結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年06月20日(金曜日)

True Data株主総会と「何が変わらないか」に集中せよ!

今日は東京・浜松町。

日本生命浜松町クレアタワー。IMG_3901 (002)
このビルの6階。
浜松町コンベンションホール会議室。

㈱True Dataの株主総会。

見えない真実を見に行こう。
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予定通り、議事は進行して、
議案はすべて快く承認された。

5人の取締役が再び選任された。

米倉裕之さん、島崎尚子さん、
玉生弘昌さん、伊藤久美さん、
そして結城義晴。

その後の取締役会で、
米倉さんが代表取締役社長に再任、
島崎さんが取締役上級執行役員。

玉生さん、伊藤さん、結城が非常勤取締役。

社外取締役で監査等委員は、
石原弘隆さん、村山利栄さん、
保井俊之さん。

総会では株主の質問に答えて、
米倉さんが実に見事に、
True Dataのビジョンを語った。

それも米倉さんらしく、
True Dataらしく、
「模倣困難性」を強調した。

そのあと、これも株主の要望で、
非常勤取締役が語る局面となった。

最近の上場企業の株主総会の流行のひとつだ。

米倉さんのご指名で、
伊藤さんが実にてきぱきと質問に答えた。

玉生さんも私も、
その間にスピーチを準備したが、
残念ながら指名されなかった。

FORTUNE500では、
いま、世界第1の企業がウォルマート、
第2の企業がアマゾン・ドットコムだ。

つまりこれは、
21世紀が小売業の時代であることを象徴している。

同時に21世紀は情報の時代である。
異論は出ないだろう。

True Dataはその小売業の情報を、
いまのところID-POSデータを主体に、
POSデータを融合させて、
マーケティングし、産業に貢献する。

これからの可能性は無限に広がる。
それが私なりのTrue Dataに対する期待だ。

しかもTrue Dataはゼブラ企業として、
社会貢献と収益性を、
トレードオンしようとする。

プラネットが日本の雑貨や医薬品の世界で、
なくてはならないインフラになっているように、
True Dataも日本の消費社会に、
必須の存在になる。

全員揃って記念写真。IMG_3899 (002)

さて、FINANCIAL TIMES。
日経新聞に翻訳記事が掲載される。
「トランプ政治 誰がために」

書き手はマーティン・ウルフ氏。
チーフ・エコノミクス・コメンテーター。
Martin_Wolf_World_Economic_Forum_2013

私はこの人の切り口が好きだ。

問題提起する。
「トランプ米大統領は、
誰の利益のために行動しているのか――。
彼の政策によって誰が得をするのか――」

ブルガリアの政治学者イワン・クラステフ氏。

トランプは、
「醜悪な手段で自分の利益を追求している」

だが「ほかの人々の利益はどうなのか」

途上国支援を担う米国際開発局を、
非情にも解体した。

だから、海外の貧困層に無関心なのは明白だ。

では、自分に投票してくれた、
普通の米国民のことを気にかけているか。

「大型減税・歳出法案」が米国下院で可決され、
現在、上院で議論が進む。

トランプ大統領は、
「一つの大きくて美しい法案」と呼ぶ。

しかし同法案による恩恵のほとんどは、
富裕層が受ける。

貧しい人はさらに貧しくなり、
巨額の米国財政赤字は放っておかれる。

「関税は輸入品への売上税」のようなものだ。
国内で生産される代替品の価格を押し上げる。

概して貧困層は、
所得の多くをモノの購入に充てるが、
富裕層はサービス支出や貯蓄に回す比率が高い。

つまり「関税は逆進性が強い」。

だからトランプ政策を財政面からみると、
「逆進性の強い減税による歳入減を、
逆進性の強い増税で賄おうとしている」

そして「財源としては不十分」

経済学者ポール・クルーグマン氏。
「私は共和党の意図には日頃から懐疑的だが、
この法案はあまりに逆進的で、
私でさえ衝撃を受けた」

「誰がために」

これは極めて重要なことだ。
True Dataにとっても。

同じ日経新聞「エコノミスト360°視点」
こちらはイェスパー・コール氏。
「日本は復活の始まりにある」
イエスパーコール

日本語が堪能なエコノミスト。
有難い、励ましの記事だ。

アマゾン創業者ジェフ・ベゾスの言葉を紹介。
「何が変わるかを予測しようとせず、
何が変わらないかに集中すること」

次の大きなブレークスルーを予測するより、
顧客にとって基本的で、
一貫したニーズを提供する。

それがよりよい収益を上げる考え方だ。

コール氏は言う。
「トランプ革命、共産主義の中国、
分裂した欧州に比べ、
日本は民主主義が実際に機能している」

「基本的で一貫したニーズにこたえるという、
日本の得意な潮流に吹く追い風は、
当分やむことはないだろう」

暖かい言葉だ。

小売業のデータのなかで、
「何が変わらないか」にも集中すると、
「何が変わるか」を予測することよりも、
人々の生活に貢献することができる。

そしてそれが収益性を担保してくれる。

『ポジショニング戦略』の著者アル・ライズ。
「変化が激しくなるほど、
変わらないものの価値は上がる」

「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、
長期的には波の下にある潮流のほうが
ずっと重要である」

このところの講演で、
いつも言ってきたことだ。

「何が変わらないか」
そこに鍵がある。

〈結城義晴〉


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