やかな成長を願う。

第3の端午の節句は、
5月5日で、こちらは菖蒲の節句。
男子の健やかな成長を祈願する。

7月7日はご存知、
七夕の節句。

そして9月9日が、
菊の節句として有名な、
重陽の節句

このうち祝日は5月5日だけだから、
端午の節句だけが、
特別扱いということになる。
女子たちもそう悲観することはない。

さて朝日新聞「天声人語」
女性参政権獲得の話。

ドイツは1918年、
アメリカは1920年、
トルコは1934年。
フランスは1944年で、
第二次世界大戦が終わるころ。
意外に遅い。

そしてわが日本は、
敗戦直後の1945年に、
占領軍マッカーサーの指令で実現。

今国会の法案で成立しそうなのが、
「政治分野における
男女共同参画の推進に関する法律」

「国会や地方議会の選挙で、
男女の候補者の数をできるだけ
均等にするよう政党に努力を求める」
そんな法案。

この法案自体は喜ばしいけれど、
そんな法案が出されること自体、
まだまだ遅れている。

さて、商人舎magazineの、
日替り連載・月曜朝一。
2週間販促企画
その桃の節句やホワイトデーに関して、
注意点を挙げる。

リニューアル中の、
Daily商人舎
過去のニュースも900件くらいあるが、
それも含めて全公開中。

今日も3つのニュースを投稿。
①イオンMSC認証さば販売

②【1月外食産業】年始好調・昨対2.4%増

③ホームデポ「記録的な増収・増益」
アメリカのホームデポは、
1月29日に終わった年度決算で、
Eコマースが19%の伸びを示して、
CEOのクレイグ・メニアは、
「記録的な売上げと利益」と自賛。

これからDaily商人舎は、
ニュースが増えていきます。
ご期待ください。

さて、昨日の東京マラソン。
IMG_0635.JPG-7
東京都庁前スタートで、
東京駅前がゴールの新コース。

男子はウィルソン・キプサング。
2時間3分58秒で優勝。
ああ、3分台か。

女子はサラ・チェプチルチル。
2時間19分47秒で優勝。

どちらもケニア人。

ともに日本国内のレースで、
最高記録。

もうケニアやエチオピアの選手には、
手も足も出ない。
そんな印象だ。

ペースメーカーを含めて、
先頭を行く赤銅色のランナーたちには、
たくましさを超えた美しささえ、
感じられた。

日本の男子は、
井上大仁が2時間8分22秒で8位。
今や60歳となる瀬古利彦が、
1986年にボストンマラソンで記録した、
2時間8分27秒は超えた。

山梨学院大学では、
主将として箱根駅伝を走った井上。
2度目のマラソンで、
8分切りは期待が持てる。

しかし日本人3位、総合11位の、
しかも初マラソンだった設楽悠太。
記録は2時間9分27秒だったが、
30キロまで日本選手集団から飛び出して、
意気込みを見せた。

東洋大学では箱根駅伝で2度優勝。
学生時代から双子のランナーで注目され、
そのころは兄の啓太が有名だったが、
今は悠太が強いし、速い。
リオデジャネイロ五輪1万mの代表で、
大いに将来性を感じさせてくれた。

日経新聞「グローバルオピニオン」
「反トランプへ若者動く」
コロンビア大学ジェフリー・サックス教授。
ハーバード大学を卒業し、
現在、コロンビア大学地球研究所所長。
62歳。

米国の政治的分断を、
世代間の差違に求める。

「18~35歳のミレニアル世代の大半は
トランプ氏に投票しなかった」

トランプ支持基盤は主に45歳以上。

「今日の若いリベラル派が明日、
高齢の保守派になることはない」

「若い有権者は同氏の政策に
抵抗する勢力の中核となるだろう」

若者と年長者の3つの政策に対する違い。
①若者は社会問題について、
リベラルだ。

このアメリカの「リベラル」は、
「自由主義」といっても、
三つの特徴をもつ。
第1は政府による一定の介入を良しとする。
第2は社会的マイノリティの存在を認める。
第3に国際社会や他国との協調を支持する。

②若者は情報革命による、
未曽有の経済問題に直面している。

「彼らの参入する労働市場は
ロボットや人工知能が急速に台頭し、
従来の労働にとって代わろうとしている。
一方、高齢の富裕層は
こうした技術革命による
株価上昇から利益を得ている」

③若者は両親や祖父母に比べ、
気候変動とその脅威に対する、
意識が高い。

「彼らはクリーンエネルギーを求め、
自分や子どもの世代が受け継ぐ
地球の破壊と戦うだろう」

彼らはもちろん、
オーガニックやローカルに対する
意識も高い。

「トランプ氏は歴代のどの大統領よりも、
近視眼的だ」

「トランプ氏の政治的な成功は
例外的な出来事にすぎず、
転換点ではない」

だから2020年には、
ミレニアル世代の支持する大統領が、
彼らの時代をもたらすに違いない。
IMG_0627.JPG-7
「米国は多民族で、
社会問題にリベラルな考え方を持ち、
気候変動に対する意識が高く、
新技術の経済的利益を
もっと公平に共有する国になるだろう」

大事な指摘だ。

アメリカは多民族国家である。
リベラルである。
サステナビリティの意識が高い。
そして新しい情報テクノロジーと、
それによる経済的利益が優先される。

まっとうな国だ。
いい国だ。

ただし、日本は、
そのアメリカと同じではない。
日本には日本の良さがある。

したがって、
アメリカがこうだから日本もこうなる、
という類の論説は、まやかしである。

男女候補者数を「できるだけ」、
均等にするよう「努力」を求める法案が、
今国会で可決される日本。

リベラル政党退潮の極みに達した日本。

小池新党の伸長ですら、
保守の拡大に他ならない。

別に私は革新政党支持派ではないが。

2020年のアメリカと現在の日本を、
引き比べつつ、考える。
その際にヨーロッパもアジアも、
大いに参考になる。

自ら考えるために。
それが知識商人の在り方だ。

考えて、考えて、考える。
そうすれば、
井上大仁や設楽悠太にも、
ケニア人を超える走りが、
可能となるかもしれない。

二月逃げる。
その2月の終わりの週に、
私たちも考える商人でありたい。

では、みなさん、
今週もGood Monday!

〈結城義晴〉


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